50年以上の歴史を誇る、日本人にとっての日曜夜の定番ともいえる名物ドラマ「NHK大河ドラマ」。
そんな歴史ある中で数多くの名優たちが演じてきた戦国の風雲児、織田信長。ここでは織田信長を大河ドラマで演じた俳優さん、そしてその作品などをご紹介していきたいと思います。織田信長キャスト前編についてはこちらの記事をご参照ください。
30作目 信長 KING OF ZIPANGU (1992年/平成4年) 演:緒形直人
大河ドラマではお馴染みだった大俳優・緒形拳さんの次男、緒形直人さんの大河初主演となったのがこの「信長 KING OF ZIPANGU」での織田信長役です。当時の緒形直人さんの年齢は25歳。大抜擢といってもいいキャスティングでしたね。
色々な意味で革新的な大河ドラマといわれた「信長 KING OF ZIPANGU」でしたが、ここでの織田信長は、それまでの戦に比重を置いた描かれ方から、経済政策などの政(まつりごと)に重きを置いた描かれ方をしていたのが特徴的ですね。
従来の「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」のイメージとは少し違った信長像の新機軸を打ち出した作品として個人的には評価したいですね。そしてそんな新信長像に緒形直人さんはハマってましたね。過小評価されている大河作品の一つだとわたしは思いますね。
35作目 秀吉 (1996年/平成8年) 演:渡哲也
大御所・渡哲也さんのキャリア後期の代表作ともいえるのがこの「秀吉」での織田信長役なのではないでしょうか。竹中直人さん演じる豊臣秀吉役がハマり、大ヒット作となったこの作品ですが、そんな大ヒットの大きな要因の一つとなったのがこの渡哲也さんによる織田信長でしょう。渡哲也さんがなんと55歳の時に演じられました。信長の享年が数えで49ですから、悠に超えてしまっているのはまあ愛嬌という事で(笑)。
w秀吉が縮み上がるほどに恐ろしい人物ながら、同時に誰よりも深く敬愛されているカリスマであるという本作での織田信長。主人公の秀吉にとってはまさに恩人ともいえる人物でした。渡哲也さん演じる信長はとにかく威厳がハンパなく、近寄りがたい程の存在感を発揮していた信長でしたね。そんな信長が秀吉と対峙した時にのみ見せるあの何とも言えぬ笑顔。それこそがこの渡信長のキモだったと思います。そりゃあ人気出ますよねえ。
41作目 利家とまつ~加賀百万石物語~ (2002年/平成14年) 演:反町隆史
当時俳優として人気絶頂だった反町隆史さんが戦国の覇者、織田信長を演じるという事で大いに話題となったのがこの「利家とまつー加賀百万石物語ー」です。当時の反町隆史さんの年齢は29歳。「ビーチボーイズ」や「GTO」等の大ヒットによって人気若手俳優の座を不動のものとしていた、まさに最も勢いに乗っていた時期でのこの大河ドラマ初登場だったのです。
このドラマで反町隆史さんが演じた織田信長といえば、口癖である「・・で、あるか」ですよね。この口癖はこのドラマ以降の織田信長像に大きな影響を与え、今日ではこの口癖は信長の代名詞のようにもなっています。ここでの織田信長は、主演を演じた前田利家役の唐沢寿明さんが「史上最高の織田信長」と評する程に素晴らしかったですね。
ちなみに、同じく主演を務めた前田利家の妻・まつ役の松嶋菜々子さんとの夫婦競演も話題になりましたね。でもそんなの関係ない程の熱演でした。反町さんの俳優としての力量をこれでもかと示したドラマですね。
45作目 功名が辻 (2006年/平成18年) 演:舘ひろし
この作品から遡る事ちょうど10年前、高視聴率を記録した大河ドラマ「秀吉」で石原軍団団長の渡哲也さんが演じた織田信長。その渡信長から10年後の信長は、同じく石原軍団のナンバー2、舘ひろしさんが演じましたね。舘さんの年齢は渡さんが演じた年齢を1つ上回る56歳でした。
エキセントリックさを湛えながらも寡黙で壮大な野望とビジョンを持った織田信長は、ある意味織田信長という男の持つパブリックイメージにある意味忠実といえる信長だったかもしれません。渡さんもそうでしたが、この舘ひろしさんの信長もビジュアル的にピッタリでしたね。
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