最近になって何かと話題になっているのが、東京都の舛添要一都知事。
東京都知事選挙に出馬して当選し、東京都知事となってから2年2か月ほどですが、最近になってやたらと世間を賑わせている舛添都知事。
その内容や、それらに対する様々な意見などを見てみたいと思います。
「都市外交」で決めた韓国人学校誘致と待機児童問題
まずは先月3月に話題になったこの件です。
「舛添知事の暴走」と指摘も 保育所より「韓国人学校を優先」の都方針
ちょうど「保育園落ちた 日本死ね」の匿名ブログが世間を賑わせていた頃ですね。このブログによって、改めて日本の待機児童問題が取り沙汰される事となりました。匿名ブログによる待機児童問題に関してはこちらの記事も参考になさって下さい。
「保育園落ちた」ブログの東京都在住30代女性の意見に賛成?反対?待機児童数0の鳥取県民から見ると・・
元学校の都有地を韓国学校に貸与するという舛添都知事の「都市外交」に対して、待機児童問題解決のために保育所を作るなどすべきだという意見が噴出した件ですね。これらの意見に対して舛添知事は、
- 日韓友好のため
- ソウルと東京は姉妹都市であり、協力し合わないといけない
- 東京都の課題は待機児童問題だけではない
という見解を述べたそうです。
正直わたしは東京都民ではありませんので、選挙に参加したわけではないのですが、これがもしわたしの住んでいる鳥取県知事の発言だったらムカついて仕方がないと思いますね。
「日韓友好や姉妹都市の利益の前にあなたが首長を務める都民の利益でしょうが。待機児童よりも“都市外交”優先ですか?あなたは誰に選ばれたどこの知事なんですか?」
って感じですね。韓国訪問の際に朴大統領からの要請を受けて知事自ら動いたらしいですけど、自分が二つ返事で引き受けてきた案件だけに必死なんだろなって思えますね。都民の生活よりも自分のメンツの方が大事なんだねと思われても仕方ないですね。まあ大統領の要請ですからね。名もなき都民の事よりも大統領要請を優先させてしまうってことですかね、やっぱり。
豪華すぎる海外出張の数々と公用車で週末湯河原通い
そして今回のこれらの問題です。
舛添都知事「公用車で湯河原通い」の文春記事 都庁内「不満」を予感させる内部告発
舛添都知事、「1泊15万円」米国出張に批判2000件 「欧州大名旅行」で反発浴びたばかりでなぜ?
「都市外交」を重視する舛添知事の海外出張の際には、移動の飛行機はファーストクラス、そして宿泊ホテルはスウィートルームという実態が大きく報道されました。さらにほぼ毎週末には都庁から車で3時間もかかる湯河原の別荘へと公用車で行き来している事があの「センテンススプリング」こと、今や泣く子も黙る(笑)週刊文春に掲載されました。
何度も言いますが、わたしは都民ではありません。都に税金を納めていませんので関係ないっちゃあ関係ないのですが、一生懸命働いて収めた税金をこんな風に使われているのってどうなんでしょう。これだけの都民の血税を使って得た「都市外交」の成果が、待機児童解消のための保育所の建設よりも「都有地に韓国人学校」では批判を浴びるのも仕方がない気がしますね。
贅沢すぎる海外出張に関する橋下徹元大阪市長の考え方
ちなみに舛添知事の「都市外交」による出張経費は就任2年ちょっとで2億円以上。計8回ですので1回あたりの出張で2500万円以上を使っている計算になります。うーん、わたしの住んでいるような田舎だったら土地付きで新居が買えてしまいますね(苦笑)。
この舛添都知事の豪華すぎる海外出張には、元大阪府知事、元大阪市長の橋下徹氏も皮肉たっぷりにこうコメントしています。
都知事といえば、舛添要一知事の外遊視察経費にはびっくりだ。あれは大阪府、大阪市では考えられないね。大阪府の知事旅費日程はむちゃくちゃせこい規定に変えてやった。自分の首を絞めるようなもので、苦労したけど。今、松井一郎知事が苦労しています(笑)。
VIPと会うためにスイートルームが必要だとかなんとか、ちょっと待て。東京都知事がそんなに偉いのかね。知事の外交なんてそんなに意味ないよ。まあ大阪でも以前はひどかったけど、せこせこ規定に変えてやった。それでも大阪が悪くなった、なんてことはないね。
外交は国の仕事。知事の外交なんてたいしたもんじゃない。VIPに会うにしても、相手の庁舎や社屋を使わせてもらえばいいじゃないか。もう面子だけ。飛行機のファーストクラスもいらんでしょ。ビジネスクラスで十分。東京都民は怒らないのかね。
ここ、大阪府知事の規定と比較してもらいたいね。舛添さんや東京都の職員は、田舎者の大阪府知事や大阪府職員と一緒にするな!! って言うかな。
橋下徹公式メールマガジンより抜粋
全国屈指の財政難であった大阪の府知事、市長を歴任した橋下氏からしてみれば、東京都知事なんてぬるい仕事だぜって感じでしょうか(笑)。しかしおっしゃっている事は至極正論だと思います。
大体都知事が声高に叫んでいる「都市外交」って何なんだ??って話ですよね。橋下さんも言っているように、外交は国がやる仕事でしょう。やってもいいですけど、優先順位ってもんがありますよね。先に述べた待機児童問題などを差し置いてまで、これだけの経費を使ってまでしてやる事かいな?って感じです。
ホントに財政に余裕のある首長は気楽でいいなと思いますね。他の都道府県だったら袋叩きだと思いますよ。
神奈川県知事、埼玉県知事、宮城県知事らのコメント
この豪華外遊と別荘通いの件に関しては、橋下徹氏以外からも厳しい声が続々と上がっています。
まずは隣県の黒岩祐治神奈川県知事。知事は海外出張について、「支出するだけの効果を出せるかどうか」と前置きしたうえで、「効果が期待できるからといっていくらでも使っていいという事ではない」とバッサリ。
続いてこれも隣県の上田清司埼玉県知事もこうコメントしています。
「都は財政に余裕があるが、それにしても結構おおらかな使い方だ。国民目線で言えばどうかと正直思う」
「大らかな使い方」ってのは明らかに皮肉ですよね。さらに自分自身は知事になってからの出張ではもっぱらビジネスクラスを使用しているともおっしゃっています。
さらに村井嘉浩宮城県知事も続きます。こちらは公用車での湯河原通いについて読売テレビのワイドショー「ミヤネ屋」で電話インタビューに答えています。緊急時の対応を副知事に代理で任せるという事を批判すると同時に、なぜ自宅で仕事が出来ないのかと疑問を呈していました。
まあ他県の知事から見たらあまりにも有り得ない事態だという事なのでしょう。これらの問題に対して舛添知事は問題ない事を強調していますが、その考え方事態が多くの国民の考え方とは乖離してしまっている事に気づいてないのでしょうか。だとしたらあまりにも都民が不幸だと言わざるを得ません。
政治家とは清く正しく美しく?そもそも政治家になりたいって変わり者?
これ以上ああだこうだ言うと「お前は都民でもねーくせに」って反発食らいそうなのでやめときます(汗)。
こういう問題はたまたま東京都知事で公になっただけであって、規模は違うかもしれませんが、他の首長でも多かれ少なかれある問題でもあるのかなあという気もしますし。ただし、やはり日本の首都である東京の首長として、ましてや4年後に東京オリンピックを控えている都市の知事としてはしっかりと襟を正して足元を見つめなおしてほしいとは思います。
ところで奇しくもこの舛添バッシングに対してあのホリエモンこと堀江貴文氏はツイッターでこんな発言をしています。
別に瑣末な問題だと思うんだけどね。こんなんで足引っ張られると有能な人はアホくさくて都知事とかやらなくて、普段から清貧の人しかやらなくなるから優秀な人の母数が減ると思うのね。まあ、全体最適化とかどーでもよくて感情論で気持ちよければよくてということなのならええけどね
と普段通りの超合理的なコメントを述べていたのですが、まあこれも一理あるとは思います。断っておきますが、これは別に舛添都知事が有能だと言ってるわけでは無くてあくまで一般論としてということなのでしょう。清貧とは富を求めず、清く貧しく生きている人の事を言います。清濁併せ持つ人間の方が有能な人間が多いという事は概ね同意します。ですが、政治家なんてある意味ボランティア感覚でやらないとやってらんないのではないでしょうか。こんなふるいにかけなくても、政治家になりたいだなんて人はもの好きなのであって、初めから分母は少ないと個人的には思います。つまり、それほど変わらないような気もします。最初から富を求める有能な人なんて政治家になんないと思いますけどね。自分で事業でも始めた方がよっぽど富を得られるんじゃないでしょうか。
ともあれ、これらの問題を些細な問題だと捉えるか、それともそうではないと捉えるか・・政治家というものをどういう存在と見るのかという個人の見解にも色々絡んでくる、なかなか興味ある問題提起ではありますね。
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