[直虎キャスト]徳川家康の生母・於大の方(おだいのかた/伝通院) 大女優栗原小巻が39年ぶり大河ドラマ出演!

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おんな城主直虎

遠江国(現在の静岡県西部)井伊谷を代々治めてきた国人領主・井伊氏。幕末には大老となった井伊直弼を輩出した徳川幕府の名門も、戦国時代末期から安土桃山時代にかけては井伊谷を拠点とする地方の一領主に過ぎない存在でした。

苦難の時代の井伊氏にとって転機となったのが、井伊直虎が三河国で独立を果たした松平元康の勢力下に入った事です。その後、直虎後に井伊氏当主となった井伊直政が徳川四天王といわれる獅子奮迅の働きで大出世を果たしていきます。井伊氏と同じく苦難の道を歩んだ松平元康は最終的な天下取りレースの勝者となりますが、ここではそんな江戸幕府創始者にして神君とまで崇め奉られた徳川家康の生母、於大の方をご紹介したいと思います。この於大の方という女性がまた、息子の家康に負けず劣らず波乱万丈の人生を歩んでいるんですよねえ・・

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於大の方(伝通院“でんつういん”)の略歴・生涯

於大の方の実名は「大」(または太)であったという説が濃厚である(読みはどちらも“だい”)。於大の方の死後約250年後の幕末(嘉永三年)に贈られた従一位の位記の諱は「大子」となっている。

徳川家康の生母、於大の方は享禄元年(1528年)、尾張国知多郡の緒川城で生まれた。父は緒川城主でこの地域の豪族、水野忠政で母は忠政の正室・於富(華陽院)。

隣接する尾張と三河の両土地に領土を持っていた忠政は、当時まだ20を過ぎたばかりの若武者ながら、日の出の勢いで三河国統一を成し遂げた松平清康がその美しさに目を付けた妻・於富を離縁して清康の継室とした。さらに忠政は、於富と自分の娘である於大の方を、「森山崩れ」によって早逝した松平清康の後を継いだ松平家当主・松平広忠へと嫁がせた。これによって於大親子は母が清康、娘の於大がその息子の広忠に嫁ぐという事になったのである。

松平広忠に嫁いだ於大の方は、天文十一年(1543年)に広忠との間に長男・竹千代(後の徳川家康)を設けた。広忠と於大の方との間の子は竹千代だけであった。

清康亡き後は駿河の太守である今川家の勢力下にあった松平家であったが、於大の方の実家である水野家では水野忠政の後を継いだ於大の兄、水野信元が今川を離反して今川と敵対する尾張の織田家の勢力下に入った。これを受けて松平広忠は於大の方と離縁し、於大の方を水野家に帰してしまった。主君である今川家を憚ったものであるといわれる。これによって於大の方と一子・竹千代は離れ離れとなってしまったのである。

実家の水野家へと戻った於大の方は天文十七年(1547年)に尾張国知多郡の坂部城城主・久松俊勝と再婚する。俊勝との夫婦仲は円満だったようで、俊勝との間に三男三女を設けた。

今川家の実質的な人質のような扱いだった竹千代だったが、元服して松平元信(後に元康と改名)と名乗り、桶狭間の戦いで主君の今川義元が討たれると、三河国で今川から独立。隣国尾張の織田信長と同盟を結んで今川家に対抗する。これを機に俊勝は松平元康配下となり、於大の方も母として三河城主となり三河へと戻った元康の元へと帰り、親子再会を果たす。俊勝との間に生まれた三人の男子(康元、康俊、定勝)も松平姓を与えられ、元康の配下となった。

天正十五年(1587年)に夫の久松利勝が死去すると剃髪して伝通院と号し、夫の菩提を弔った。関ヶ原の戦いで家康が実質的な天下人となった2年後の慶長七年(1602年)には70を超えた高齢でありながら豊国神社を参拝し、後陽成天皇や北政所(高台院)に豊臣家への敵意が無い事を示した。

慶長七年8月28日、京都の伏見城にて死去。享年75。菩提寺は於大の方が自ら定めた善導寺(愛知県知多郡東浦町)。

ドラマにするにうってつけの家康と於大の方の波乱万丈の人生

どうでしょうか。なかなかの波乱万丈の人生ですよね。特に生まれたばかりの竹千代と生き別れになった後、桶狭間の戦いで独立した竹千代と晴れて再会するというのはいかにもドラマチックな展開ですよね。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」で知られる苦労人の家康ですが、その母於大の方もなかなかの苦労人です。

嫁ぎ先が今川、実家が織田という敵対勢力に別れたがゆえに離縁されて実家に送り返されるというところなどはいかにも戦国時代ならではのシビアなものを感じざるを得ませんね。そして息子が今川家の属国という立場から独立して母を取り返すというところなどは何度も言いますが、ドラマにもってこいの展開でしょう。

ハッキリ言って、徳川家康という武将は大河ドラマに出演する機会は多いのですが、その母である於大の方はほとんど登場しません。早逝したから?と思われる方も多いのかもしれませんが、慶長七年(1602年)まで生きています。天下人・豊臣秀吉の死より4年も後の事です。桶狭間の戦いや本能寺の変、小牧・長久手の戦いや関ヶ原の戦い、主要な家康の合戦時には存命なのにも関わらずのこの影の薄さは、個人的に気の毒とさえ思ってしまう程です。

そんな不遇な於大の方の実像を、この「おんな城主直虎」で挽回できれば素晴らしい事だと思いますね。

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織田信長の母・土田御前と豊臣秀吉の母・なか、戦国三傑を生んだ女性

さて、天下取りレースの最終勝者であり、死後は神として祀られるほどなのに意外と影が薄い徳川家康の生母・於大の方。

特に比較したくなるのが家康の前の天下人、豊臣秀吉の母・仲(なか/大政所“おおまんどころ”)でしょう。於大の方とは対照的に、この秀吉の母・仲に関してはドラマなどでもしょっちゅう目にします。昨年の大河ドラマ「真田丸」でも尾張弁のベテラン女優、山田昌さんが演じてインパクト十分のなかでした。しかし秀吉よりもむしろ劇中では重要な存在であるはずの家康の生母・於大の方は登場しませんでした。

まあしかし、これはキャラクターの差という部分もかなり大きいといえるでしょうね。元は百姓の身分であり、尾張弁であけすけに話す肝っ玉母さんを絵に描いたような仲はあまりにもキャラ立ちしすぎています(笑)。こんなに描き易くて劇中でアクセントとなってくれるキャラクターもそうそうはいないほどに。特に尾張弁での秀吉となかのやり取りは秀吉が主要キャラとして出てくるドラマではほぼ必ずといっていいほど出てくるほどのお馴染みシーンです。秀吉の出自やキャラを見せるのにこれほど効果的な場面はないですからね。

とはいえ、最初に言ったように、人生の濃さや波では於大の方と家康も負けてはいません。だからこそこの「おんな城主直虎」では於大の方という存在を存分にアピールしてもらいたいですよね。

ちなみに戦国三傑のもう一人、織田信長の生母は土田御前(どたごぜん/花屋夫人とも)です。こちらもあまり出て来ませんよね。でも息子の信長より12年も長生きして孫である茶々や初、江らの面倒まで見ているんです。素顔は結構いいおばあちゃんだったりします。あまりフィーチャされませんけどね(涙)

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の戦国三傑。この歴史の英雄を生んだ土田御前、なか、於大の方という母親たち。みなさんはどの英雄の「お母さん」が好きですか?

昭和の大スター、栗原小巻さんが「黄金の日日」以来の大河ドラマ出演

天下人となって征夷大将軍に任ぜられ、江戸幕府を開いて260年にも及ぶ泰平の世を築いた日本史に残る偉人・徳川家康。母性愛に溢れた家康の母・於大の方を「おんな城主直虎」の中で演じるのが、昭和の大女優・栗原小巻さん。NHK大河ドラマ出演は、1967年の「三姉妹」、1970年「籾ノ木は残った」、1972年「新・平家物語」、1978年「黄金の日日」に続いて5作目、何と39年ぶりの登場となります。

あの吉永小百合さんと人気を二分する程の人気を誇り、吉永さんのファン「サユリスト」に対してこの栗原小巻さんのファンは「コマキスト」と呼ばれていました。近年では舞台を中心として活動してきた栗原さんが本当に久しぶりに大河ドラマの舞台に帰ってきてくれましたね。「黄金の日日」のヒロイン、美緒役以来っすかあ・・時の経つのは早過ぎですなあ(遠い目)。そういえば、この「おんな城主直虎」で今川家の女傑・寿桂尼を演じている浅丘ルリ子さんも1977年の「花神」以来40年振りの大河ドラマ登場という事で話題になりました。栗原さんの於大の方役決定にしろ、こういった名優さんが大河に帰ってきてくれるのは本当に嬉しいですね。

劇中では大女優、栗原小巻さんと、息子役の阿部サダヲさん、さらには家康の妻・築山殿役の菜々緒さんらとのカラミも必見ですね。

大きな母性愛で後の天下人、徳川家康を陰から支え続けた於大の方。39年を経て大河ドラマに帰ってきた大女優がどんな英雄の母を演じるのか今から楽しみにしましょう。

コメント

  1. 我武者羅 より:

    新選組キャストで真田丸

    真田幸村 堺雅人
    真田幸昌 池松壮亮
    真田昌幸 小日向文世
    猿飛佐助 藤原竜也
    矢澤三十郎 中村勘太郎
    堀田作兵衛 照英
    上杉景勝 佐藤浩市
    直江兼続 池内博之
    石田三成 山本耕史
    大谷吉継 片岡愛之助
    加藤清正 中村獅童
    片桐且元 小林隆
    平野長泰 山本太郎
    小早川秀秋 浅利陽介
    徳川家康 小野武彦
    本多正信 笹野高史
    本多忠勝 香取慎吾
    服部半蔵 オダギリジョー
    北条氏政 谷原章介
    板部岡江雪斎 生瀬勝久
    後藤又兵衛 江口洋介
    塙団右衛門 山口智充
    滝川一益 八嶋智人

    • りぞっと より:

      いいですねえ。
      個人的にはオダジョーの服部半蔵の
      「全力で押し通りまする!」
      が激しく見てみたいですね(笑)