[世界卓球ドイツ]平野美宇は中国丁寧と!張本智和の対戦相手は?丹羽孝希は世界ランク5位ドイツのオフチャロフと対決

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大会も中盤を過ぎていよいよ佳境に入ってきた世界卓球ドイツ・デュッセルドルフ大会。

そんな中でもいち早くメダル組が確定した混合ダブルス、そして1日遅れてメダルが確定する男女ダブルスはメダルの色・獲得を賭けた天王山を迎えています。

各種目2組づつが出場した日本のダブルス陣のこれからの展望や対戦相手などを見てみたいと思います。

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石川佳純を倒した丁寧とスピードでフォン・ティエンウェイを圧倒した平野美宇との世紀の一戦

まずは日本人女子選手として、世界卓球選手権大会女子シングルスでは1969年のミュンヘン大会以来、48年ぶりとなるメダル獲得となった世界ランク8位・平野美宇選手。準決勝からのここから先は、文字通りメダルの色を決める戦いとなります。

準々決勝での平野美宇選手の戦いは圧倒的などどいうものではなく、ある意味衝撃的なものでした。これまで幾多の日本人選手を倒し、中国まで倒した中国選手以外でナンバーワンの実職者、シンガポールの英雄・フォン・ティエンウェイを全く寄せ付けずに4-0のストレート勝ち。ハッキリ言ってどう見ても平野美宇選手の方が格上であるという試合でした。スピードの違いはもう明白であり、全てにおいて先手を打って攻撃されてしまうフォン選手はどうしようもないという格好でした。

そんな異次元の強さを持つ平野美宇選手が準決勝で戦うのが、世界ランキング1位の丁寧(ていねい/ディンニン)。オリンピック、世界卓球、ワールドカップの全てを制覇した「大満貫」達成者であり現在の絶対女王でもあります。準々決勝では世界ランク6位の石川佳純選手を4-1で一蹴したその戦いぶりは、これまた「強い!」の一語に尽きる程でした。特にスピード勝負のラリー戦で石川佳純選手を圧倒したのはやはり流石という他有りません。

スピード勝負も少し下がってのドライブ勝負も出来、尚且つブロックなどの守備も非常に硬い丁寧選手。ハッキリ言って欠点が全くありません。

が、この現在最強の丁寧に唯一勝てる中国人以外の選手がいるとすれば、卓球ファンのみなさんはおわかりでしょうが、平野美宇選手以外にはいないでしょう。石川佳純選手との試合でもお分かりのように、丁寧選手は守備も非常に硬く、1本の攻撃ではポイントできません。何本もエース級のスマッシュ、ドライブを重ねる事が必要となります。そしてそれが丁寧選手相手に出来るのは現時点で平野美宇選手しかいないのです。エース級の打球を正確に丁寧を上回るスピードで何本も・・こんな奇跡に近い芸当の出来る選手は世界でも平野選手しかいないのです。現在の平野選手はその次元の選手にまで到達してしまっているのです。

今年4月のアジア選手権では3-2で丁寧選手に勝利した平野選手。それまでは全て4-0負け、1ゲームも取る事が出来ない完敗続きでした。しかし、過去の戦績はもう全く参考にならない事は明らかです。昨年のリオ五輪以降、平野美宇は覚醒しました。その世界一ともいえる美しいスピード卓球は、まさに神が中国という巨大な敵を倒すために与えたのではという錯覚さえ覚える程です。

とにかくこの平野美宇と丁寧の試合を見守りましょう。わたしたちはとんでもない歴史の証言者となるのかもしれません。

張本智和の対戦相手は超伏兵・ピシュティ(スロバキア)。張継科の敗退で進む男子卓球界の世代交代

女子の怪物が平野美宇なのだとしたら、男子のそれはどう考えてもこの選手でしょう。そう、水谷準を倒したスーパー中学生、怪物・張本智和。

2回戦では世界ランキング6位の水谷準を4-1の完勝劇を演じ、3回戦ではジュニア世代の王者にも輝いた台湾の期待の新星・廖振珽(りょうしんてい/リャオチェンティン)選手に対して4-0のストレート勝ちを収めました。その強さは当然の如く中学生の範疇を大きく超えており、特にその正確無比で早く鋭いバックハンドは世界トップクラスと呼んでも差し支えないでしょう。課題といわれたフォアハンドもパワーが身についてきており、特にその柔らかい天性といえるボールタッチは天才という形容しか見当たりません。

完全に覚醒した怪物の4回戦の対戦相手は、伏兵中の伏兵、スロバキアの世界ランキング156位、ルボミール・ピシュティ選手。33歳のベテランですが、世界的には無名の選手ですね。ここまではまさかまさかの快進撃、初戦で世界ランキング13位の韓国・鄭栄植を4-1で下して勢いに乗りました。勢いに乗って勝ち進んできたという点では張本選手と同じといえますね。

張本選手とはこの試合が初対戦となるため、最初はお互いの手の内を探りながらの試合になりそうです。どちらが早く相手の回転やクセに慣れるかがポイントになりそうですが、それ以外の点においては圧倒的に張本選手が上回っているのは間違いありません。ここも快勝で勝ち進んでくれるはずです。

4回戦では時代の変化を象徴する試合がありました。ロンドン五輪金メダリストで過去中国男子選手で4人しかいない「大満貫」達成者であるレジェンド、ランク4位の張継科(ちょうけいか/ジャンジイカ)のまさかの敗退です。もともとリオ五輪後には一線を退く意向であった張継科ですが、この世界卓球制覇を目指して代表に選ばれました。しかし4回戦では往年の世界一のバックハンド技術の片鱗も見せることなく、韓国の李尚洙(世界ランキング20位)に1-4で敗れ去りました。この出来事は明らかに一つの時代の終焉を意味する象徴です。

そしてもう一つの世代交代の象徴こそが、この張本智和の快進撃。これまたわたしたちは歴史の目撃者となっているのは間違いありません。後の世界王者の若き姿を目に焼き付けておきましょう。

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天才・丹羽孝希は地元ドイツの英雄・オフチャロフとベスト8を賭けて激突!

リオ五輪メダリストのエース・水谷準、世界卓球で数々の名勝負を演じてきた松平健太、日本最強カットマンの村松雄斗が敗れ去った世界卓球男子シングルス。残るは怪物張本智和とこの選手のみとなりました。世界ランキング11位の天才・丹羽孝希です。

今大会で旋風を巻き起こしている張本智和の天性のボールタッチはしばしば天才と表現されますが、元々この天才という言葉をほしいままにしてきたのが丹羽孝希という選手です。卓球選手としては小柄な体格ながら、そのボールさばきはまさに天才という他ない凄さに満ち溢れています。そしてその天才は順調にキャリアを積んで、世界ランキングもトップ10入りが間近となる11位に位置して世界卓球を迎えました。

2回戦で大ベテランのガオ・ニン(シンガポール)に4-3の大苦戦し、3回戦でもジュニア時代からしのぎを削ってきたグロート(デンマーク)に苦しみながら4-2で勝利して4回戦に進出した丹羽孝希選手。不調に喘いだ昨年の世界卓球団体戦とは違った逞しい姿は、22歳ながら次期日本代表エースに相応しい風格さえ感じさせています。

そんな丹羽孝希選手ですが、4回戦ではさらに大きく高い壁が待ち受けます。世界ランク5位の地元ドイツ、ドミトリ・オフチャロフ選手です。丹羽選手にとっては天敵とも言っていい相手であり、これまでのシングルスでの対戦成績は5戦全敗となっています。この結果だけを見れば絶望感が襲うのでしょうが、内容は接戦がほとんどです。4-3の試合が2試合、4-2の試合が2試合となっており、どちらが勝ってもおかしくないような激戦が繰り広げられてきました。

オフチャロフは地元開催というプレッシャーのせいなのか、3回戦では格下の世界ランク83位、ルーマニアのセイチ選手にあわや敗退かと思わせるような激戦の末、なんとか4-3で勝利して勝ち上がりました。以前からここ一番での精神的弱さが指摘される事の多いオフチャロフ選手。今回は今まで以上に付け入るスキは有ると思われます。

会場はアウェー感一色となるでしょうが、丹羽孝希の精神力はその程度で揺らぐことはないでしょう。わたしは丹羽孝希が世界卓球の大一番でオフチャロフ戦初勝利を挙げると予想しましょう。外したらすみません(爆汗)。

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