12月3日に行われたチャンピオンシップによって、鹿島アントラーズのJリーグ優勝が決まったJリーグ2016シーズン。
その後行われたクラブワールドカップでは、開催国として出場した鹿島アントラーズがアジア勢初の決勝進出を果たし、決勝戦のレアル・マドリード戦でも延長にもつれ込む大熱戦を演じるという大健闘を見せて準優勝に輝きました。
改めてJリーグの実力を世界に示してくれた鹿島アントラーズですが、来年こそはJリーグのチームがACLを制して、アジア代表としてクラブワールドカップに出場してほしいと思いますね。
鹿島アントラーズ準優勝のCWC 2017出場権をかけたACL出場条件は?
前述しましたように、2016年のクラブW杯は日本での開催だったという事もあり、開催国枠としてJ優勝チームである鹿島アントラーズが出場することが出来ました。
しかし来年は残念ながら開催地はドバイ。日本のクラブチームがクラブW杯に出ようと思えば、2017年のACL(アジアチャンピオンズリーグ)で優勝してアジア代表の座を勝ち取るしか道はありません。
というわけで、早くも気になるのがACL2017にJリーグからどのクラブが出場するのかという事。
ここではそのシステムをなるべく簡単に説明して見たいと思います。
まず、2017年のACLに日本から出場できるチーム数は4チーム。
そのうちすでに3チームは決定しています。
- 鹿島アントラーズ(2016チャンピオンシップ優勝)
- 浦和レッズ(2016チャンピオンシップ準優勝)
- 川崎フロンターレ(2016チャンピオンシップ3位)
そうです。2016年のチャンピオンシップに出場した3チームは既に決定済みなのです。
ACL日本代表残り1チームの行方はサッカー天皇杯に
では残り1チームはどうやって決めるのかというと、元日に決勝戦が行われる、天皇杯(正式名称:天皇杯全日本サッカー選手権大会)で優勝したチームという事になります。
天皇杯といえば、J1のチームだけではなく、J2、J3、JFL、それ以外の社会人チームや地域チーム、さらには大学のチームまで参加出来る(47都道府県代表という形)という、プロアマ混合のトーナメント戦。つまり、アマチュアチームにもプロの最高峰の戦いであるACLに出場するチャンスがあるという事になります(あくまで可能性の話ですよ笑)。
ACLといえば、先にも述べたように、アジア最強のクラブチームを決める、まさに国や国内リーグの威信をかけた最高峰の国際試合であり、優勝チームには世界一のクラブチームを決めるクラブワールドカップの出場権が与えられるという、まさにアジア中のサッカー選手が夢にまで見る舞台です。
そんな天皇杯も既に準々決勝まで試合が進んでおり、現在はベスト8が出揃っているという状態にあります。
ベスト8が激突する準々決勝4試合ですが、2016年はクリスマスイブ決戦となっており、12月24日に全国各地で8チームがベスト4進出をかけて戦います。カードは以下の通りとなっています。
横浜Fマリノス VS ガンバ大阪
(日産スタジアム13:00開始)
鹿島アントラーズ VS サンフレッチェ広島
(カシマサッカースタジアム13:00開始)
湘南ベルマーレ VS 大宮アルディージャ
(NACK5スタジアム大宮16;00開始)
川崎フロンターレ VS FC東京
(味の素スタジアム16:00開始)
残っているのは全て2016年にJ1で戦ったチームです。ある意味順当といってもいいかもしれません。
しかしこの顔ぶれを見て気になった方もいらっしゃるでしょう。
そうです。既にACL出場を決めている鹿島アントラーズと川崎フロンターレがいるのです。
既にACL出場を決めているクラブが天皇杯で優勝してしまったらどうなる?
ベスト8に残った8チームの中に、既にACL出場権を得ているチームが2チームあります。という事は、この2チームのうちどちらかが天皇杯で優勝してしまったらどうなるのか?
天皇杯準優勝チームがACL出場権を得るのか?いやいや、2チームともが決勝に残ってしまったら?3位のチームになるのか?いやでも3位決定戦なんて無いでしょ?この場合に限って急きょ3決やるって事?
とまあ、とにかく色々な疑問が出てくることかと思いますが、システム的にはもっと簡単なのです。
既にACL出場を決めているクラブチームが天皇杯で優勝してしまった場合には、天皇杯の成績はACL出場には無関係となります。
ACLに出場する4チーム目のクラブチームは2016シーズンのJ1年間勝ち点4位のチームが出場することとなるのです。天皇杯で出場権を得るためには優勝する以外に道はないという事ですね。
ちなみに2016年のJ1年間勝ち点4位はガンバ大阪。
ガンバ大阪が優勝するか、既にACL出場を決めている川崎F、鹿島Aのどちらかが優勝するかすれば、ガンバ大阪が2017ACLの出場権を獲得することになります。この3チーム以外が優勝すれば、優勝チームがACL出場権を得るという事となるのです。
ACL本戦出場かプレーオフ出場か?天皇杯次第で条件が変わる難解なシステム
もう一つ重要な事を説明しておかなければなりません。
日本チームの2017ACL出場権は4チームと説明しましたが、このうち本戦から出場できるのは3チームだけであり、残り1チームは他国のクラブチームとのプレーオフに勝たなければ本戦に出場する事は出来ず、プレーオフ敗退という事となり、その時点でACL本戦出場への道は閉ざされる事となります。
そしてここがまたややこしくて難解なのですが、頑張って説明します(苦笑)。まずは下図をご覧ください。
ACL本戦出場チーム(数字は優先順位)
➀鹿島アントラーズ(CS優勝)
➁天皇杯優勝チーム
➂浦和レッズ(CS準優勝)
ACLプレーオフ出場チーム
➃川崎フロンターレ(CS3位)
現時点ではこのようになっており、川崎フロンターレはACLプレーオフからの出場という事となっています。
しかしもし川崎が天皇杯で優勝すればこうなります。
ACL本戦出場チーム(数字は優先順位)
➀鹿島アントラーズ(CS優勝)
➁川崎フロンターレ(天皇杯優勝)
➂浦和レッズ(CS準優勝)
ACLプレーオフ出場チーム
➃ガンバ大阪(J1年間勝点4位)
川崎フロンターレは本戦出場が決まり、プレーオフにはガンバ大阪が回る事となります。
ではガンバ大阪が優勝すればどうなるでしょうか。
ACL本戦出場チーム(数字は優先順位)
➀鹿島アントラーズ(CS優勝)
➁ガンバ大阪(天皇杯優勝)
➂浦和レッズ(CS準優勝)
ACLプレーオフ出場チーム
➃川崎フロンターレ(CS3位)
という風になります。
そしてもしも鹿島アントラーズか浦和レッズが優勝すればこうなります。
ACL本戦出場チーム(数字は優先順位)
➀➁鹿島アントラーズ(CS優勝)
➀➁浦和レッズ(CS準優勝)
➂川崎フロンターレ(CS3位)
ACLプレーオフ出場チーム
➃ガンバ大阪(J1年間勝点4位)
そして、鹿島、川崎、ガンバ以外のチーム(横浜F、広島、大宮、湘南、FC東京)が優勝すれば、当初の予定通りとなるわけです。
うーん、分かりにくい(苦笑)。どうですか、少しは理解してもらえましたでしょうか?
まとめ:ACL出場の可能性を持つクラブは6チームに絞られた
というわけで、もう完全にお正月の風物詩ともなった天皇杯の元日決戦ですが、天皇杯優勝という名誉の他にもこのようにACL出場権をかけた熱い戦いという一面もあるというわけです。
ちなみに、準決勝は12月29日に行われ、決勝戦は2017年の元日1月1日の14:00から市立吹田サッカースタジアムでキックオフの予定となっています。
ただ単にACL出場権をかけた戦いという部分以外にも、本戦出場となるのかプレーオフからの出場となるのかという、クラブチームにとっては非常に重要な条件もかかってくるこの天皇杯。
最後にACL出場に関する条件をまとめておきましょう。
- 鹿島と浦和はACLの本戦出場が決定済
- 川崎は天皇杯で川崎、鹿島、浦和が優勝すれば本戦から、この3チーム以外が優勝すればプレーオフからの出場となる
- ガンバ大阪は川崎、鹿島、浦和が天皇杯で優勝すればプレーオフから、自身が優勝すれば本戦出場、それ以外の優勝だとACL出場ならず
- 広島、横浜F、大宮、湘南、FC東京は天皇杯優勝すれば本戦出場、優勝を逃せばACL出場ならず
うーん、何度も言いますが実に分かりづらい(笑)。とにかく、鹿島、浦和、川崎以外にACL出場の可能性があるチームは6チームに絞られたという事ですね。
とにもかくにもサッカーファンの皆さん、正月もサッカーで楽しみましょう。ではよいお年を(早すぎw)
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