1963年に記念すべき第1作目「花の生涯」で放送を開始して以来、現在放映中の「いだてん」で58作目となるNHK大河ドラマ。日曜夜の代名詞ともいえるNHK大河ドラマは、視聴率の上でも毎年のように高い注目を集める人気コンテンツでもあります。
そこで、この記事では1年目の「花の生涯」から昨年2018年の「西郷どん」までの57作品の中から低視聴率にあえいだ、視聴率ワースト10(プラス次点)をランキング形式でご紹介したいと思います。
第13位 新選組! 2004年放送平均17.4%
放送期間 :2004年1月11日~12月12日
放送回数 :全49話
音 楽:服部隆之
脚 本:三谷幸喜
主 演:香取慎吾
時代設定 :幕末
主 人 公:近藤勇
平均視聴率:17.4%
最高視聴率:26.3%(第1話)
人気脚本家であり、熱狂的な大河ドラマファンとしても有名な三谷幸喜が初めて大河ドラマを手掛けた事で大いに話題となった「新選組!」が低視聴率大河ドラマにおけるワースト10入りにあと一歩の13位でした。まあ1年間の平均視聴率17.4%って普通に凄いんですけどね(苦笑)。大河ドラマでは及第点とはいかないのがこの大河どいうドラマのハードルの高さなのです。
視聴率的には思ったより伸びなかったこのドラマですが、DVDの売り上げは大河ドラマの中でも相当に高かったようです。そのせいかどうかはわかりませんが、大河ドラマとしては史上初めて最終回放送後に続編が作られました。最終回の約1年後のお正月にスペシャルドラマで放送された「新選組!土方歳三最期の一日」がそれです。山本耕史主演のこの続編がまた泣けるんですわ(涙)。
ワースト部門13位の作品ですが、個人的にはトップ3に入るほど好きな大河ドラマです。特に山南敬助が切腹する第33話「友の死」と近藤勇が斬首される最終回「愛しき友よ」は涙腺決壊必至の出来です。この作品は総集編ではなく全49話余さず見ましょう。それだけの価値がある名作だという事は保証します。
第12位 琉球の風 DRAGON SPIRIT 1993年放送平均17.3%
放送期間 :1993年1月10日~6月13日
放送回数 :全23話
音 楽:長生淳
主 題 歌:谷村新司
原 作:陳舜臣(ちんしゅんしん)
脚 本:山田信夫、水谷龍二
主 演:東山紀之
時代設定 :安土桃山~江戸初期
主 人 公:楊啓泰(ようけいたい)
平均視聴率:17.3%
最高視聴率:24.1%
大河ドラマ史上初めての半年間23話という短期放映となったのがこの「琉球の風 DRAGON SPIRIT」です。
大河史上初めて沖縄(琉球)が舞台となった作品であり、大河史上初めて歌詞付きのポップス(唄:谷村新司)が主題歌となった作品であります。まさに大河ドラマの歴史において異色作といっていい作品でしょう。
このドラマについては、リアルの生活でこの頃は色々あって、かなり見ていない話しが多いのであまり多くを語る資格はありません。全話を何とか見たいのですが、まだ全話ソフト化は実現していないのが現状です(総集編はNHKアーカイブスで視聴可能)。何とかDVDの完全盤をお願いしたい一作ですね。
第11位 武蔵ーMUSASHIー 2003年放送平均16.7%
放送期間 :2003年1月5日~12月7日
放送回数 :全49話
音 楽:エンニオ・モリコーネ
原 作:吉川英治
脚 本:鎌田敏夫
主 演:市川新放之助(現:市川海老蔵)
時代設定 :江戸初期
主 人 公:宮本武蔵
平均視聴率:16.7%
歌舞伎俳優の市川新之助(現:市川海老蔵)が伝説の剣豪・宮本武蔵を演じたのがこの「武蔵 MUSASHI」です。当時は井上雄彦先生の漫画、「バガボンド」が大ヒット中で、若者を中心にちょっとした宮本武蔵ブームが吹き荒れていた頃でした。
そんな追い風を受けてスタートしたこの大河ドラマ「武蔵」でしたが、そんな「バガボンド」ファンを引き付けられたかといえば微妙というのが正直なところであり、それは視聴率にも表れているといっていいのかもしれません。わたしも「バガボンド」全巻持っているファンでしたし、何より役所広司さん主演の1984年の水曜時代劇「宮本武蔵」の出来があまりにも素晴らしかったので非常に期待しました。ですが、その期待は裏切られたというのが正直なところでしたね。
この作品に関して未だに総集編・完全版のDVD化はもちろんの事、NHKアーカイブスでの視聴も出来ないという、見ようによっては「黒歴史」扱いされているというのは、諸般の事情もあるでしょうが残念な事です。もう一度見直してみれば評価も変わってくるのかもと思っているのですが・・
第10位 真田丸 2016年放送平均16.6%
放送期間 :2016年1月10日~12月18日
放送回数 :全50話
音 楽:服部隆之
脚 本:三谷幸喜
主 演:堺雅人
時代設定 :戦国時代~江戸初期
主 人 公:真田信繁(幸村)
平均視聴率:16.6%
最高視聴率:20.1%(第2話)
三谷幸喜が「新選組!」以来12年振りに手掛ける事となった大河ドラマ第2作目がこの「真田丸」。まだ記憶に新しい大河ドラマですね。
うーん、この大河が視聴率ではワースト10に入ってしまうのかあ・・。ってのが正直な感想ですね。個人的には2016年大河ドラマは大満足の1年でしたから。本も役者も音楽も全て良し!でも視聴率はいまいち・・。まあそんな作品はこの世に山ほどあるので気にはしていませんが、低視聴率の記録として残ってしまうのはファンにとっては悔しい部分ではありますよね。
真田丸については以下のカテゴリーから記事をご覧いただけますので興味のある方はどうぞ。
コメント
宇宙兄弟と真田丸って、キャラクターが被りませんか?
南波日々人:真田幸村(堺雅人)
南波六太:真田信之(大泉洋)(ハマり役)
南波父:真田昌幸(草刈正雄)
南波母:真田兄弟の母
シャロンおばちゃん:真田兄弟の祖母
ローリー:猿飛佐助
ケンジ:矢沢三十郎
吾妻:石田三成
星加:上杉景勝
那須田:豊臣秀吉
オリガ:きり・春
おこう:せりか
イヴァン:大谷吉継
ダミアン:小山田茂誠
バディ:堀田作兵衛
ジェフ:高梨内記
ブライアン:武田勝頼
日々人のロシアでの仲間たち:後藤・明石・長宗我部・毛利
NASA:徳川軍
ロシア:大阪城
すっごい被るんですが。
ごめんなさい、宇宙兄弟はほとんど見ていないのでわかりません(涙
何となく歩いていたら(笑)、遅ればせながらこのページを見つけました。
なるほどと思いつつ読ませていただきましたが、私が非常に共感したのが、『花の乱』についてです。
なぜなら、私は今でもこのドラマのテーマ曲を口ずさめるほど覚えているからです。
室町ロマンを掻き立てるタイトルバックの映像も素晴らしいものでした。
東山文化が花開いた時代でもあるので、それらが意識されていたのでしょう。
そして、この時まだ新人ながら主役の少女時代を務めた「松たかこ」の一休和尚との、言葉の無い別れのシーンは目に焼き付いています。
その演技力に、どうしてこの娘が最後まで主役を演じないんだと思ったくらいです。
また、その数年前に放送された『太平記』は室町時代に入る直前を描いたものですが、これが私が好きな大河ドラマのNo.1になっていることからも、室町という時代に特別な美意識を覚えるのかもしれません。
ちなみに私の職業はアート系で、視覚と聴覚の両方を重視する私ならではの傾向かもしれません。
ともあれ『花の乱』はもう一度再評価して欲しい作品です。
室町ロマン…まさにその通りですね。様式美といってもいい世界観を持ったドラマでした。
室町時代はまだ足利義満もやっていませんし、くじ引き将軍の足利義教なんかも面白そうですよね。もっと掘り下げて欲しい時代なのですが、今の大河ドラマで取り上げてくれるのは望み薄かもしれませんね。
自分も平清盛は名作だと思います。
平氏と源氏の争乱を軸に、王家、摂関家と様々な人々の思惑が重なっていく。
特に終盤、興隆する源氏と衰退する平家の描き方は秀逸でした。
あと、自分は遠州人なので直虎は格別な思い入れがあります。小さな故郷を守り抜こうとした直虎の前半と出世物語の直政の後半は、とても面白かった。見る人によって、色々と感じ方があるのですね。