いよいよ開幕する2017シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(通称:ACL)。
2017ACL本戦にはJリーグから4チームが参加します。その中から、ここでは昨年のJリーグ王者であり、年末に行われたクラブ世界一を決めるFIFAクラブワールドクラブカップでレアル・マドリーとと大激戦を演じて準優勝に輝いた鹿島アントラーズが戦うグループEの日程や相手クラブチーム、展望などをご紹介します。
タイのムアントン、豪州のブリスベン、韓国の蔚山現代と戦うグループE
ACLの大会システムやその他詳細については以下の記事をご参照ください。
まずは、ACLグループEに所属する4チームの顔ぶれから行きましょう。
チーム名 国名 出場資格要件実績
鹿島アントラーズ 日本 Jリーグ・天皇杯優勝
ムアントン・ユナイテッド タイ タイプレミアリーグ優勝
ブリスベン・ロアー 豪州 Aリーグ3位
蔚山現代FC 韓国 Kリーグクラシック4位
この4チームが総当たりでホーム&アウェー方式で6試合づつを戦い、上位2チームが決勝トーナメントに進むこととなります。
ちなみに、このグループEの4チームのうちプリスベン・ロアーと蔚山現代はプレーオフを勝ち上がってきたチームであり、本選ストレートインチームはJリーグの鹿島とタイのムアントンだけという事となっています。
アルゼンチンのテベスが所属する上海申花がまさかのプレーオフ敗退で鹿島に追い風?
鹿島アントラーズは7度目のACL挑戦となりますが、まだ優勝がありません。日本国内ではJクラブで断トツ最多となる三大大会(J1リーグ・天皇杯・Jリーグカップ)19個のタイトルを持っている鹿島にとって、このACL制覇は悲願中の悲願といってもいいタイトルです。
ハッキリ言って、今回のJクラブ4チームの中では比較的相手には恵まれたといってもいいかもしれません。その最大の理由は、ここ数年外国人大物選手の爆買いなどで猛威を振るっている中国のクラブチームがいない事です。
このグループEに中国チームが入ってくる可能性は大いにありました。しかしプレーオフで上海緑地申花がブリスベン・ロアーに0-2で敗れ、本戦に進むことが出来なかったのです。上海申花といえば、昨年末に元アルゼンチン代表のカルロス・テベスを世界最高年俸となる超大型契約で迎え入れたチームとしても有名です。上海申花の敗退によって日本でテベスが見られる可能性が無くなったのは残念なのですが、鹿島にとっては厄介な敵が消えてくれたといっていいでしょう。
もちろん上海を破って勝ち上がったオーストラリアのブリスベンも十分に強いのですが、オーストラリアはシーズン真っ最中で中国はシーズンオフであったという両チームのコンディションの違いも大きいでしょう。テベスも試合中はほとんど消えていて調整途上なのは明らかでした。シーズンが進んでコンディションも整い、新外国人や戦術などがフィットしてくれば、鹿島にとって上海申花が脅威となっていた可能性は大ですね。
オーストラリアと韓国でのアウェーがカギ?ムアントンに取りこぼしたチームは厳しい?
ブリスベンと鹿島が戦うのが3試合目というのも鹿島にとっては追い風です。前述したようにブリスベンの所属するAリーグは秋春制を採用しているためにACL開幕時はシーズン真っ只中でコンディションは春秋制の日本・韓国・中国などのチームとは比べ物にならない程仕上がっています。故に鹿島にとって一番最後までブリスベンと当たらずに済むというのは日程的にも恵まれていると思います。ACL3試合目ともなると、鹿島の方もJリーグの試合消化によって試合勘やコンディショニングは上がってきているはずです。
タイのムアントンは最近特に力をつけてきたタイプレミアリーグの前年優勝チームですが、まだまだ力的にもレベル的にも日本・韓国・中国・オーストラリアの4ヵ国には及ばないでしょう。ここに取りこぼしたチームが脱落していく事となりそうです。
鹿島にとっては2002年にACLとなって以来国別では最多優勝回数を誇る韓国Kリーグの蔚山現代FCが最も厄介な相手となりそうです。しかし、この蔚山現代は昨年Kリーグの4位チームであり、他の韓国クラブチームよりは若干与しやすい相手ともいえるでしょう。
鹿島アントラーズにとっては、ブリスベンと蔚山現代とのアウェー戦で引き分け以上、ムアントンのアウェーでは勝ちを狙い、ホームで全て勝つという目算が十分に計算できると思います。もしその通りになったとすれば間違いなく1位勝ち抜けとなるでしょう。1つくらいの取りこぼしでも決勝トーナメント進出は揺るがないでしょうし、ここは相手的にも是非とも1位通過を狙いたいですね。いや狙わなければならないグループでしょう。
ACLグループEでの鹿島アントラーズのホームアンドアウェー全日程
鹿島アントラーズのACL2017グループEにおける日程が以下の通りとなります。
試合月日 ホームチーム アウェーチーム
2月21日 鹿島アントラーズ 対 蔚山現代FC
2月28日 ムアントン・U 対 鹿島アントラーズ
3月14日 鹿島アントラーズ 対 ブリスベン・ロアー
4月12日 ブリスベン・ロアー 対 鹿島アントラーズ
4月26日 蔚山現代FC 対 鹿島アントラーズ
5月10日 鹿島アントラーズ 対 ムアントン・U
時差がほとんどないとはいえ、移動距離の大きなオーストラリアでのアウェーゲームがあるというのがポイントとなるかもしれません。4月12日のブリスベン戦ですね。ここと続く5試合目の4月26日蔚山現代戦がヤマ場となりそうです。ここまでにどれだけ勝ち点を奪えているかがグループリーグ突破の大きなポイントになるでしょう。
鹿島アントラーズは中盤のゲームメイカーである柴崎岳がスペイン移籍で抜けましたが、監督は昨年と同じく石井正忠体制の継続であり、今年はレオ・シルバとペドロ・ジュニオールというJでの実績も十分な外国人も補強しました。チームとしての完成度や近年の実績などではこのグループでは頭一つ抜けている感さえありますね。
2016年は開催国枠として出場し、クラブワールドカップで世界を驚かせた鹿島ですが、今年はアジア王者としてクラブワールドカップの行われるUAEに乗り込んでもらいたいですよね。そのためにもグループリーグで負けているわけにはいかないでしょう。
鹿島アントラーズのグループEの試合結果及び順位表
順位表(最終成績)
順位 チーム名 勝点 試合 勝 負 分 得失点差
1 鹿島アントラーズ 12 6 4 2 0 +8
2 ムアントン・U 11 6 3 1 2 +4
3 蔚山現代FC 7 6 2 3 1 0
4 ブリスベン・ロアー 4 6 1 4 1 -12
試合月日 ホームチーム アウェーチーム
2月21日 鹿島アントラーズ 2対0 蔚山現代FC
2月21日 ブリスベン・ロアー 0対0 ムアントン・U
2月28日 蔚山現代FC 6対0 ブリスベン・ロアー
2月28日 ムアントン・U 2対1 鹿島アントラーズ
3月14日 鹿島アントラーズ 3対0 ブリスベン・ロアー
3月14日 蔚山現代FC 0対0 ムアントン・U
4月12日 ブリスベン・ロアー 2対1 鹿島アントラーズ
4月12日 ムアントン・U 1対0 蔚山現代FC
4月26日 蔚山現代FC 0対4 鹿島アントラーズ
4月26日 ムアントン・U 3対0 ブリスベン・ロアー
5月10日 鹿島アントラーズ 2対1 ムアントン・U
5月10日 ブリスベン・ロアー 2対3 蔚山現代FC
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