大学野球界といえば、これまでに幾多の名選手たちを輩出してプロ野球界に送り込んできました。
中には、同じ年に同学年の名選手たちが同時にプロ野球に入団して話題となった例も多くあります。
そこでここでは、過去に東都リーグなどで実績を残し、青山学院大学で「三羽烏」と呼ばれて同じ年にプロ野球入りした選手たちをそのプロ野球実績なども含めてご紹介したいと思います。
1996年(平成8年)にプロ野球にドラ1入団した青山学院大学野球部三羽烏(ガラス)
1996年(平成8年)に青山学院大学からプロ野球入りした野球部の同級生三選手がいわゆる「青学三羽烏」と呼ばれた存在です。
彼らは大学野球で大活躍し、鳴り物入りでプロ野球に同期入団して大きな話題を振り撒きました。そんな青学三羽ガラスと呼ばれた野球選手のプロフィールや現役実績、入団時のドラフト順位などをご紹介していきます。
福岡ダイエーホークス入団 井口資仁(井口忠仁/いぐちただひと)
名 前:井口資仁(本名:井口忠仁)
生年月日 :1974年(昭和49年)12月4日
出 身:東京都田無市(現:西東京市)
身 長:178cm
体 重:91kg
投 ・ 打:右投右打
ポジション:遊撃手、二塁手、一塁手
プロ入り :1997年福岡ダイエーホークス入団
指名順位 :1996年ドラフト1位(逆指名)
球団履歴(現役選手時代)
福岡ダイエーホークス(1997年~2004年)
シカゴ・ホワイトソックス(2005年~2007年)
フィラデルフィア・フィリーズ(2007年)
サンディエゴ・パドレス(2008年)
フィラデルフィア・フィリーズ(2008年)
千葉ロッテマリーンズ(2009年~2017年)
通算成績(NPBでの現役実績)
1915試合
6512打数1760安打 .270
251本 1017打点 176盗塁
通算成績(MLBでの現役実績)
493試合
1841打数494安打 .268
44本 205打点 48盗塁
東都大学リーグでは未だに破られていない東都記録となる通算28本塁打を記録、さらに現在までに東都リーグ唯一の三冠王という大記録をひっさげ、福岡ダイエーホークスを逆指名してドラフト1位入団した井口資仁氏。ダイエー入団5年目には30ホームラン44盗塁という30・40(サーティフォーティ)を記録する等、スピードとパワーを兼ね備えた近代野球の申し子といってもいい選手でしたね。
メジャー挑戦1年目にはホワイトソックスでいきなりワールドシリーズ優勝の原動力となり、日本人で初めてワールドシリーズ出場での世界一選手という称号も手に入れました。
日本プロ野球界復帰後は千葉ロッテマリーンズで日米通算2000本安打を達成し、2017年限りで現役を引退し、翌年からは千葉ロッテを監督として率いています。日本人選手として初めて日本シリーズとワールドシリーズ両方を優勝した井口氏ですが、監督としても日本一となればその輝かしい経歴にまた一つ勲章が加わる事となりますね。
広島東洋カープ入団 沢崎俊和(さわざきとしかず)
名 前:沢崎俊和
生年月日 :1974年(昭和49年)9月21日
出 身:千葉県千葉市若葉区
身 長:181cm
体 重:77kg
投 ・ 打:右投右打
ポジション:投手
プロ入り :1997年広島東洋カープ入団
指名順位 :1996年ドラフト1位(逆指名)
球団履歴(現役選手時代)
広島東洋カープ(1997年~2005年)
通算成績(現役実績)
176試合登板
24勝17敗15S
360.0イニング 243奪三振
東都大学リーグ通算18勝、2度の最優秀投手という実績を引っ提げて広島にドラ1入団した、青学三羽烏の一人が沢崎俊和投手。キレのあるスライダーと抜群のコントロールを武器に1年目からいきなり先発ローテーション入りし。12勝を挙げて新人王に輝きました。
その後は右ひじなどの故障に悩まされながらも抑えや中継ぎでも実績を残し、2005年に31歳で現役を引退しました。
引退後は翌年2006年から現在に至るまで古巣・広島で1軍~3軍の投手コーチを歴任し、数多くの投手を育てて2016年からのリーグ3連覇に大きく貢献しています。
ちなみに澤崎投手が1位指名された同年の広島2位指名はあのレジェンド、黒田博樹氏。1996広島ドラフトは素晴らしい成功ドラフトの好例ですね。
千葉ロッテマリーンズ入団 清水将海(しみずまさうみ)
名 前:清水将海
生年月日 :1975年(昭和50年)1月9日
出 身:群馬県高崎市
身 長:181cm
体 重:88kg
投 ・ 打:右投右打
ポジション:捕手
プロ入り :1997年千葉ロッテマリーンズ入団
指名順位 :1996年ドラフト1位(逆指名)
球団履歴(現役選手時代)
千葉ロッテマリーンズ(1997年~2004年)
中日ドラゴンズ(2005年~2010年)
福岡ソフトバンクホークス(2010年~2011年)
通算成績(現役実績)
683試合
1478打数314安打 .212
9本 119打点 3盗塁
青学三羽ガラス最後の一人は、キャッチャーとして青山学院大学黄金時代の攻守の要となってホームベースを守った清水将海氏。
強肩にキャッチングやインサイドワークなど、その守備力の高さを買われてルーキーながら開幕スタメンに名を連ねた清水氏はその開幕戦でロッテのエース・小宮山悟投手とのバッテリーで見事に完封勝利を飾って華々しいデビューを飾りました。
現役時代はロッテ、中日、ソフトバンクを渡り歩いた清水氏、現役引退の翌年、2012年から2017年までソフトバンクホークスのバッテリーコーチを務め、2018年からは同じ青学三羽烏の井口資仁氏が監督に就任した古巣・千葉ロッテにバッテリーコーチで帰ってきました。
青学三羽烏は引退後も指導者として数多くの名選手を育て、球界の発展に貢献しているのです。
なお、その他の大学野球の三羽烏については以下の記事をご覧ください。
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