卓球日本女子最強カットマン・佐藤瞳 石川佳純、みうみまに続く実力者は世界一のカット守戦型を目指す

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2016年夏に行われたリオデジャネイロオリンピックでは団体戦で銅メダルを獲得し、2012ロンドンオリンピックの銀メダルに続く2大会連続のメダルを手にした卓球日本女子。

今や選手の質・量ともに卓球王国・中国に次ぐ強豪国の地位を揺るぎないものにしつつある日本卓球界ですが、ここではそんな日本女子卓球界で将来を嘱望されている佐藤仁美選手についてご紹介します。

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日本女子最強カットマン・佐藤瞳(さとうひとみ)のプロフィール

生年月日 :1997年12月23日生まれの19歳
出 身 地:北海道函館市
身   長:163cm
効 き 腕:右
所   属:ミキハウス
出 身 校:札幌大谷高等学校
家   族:両親、兄、姉、祖母
グリップ :シェークハンド
使用ラバー:フォア:裏ソフト、バック:粒高
タ イ プ:カット守戦型
世界ランク:18位(2017年3月時点)

同姓同名の「佐藤瞳選手」といえば、2018年の平昌オリンピックの強化選手になっている、フリースタイルスキーの「佐藤瞳」選手もいますが、当然同姓同名の別人物です。

卓球界の佐藤瞳選手は現在19歳でミキハウスに所属する卓球のトッププレイヤーであり、2017年5月に開幕するドイツ・デュッセルドルフで行われる世界卓球選手権の女子シングルス代表にも選ばれた、将来の卓球日本女子のエースになる事が期待される選手です。

同級生トリオとして有名なみうみまコンビの伊藤美誠と平野美宇、そして早田ひなから学年で3つ上という事になります。みうみま、早田の三人が若過ぎるというだけの話で、本来ならばこの佐藤瞳選手もバリバリの若手有望株なのです。

石川佳純、伊藤美誠、平野美宇に続いて日本人4番手となる世界ランキング18位の佐藤瞳

今や卓球の日本女子選手といえば、絶対的なエースとして世界ランキングでも日本人最上位の位置をキープし、オリンピック2大会連続メダルの立役者ともなった石川佳純が女王として君臨。それを追って16歳の平野美宇、伊藤美誠が続くという構図となっています。そしてその下にはさらに十代の素質溢れた若手選手がひしめいている・・という激戦区となっているのが現状です。

ここで、どれだけ日本女子選手が世界ランキングで上位にいるのか、最新の2017年3月時点での世界ランクで見てみましょう。

4 位  石川 佳純
8 位  伊藤 美誠
9 位  平野 美宇
18位  佐藤  瞳
22位  早田 ひな
23位  浜本 由惟
24位  石垣 優香
27位  森薗 美咲
30位  森 さくら
32位  加 藤美優
34位  橋本帆乃香
50位  塩見 真希

どうでしょうか。世界ランキング50位以内にこれだけの日本人選手がランクインしているのです。凄いとしか言いようがありません。実に12人です。トップ50のうちおよそ4人に一人は日本人選手という事になります。

もちろん、中国選手などは層の厚さゆえに実力のある選手でも国際大会に参加できず、世界ランキングで不当に低い評価に甘んじているなどという国によっての事情というものも大きいのですが、それにしてもこの層の厚さは凄いというしかありません。

そしてそんな日本女子の中にあって、石川佳純、伊藤美誠、平野美宇に続く日本人世界ランカーの4番目に位置しているのがここでご紹介する佐藤瞳選手なのです。

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全中優勝で脚光を浴び、ITTFツアーでも活躍、世界的には超有名カットマンの佐藤瞳

佐藤瞳選手が一躍頭角を現したのが、函館市立尾札部中学校三年生時代の2012年です。佐藤瞳選手は全中(全国中学校卓球大会)で優勝し、一躍日本全国にその名を轟かせることとなります。さらに進学した札幌大谷高校でも1年生ながらインターハイで準優勝を果たす等、同世代選手の中でも出色の活躍を見せます。

そんな活躍が認められ、佐藤選手はその戦いの舞台を世界へと移します。2013年から本格参戦したITTFワールドツアーでは、韓国オープンやスウェーデンオープンの21歳以下カテゴリーで優勝を果たし、2014年のU21カテゴリーではポイントランキング1位に輝く事となりました。

そして迎えた2016年5月のクロアチアオープン。ここで佐藤瞳選手は、福原愛、伊藤美誠というランキング上の格上選手を次々に打ち破り、決勝でもランク上位の平野美宇を破ってITTFツアーでのシングルス初優勝を飾ったのです。

石川佳純や福原愛、みうみまの影に隠れてあまり露出的には多くない佐藤瞳選手ですが、卓球界ではその名を知らない人はいない程の有名選手であり、その素質は石川や福原、伊藤、平野らにも決して劣ってはいないというのは皆の一致した見解となっています。

さらに楽しみなのが、日本では決して多数派ではないカットを多用するカット守戦型(通称:カットマン)であるという事でしょう。日本人選手は伝統的にカットに弱い選手が多いです。そんな中で育ってきた大型カットマンの佐藤瞳選手に期待が集まるのは当然といえば当然といえるでしょう。

日本卓球界、いや世界卓球界のカットマン希望の星である佐藤と橋本帆乃香

男子ではめっきり少なくなったカットマンですが、女子ではまだまだ世界トップクラスにカットマンがたくさんいますね。日本にも長年日本トップクラスのカットマンとして頑張っている石垣優香選手を初めとして、この佐藤瞳選手、さらには佐藤瞳選手とダブルスを組んでいる橋本帆乃香選手などもおり、日本におけるカット選手も数は多くは有りませんが、レベル的には世界的に見てもかなり高いといえます。

一昔前のカットマンといえば、ただひたすら耐えて忍んでというイメージだったのですが、現在はかなり攻撃に比率をおいたカットマンも増えてきています。

しかしカットマンである以上、やはり基本はカットの安定感です。どんな強烈なトップスピンでも安定してカットできる守備力がカットマンには求められます。

その意味でこの佐藤選手のカットは安定感抜群です。特にバックカットの安定感は世界一という声もあるほどに安心して見ていられます。

さらに身長は163cmと日本のカットマンの中では恵まれた体格であり、そのフィジカルを生かした広い守備範囲も抜群の安定感を生み出す原因となっています。

バック面に粒高ラバーを張っての回転の変化を得意とするカットマンですが、裏ソフトラバーであるフォアの攻撃はもちろんの事、チャンスと見ればバック面も裏ソフトに反転させてバックハンドドライブで打ち抜いてしまう攻撃力も兼ね備えています。

とにかく攻守全てにおいて高いポテンシャルを秘めており、後はこれからさらに世界のトップクラスの舞台で経験を重ねていけば、将来的にはこの佐藤選手と橋本帆乃香選手のどちらかが世界一のカットマンになっている事は間違いないと個人的には思っています。

それだけの可能性を感じさせる大型カットマンなのです。

世界卓球でシェークハンド攻撃型全盛期に風穴を開けられるか??

弱冠19歳にして初の世界卓球の女子シングルス代表に選ばれた佐藤瞳選手。

佐藤選手以外で選出されたのが、石川佳純、伊藤美誠、平野美宇、加藤美優(決定戦優勝による)という面々であることを見ても、その期待度の高さは窺い知ることはできるといえるでしょう。

日本国内においても、世界的に見ても、現在の主流はシェークハンドの攻撃型が圧倒的に多いという構図となっています。世界的にも攻撃型選手が多い現状ですが、カットマンのキム・ソンイ(北朝鮮)選手がリオ五輪で銅メダルを獲得するなど、カットマンが国際大会で活躍する事も珍しくはありません。中国トップ選手の中にも、カット打ちの名手といわれる劉詩ウェンのような選手もいれば、近年は克服してきましたが、カット打ちが課題といわれて久しかった丁寧のような選手もいます。まあこの辺りが卓球の面白さでもあるのですが。

とにかく佐藤瞳選手にはドイツ世界選手権で大活躍をして日本人カットマンとしての意地を見せてほしいですね。

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