日本人にとって野球というスポーツは「国技」といってもいいほどに身近で馴染み深いスポーツです。
そんな野球の中でも高校野球は、プロ野球などとは違った特別な感情を抱かせる「何か」を持っているのではないでしょうか。その「何か」の中には、それぞれの地域の代表という、地元の期待を背負って戦うという部分も大きいのだと思います。
ここでは全国47都道府県のうち、九州・沖縄全8県の高校の通算出場回数を夏の甲子園(全国高校野球選手権)、春の甲子園(選抜高校野球大会)別にそれぞれ上位5校までご紹介していきたいと思います(2019年夏の選手権甲子園大会までの最新データです)。
沖縄県の春の選抜高校野球、夏の高校野球選手権の出場回数ベスト5
夏の甲子園 春の甲子園
1.興南(12) 1.沖縄尚学(6)
2.沖縄水産(9) 2.興南(4)
3.沖縄尚学(8) 2.豊見城(4)
4.浦添商(4) 4.沖縄水産(3)
5.豊見城(3) 5.宜野座(2)
5.首里(2)
沖縄県の春夏甲子園それぞれの出場回数ベスト5ですが、過去の実績的には興南、沖縄水産、沖縄尚学という3強が頭一つリードしているといった感じでしょうか。全国の高校野球ファン的にもやはり「沖縄の高校野球=興南、沖水、尚学」というイメージが強い人が多いのではないでしょうか。そしてその構図を崩そうとしているのが1997年と2008年に夏の甲子園ベスト4まで進出した浦添商です。毎年全国でも夏の甲子園出場校が一番乗りで決定する沖縄県。高校野球強豪県に相応しい豪華な面子ですよね。
鹿児島県の春の選抜高校野球、夏の高校野球選手権の出場回数ベスト5
夏の甲子園 春の甲子園
1.樟南(19) 1.鹿児島商(12)
1.鹿児島実(19) 2.鹿児島実(9)
3.鹿児島商(13) 3.湘南(7)
4.神村学園(5) 4.神村学園(5)
5.鹿児島玉龍(4) 5.鹿児島玉龍(4)
鹿児島県も実績的には沖縄と同様、3強といった感じですね。樟南(旧校名:鹿児島商工)、鹿児島実、鹿児島商の三校です。ここに近年強豪校として一気に台頭してきた神村学園が割って入ろうというところでしょうか。春夏併せて25回の甲子園出場を誇る古豪・鹿児島商ですが、ここ20年で甲子園出場は春の選抜の1度のみ。夏の甲子園は20年以上遠ざかっています。今の勢力図的には鹿児島実、樟南、神村学園の新三強体制といってもいいかもしれませんね。
宮崎県の春の選抜高校野球、夏の高校野球選手権の出場回数ベスト5
夏の甲子園 春の甲子園
1.日南学園(9) 1.日南学園(5)
2.都城(8) 2.高鍋(4)
3.延岡学園(7) 3.延岡学園(3)
4.高鍋(6) 4.延岡工(2)
5.宮崎商(4) 4.宮崎南(2)
4.日南(2)
この宮崎県は出場回数的には抜けた高校が無く、色々な高校が出場を果たしています。春・夏ともに2ケタ回数出場している高校は1校もありません。最近の傾向で言えば、日南学園、延岡学園といった高校が比較的甲子園出場では一歩リードしているといった感じでしょうか。
熊本県の春の選抜高校野球、夏の高校野球選手権の出場回数ベスト5
夏の甲子園 春の甲子園
1.熊本工(21) 1.熊本工(21)
2.九州学院(8) 2.九州学院(6)
3.済々黌(7) 3.熊本商(4)
4.城北(4) 3.済々黌(4)
4.鎮西(4) 5.秀岳館(3)
5.鎮西(3)
5.城北(3)
数多くのプロ野球選手を送り出した古豪・「熊工」こと熊本工業が夏・春ともに出場回数ではぶっちぎりという感じですね。どちらも20回超えというのは素晴らしいという他有りません。それを追うのが九州学院や済々黌(せいせいこう)、城北といった高校となっており、近年はこの辺りの学校が万遍なく甲子園に出場するという群雄割拠状態となっています。
そして近年躍進著しいのが秀岳館高校。春の選抜では2016,2017と連続ベスト4、夏の選手権も2016年にベスト4と、完全に全国屈指の強豪校へ成長しました。準優勝3度で熊工が泣き続けた悲願の夏の甲子園優勝を叶える熊本県勢はこの秀岳館になるかもしれませんね。
大分県の春の選抜高校野球、夏の高校野球選手権の出場回数ベスト5
夏の甲子園 春の甲子園
1.大分商(15) 1.津久見6)
2.津久見(12) 2.大分商(5)
3.柳ヶ浦(8) 3.大分上野丘(3)
4.明豊(6) 3.明豊(3)
5.日田林工(4) 5.日田林工(2)
5.柳ヶ浦(2)
甲子園出場回数は大分商が1位となる春夏合わせて20度を誇るのですが、2000年以降では夏の甲子園1度の出場にとどまる等、近年は思うように甲子園出場を果たせていません。大分商に次ぐ名門・津久見高校も28年間甲子園から遠ざかっている現在、大分県で野球強豪校となっているのが、明豊高校、大分高校といった辺りでしょうか。
長崎県の春の選抜高校野球、夏の高校野球選手権の出場回数ベスト5
夏の甲子園 春の甲子園
1.海星(18) 1.海星(5)
2.長崎日大(9) 2.佐世保工(3)
3.長崎商(7) 2.創成館(3)
4.佐世保実(5) 4.長崎日大(2)
5.佐世保工(4) 4.長崎商(2)
4.諫早(2)
4.清峰(2)
長崎県代表で頭一つ抜けた甲子園出場実績を誇るのが海星高校です。長きに渡って長崎県の強豪校として全国で戦ってきましたが、なかなか優勝を果たす事は出来ませんでした。そんな長崎県勢の悲願を達成したのが新興勢力であった清峰高校。現広島カープのエース・今村猛を擁して見事、2009年の81回選抜高校野球で優勝。決勝での花巻東・菊池雄星との投手戦は伝説の好勝負と言っていいでしょう。最近では創成館が力を伸ばしてきており、新たな甲子園常連校となりつつありますね。
佐賀県の春の選抜高校野球、夏の高校野球選手権の出場回数ベスト5
夏の甲子園 春の甲子園
1.佐賀商(16) 1.佐賀商(6)
2.佐賀西(7) 2.唐津商(2)
3.佐賀学園(6) 3.龍谷(1)
4.唐津商(5) 3.神崎(1)
4.佐賀北(5) 3.伊万里商(1)
3.佐賀工(1)
3.鳥栖(1)
3.小城(1)
3.伊万里(1)
出場回数では佐賀商が春・夏ともに一枚抜けた存在ですね。実績的にも1994年の第76回全国高校野球選手権(夏の甲子園)で佐賀県勢初の甲子園優勝を果たす等、やはり佐賀県の中ではトップといっていいでしょう。2番手は混戦ですが、ファンの脳裏に焼き付いているのはやはり全国制覇を果たした佐賀北高校ではないでしょうか。優勝した2007年夏の甲子園決勝戦の広島商戦での8回裏の逆転満塁ホームラン、2回戦の宇治山田戦での引き分け再試合の死闘など、佐賀北高校が劇的な戦いぶりで11年ぶりとなる公立高校での全国制覇を成し遂げたのは記憶に新しいところですよね。
福岡県の春の選抜高校野球、夏の高校野球選手権の出場回数ベスト5
夏の甲子園 春の甲子園
1.小倉(10) 1.小倉(11)
2.柳川(8) 2.小倉工(9)
2.小倉工(8) 3.柳川(8)
4.九州国際大付(7)4.福岡工(5)
5.東筑(6) 4.久留米商(5)
出場回数上位を占めている小倉高校と小倉工業については、近年は甲子園から遠ざかっており、その実績は戦前~戦後まもなくに多くなっている古豪の高校です。そんな中、柳川高校辺りがコンスタントに長期間活躍し続けている強豪校といってもいいかもしれません。最近勢いが顕著なのが九州国際大付属高校。現在の所、2014年から2016年まで夏の大会は3年連続で出場を決めている新たなる強豪校です。これからの福岡県の高校野球の勢力図はこの九州国際大付を中心として回っていく時代が続きそうな気配です。
高校野球春夏甲子園大会(選抜・選手権)の都道府県別出場回数ランキング(北海道・青森・秋田・岩手・山形・宮城・福島)
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