吉田沙保里選手がリオ五輪女子レスリングフリースタイル53kg級で敗れました。
58kg級の伊調馨選手とともにオリンピック史上初の女子選手個人種目の4連覇を狙った吉田沙保里選手でしたが、決勝でアメリカのヘレン・マル―リス選手に敗れて4連覇の夢は潰え、銀メダル獲得となりました。
試合後泣きじゃくって「ゴメンなさい」と連呼した吉田選手ですが、日本人で吉田選手を責める人なんてほとんどいないはずです。謝る必要なんてありません。逆にこちらが「お疲れ様でした。ありがとう」と言いたいくらいです。
しかし個人的にはこの吉田沙保里の全てを賭けたリオでの戦いで非常に気になった人物が一人います。
吉田沙保里の試合を実況した日本テレビの河村亮アナウンサーです。
リオ五輪女子レスリングで登坂絵莉選手と吉田沙保里選手の試合実況担当が河村亮アナウンサー
この河村亮アナウンサーは日本テレビの局アナであり、入社26年目のベテラン男性アナウンサーです。
報道、バラエティなどにも顔を出しますが、わたしの中でのこの河村アナといえばスポーツ中継ですね。
日テレのアナウンサーという事で、巨人戦を中心としたプロ野球中継や日テレの正月の目玉である箱根駅伝が一番印象的ですね。
この河村アナウンサーは、リオオリンピックの女子レスリングで吉田沙保里選手の出場したフリースタイル53kg級と登坂絵莉選手が出場して金メダルを獲得した48kg級の実況を担当していました。
実はわたくし、昔からこの河村亮アナウンサーのスポーツ実況が極めて苦手なのです(爆汗)。
実況途中で必ずブッコむ必殺資料読みとは?
河村亮アナウンサーといえば、その特徴は何といっても資料読みといわれる、その競技の選手などのプロフィールやエピソードなどの紹介です。
特徴は、こんな感じです。
「吉田沙保里は話します。(中略)~であるという事を。」
とか、
「原監督は言います。(中略)~なのだという事を。」
って感じですね。
こういう明らかに事前に準備していると思われる資料を競技前、競技中に必ずブッコんできます。それがわたしには過剰な自己陶酔に聞こえてイライラっときてしまうんですよね。
「いや、今その情報いらねーから。解説者の話が聞きたいんよ。ウザいからやめてくれ」
となってしまいます。実況はあくまで実況に徹してほしいんですよね。解説者とかいるんだからその道のプロの話を上手く引き出す事に全力を傾けてほしいし、それが実況の役割だと思っているので。
感動押し売り系実況は日テレの社風?もっと解説者の話を聞かせなさい(怒)
さらに嫌なのは、吉田沙保里選手のリオオリンピックでの実況でもそうだったのですが、感動させようという意図が見え見えなところです。
吉田沙保里選手は2年前に元レスリング選手であり指導者でもあった最愛の父・吉田栄勝さんを亡くしました。吉田選手にレスリングを教え込み、ロンドン五輪ではコーチとして金メダル獲得の瞬間に立ち会った名指導者でもあります。
吉田沙保里選手のリオ五輪試合実況では吉田沙保里選手の試合の入場シーンごとに、吉田沙保里選手と栄勝さんのエピソードや吉田沙保里選手の父への想いをたっぶりと披露。河村アナのポエム朗読が終わるとすぐに試合が始まるという感じでした。
ハッキリ言って本当にイライラしました。あんたの自己満足ポエム披露の時間があるなら、その時間で解説の吉村祥子さんに色々聞いてくれや!って感じです。対戦相手がどんな選手なのか、吉田沙保里選手との対戦成績は?相性は?最近の戦績や調子、試合の見どころや展望、気を付けるべき事、勝敗の分かれ目のポイントなどなど・・
試合中も吉田沙保里選手と家族との話に飛んだりしますし、もう本当にうんざりですわ。
吉田沙保里選手と父・栄勝さんのエピソード等が嫌いという訳ではありません。ただ単に試合は試合で見たいんです。吉田沙保里選手の試合がじっくり見たいんです。試合を楽しむための情報をくれ!って事なんです。
解説者を差し置いて自分の用意した資料を詠み始め、視聴者に感動を押し売りする。こんなとこが嫌いなんですよね。まあこの感動の押し売り系の実況というのは、河村アナに限らず日テレアナウンサーに共通する部分なんですけどね(苦笑)。社風なんでしょうかね。
登坂絵莉選手の時は途中から消音にしてみていましたが、吉田沙保里選手の試合はどうしても解説付きで見たかったので我慢して音声付きで見ていましたが、苦痛以外の何物でもありませんでした。
テレビに実況の声だけ消せる機能があればなあと痛切に思ってしまいましたね。
河村アナの実況が苦痛なのは自分がひねくれ者だからなのか??
この河村アナウンサーの実況を苦痛に思っている人は結構多いみたいですね。
実際に、google検索で「日テレ 河村」でググると予測検索キーワード候補に「うざい」と出て来ますから(笑)。
しかし巨人ファンであり、大の箱根駅伝ファンであるうちの母などは全く河村アナの実況は気にならないらしいです。むしろ「上手なアナウンサーじゃない?あんたは本当にひねくれてるんだね」と言われる始末なのです(涙)。
まあわたしは箱根駅伝はほとんど見ませんし、巨人戦の中継も毎試合見ているわけでもないので、普段の河村アナウンサーの実況はそうでもないのかなと思ってしまったりもするのですが・・
しかし吉田沙保里選手の4連覇を賭けた集大成の場でもあったリオオリンピックの実況は他のアナウンサーにしてほしかったですね。最も実況に徹してくれるNHKのアナウンサーとかにね。
感動はあくまでその選手の試合で得たいのです。そしてその選手の試合があってこその感動ストーリーなのであって、そこにいちアナウンサーの介入などこれっぽっちもいりません。まして必要な情報を削ってまで自己陶酔的なポエマーばりの自己満資料読みなど邪魔者以外の何物でもないのです。
はあ・・吉田沙保里選手の最後のオリンピックとなるかもしれない戦いだったのに・・いらぬストレスが溜まるだけの結果になってしまいました。
やっぱり自分の器が小さいだけなんすかねえ・・
コメント
あの実況にイラっとこないのはよほど感動エンターテイメントに毒されてる人くらいだと思いますよ
正直にいってああいうのも含めて今のテレビというのは
時代の流れから取り残されていると思います
昔なら押し付けだろうが何だろうがテレビくらいしか娯楽もなかったし
情報を知る手段も限られていたのでそういう態度も受け入れられていましたが
今それをやり続けるのは違和感とストレスしか与えない気がしますね
残念なことにうちの母は感動エンターテイメントに毒されてしまっている重度の患者さんなんです(涙)
うちの母のような層がテレビを見ている中心層だからああいう実況が大手を振ってまかり通ってしまうのだと思っています。
あの実況を何の違和感も感じずに垂れ流してしまえるところにテレビの末期症状を感じてしまいますよね。
今回、私もあの実況にイライラしました。
又、サッカー中継でも日テレの資料読み実況にはイライラします。
お母様の河村アナが上手っていうのは、巨人戦や箱根駅伝だからなのかもしれません。
巨人戦、箱根駅伝の共通点として刻一刻と事態が進展しない、ようは間があるということです。
日テレのスポーツアナはこの間をいかに埋めるかという事に重点を置き教育を受けます。
このことは新人アナを追ったドキュメント番組でも放送された事がありました。
そして日テレのスポーツ中継のもう一つダメなところがスター選手とその他という図式を作りたがる事です。
これは王、長嶋という大スターがいた巨人戦が日テレのスポーツ中継の基礎になってきたからなのかもしれません。
つまりは間があって自分達の都合で勝手にスターを祭り上げる事の出来る、巨人戦や箱根駅伝では通用しても。
局面が逐一変化する今回のレスリングやサッカー等の競技には対応出来ないし対応するスキル自体を局としての教育で潰してしまっているのかと思います。
確かにサッカー中継酷いですよね。クラブワールドカップとか(苦笑)
ホントに日テレのスポーツ実況って同じタイプの人多いですよね。そうか、巨人戦が原因だという説は説得力ありますね。昔から連綿と続いてきた社風なんですね(笑)