「天と地と」映画･ドラマ歴代主要キャスト 大河や角川映画等の上杉家・武田家配役は?

1960年から「週刊朝日」で連載された海音寺潮五郎氏の代表作の一つともいえる歴史小説「天と地と」。

“越後の龍”“毘沙門天の化身”の異名をとる越後の戦国大名、上杉謙信の生涯を描いたこの作品は、上杉謙信を主人公として描いた作品の中でも最高の知名度と人気を誇っており、これまでに何度となく映像化されている作品でもあります。

そこでここではそんな「天と地と」に登場する登場人物を演じた俳優さんを各作品ごとに比較してご紹介したいと思います。

角川映画・大河ドラマ、テレビ時代劇や前日譚等「天と地と」の歴代作品

「天と地と」の歴代キャストをご紹介する前に、まずはこの海音寺潮五郎氏の小説が原作として使用された映画、テレビ時代劇、大河ドラマの各作品をご紹介しておきましょう。

1969年放送の大河ドラマ7作目「天と地と」(NHK)

1990年劇場公開の角川春樹事務所製作の映画「天と地と」(東映)

1990年放映の金曜ロードショー特別企画「天と地と～黎明編」(日本テレビ)

2008年の開局50周年正月SPドラマ「天と地と」(テレビ朝日)

主な映像化作品はこちらになります。何作品か製作されていますが、もっとも有名なのはやはり1969年の大河ドラマ「天と地と」かもしれませんが、1990年公開の「天と地と」も製作費50億円というスケールの大きさなどで大変な話題となりましたね。そしてその劇場版の前日譚ともいえる謙信の若き日(長尾景虎時代)を描いたのが同年放映の日テレ「天と地と～黎明編」となっています。

ではこれらの作品におけるキャストを作品別・登場人物別に紹介していきたいと思います。

上杉謙信(長尾景虎)、ヒロイン・乃美、長尾為景、袈裟御前等長尾家キャスト

主人公の上杉謙信役やこの物語のヒロイン的存在である乃美役、謙信の両親である長尾為景・袈裟御前夫婦、さらに謙信の親戚となる長尾家一門、魔性の女的存在の藤紫といった小説における主要登場人物のキャストです。

上杉謙信と表記していますが、物語のハイライトとなる第四次川中島の戦い時の謙信の名は上杉政虎ですね。なお、角川映画「天と地と」の主演は榎木孝明さんですが、当初の主演は渡辺謙さんであり、ロケ中に急性骨髄性白血病を発症して降板、主演交代となった経緯は有名です。角川映画版は川中島での武田家との戦いがメインのため、長尾家中の登場人物は少なく、その分前日譚となる「黎明編」で登場する事となっています。

上杉家軍師･宇佐美定行親子や猛将･柿崎景家や鬼小島弥太郎等長尾家臣団キャスト

上杉家の軍師として描かれる宇佐美定行に謙信の傅役(もりやく)の金津新兵衛といった謙信に大きな影響を与えた家臣に加え、戦で無類の強さを誇った柿崎景家や鬼小島弥太郎、さらに北信濃の戦国大名で信玄と死闘を繰り広げた村上義清といった歴戦の猛将とどの登場人物も個性的なキャラクターがそろっています。

謙信の母代りの存在で薙刀を振るって女武者振りを発揮した鬼小島弥太郎の妻、松江も欠かせない登場人物ですし、武田信玄との戦いのきっかけともなった馬廻りの弥八郎も印象深いですね。

全4作中3作で宇佐美定行を演じた渡瀬恒彦さんは見事なはまり役でした。

武田信玄(晴信)や弟･信繁、嫡男･義信、山本勘助、真田幸隆等武田家キャスト

上杉謙信の宿命のライバルとなる“甲斐の虎”武田信玄率いる武田軍団のキャストです。物語のクライマックスが第4次川中島合戦となる構成上、川中島の段階で主力となる武将が多く出演しているパターンが多いですね。

第四次川中島で戦死した信玄の弟にして武田軍団副将の典厩信繁や山本勘助、さらに主力を担った赤備えの飯富兵部、四天王に数えられた馬場美濃や高坂弾正とやっぱり武田家は名将揃いだとほれぼれしてしまいますね。当然演じた俳優さんもみなカッコいいです。

同じく川中島の戦いを描いた小説「風林火山」の歴代キャストについてはこちらをどうぞ。

井上靖「風林火山」映画や大河ドラマ、テレビ時代劇の歴代キャスト