大河ドラマ史上最高にカッコいいライバル・敵役や脇役キャラは?歴代作品・キャストから選んだ登場人物たち

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時代劇

山本勘助(やまもとかんすけ)「武田信玄」演:西田敏行

まだまだ続きます、武田信玄(笑)

一般的な山本勘助のイメージといえば、隻眼隻腕の天才軍師というのが大方のものでしょう。しかし、この「武田信玄」における勘助像はそういったパブリックイメージとは大きくかけ離れたものでした。このドラマにおける勘助は、主に諜報活動等裏で暗躍する忍者的な人物として描かれました。これが大正解でしたね。

演じたのは大河ドラマ史上最多主演回数を誇る西田敏行さん。

大河ドラマでの西田さんといえば、どこかコミカルで親しみやすい役どころが多いのですが、この山本勘助役は違います。硬派で寡黙だが有能で義理人情に篤い、とにかく男臭くてシブいキャラクターなのです。

この山本勘助役は西田敏行という俳優の引き出しの多さを見せつけてくれましたね。

真田幸隆(さなだゆきたか)「武田信玄」演:橋爪功

名作「武田信玄」最後はこの武将。天下人・秀吉をして「表裏比興の者」といわしめた真田昌幸の父にして、徳川家康をあと一歩まで追い詰め「日本一の兵」と称賛された真田幸村(信繁)の祖父、真田幸隆。

信玄が2度までも敗れた村上義清の堅城・戸石城を調略によってたった一日で落城させた程の実力者、真田幸隆はこのドラマで信玄の重臣として登場します。

橋爪功さんが演じた幸隆は、不敵な面構えを湛えた煮ても焼いても食えぬ策士です。橋爪さんの老獪な幸隆を見れば「ああ、紛れもなく昌幸や幸村のおじいちゃんだわ」と思えるはずです。

佐々木道誉(ささきどうよ/判官“はんがん”)「太平記」演:陣内孝則

1991年放送の大河ドラマ第29作目の「太平記」からはこの武将、「ばさら大名」の異名をとる守護大名・佐々木道誉。判官殿(はんがんどの)と呼ばれたこの魅力あふれる武将を演じた俳優は当時、トレンディドラマや映画に引っ張りだこだった人気俳優の陣内孝則さんです。

ド派手ないで立ちに権威権力に縛られない生き方、文化芸能にも精通した粋な「ばさら大名」佐々木道誉。日本史を紐解いても彼ほど魅力的な人物は稀少です。

そんな「ばさら」としての魅力を余すところなく演じてくれた陣内さんの怪演は、主人公の足利尊氏を食ってしまう程のインパクトでした。未だに判官殿の「ハーッハッハッハッ!!」という高笑いが脳裏に焼き付いています。出来れば陣内さん主演で佐々木判官のスピンオフ作品が見てみたかったなぁ。

ちなみに陣内さんは「独眼竜政宗」の豊臣秀次や「毛利元就」の陶晴賢、「軍師官兵衛」の宇喜多直家と大河ドラマで演じられていますが、どれも一癖あって魅力的な人物に仕上がっているんですよね。

清原家衡(きよはらのいえひら)「炎立つ 第2部冥き稲妻」演:豊川悦司

続きましては、1993年から翌1994年にかけて放送された「炎立つ」から。始祖・経清から四代・泰衡までの奥州藤原氏の栄枯盛衰を壮大なスケールで描いた、文字通りの“大河”ドラマです。

三部作構成のこの作品は特に第二部までが素晴らしく、ピックアップしたいキャラも第二部「冥(くら)き稲妻」から選びます。そのキャラとは清原家衡。2部主人公で奥州藤原家初代・藤原清衡(村上弘明)の異母弟で清衡と反目して源義家に滅ぼされる役どころです。

炎立つを見た人からは「家衡?あれカッコいいか??」という声が出るでしょうね(苦笑)。確かにこのドラマでの家衡は母親に甘やかされて育ったマザコン気味の臆病なボンボンで、家臣達が兵糧攻めで飢えていた時も自分だけこっそり隠れて食べているようなキャラです。最期も母に付き添われて降伏した上に命乞いをしながら斬られるという情けなさ。しかし豊川悦司が演じるとそんな家衡でもカッコいいからあら不思議(笑)。いや、冗談抜きで家衡の弱さゆえの狂気を演じたトヨエツの演技はインパクト十分。まだ無名だった豊川悦司という俳優の存在をアピールしてくれました。特に兄の清衡への屈折した思いを見事に表したセリフ、

「ぶっ殺す!!」

はその表情も含め、たった一言で弱い人間がその弱さを凶器へと変えた瞬間の恐怖を体感させてくれました。でもこれ、今の大河では無理なんでしょうねぇ。

細川勝元(ほそかわかつもと)「花の乱」演:野村萬斎

1994年(平成6年)の33作目「花の乱」。当時大河ドラマ史上最低の平均視聴率を記録したことで話題となったこのドラマですが、視聴率とドラマの良し悪しは関係ないことを身をもって示してくれている良作です。

この作品からは、物語の中心となる室町時代の大乱「応仁の乱」で東軍総大将として山名宗全と激しく対立した室町幕府管領・細川勝元。演じたのはドラマ初出演だった二世野村萬斎。当時の萬斎さんはまだ28歳でした。

宿敵・山名宗全を演じたのはあの名優・萬屋錦之介さん。策士・勝元役でその萬屋さんと演技でも互角に渡り合う28歳の野村萬斎はとにかく凄いの一語。一緒に見ていたうちの両親も「この俳優、誰?凄い演技力だよな」と驚いていたのを覚えています。

見てない人には是非見ていただきたいドラマですね。野村萬斎という人はこの頃から別格だったのです。このドラマをオンタイムで見れた自分は幸せ者だと思います。

尼子経久(あまごつねひさ)「毛利元就」演:緒形拳

1997年放送の「毛利元就」で主人公・毛利元就(中村橋之助)の最強最大の敵として立ちはだかった尼子経久。北条早雲、斎藤道三と並んで下剋上の象徴として知られる稀代の謀将です。「謀(はかりごと)多きは勝ち、少なきは負ける」。戦いの世に生きる男の生き様を説き、毛利元就の人生観を決定づけたといえる師でありラスボスでもあります。

そんな戦国の鬼を演じたのが緒形拳さん。藤原純友に続いての登場です。この時の緒形さんの御年60歳。しかしそのカッコ良さたるや年は関係ありません。いやむしろ年齢を重ねたからこそのカッコよさといえるでしょう。死して後も尚その謀略で元就たちを翻弄するその謀略は、まさに鬼神といえるものでした。

幼少期の松寿丸時代から元就となった成年期まで元就に畏怖され続けた山陰の雄、経久。男子がいつかは越えねばならない、背中を追い続けた巨大な父ともいえるこの男。真のラスボスとはこの緒形経久の事をいいます。

石田三成(いしだみつなり)&島左近(しまさこん)「葵 徳川三代」演:江守徹・夏八木勲

家康・秀忠・家光の徳川将軍家初代から三代の将軍をリレー方式で主人公に据えた2000年の「葵 徳川三代」。ミレニアム大河に相応しい超豪華なキャストと合戦シーンで話題となった作品でもあります。

このドラマからは、初代征夷大将軍・徳川家康が天下人を決定づけた関ヶ原の戦いで家康に立ちはだかった石田三成とその家臣・島左近の名コンビをご紹介しましょう。演じたのは大河ドラマ常連の江守徹さんと夏八木勲さん。

このドラマの特徴は、主人公である家康を美化しすぎず、家康と対立した三成も敵役として貶める事無く実像をしっかりと描いたことでしょう。結果、三成の神経質な面や武将・大名としては狭量な面とともに清廉潔白さや義に生きた側面もしっかりと描写されています。

このドラマでは三成の右腕ともいえる猛将・島左近もハマり役でしたね。まさに「三成に過ぎたるもの」とまで言われた有能な武将でした。僅かな出演ながら左近が乗り移ったような気迫を見せてくれた夏八木勲さんはやはり凄いです。

平頼綱(たいらのよりつな)「北条時宗」演:北村一輝

21世紀初の大河ドラマであり第40作目という記念作となった2001年の「北条時宗」。“赤マフラー”というネットスラングを生んだこのドラマ、色々な意味でも話題となりましたが、このドラマにも非常に印象的なキャラクターが数多く登場します。

その筆頭が平頼綱。このドラマでの頼綱は、氏素性不明の身分から、殺人をも厭わない時宗への病的な忠誠心で北条得宗家の重臣となった成り上がりの人物として描かれています。

映画では活躍していたものの、まだ一般的には無名だった北村一輝さんはこの頼綱役で広く世間に知られる事となりましたね。その北村さんのここでの演技はまさに“怪演”。北村一輝の本領発揮といっていいでしょう。時宗のためには手段を選ばない頼綱の得体の知れぬ恐ろしさは戦慄を感じさせるほどでしたね。頼綱の妻・禎子(寺島しのぶ)との夫婦は大河史上最強(最恐)夫婦です。

土方歳三(ひじかたとしぞう)「新選組!」演:山本耕史

人気脚本家・三谷幸喜氏が初めて大河ドラマを手掛けた2004年の「新選組!」。史実の新選組隊士たちに近い若手俳優を多く起用したキャスティングでも大いに話題となった本作品にもハマり役が多いです。

その筆頭が山本耕史さんが演じた新選組副長・土方歳三でしょう。その人気は、大河ドラマ本編終了後に、この土方を主役に異例のスピンオフドラマが作られたことでもわかります(新選組!! 土方歳三 最期の一日)。

「燃えよ剣」など多くの新選組もので主人公として描かれることの多い幕末屈指の人気者だけに、このドラマでも主人公の近藤勇以上の存在感を示しました。仲間思いの優しさを押し殺して“鬼の副長”に徹した土方の男としてのカッコよさはこのドラマでも存分に見ることが出来ます。「真田丸」の石田三成役でもそうでしたが、山本耕史さんはこういったツンデレ役が本当に上手いです。

その“鬼の副長”の山南切腹後のまるで子どものような号泣シーン。見ているこちらももちろん号泣必至の名場面です。

山南敬助(やまなみけいすけ)「新選組!」演:堺雅人

大河ドラマを彩った名脇役でこの人を外すことは出来ません。「新選組!」で堺雅人さんが演じた新撰組総長・山南敬助。この山南切腹回となった第33話「友の死」は大河ドラマ史に残るレジェンド回といってもいいでしょう。この33話は2004年のドラマアンコールで堂々第1位に輝きました。

言わずと知れた人気俳優・堺雅人の当たり役であり出世作でもあるこの山南敬助ですが、この役にブレイク前の堺さんをキャスティングした三谷幸喜氏の凄さを改めて思い知らされました。

憂いのある微笑みを湛えた理知的さと人徳・人望を持ち、剣豪としての実力を兼ね備えた有能な武士として描かれた山南敬助。土方とはぶつかり合いながら奥底ではしっかりと友情で結ばれていたという人物像もまた良かったですね。

明里との切ない別れ、臨場感溢れる緊迫の切腹シーン、そしてラストの近藤・土方の号泣…。何十回見ても素晴らしい。素晴らしすぎるんです。

コメント

  1. リキ太 より:

    初めまして。いつもとても楽しみに拝読しております。
    まずは今回取り上げられた名優の方々については全面的に全力で賛同します。私も挙げだしたらキリがないのですが…敢えてお一人加えるとすれば「八重の桜」に出演していた綾瀬剛さん(松平容保 役)です。私の中のベスト容保公です。笑
    今回は男性ばかりでしたので、きっと女優編もあるかと勝手に期待しております。(以前の記事のヒロイン編?と被ってしまうまかも知れませんね。)ヒロイン編に無かったので女優もお一人挙げます。準大河「真田太平記」の遥くららさん(お江 役)です。こちらも替わりが想像できません。

    • りぞっと より:

      お江さんは素晴らしかったですよね。確かにリメイクするとなっても代役は今の女優さんでは見つかりません。引退されたのが残念ですね。
      本当に真田太平記は素晴らしかったです。実は真田太平記からは又五郎も選ぼうかと思ったんです。夏八木勲さん大好きなんで(笑)。蓮司さんの猫田与助も素晴らしかったし、中村梅之助さんの家康もハマり役でした。今見ても全く色あせない名作です。景勝公に真田親子やこの辺りは素晴らしいキャスティングでした。
      八重の桜の容保公ですか。あのドラマの会津戦争までは本当に面白かったですね。綾野剛さんもピッタリでした。
      実は来年の「麒麟がくる」辺りで再び綾野さん何かの役で来るかなってひそかに期待してるんですけどね。

  2. リキ太 より:

    先日、三國連太郎さんが芹沢鴨を演じている「新選組」をcsで視聴しました…今さらながらでお恥ずかしい限りですが。
    何となく知っている?新選組の古典的名作をいつか視てみようと思っておりました。

    何本か作品を視ましたがさすがは名優 三國さん!他の方々とは一線を画した演技でした。
    そして、佐藤浩市さんに似てますよね〜。見た目もそうですが、演技が!
    “三國さん+カッコ良さ=佐藤浩市さん”という感じです。
    三國さんは重量感=スケール感があるだけに醸し出す小者の演技からくる哀れさがたまりませんでした。