リオオリンピックでメダルが期待されている競技・種目はたくさんありますが、高橋麗華・松友美佐紀ペアが出場するバドミントン女子ダブルスも金メダル獲得を期待されている種目です。
ここでは、タカマツコンビのプロフィールやテレビ放送予定、競技日程などをご紹介したいと思います。
陣内貴美子、オグシオ、スエマエ、フジカキと続いてきた日本バドミントン界の悲願
バドミントンがオリンピックの正式種目となったのは1992年のバルセロナオリンピックからです。
そのバルセロナで日本代表として戦ったのが当時日本のバドミントン界のエースだった、陣内久美子さん(現スポーツキャスター)。当時はまだまだマイナーだった日本のバドミントンの第一人者として活躍しました。
そして2008年の北京オリンピックでは一躍バドミントンが脚光を浴びる事となります。
そう、潮田玲子と小椋久美子による「オグシオコンビ」の登場です。この二人の登場によってバドミントンは注目競技となって現在の人気の礎を築くこととなります。北京では惜しくも準々決勝で敗退し5位に終わったオグシオでしたが、もう一組のダブルスペア、「スエマエ」こと末綱聡子・前田美順ペアがベスト4入りして4位入賞を果たすという活躍も見せました。
2012年のロンドン五輪では青森山田高校の先輩後輩で組んだ「フジカキ」ペアこと藤井瑞希・垣岩令佳ペアが日本バドミントン史上初となる銀メダルを獲得。これで一気に日本バドミントンは世界の強豪へと認知される事となったのです。
このように、今回のタカマツペアが金メダル候補と言われるようになるまでには、先人たちの積み重ねがあったのです。そしてその集大成がこのリオオリンピックであり、このタカマツペアなのかもしれませんね。
バトミントン初の金メダルを狙うタカマツペアとは?
タカマツペアとは、女子バドミントン選手である高橋礼華と松友美佐紀の二人からなるダブルスコンビの愛称です。
BWF(世界バドミントン連盟)による最新のBWF世界ランキングでは女子ダブルス部門で堂々の1位にランクされている世界トップの女子ダブルスコンビです。
タカマツコンビの結成は髙橋礼華と松友美佐紀が聖ウルスラ学院英智高校時代。高橋と松友は同高校生であり、高橋選手は松友選手の1学年先輩にあたります。
2014年にBWFスーパーシリーズのヨネックスオープンジャパンで優勝。これは日本人女子ダブルスとして史上初の快挙です。これらの結果によってタカマツペアは世界ランキングの1位へと躍り出ます。そしてこれはバドミントンの全種目を通じて史上初という快挙でした。
一度は世界ランク1位から陥落するものの、今年2016年3月には再び世界ランク1位に返り咲き、現在まで世界ランキング1位を保って堂々と世界王者としてこのリオオリンピックを迎える事となったのです。
アメリカの大手データサイトである「グレースノート」の予想でもバトミントン女子ダブルスの金メダルはこのタカマツペアとなっています。
世界が認める金メダル候補、それがこの髙橋礼華と松友美佐紀のタカマツペアなのです。
高橋礼華(たかはしあやか)のプロフィール
生年月日 :1990年(平成2年)4月19日生まれの26歳
出 身:奈良県橿原市
身 長:164cm
利 き 腕:右利き
出 身 校:聖ウルスラ学院英智高校
所属チーム:日本ユニシス
趣 味:三代目JSBのライブDVD鑑賞
高橋礼華選手がバドミントンを始めたきっかけは母親の影響だそうです。
母親がバドミントンをやっており、その練習についていっていた礼華少女は徐々にその魅力に取りつかれていったそうです。
2歳年下の妹・高橋沙也加さんもバドミントンの選手であり、高校時代はバドミントンの強豪、高岡西高校で高校総体女子シングルスのチャンピオンにまでなった名選手です。現在はお姉さんの礼華さんと同じく日本ユニシスに所属するバリバリの一流選手なのです。
高橋選手の今年の抱負は「オリンピック表彰台の一番高いところに上がる事」。
高い目標を口にする事で自分にプレッシャーをかけ、それを自分の力に変えてモチベーションとする。まさに超一流アスリートのメンタルです。金メダルの期待は当然かもしれませんね。
松友美佐紀(まつともみさき)のプロフィール
生年月日 :1992年(平成4年)2月8日生まれの24歳
出 身:徳島県板野郡藍住町
身 長:159.5cm
利 き 腕:右利き
出 身 校:聖ウルスラ学院英智高校
所属チーム:日本ユニシス
趣 味:Ipadでの動画鑑賞、ウインドウショッピング
後方からの強烈なスマッシュやドロップショットなど、強気なプレーが持ち味である先輩・高橋礼華選手に対してこの松友美佐紀選手の特徴はネット前での正確かつ安定したショット。
まさにプロフィールもその対照的な二人のキャラクターを現しているのかもしれません。
高橋選手が抱負として金メダルと公言しているのに対して、松友選手の今年の抱負は「日々成長する事」。常に冷静で客観的に試合を読める松友選手らしいコメントです。
こんな二人だからこそ、これだけの成績を収められ、世界のトップにいられるのだと改めて思いますね。お互いの個性がしっかりと噛み合って、それが化学変化によって何倍ものパワーを生み出している。タカマツペアの強さの秘密はその技術力だけではなく、こういったコンビとしての相互補完的な要素にもあるのだと思います。
タカマツペアに立ちはだかる海外の強敵たち 中国の2組とインドネシアペアが最大のライバル
タカマツコンビ悲願の金メダルに立ちはだかる最強の敵といえば、やはり中国勢という事になるでしょう。
このバドミントン女子ダブルスは、アトランタ五輪以来中国ペアが5連覇している中国にとってお家芸ともいえる種目です。今年も当然そのレベルは高く、最も厄介な敵となるでしょう。
まずはBWF世界ランキング3位のユーヤン・タンヤンティンペア。ユー選手は北京金メダリストのベテランであり、タン選手は中国期待の若手選手です。結成してからまだ間もないコンビですが、そのプレーからはとても日が浅いペアとは思えません。10年以上組んでいるかのような息の合ったコンビを見せており、ベテランの経験と若手の爆発力がうまく組み合わさった素晴らしいコンビです。個人的にはこのコンビの爆発力が一番怖いと思いますね。
中国のもう1組、ティンキン・ジャオユンレイコンビも金メダル候補です。世界ランクは4位ですが、何といっても前回ロンドン五輪の金メダリストであり、昨年の世界選手権優勝ペア。実績的には断トツですね。とにかく安定感が抜群であり、力は衰えるどころかますますその堅実かつ頭脳的で老獪なプレーには磨きがかかっています。スキが無く、下位に取りこぼす事も少ない本当に嫌なペアですね。とにかく中国の女子ダブルス2組は強いです。最大のライバルとなるでしょう。
中国勢以外で最も警戒すべきなのが、現在タカマツペアに続いて世界ランキング2位に位置しているニトヤ・クリシンダ・マヘスワリとグレイシア・ポリー(インドネシア)のペアです。
このコンビもどんなときにも実に安定して力を発揮してくるペアです。持久戦になればなるほど強く、アジア選手権では世界記録となる2時間41分の長時間試合記録も持っています。消耗戦、持久戦になればなるほど真価を発揮するコンビであり、実にタフなペアですね。このニトヤ・グレイシアペアの試合が長時間の試合になりがちな要素は、このペアの守備の強さにあります。恐らく守備力は世界一ではないでしょうか。多彩な攻撃を駆使しなければその鉄壁の防御は突破できないでしょう。
その他では伝統的にバドミントン強豪国である韓国のチュン・キュンユンとシン・スンチャン(世界ランク6位)ペア、ランク5位のカミラ・リター・ユールとクリスティナ・ペダーセン(デンマーク)のペアくらいでしょうか。
しかし金メダル争いという事になれば、恐らくタカマツペア、中国の2組、そしてインドネシアのニトヤ・グレイシアペアの4組の争いとなるでしょう。
予選グループを1位で突破して、いかに決勝トーナメントの組み合わせでこれらのペアとの直接対決を少なくすることが出来るのかというのもメダルの色を左右する大きな要素と言えるでしょう。
タカマツペア出場の女子ダブルス試合日程とテレビ放送予定
最後にバドミントン女子ダブルスの競技日程とテレビ放送の予定をご紹介しましょう。
高橋礼華・松友美佐紀選手の試合予定
8月11日 GリーグA予選 20:00~
8月12日 GリーグA予選 20:25~
8月13日 GリーグA予選 20:00~
準々決勝以降の試合日程は予選グループの結果によって決まります。
8月15日 準々決勝第1、第2試合 23:30~
8月16日 準々決勝第3、第4試合 00:30~(8/15 24:30~)
8月16日 準決勝第1試合 22:30~
8月16日 準決勝第2試合 23:30~
8月18日 3位決定戦 22:30~
8月19日 決勝戦 00:30~(8/18 24:30~)
現在決まっているテレビ放送予定は以下の通りです。
8月16日 準決勝第1試合 NHKEテレ 22:30~
8月16日 準決勝第2試合 NHK総合 23:30~
8月18日 3位決定戦 NHK総合 22:30~
現在の所、グループリーグの試合と準々決勝の試合については予定がないようです。恐らくタカマツペアの勝ち上がりに合わせて順次追加されていくのではと思いますね。
尚、予定は予告なく変更される場合もありますので、念のために番組表などでご確認ください。
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