[PV動画有]カルチャー・クラブにトンプソン・ツインズ、スパンダー・バレエ‥第二次ブリティッシュ・インヴェイジョン

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1980年代前半にイギリスから世界中へと訪れた第2次ブリティッシュ・インべイジョン(英国からの襲来)。この世界中を席巻した音楽ムーヴメントの中心となったのが、イギリスの若き、ニューロマンティックスと呼ばれたバンドたちでした。

ここではそんなニューロマンティックスとしてブリティッシュ・インヴェージョンの中心となったアーティストたちをご紹介したいと思います。

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バンド・エイドでソロパートがある割に影が薄い?スパンダー・バレエ

ゲイリーとマーティンのケンプ兄弟を中心として結成されたスパンダー・バレエは、ニューロマンティックスと第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンと思いっきり時を同じくしており、その中に分類されているイギリスのアーティストですね。

スパンダー・バレエと言えばこの曲!!ってことで、まずは彼らの最大のヒット曲である「トゥルー(True)」をお聴きください。

Spandau Ballet – True

どうでしょう。中性的で妖艶なビジュアルを売りにしたバンドが多いニューロマンティックスにおいては実に正統派ですね。特にフロントマンのヴォーカリスト、トニー・ハドリーはちょっとシブいビジネスマンって感じが漂います(笑)。ケンプ兄弟をはじめとするその他のメンバーもルックス的にはかなり地味目な感は否めません。今いち世界的にはブレイクしきれなかったのはこの辺りも微妙に関係しているような気が個人的にはしていますね。Trueを聴いてもらえれば分かる通り、音楽的には素晴らしいです。他のニューロマアーティストとは一線を画しているといってもいいかもしれません。

個人的にはトゥルーと同じくらいこの曲が好きなんですが、トゥルー程のヒットには至りませんでした。ぶっちゃけ謎です。レーベルのプロモーション不足としか思えませんね(怒)。「ゴールド(Gold)」です。

Spandau Ballet – Gold (Razzmatazz 1983)

うーん、いつ聞いても素晴らしい曲だなあ。

そういえば、1984年に結成されたエチオピア飢餓の救済プロジェクト、バンド・エイドにはこのスパンダー・バレエもバンド全員で参加して「Do They Know It’s Christmas?(ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス)」をリリースしました。

この中で、ヴォーカルのトニー・ハドリーはソロパートを任されるほど重要な仕事をしているのですが、やはり地味です(汗)。他のソロパートはスティングやボーイ・ジョージ(カルチャー・クラブ)、ボノ(U2)、サイモン・ル・ボン(デュラン・デュラン)、ポール・ヤングといった錚々たるメンバーなんでしゃーないっちゃあしゃーないんですが・・

とはいっても、多くの洋楽ファンはこのスパンダー・バレエの実力は認めているはずです。今は再結成して頑張っているスパンダー・バレエ。日本にもまた来てほしいですよね。

トムとアラナの結婚で自然消滅した名トリオバンド、トンプソン・ツインズ

特徴的なヘアスタイルとファッションがトレードマークだった音楽的な中心人物のトム・ベイリーと同じく個性的な髪型の紅一点、アラナ・カリーに黒人メンバーのジョー・リーウェイのトリオで1980年代前半にアメリカ・ヨーロッパでヒット曲を連発したのが、イギリスのトンプソン・ツインズです。

わたしの中でのトンプソン・ツインズといえば上記の3人でのトリオバンドのイメージなのですが(ツインズなのにねw)、その前は7人編成という大所帯バンドでした(ごめんなさい、全然その頃の記憶がありません涙)。

そんなトンプソン・ツインズといえばやはり1983年にヒットしたこの曲、「ホールド・ミー・ナウ(Hold Me Now)」でしょう。

Thompson Twins – Hold Me Now

懐かしいなあ・・この無国籍感なサウンドが溜まんないんですよね、このバンドは。この頃はクラスでも洋楽聞いてるのって自分含めて2人しかいなかったですねえ。んな中、必死でFMとか聞いててそんな中でヘヴィ・ローテーションになってたのがこの曲でしたね。

この後しばらくしてベースのジョー・リーウェイが脱退し、トンプソン・ツインズはトムとアラナの2人体制となり、ついにトムとアラナが結婚してトンプソン・ツインズは解散へと至ってしまいました。その後トムとアラナは離婚して、現在ではトムがソロでツアーを回ったりしてトンプソン・ツインズの名曲を歌っています。

トリオ編成で放ったヒット曲をもう1曲。これもミディアムテンポの憂いのあるメロディラインが印象的な名曲です。「レイ・ユア・ハンズ(Lay Your Hands On Me)」です。いやあ、やっぱり80s前半のブリティッシュポップはいいっすねえ・・

Thompson Twins – Lay Your Hands On Me

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カルチャー・クラブはボーイ・ジョージのキャラクターに頼らない優れた音楽性を持つ

Culture Club – Karma Chameleon (Official Video)

「カーマカマカマカマ、カマカミーリーアーン♪」

って、カルチャー・クラブっつったらやっぱこれですよねえ。1983年の大ヒット曲「カーマは気まぐれ(KALMA Chameleon)」です。一世を風靡したポップソングであり、未だに強烈なインパクトを残し続けている名曲です。ボーイ・ジョージの強烈で個性的なキャラも相まって、一気に世界的スーパースターへと上り詰めましたね。

カルチャー・クラブといえば、どうしてもボーイ・ジョージに注目が集まってしまうのですが、意外にもバンドのリーダーはドラムスのジョン・モスだという事実はあまり知られていません(笑)。そして、幾度かの活動中止や解散状態による空白期間を経ながら、デビューから現在まで4人のメンバー(Voのボーイ・ジョージ、Gのロイ・ヘイ、Bのマイキー・クレイグ、Dsのジョン・モス)が全く変わることなく不動であるというのも非常に珍しいといえるでしょう。ボーイ・ジョージのワンマンバンドに見えて、意外とバンドとしての結束は固いのです。

それに、ボーイ・ジョージの女装キャラから色物的見方をされがちですが、その音楽性の高さ・多様さもカルチャー・クラブの大きな特色の一つです。

モータウンサウンドに代表されるソウルミュージックを筆頭に、R&B、カントリーなど様々な音楽からの影響をカルチャー・クラブの音楽からは見て取れますし、凄いのはそれを見事にキャッチーなメロディと融合させて素晴らしいポップソングに昇華しているという事でしょう。

そんなカルチャー・クラブの音楽性の高さはこの曲からもうかがい知ることが出来ます。アップテンポなカーマは気まぐれとはうって変わったしっとりと聞かせるバラード調の美しい名曲、「君は完璧さ(Do You Really Want To Hurt Me)」です。

Culture Club – Do You Really Want To Hurt Me (Official Video)

「カーマは気まぐれ」とともにカルチャー・クラブを代表する名曲ですね。本当に美しい曲です。ただのアイドルバンドや色物バンドには決して作れない曲でしょう。ニューロマンティックスのバンドというのは、そのビジュアル面などからしばしばインパクト重視だと思われがちですが、とんでもない誤解です。どのバンドも非常に高い音楽性を兼ね備えていました。カルチャー・クラブももちろんそうだったのです。

ボーイ・ジョージをはじめとしたこのカルチャー・クラブの親日家ぶりは有名で、それはこれまで残した作品にも表れています。例えば、シングルカットした「戦争のうた(The War Song)」では、ボーイ・ジョージが日本語で「戦争反対♪」と歌っています。

大ヒットシングル「ミス・ミー(Miss Me Blind)」のプロモーションビデオ(PV)では、芸者や漢字、お城や富士山など、日本文化がこれでもかと出てきます(インド文化っぽいものやムエタイなんかも混じってますが汗)。では最後にそのミス・ミーのPVをご紹介しておきましょう。

Culture Club – Miss Me Blind (Official Video)

失われた1980年代?いやいや素晴らしいポップミュージックの時代でしょ?

個人的にここで取り上げた3組のバンドは、非常に思い入れの深いバンドたちです。洋楽を聴き始めた頃に活躍していたアーティストたちで、リアルタイムで聴いた音楽ばかりだったからです。

文中でも述べたように、この頃に活躍したニューロマンティックと呼ばれたムーブメントに乗って出てきたバンドは、ともすれば色物扱いされることも多かったのが実情でした。それはビジュアル重視の音楽性軽視といった、間違った、そして穿った見方をする人が多かったという事もあるでしょう。70年代、60年代の音楽を引き合いに出してこの80年代前半をこき下ろす評論家もいました。「失われた80年代」などという、80年代のアーティストや80年代の音楽を愛したファンを愚弄する言葉も飛び交っていました。

しかし、間違いなく80年代前半は素晴らしいポップミュージックが量産された素晴らしい時代でした。最近になって80年代の音楽が再評価されてきたのは、80年代の音楽で育った世代としては非常にうれしい限りですね。

ちなみに、その他のニューロマンティックス系バンドたちの記事もご参照ください。

ヴィサージ、アダム・アンド・ジ・アンツなど

ヒューマン・リーグ、デュラン・デュラン、デペッシュ・モード

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