第一次ラウンド開催中のワールド・ベースボール・クラシック2017ですが、野球日本代表「侍ジャパン」は所属するプールB初戦のキューバ戦と2戦目のオーストラリア戦でキッチリ連勝を果たし、3戦目の中国戦を待たずして2次ラウンド進出を決定させました。
2次ラウンドで戦う事となるプールAからの進出チームはイスラエルとオランダがすでに決定しており、日本のプールBも日本とキューバが2次ラウンド進出を決定させました。
これで2次ラウンドプールEで戦う全4チームが出そろい、この4チームでアメリカ本土で行われる決戦、準決勝進出を目指して戦う事となります。
2次予選の全日程と対戦国が決定!日本はオランダ、キューバ、イスラエルの順に対戦
まずは日程からご覧いただきましょう。以下が日本が所属するプールEの全日程となっています。
プールE日程(試合は全て東京ドームで開催)
3月12日(日)12:00 キューバ 対 イスラエル
3月12日(日)19:00 日 本 対 オランダ
3月13日(月)19:00 イスラエル 対 オランダ
3月14日(火)19:00 日 本 対 キューバ
3月15日(水)12:00 オランダ 対 キューバ
3月15日(水)19:00 日 本 対 イスラエル
3月16日(木)19:00 プレーオフ
日本の試合は全て19時(午後7時)開始予定となっていますので、サラリーマンの方々もとりあえず安心といったところでしょうか。次の準決勝ではアメリカ時間となるので平日午前の試合時間となってしまいますからね(泣)。
バンデンハーク先発濃厚のオランダ戦。いかに80球を早く投げさせるか考える必要も
それにしても当たり前の事ですが、1次ラウンドとは敵の強さが全く違いますね。確実に勝てるであろうと思える試合は当然一つとしてありません。1戦1勝で臨み、その結果として突破する事を考えなければならないというレベルの対戦相手国ですね。まあ東アジアの強豪国である韓国と台湾が2試合2連敗で敗退決定してしまうほどのプールAのレベルの高さでしたから致し方ないです。
二次予選1試合目は3月12日のオランダチームとの試合となります。世界ランキングは10位ですが、前回WBCでは日本とともにベスト4に進出したほどの強豪国です。メジャーの長距離砲や日本のバレンティン、バンデンハークなども顔をそろえており、今大会も台風の目となる事を予想されていた有力チームのうちの一つです。
ハッキリ言って第1戦でオランダと対戦というのは、日本にとって最も最悪なシナリオだったことでしょう。というのも、オランダは相手に関係なく2次予選第1試合目でオランダ代表の絶対的エースのリック・バンデンハーク投手(福岡ソフトバンク・ホークス)を先発で起用してくることが予想されたからです。オランダが2位通過となり、日本が1位通過を決めて2次ラウンド第1戦がオランダ対日本となった時点でバンデンハークの日本戦先発は決まったも同然だったのです。
オランダ代表の投手陣の中でもバンデンハークの安定感と実力はずば抜けているといってもいいでしょう。プールA韓国戦でも先発し、ほぼ完ぺきなピッチングで無失点に抑えています。日本代表も簡単には攻略できないでしょう。1次ラウンドと違って、球数制限ルールでより多くの投球数を投げられるようになるのも有利となります。
日本チームとしては何とかバンデンハークを攻略しなければなりませんが、当日の調子などから難しいと思われれば、待球作戦やファウルで粘るなどといった戦法を駆使して球数を投げさせ、1イニングでも早くマウンドから引きずり下ろすといった戦法も考えなければならないかもしれません。
オランダ打線は間違いなくこのプールE3か国の中で最強です。日本の投手陣といえども完璧に抑えきれるものではありません。厳しい戦いになる事は間違いないでしょう。しかしこの後の戦いを考えると絶対に落とす事は出来ないでしょう。個人的には3試合の中で最も難しい試合であり、最も重要な試合になると思います。
キューバ戦は絶対に負けられない!イスラエル戦は投手がカギ。菅野智之先発で必勝を
侍ジャパンの2試合目となるのが3月14日のキューバ戦となります。1試合目のオランダ戦から中1日を空けての2戦目ということとなりますね。
最初に確実に勝てる試合など1試合も存在しないといいましたが、敢えて、本当に敢えてそんな試合を挙げるとすればこの試合でしょう。ハッキリ言ってプールE所属の4チームの中で最も力の劣るのはこのキューバだと見ます。日本的にはこの試合を落とす事は許されない、勝ちしかありえない試合となるでしょう。
1戦目を戦って日本の投手陣は1戦目以上にキューバ打線を抑える事が出来ると思います。日本打線にとっても脅威となるような投手はいなかったように思いますね。ここはしっかり投手の継投さえ間違えなければ勝てると思います。というより勝たなければなりません。
そして最終3戦目は3月15日のイスラエル戦という事となります。ここまでの星勘定がどうなっているかにもよるのですが、1勝1敗の可能性も十分にある状況だと考えられますので、当然必勝態勢となります。
相手はマイナーリーガーが主体のチームであり、パワー、スピード、経験も兼ね備えた非常に厄介なチームなのはプールAを3戦全勝で上がってきたことからも明らかです。しかしオランダに比べれば力は劣ると思いますね。イスラエルの投手はクセ球の変則投手が多いので相性という点で非常に心配な部分は有りますが、打力に関してはあきらかにオランダの方が上でしょう。
というわけで、投手が1発に気をつけて、打線がしっかり繋ぐことを心がければ必ずや良い結果を導けるのではないかと思います。個人的にはこのイスラエルとの3試合目に侍ジャパンのエース、菅野智之を持ってきてほしいですね。それでも準決勝には十分に間に合いますしね。
2勝1敗、1勝2敗で3チームが並んでプレーオフの可能性が高い?プレーオフ用の投手起用も
このプールEの力関係を考えると、プレーオフの可能性も十分に考えておかなければならないでしょう。例えば、キューバが草刈り場となって3戦全敗、日本とオランダ、イスラエルが2勝1敗で並ぶ、といった可能性ですね。オランダ辺りが爆発して3戦全勝、イスラエルとキューバ、日本が1勝2敗で並ぶなんていうケースもあり得なくはないでしょう。
というわけで、全リーグ戦日程終了後の3月16日に予定されているプレーオフの可能性も十分に考慮しておかなければならないかもしれません。
プレーオフシステムについては以下の記事をご参照ください。
WBC予選ラウンドで2勝1敗、1勝2敗の3チームが並んでしまった場合の勝ち抜けプレーオフルールを説明
当然プレーオフという事となれば、それだけ余分な投手を使わなければならなくなります。必然的に、特に球数制限のある投手に関して言えば総力戦となるでしょう。
第二先発タイプの投手を先発に回すという決断を迫られるかもしれません。当然相手がどの国になるのかというような相性の部分も見てから決められるのでしょうが、決断する首脳陣の投手起用は大きく日本代表のアメリカ行きの行方を左右することとなるでしょう。
とにかく簡単にアメリカ・ドジャースタジアムで行われる3月21日からの準決勝に進む事は出来ないでしょう。現実的に考えてこの相手に3戦全勝というのはかなり困難なミッションですね。しかしだからといって簡単に敗退する事もあり得ないでしょう。そんなやわなチームでもありません。
野球日本代表の2次ラウンド突破のカギを握るのは初戦のオランダ代表との試合でしょう。ここに勝てればすんなり事は運びそうです。負けるようだと最後までもつれる事になりそうです。
個人的にはオランダ先発が予想されるバンデンハークの出来が大きなポイントとなると思いますね。注目しましょう。
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