東南アジアのマレーシアで行われている「世界卓球2016マレーシア」。
大会も4日目を終えていよいよ、3月5日(木曜日)からは決勝トーナメントが始まります。
気になる日本チームはというと、男子はグループリーグCで5戦全勝して1位通過を決めました。
女子は、最終戦のドイツ戦で2-3で敗れたものの、4勝1敗で並んだ3チームの中で、当該チーム同士の対戦成績で最上位(敗戦率)であったために1位通過を果たしました。
これによって日本は男女ともに決勝トーナメント1回戦をシードされ、準々決勝からの出場となります。
いよいよ始まる、負けたら終わりのノックアウトステージ。言ってみれば、ここまで勝ち上がるのは日本の実力から言って当然の事。ここからが本当の勝負なのです。
男子は世界ランク6位の香港と7位のオーストリアの勝者と対戦
さて、気になるのが準々決勝の対戦相手です。
まずは男子ですが、香港とオーストリアの勝者と対戦する事に決まりました。
今年1月時点で、香港は世界ランキング第6位、オーストリアは世界ランキング第7位です。
日本が世界ランク3位なので、どちらが上ってきても全く油断する事の出来ない相手です。
とはいえ、予選リーグで対戦したポルトガルはヨーロッパチャンピオンで世界ランクが5位のチーム。言ってみれば、香港、オーストリアと同格以上のチームです。
そのポルトガル相手に3-1の勝利を収めたのは日本チームにとって自信を深める事となったでしょう。
香港は韓国が1位抜けしたDグループを2位通過してきました。しかし、1位通過の韓国に1-3で敗れ、4位に甘んじたロシアにも2-3で苦杯を舐めています。
オーストリアは中国が全て3-0の勝利という圧倒的強さで勝ち上がったAグループを3位で通過してきました。1位の中国、2位の北朝鮮にともに0-3のストレート負けを喫しています。
どちらもグループリーグで2敗を喫しているチームという事になりますね。しかし、あくまでグループリーグは予選です。決勝トーナメントでは別人のようなチームへと変貌する事など珍しくもありません。とはいえ、必要以上に恐れる必要もないでしょう。グループリーグを全勝で突破した自信と、油断しない細心の注意をもってすれば、どちらが出てきても優位に戦えると言えると思います。
女子は世界ランク6位の韓国とGリーグで敗れた世界ランク7位のドイツの勝者と対戦
女子の対戦相手は、ドイツと韓国の勝者という事になりました。
そうです、グループリーグで敗れたドイツと戦う可能性があるのです。ドイツは日本と同じグループリーグで4勝1敗でしたが、同じ4勝1敗の日本、北朝鮮に次ぐ3位通過となりました。
一方の韓国はというと、Dグループを4勝1敗の2位通過で決勝トーナメントに駒を進めて来ました。5戦全勝で1位だった香港にこそ1-3で敗れましたが、その他は危なげなく勝ち進みましたね。
日本女子代表の村上監督はこの組み合わせを聞いて、「出来ればドイツとは当たりたくない」と漏らしたそうですが、個人的には韓国の方が怖い存在だと思っています。
世界ランキングを見てみても、ドイツのメンバーでは予選の日本戦で福原、石川を破ったソルヤの17位が最上位なのに対して、韓国はそれを上回る11位、13位、14位と、3人もいるのです。
もちろん世界ランクだけで測れるものではありませんが、ドイツ以上の地力を持ったチームである事は間違いないでしょう。
ちなみに団体戦の世界ランクは、1月の発表分で韓国が6位、ドイツが7位とほぼ互角です。
男子と同様に、どちらが勝ち上がってきても厳しい戦いになる事は間違いないでしょう。心配なのは、グループリーグの敗戦によってドイツへの苦手意識が増幅したのではないかという事。試合後、インタビューを受けていた福原の涙は、その心配を感じさせるものでした。
とにかく、韓国とドイツ、どちらが勝ち上がってくるのか全く予想できませんね。
理想的なグループリーグでの過程を経て栄冠をつかめ!!
男子は全く危なげなく5戦全勝でグループリーグを1位通過、女子は最終戦でドイツに悔しい思いをさせられたものの、こちらも1位通過を決めました。
1位通過した事によって、準々決勝で対戦する相手よりも1試合少ないというアドバンテージは計り知れないほど大きいものです。
これを生かすためにも、特に女子はドイツ戦の敗戦から精神面を切り替えて試合に臨む必要があります。
むしろ、わたしはここでドイツに負けたことがプラスに作用するような気がします。
男子も、最終戦のポルトガル戦で、それまで完璧なまでの強さを見せていた絶対エースの水谷準が1つ負けたことがカンフル剤になると思うのです。
卓球はメンタルが大きく左右するスポーツです。とてもいい緊張感を持って臨める、ベストなグループリーグの結果だったと個人的には思います。
負けたら即終了の決勝トーナメントでは結果が全てです。そういう意味ではグループリーグでとても良い過程を踏んだという事も出来るのではないでしょうか。
日本チームには、是非とも卓球界の歴史に残るようなジャイアントキリングを起こしてほしいと思いますね。
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