NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」の主人公・井伊直虎が女城主であった頃の井伊家は当主となった男性が悲劇の死を遂げた苦難の時代でした。井伊氏第19代当主であった井伊直親(いいなおちか)もその一人。
ここでは志半ばで今川家によって若き命を散らした井伊直親の一人娘・高瀬姫についてご紹介しましょう。
高瀬姫(たかせひめ/春光院)の生涯・略歴
井伊氏第十九代当主・井伊直親と信濃の国人・塩澤氏の娘との間に生まれたといわれる。生年は不明。春光院ともよばれる。
生地については遠江国井伊谷であるとの説と、井伊直親が幼少期を過ごした信濃国伊那郡であるという説とある。
生年月日は不明となっているが、信濃国伊那郡で生まれたという説を取れば、井伊直親が井伊氏のお家騒動に巻き込まれ、父・井伊直満が謀殺された後に井伊家の主家である今川家の当主・今川義元と井伊氏の家老・小野政直の手から逃れるために信濃へ逃れてきた天文十三年(1544年)から弘治元年(1555年)の間に生まれたと思われる。
高瀬姫の母である信濃の塩澤氏の娘と直親とは、井伊直親が龍潭寺の南渓和尚らの手引きによって遠州井伊谷を脱出して信濃国伊那郡の松源寺で隠遁生活を送っていた時に、塩澤氏の地元であった事であったと思われる。
虎松(後の井伊直政)の母は井伊氏の親戚筋でもあり井伊家の重臣でもある奥山朝利(ともとし)の娘である奥山ひよであるから、直政は高瀬姫にとっては異母弟にあたる。
父の直親が死去した後、井伊直虎が領主となり直親の遺児である虎松の後見人となり、井伊氏は今川家、そして徳川家と主君を変えながらなんとか生き抜いていき、最終的には虎松が長じて井伊直政となって、今川家に変わって三河・遠江を領した徳川家康に仕えることとなった。
家康の家臣となり井伊氏当主となった高瀬姫の弟・井伊直政は徳川家臣の中でも異例の出世を果たし、徳川四天王といわれるようになる。
天正十年(1582年)、高瀬姫は井伊直政の家臣である川手良則(河手良則とも)に嫁ぐ。この婚姻は直政の主君である徳川家康の命によるものだといわれている。この婚姻によって家臣団の結束を強めた井伊家は徳川四天王と呼ばれるほどの名家の道を突き進んでいくこととなる。
夫である良則が慶長六年(1601年)に没してから33年後の寛永十一年(1634年)に死去。菩提寺は彦根(現在の滋賀県で井伊家の藩)の長純寺。
実在した高瀬姫だが謎に包まれたその半生‥直親の隠し子として登場?
ハッキリ言って、この高瀬姫に関してはあまり詳しいことはわかっていません。しかし、井伊家当主であった井伊直親の娘であり、井伊直政の姉として井伊家老の川手良則の妻となり、井伊家のために尽力した女性だという事は間違いありませんし、れっきとした史実に実在した女性であります。
実をいうとこの記事を書いている段階では(ドラマ第18話)、まだこの高瀬姫はドラマ中に登場していません。ですが、公式ガイドブックなどには登場人物として書かれていますので、これから登場してくるのだと思われます。
井伊直虎が主人公であるこの「おんな城主 直虎」において、三浦春馬さんが演じた井伊直親は非常に重要な人物であり、序盤の準主役といってもいい存在でしたが、主人公が直虎である関係上、直親が身の危険を感じて約10年間避難していた信濃の松源寺時代の事はほとんど触れられていません。
そんな直親の謎の10年間、信濃時代の隠し子が発覚・登場!!・・そんな状況で登場するのではないでしょうか。まああくまでドラマですからね(笑)。
徳川四天王・井伊直政にとっては唯一の血を分けた姉弟である高瀬姫
高瀬姫が井伊直親の娘である事は間違いありませんし、その母が信濃の塩澤氏の娘である以上、高瀬姫が直親が信濃にいたときの娘である可能性はかなり高いことは間違いありません。
高瀬姫の母が直親が信濃を去り、井伊谷に戻った後どうなったのかというような詳細は定かではありません。ただし、井伊家当主となった井伊直政にとって唯一の姉弟(通説では)である高瀬姫が直政にとって特別な存在であったことは想像に難くありません。大名や国人領主の当主には十人以上も兄弟がいることも珍しくなかったこの時代。直政にとっては本当に数少ない、血を分けた肉親であったこの高瀬姫への思いは相当なものだったと思いますね。
そういう意味では非常にこのドラマの中においても、中盤から後半にかけての重要な役どころになりそうな気がしますね。
高瀬姫を演じるのは国民的美少女コンテストグランプリの15歳歴女・髙橋ひかる
直親の残した唯一の娘であり、虎松の姉でもある高瀬姫。井伊家にとっても非常に重要なこの女性をドラマで演じるのが、髙橋ひかるさん。大河ドラマは初出演となります。というよりも、この「おんな城主直虎」がテレビドラマデビュー作となるのです。
となれば、新人さん??と思われるかもしれませんがとんでもございません。弱冠15歳の高橋ひかるさんですが、既にCMではお馴染みの存在といっていい女の子なのです。多分実際に高橋さんを見れば、「ああ、あの子かあ」と思う方も多いはず。
これまでに大鵬薬品工業の「チオビタドリンク」やCOOP(日本生活協同組合連合会)、代々木ゼミナール、さらにノーリツのコマーシャルなどに出演しています。
上の動画は、2017年の抱負を語った髙橋ひかるさんの動画です。美少女ですよね。それもそのはず、彼女は2014年に行われた第14回全日本国民的美少女コンテストで、8万1031人の応募の中からグランプリを獲得したバリバリのスターの原石なのです。
高校1年生で好きな教科は社会、それも歴史好きで好きな人物は織田信長と伊達政宗だと公言する髙橋ひかるさん。んなレキジョの彼女が初出演の大河ドラマで、準主役であるともいえる井伊直政の姉としてどんな演技を見せてくれるのか、本当に楽しみですね。さらに彼女は井伊家が治めた彦根藩のあった滋賀県出身。まさに高瀬姫にピッタリの女優さんですよね。
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