伊藤美誠と平野美宇に見る中国選手が強い理由!秘密はツッツキにあり?パワーと回転量を生かした中国の戦術

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卓球

卓球界では図抜けた実力と選手層を持ち、男女ともに絶対王者として君臨し続けている王国・中国。

オリンピックや世界卓球でメダルを獲ることも珍しくはなくなり、中国に続く2番手が指定席となりつつある日本卓球ですが、上記2つの世界最高峰の国際大会等では中国のあまりに高い壁に跳ね返され続けているというのが実情でもあります。世界卓球選手権での女子シングルスでは日本人選手は24年間中国選手に勝てていないという非情な現実がそれを物語っています。

ここでは日本女子のエース格といってもいい平野美羽と伊藤美誠、いわゆる「みうみま」を例にとって卓球王国・中国の強さの理由を考えてみたいと思います。

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1980~2000年代では考えられぬ伊藤美誠と平野美宇の中国選手連続撃破

冒頭で日本は中国の大きな壁に跳ね返され続けていると書きましたが、以前に比べるとその差が縮まっていることは間違いありません。全く歯が立たなかった1980~90年代や2000年代に比べるとその差は歴然です。

平野美羽選手が中国のトップランカーに3連勝して2017アジア選手権優勝を果たしたり、伊藤美誠選手も同じく中国の世界ランキング上位選手をなぎ倒してITTFツアー大会で優勝したりというのは当時を知る人間からしてみれば考えられなかった快挙です。伊藤選手などは2018年の対中国選手成績が12勝8敗で勝ち越しという驚異的な実績を残しました。

しかし中国選手を撃破したこの二人に対しての王国・中国の対応は素早く、その後の対戦では簡単に中国選手に勝てなくなってきているのが現状です。

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多彩なサーブ・レシーブ能力に卓越した台上技術、前陣速攻が長所のみうみま

平野美宇選手は右シェークハンド両面裏ソフトの前陣ドライブ型、伊藤美誠選手は右シェークハンドで裏面が表ソフトの前陣攻撃型です。

裏面が裏ソフトと表ソフトというラバーの違いこそあれ、両選手とも台に張り付いて戦う前陣速攻タイプの選手です。

二人は前陣からの打点の高い早い攻撃やチキータ、逆チキータなどの台上レシーブ技術を武器に中国選手に対して先手を取り、時にはカウンターで跳ね返し、得点を積み重ねて勝利を得るというスタイルで中国選手から金星を重ねていました。

平野選手は得意のバックハンドや高速ラリー、伊藤選手は「美誠パンチ」と呼ばれるフォアハンドカウンターや逆チキータ等のトリッキーなプレーが最大の武器なのですが、中国はこれらの武器に対して、中国選手がこの二人に対して最も優位に立てる武器を最大限に生かした戦い方をすることでいとも簡単に戦いにおける優位性を奪い返したのです。

コメント

  1. にゃおん より:

    いやー詳しい解説ありがとうございます。
    卓球って本当に面白い!
    マリュウなんてほとんどチキータしませんしね。
    どの技術が勝つために重要になるか…
    見極める必要がありますね。

    • りぞっと より:

      確かにそうですね。馬龍見てると、最強のパワードライブはあらゆる技術を凌駕しちゃうのか…ってなっちゃいますよね(苦笑)。あのフォアドライブはわかってても抑え切れない程の強烈な上回転です。対戦する選手はたまったもんじゃないでしょう。
      技術と戦術のチョイスは卓球において大きな要素ですよね。局面に応じてどの戦術や技術をチョイスするかという戦略性とともに、チョイスできる技術や戦術をどれだけ持っているか(身に付けられているか)という引き出しの多さが日本人選手にも重要になってきますね。