いよいよ開幕する2017シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(通称:ACL)。
2017ACL本戦にはJリーグから4チームが参加します。その中から、ここでは昨年のJリーグ4位チームであり、Jクラブ最多となる9度目のACL出場で9年ぶりのAFCチャンピオンズリーグ優勝を狙うガンバ大阪が戦うグループHの日程や相手クラブチーム、展望などをご紹介します。
中国の江蘇蘇寧、韓国の済州U、オーストラリアのアデレードUと戦うグループH
ACLの大会システムやその他詳細については以下の記事をご参照ください。
まずは、ACLグループHに所属する4チームの顔ぶれから行きましょう。
チーム名 国名 出場資格要件実績
ガンバ大阪 日本 Jリーグ4位
アデレード・ユナイテッド 豪州 Aリーグ・グランドファイナル優勝
江蘇蘇寧 中国 中国超級リーグ2位
済州ユナイテッド 韓国 Kリーグクラシック3位
この4チームが総当たりでホーム&アウェー方式で6試合づつを戦い、上位2チームが決勝トーナメントに進むこととなります。
ちなみに、このグループHの4チームのうち、日本代表のガンバ大阪はプレーオフを制して勝ち上がってきたチームであり、その他の3チーム(アデレード、江蘇、済州)はAFCチャンピオンズリーグ本戦にストレートインしてきたチームです。
元バルセロナのアモールが監督を務めるアデレードがグループH最大の敵?
グループFの記事では浦和レッズの入った同グループが最も厳しい組であると書きましたが、そのグループFと遜色ないほどに厳しい争いになりそうなのがこのグループHでしょう。
理由はまたもやグループFと同じ。日本、中国、韓国、オーストラリアという東アジア地区4大リーグのチームすべてが揃っているからです。
ここの4チームは本当に紙一重の差でしょう。どのチームも1位と4位、全ての可能性が考えられる大激戦グループです。
全てのチームが強敵なのですが、最も厄介なのがオーストラリアのアデレードではないでしょうか。監督は往年のバルセロナの中盤を支配したギジェルモ・アモール(スペイン)。監督キャリアとして1年目だった2015-16シーズンでいきなりアデレードをリーグ、グランドファイナルともに優勝させるという快挙を達成しました。オーストラリアの選手特有のフィジカルを生かしながら、スペイン人助っ人を攻撃陣に配してスペインらしいスペクタクルなサッカーを融合させたそのチームスタイルはグループの本命といってもいいでしょう。
日本、中国、韓国の各リーグが春秋制を採用しているためにACL開幕時がシーズンオフ明けなのに対して、秋春制を採用しているAリーグのアデレードはシーズンの最盛期であり、コンディション的にもチームの熟成度的にも他の3チームに比べると大きなアドバンテージがあるのも強みです。特に2月、3月の試合ではこの差は大きく出てしまうかもしれません。間違いなくこのグループでガンバ最強の敵となるのがこのオーストラリアチャンピオンでしょう。
2016ACLで1勝も出来なかった屈辱を晴らせるか?プレーオフでコンディションは昨年以上
江蘇蘇寧も非常に厄介な相手です。ここも他の中国のクラブ同様に外国人選手が圧倒的な存在感を放っています。ラミレスとテイシェイラのブラジルコンビにドイツのアウクスブルクでも活躍した韓国人のホン・ジョンホ、さらには才能の宝庫・コロンビアの若手の中でも間違いなく世界的プレーヤーになるといわれている天才、ロヘル・マルティネスもいます。
監督はFCソウルでも優勝経験のある日本でもお馴染みのチェ・ヨンス。他の中国チームに比べると世界的なネームバリューでは地味かもしれませんが、実力は引けを取りません。
そして韓国の済州ユナイテッドも当然侮れません。昨年のリーグ戦は全北現代とソウルに大差をつけられての3位に終わりましたが、しっかりとACL出場権を獲得しました。2回目という経験の浅さは不安材料でもありますが、逆に不気味さも漂わせています。
ガンバ大阪の2016ACLは0勝4敗2分で1勝も出来ずにグループリーグ敗退という屈辱的なものでした。上海上港、メルボルン、水原三星という強豪がそろった2017年と同じく死の組といわれた厳しいグループでしたが、あまりにもその結果は衝撃的でさえありましたね。
当然その屈辱を2017年こそは晴らそうと長谷川健太監督も燃えているでしょう。毎年のように最大目標と掲げるこのACL優勝はガンバの悲願でもあります。プレーオフのジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)戦は3-0のスコア以上に全く危なげのない内容でした。昨年と違ってACL本戦の前にプレーオフで真剣勝負を経験できたのは他のクラブと比べると大きなアドバンテージともいえるでしょう。実際に昨年もJクラブが軒並み苦戦する中で、プレーオフから勝ち上がったFC東京は見事にグループリーグ通過を果たしました。昨年同様相手は厳しいですが、今年のガンバには期待大だと思いますね。
ACLグループHでのガンバ大阪のホームアンドアウェー全日程
ガンバ大阪のACL2017グループHにおける日程は以下の通りとなります。
試合月日 ホームチーム アウェーチーム
2月22日 アデレード・U 対 ガンバ大阪
3月 1日 ガンバ大阪 対 済州・U
3月15日 ガンバ大阪 対 江蘇蘇寧
4月11日 江蘇蘇寧 対 ガンバ大阪
4月25日 ガンバ大阪 対 アデレード・U
5月 9日 済州・U 対 ガンバ大阪
いきなりのアデレードUとのアウェーゲームでの開幕。ここをどう乗り切るかも非常に重要ですが、個人的にはここよりもその次の済州U、江蘇蘇寧とのホーム2連戦がカギとなると思っています。ここでしっかりと勝ち点3を拾いきれるかどうか。相手は強豪揃いなのでホームとはいえ簡単な試合にはならないでしょうが、ホームで勝ち点3をキッチリ拾えるかどうかというのはアウェーで勝ち点を拾う以上に重要となってきます。これだけ実力が拮抗していると、ホームで取りこぼしたチームから脱落していく事となるのは必至です。
3月の地元吹田スタジアムでの2連戦を良い形で乗り切れれば出鼻をくじかれた昨年の二の舞いにはならないでしょう。実力が拮抗しているだけに1位抜けの可能性も大いに広がってくるはずです。
西野朗監督の元でAFCチャンピオンズリーグ優勝を果たし、アジア王者としてCWCで堂々3位の成績を勝ち取った2008年の再来を是非期待したいですね。
ガンバ大阪のグループHの試合結果及び順位表
順位表(最終結果)
順位 チーム名 勝点 試合 勝 負 分 得失点差
1 江蘇蘇寧 15 6 5 1 0 +6
2 済州U 10 6 3 2 1 +3
3 アデレードU 5 6 1 3 2 -3
4 ガンバ大阪 4 6 1 4 1 -6
試合月日 ホームチーム アウェーチーム
2月22日 アデレードU 0対3 ガンバ大阪
2月22日 済州U 0対1 江蘇蘇寧
3月 1日 ガンバ大阪 1対4 済州U
3月 1日 江蘇蘇寧 2対1 アデレードU
3月15日 アデレードU 3対3 済州U
3月15日 ガンバ大阪 0対1 江蘇蘇寧
4月11日 済州U 1対3 アデレードU
4月11日 江蘇蘇寧 3対0 ガンバ大阪
4月25日 ガンバ大阪 3対3 アデレードU
4月25日 江蘇蘇寧 1対2 済州U
5月 9日 済州・U 2対0 ガンバ大阪
5月 9日 アデレードU 0対1 江蘇蘇寧
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