いよいよ織田家の信濃・甲斐・上野を巡る各国国衆と上杉・北条・徳川らの巨大勢力とのせめぎ合いである、「天正壬午の乱」も佳境に入って参りました。
前回の第7話「奪回」では、天正壬午の乱の中心人物ともいえる木曾義昌と春日信達が登場。父・昌幸が次男・信繁に上杉家臣・春日信達が北条へ寝返るように調略せよと命じたところで終了しました。
真田松は行方知れず(実際には生存確認)、おとりは赤子同然に扱う(笑)木曾義昌の庇護に入ったことで、真田家の女性に関する心配は置いておくとして、やはり気になるのは真田家の行方、そして昌幸が考えている調略の本当の目的でしょう。
その辺りを中心に、次回のあらすじを見ながら色々と推理していくこととしましょう。
第8回「調略」のストーリー
上野国を支配していた滝川一益を神流川の戦いで破り、勢いに乗って信濃まで攻め込もうとする北条氏直(細田善彦)。
対して、信濃国・海津城に入城し、北条軍の信濃侵攻を阻止せんとする、越後の上杉景勝(遠藤憲一)。
信濃国を賭けた両者の対立は、その昔、武田信玄と上杉謙信が対決した因縁の地・川中島において時間の問題となっていた。
真田昌幸(草刈正雄)は、表向きは上杉景勝に取り入り、上杉の味方をして北条と戦うそぶりを見せているが、その内心は北条に寝返る事にあった。そして昌幸は、北条の大軍が信濃へ侵攻してきたその時を見計らって、上杉から北条へ寝返るのである。
一方、父・昌幸から、上杉家家臣・春日信達(前川泰之)の北条家への寝返り工作を依頼されていた真田信繁(堺雅人)は、叔父・真田信尹(栗原英雄)とともに上杉軍の真っ只中にいた。
父の言いつけ通り、信達を北条へと向かわせるべく調略を行う信繁だったが、叔父・信尹の言葉により真の恐怖を覚える事になる。
信繁はその時に初めて父・昌幸の恐るべき謀略を知るのであった・・
「調略」史実から見たネタバレ予想
この第8話「調略」の見どころは何といっても、信繁の調略がどうなるのか?そして、その裏に隠された父・昌幸と叔父・信尹の真の思惑でしょう。
まず、史実に沿って結論から申しましょう。
上杉家家臣・春日信達は、真田昌幸・北条氏直と内通していることを知った上杉景勝によって成敗されてしまいます。
つまり結論から言うと、春日信達の寝返りは途中で事がばれて、主君の景勝によって殺されてしまうという事です。
こう見てみると、信繁の調略は結果的には失敗に終わったと考える事が出来ます。しかし、果たしてそう結論付けて良いのでしょうか?
あらすじにもある通り、信繁の春日信達調略には、策士・昌幸の恐るべき目的が隠されているとあります。それは息子である信繁にもギリギリまで明かされる事の無い、まさに陰謀と言ってもいいものであると言えるでしょう。
となると、わざと上杉景勝に春日信達を処分させた、と見るべきかもしれません。昌幸は、信繁に対して春日信達を調略する目的を「真田が北条家に寝返る時の手土産だ」と言いました。しかし、真の目的が別にあるという事は、信繁に対して言った目的は全くの嘘であったのは間違いありません。
景勝が信達を誅した事で、真田家に具体的にどのようなメリットがあったのか、それを史実から紐解くのは困難です。恐らく、史実の裏に隠された可能性を三谷幸喜が解釈したものとなるのでしょう。それがなんなのかは、次週を待つほかなさそうです(苦笑)。
ちなみにもう一つ、史実からのネタバレを。
北条と上杉は結局、戦をせずに和睦します。これによって上杉景勝は信濃を後にして越後に引き返す事となるのです。原因は越後国内に内紛の動きがあったからであったと言われています。この辺りも謎を解く重要なポイントとなりそうな気がしますね。
裏番組の強力さにも関わらす視聴率は微増
次週の「調略」では初登場キャストはいない様子です。
毎回のように新キャラが登場していたため、少し寂しい気もしますが、それだけ「天正壬午の乱」の主要キャストがほぼ出そろったという事でしょう。
次の初登場人物ラッシュは恐らく、豊臣秀吉が本格的に登場してからの事となりそうですね。ねね(北政所)とか茶々(淀の方)、石田三成や大谷吉継、加藤清正らですね。これはこれで楽しみなのですが、その前に真田家には大きな出来事があります。
徳川家康との一大決戦である、「第一次上田合戦」です。
この真田家の一大イベントまでに、もっと大きな見せ場が訪れるのでしょうか。
ところで、今回の「奪回」の視聴率が先ほど発表されました。
17.4%だったそうです。先週の16.9%から0.5%の上昇ですね。先週が2.1%下げだったので、若干持ち直した感じですが、意外でした。今週はさらに苦戦すると思ってましたから。
だって、裏番組が協力なんですもん(涙)。フィギュア4大陸選手権にアメトークスペシャル、そして永遠のライバル・イッテQは出川哲郎のマジックスペシャル・・
逆に言うと、これだけ相手が揃ってても上げてくるってのは、やはり強い固定ファン層を掴んでいるという証拠でもありますが。まあ視聴率に一喜一憂しすぎるのもどうかと思うのですが、あまりにも低視聴率だと、局側が変なテコ入れしそうでね(苦笑)。なので、やはりある程度の視聴率は獲っておいて欲しいのです。
とにもかくにも、来週は超ブラックな真田昌幸が見れそうです。個人的には超楽しみです。ライトなファン層の方々は今から心しておきましょう(笑)。
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