3月7日から開幕する第4回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の日本代表侍ジャパンの所属する予選プールB。
侍JAPANの3月8日に行われる第2試合の相手はメジャーリーグなどにも多くの有力選手を輩出しているオセアニア地区を代表する野球の強豪・オーストラリア。ここではそんなオーストラリアの戦力や試合の
見どころ、ポイントなどを解説していきたいと思います。
世界ランキング13位のオーストラリア、WBCとプレミア12での実績
まずは現在の世界ランキングの比較からまいりましょう。
世界ランキング1位の日本に対して、対戦相手のオーストラリアは世界ランキング13位。
過去のWBC及びプレミア12での成績は以下の通りとなっています。
大 会 名 日本成績 オーストラリア成績
第1回WBC 優 勝 1次R敗退
第2回WBC 優 勝 1次R敗退
第3回WBC ベスト4 1次R敗退
プレミア12 3 位 不 出 場
過去のオーストラリア代表のWBC成績は全て1次ラウンド敗退となっています。一昨年に開催された第1回プレミア12に至っては世界のトップ12入りを逃したことで出場さえできませんでした。
ただ単にここ10年ほどの国際大会での実績を見てみれば、日本とオーストラリアの国際成績は雲泥の差があるといえます。
マイナーリーガーと豪州国内リーグの選手中心のオージー代表
世界ランキング1位で、過去のWBCでは優勝2度、ベスト4が1度、最直近のプレミア12でも3位に輝いている日本代表侍ジャパンと、過去のWBCとプレミアで一度も1次ラウンドさえ突破できないオーストラリア代表。
普通に考えれば試合の行方はほぼ決まったといえるほどの実績の差という事になるのでしょうが、そう簡単にはいかないのが野球における一発勝負の難しさでしょう。
オーストラリアチームの選手の大半はアメリカMLBのマイナーリーグに所属する選手と母国のオーストラリアのリーグに所属する選手で構成されています。
ハッキリ言ってビッグネームは一人もいません。しかしだからといって日本が楽勝できるかといえば、何度も言いますがやはり野球というスポーツはそう簡単なものではないでしょう。
アテネ五輪で日本に勝って銀メダルを獲得したのも今は昔??
オーストラリアというチームは前述したように、マイナーリーガーと自国豪州のリーグに所属する選手が中心という事もあって、なかなかデータがつかめず、かなり謎に満ちたチームという事がいえるでしょう。
投手は一本調子なパワータイプが多いですが、常に球が動いてくるタイプも多いですね。日本人打者が最も苦手とするタイプの投手です。特にマイナーリーガーにその傾向が大きいですね。
ただし、決して日本代表侍ジャパン的には油断はできないのですが、やはり純粋に戦力的に考えれば、日本の所属する第1ラウンドプールBの中では日本、キューバよりはかなり落ちるというのは否めません。
変則的な投手の好投や一発狙いのパワーヒッターの長打には要注意ですが、逆に言えばそれだけに気を付ければいいのかとも思います。変則投手の好投にしても65球という1次ラウンドの球数制限を考えれば、その他の投手を攻略すればいいので致命傷にはなりえないでしょう。
というわけで、日本代表としては絶対に勝っておかなければならない相手となりますし、よほどのことがなければ負けることはないだろうと思います。というより、厳しい言い方かもしれませんが、負けてはならない相手といいかえてもいいかもしれません。
オーストラリアといえば、中畑清さんが率いたアテネオリンピックの準決勝で日本が破れて金メダルの野望を砕かれた因縁の相手であり、未だにその強烈な印象を持っている野球ファンも多いでしょうが、ハッキリ言ってその頃のような実力も勢いもないというのが実情ですね。
エース格の左腕、ブラックリーが日本戦先発だと苦戦の可能性も?
今一つスター選手がいないオーストラリアの中で、最も日本になじみのある選手は今回のオーストラリア代表のエース格ともいえるサウスポー、トラビス・ブラックリー投手でしょう。
2014年には楽天ゴールデンイーグルスに助っ人として在籍しましたが3試合の登板で1勝に終わり、1年限りで日本を去りました。
とはいえメジャーでも最高シーズン6勝を挙げた実績があり、昨季はメキシカンリーグで活躍し、デトロイトタイガースのマイナー契約を得た実力はこのチームではトップクラスでしょう。日本戦で先発してくれば非常に嫌な相手となるでしょう。
その他でも気を付けなければならないマイナーリーガーなどもいますが、なんせデータが少ないですね。過去の実績がある選手でもここ数年はパッとしないという選手も多く、実に戦力分析に困るチームでもあります。
キューバもそうですが、このオーストラリアというチームもすこぶるスコアラー泣かせなチームといえるかもしれません。とはいえ、格的にも実力的にも負けは絶対に許されませんね。
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