いよいよ開幕する2017シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(通称:ACL)。
2017ACL本戦にはJリーグから4チームが参加します。その中から、ここでは昨年のJリーグ3位チームであり、5度目のACL出場にして悲願のアジア制覇を狙う川崎フロンターレが戦うグループGの日程や相手クラブチーム、展望などをご紹介します。
中国の広州恒大、韓国の水原三星、香港の東方と戦うグループG
ACLの大会システムやその他詳細については以下の記事をご参照ください。
まずは、ACLグループGに所属する4チームの顔ぶれから行きましょう。
チーム名 国名 出場資格要件実績
川崎フロンターレ 日本 Jリーグ3位
広州恒大 中国 中国超級リーグ優勝
水原三星ブルーウイングス 韓国 韓国FAカップ優勝
東方足球隊 香港 香港プレミアリーグ優勝
この4チームが総当たりでホーム&アウェー方式で6試合づつを戦い、上位2チームが決勝トーナメントに進むこととなります。
ちなみに、このグループGの4チームはフロンターレを含めて全てAFCチャンピオンズリーグ本戦にストレートインしてきたチームであり、プレーオフから勝ち上がってきたチームは1チームもありません。
東方は厳しい 広州恒大はパウリーニョ頼みのサッカーで付け入るスキは有り?
このグループGは中国の広州恒大、韓国の水原三星、川崎フロンターレの3チームが決勝トーナメント進出条件の2位以上を賭けて戦うという構図で間違いないでしょう。ACL初出場を果たした昨シーズンの香港王者・東方足球隊ですが、やはり力的に一枚劣る事は否めません。逆にいえば、この東方に対して勝ち点を落としたチームは非常に苦しくなるともいえます。
決勝トーナメント進出をかけて三つ巴になるであろう広州、水原、川崎の3チームですが、この中だとチーム力的にも実績的にも広州恒大が若干リードしているという感じでしょうか。ルイス・フェリペ・スコラーリは監督3シーズン目を迎え、今シーズンは他の中国クラブのような大型補強こそ無かったものの、前線のリカルド・クラール、アランと中盤のパウリーニョというブラジルトリオは他チームには脅威そのものといえるでしょう。加えて中国人選手のレベルも他の中国チームの中では最強ともいえ、全てにおいてバランスのとれたチームといえます。
ただし、いい意味でも悪い意味でもこのチームはパウリーニョのチームであり、そこが弱点ともなります。攻守において広州恒大の心臓となっているパウリーニョがもしも怪我やカードなどで不在となったらそう恐れるチームではないでしょう。スコラーリは実績十分な監督であり優れたモチベーターですが、戦術・戦略的に優れた指揮官だとは思えません。パウリーニョ不在を凌げるほど戦略的・戦術的に引き出しの多い監督ではないので、そこが付け入るスキともいえるでしょう。実際に昨年の2016ACLではグループリーグで敗退を喫していますしね。
以前もこのサイトで述べたような気がしますが(苦笑)、広州恒大の一番の弱点は監督だと思います。選手や監督のネームバリューほどに恐れるチームではないと個人的には思いますね。
鬼木新監督でチームはどう変わる?家長やハイネルは大久保の穴を埋められるか?
水原三星に関しては、ソ・ジョンウォン監督が5年目を迎えてチーム戦術などは成熟しているチームですし、ACLで好結果を残している韓国勢なのでもちろん強敵なのですが、昨年のリーグ戦は10勝10敗18分で12チーム中7位に沈んだチームです。リーグ戦では不調でしたが、カップ戦で優勝してACL出場権を得ました。同じ韓国クラブであるFCソウルや済州ユナイテッドなどに比べれば若干力は落ちるといってもいいでしょう。
そしてこれらの敵と戦う川崎フロンターレですが、4年以上にわたって率いてきた名将・風間八宏監督が退任し、鬼木監督となっての初シーズンとなります。風間監督の下でコーチとしてチームを指揮していたので外部招聘よりはチームのフィットは早いでしょうが、やはり監督交代してのシーズンオフ明けというのは大きな不安材料となります。プラスしてチームの得点源であった大久保嘉人選手が移籍したのも痛手となるでしょう。新外国人のハイネルや移籍してきた家長昭博がいかに早くチームにフィットできるかが大きなカギを握りそうです。
川崎フロンターレのJ屈指ともいえるポゼッションサッカーがアジアの大舞台でどれだけ通用するのか個人的には非常に楽しみですね。
ACLグループGでの川崎フロンターレのホームアンドアウェー全日程
川崎フロンターレのACL2017グループGにおける日程が以下の通りとなります。
試合月日 ホームチーム アウェーチーム
2月22日 川崎フロンターレ 対 水原三星
3月 1日 東方足球隊 対 川崎フロンターレ
3月14日 広州恒大 対 川崎フロンターレ
4月12日 川崎フロンターレ 対 広州恒大
4月25日 水原三星 対 川崎フロンターレ
5月 9日 川崎フロンターレ 対 東方足球隊
グループリーグ開幕戦となる水原三星とのホームゲームは必勝でしょう。これを勝てば次の2試合目は力の劣る東方戦ということで連勝して勢いをつける事が濃厚です。
これはどのグループのJチームにも言える事なのですが、韓国・中国でのアウェーゲームで勝ち切るのは至難の業といえます。従って、ホームゲームできっちり勝ち点3を取り切る事が最も重要になってくるでしょう。
好成績を収めながらも国内三大タイトル(J1、Jカップ、天皇杯)にはあと一歩で手が届かなかった川崎フロンターレ。無冠の帝王が手にするタイトルがアジアチャンピオンというのもまたドラマがあっていいですよね。そしてその力は十分に秘めているチームであることも間違いありません。
川崎フロンターレのグループGの試合結果及び順位表
順位表(最終結果)
順位 チーム名 勝点 試合 勝 負 分 得失点差
1 川崎フロンターレ 10 6 2 0 4 +5
2 広州恒大 10 6 2 0 4 +13
3 水原三星 9 6 2 1 3 +5
4 東方足球隊 1 6 0 5 1 -23
試合月日 ホームチーム アウェーチーム
2月22日 川崎フロンターレ 1対1 水原三星
2月22日 広州恒大 7対0 東方足球隊
3月 1日 水原三星 2対2 広州恒大
3月 1日 東方足球隊 1対1 川崎フロンターレ
3月14日 東方足球隊 0対1 水原三星
3月14日 広州恒大 1対1 川崎フロンターレ
4月12日 水原三星 5対0 東方足球隊
4月12日 川崎フロンターレ 0対0 広州恒大
4月25日 水原三星 0対1 川崎フロンターレ
4月25日 東方足球隊 0対6 広州恒大
5月 9日 広州恒大 2対2 水原三星
5月 9日 川崎フロンターレ 4対0 東方足球隊
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