大河ドラマの歴代徳川家康キャスト一覧②小林旭に郷ひろみ、松方弘樹に寺尾聰、風間俊介まで

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時代劇
徳川家康

1963年(昭和38年)の記念すべき第1作「花の生涯」から始まり、現在放送中の2017年「おんな城主直虎」が56作目となる、半世紀以上の歴史を誇る国民的人気ドラマ、大河ドラマ。

そんな歴史ある大河ドラマの中で数多くの名優たちが演じてきたのが、戦国時代を終わらせて戦のない時代を築き、織田信長、豊臣秀吉とともに「戦国三傑」と謳われる英雄・徳川家康。豊臣家にとって代わり、江戸幕府を開いて260年に及ぶ天下泰平の世を築いた日本史の英雄を大河ドラマで演じてきた俳優さんとその作品の一覧をご紹介したいと思います。

徳川家康キャスト前編についてはこちらの記事をご参照ください。

NHK大河ドラマの歴代徳川家康キャスト一覧➀

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30作目 信長 KING OF ZIPANGU (1992年/平成4年) 演:郷ひろみ

かなり攻めたキャスティングとして当時も話題となったこの大河ドラマ30作品目の「信長」ですが、この徳川家康役もそのその最たる例の一つでしょう。人気歌手の郷ひろみさんが演じたのです。時に郷ひろみさん37歳。

今は歌手としての活動に専念している郷さんですが、実は1990年代頃まではテレビドラマや映画など、俳優としての活動もかなり活発に行っていました。大河ドラマも「新・平家物語」に「草燃える」、「峠の群像」に出演しており、この「信長」が4作目の出演でした。

斬新すぎるキャストが話題となったこの「信長」。羽柴秀吉を仲村トオル、明智光秀をマイケル富岡が演じたのと並んでその「攻めたキャスティング」を象徴したのがこの徳川家康役に郷ひろみというものでした。ある意味徳川家康像を変えた作品といってもいいのかもしれませんね。

31作目 琉球の風 (1993年/平成5年) 演:小林旭

それまでの1年間の放映という慣例をやぶり、異例の半年放送という新たな試みでも有名な「琉球の風」。変則放映となった異色の大河ドラマで徳川家康を演じたのが「マイトガイ」と呼ばれた、石原裕次郎と並ぶ日活の大スター、小林旭さん。とんでもない超大物をキャスティングしてきましたね。これには本当に驚きました。スーパースター、小林旭の現時点での唯一の大河ドラマ出演作品です。

貫禄たっぷりの徳川家康。他の俳優さんの家康とは全く違ったオーラを放っていました。放送当時の御年は55でしたが、さすがはスターといった感じでしたね。

35作目 秀吉 (1996年/平成8年) 演:西村雅彦(現:西村まさ彦)

現時点では平均視聴率が30%超を記録した最後の大河ドラマ、「秀吉」。竹中直人の演じるピュアでエネルギッシュな豊臣秀吉の魅力と、その周囲の個性的な人たち、母のなか(市原悦子)や弟の小一郎(豊臣秀長/演:高嶋政伸)、織田信長(渡哲也)、明智光秀(村上弘明)などの好演もあって、大変ポジティブで明るい作風でした。そんな中、何とも怪しげなキャラとして存在感を発揮していたのがこの西村雅彦が演じた徳川家康。当時の西村さんの年齢は36歳。三谷幸喜作品を中心として個性派俳優としてめきめき頭角を現していた時期ですよね。

この作品での徳川家康にはあまり納得していなかったという西村さん。確かに家康は中途半端な扱いに終始したなあという印象はわたしも拭えませんでしたね。この後西村さんの大河出演は20年途切れますが、20年ぶりに登場した2016年の「真田丸」では信濃の豪族、室賀正武を熱演。彼の「黙れ、小童ぁっ!!」はちょっとした流行語になりました(笑)。室賀正武で20年前の徳川家康の仇は取ったのではないでしょうか。

39作目 葵 徳川三代 (2000年/平成12年) 演;津川雅彦

あの「独眼竜政宗」に続いて大河ドラマで二度目の家康役となった本作「葵 徳川三代」での津川雅彦さん。今回は息子の二代将軍・秀忠(西田敏行)と孫の三代将軍・家光(尾上辰之助)と一緒に堂々の主役での登場です。時に津川雅彦ちょうど60歳。

独眼竜での家康も素晴らしかったですが、個人的には圧倒的にこちらの家康が好きです。津川さんの演技ももう神懸っています。この作品での家康は狡猾で腹黒さも持った、清濁併せ持つ英雄として描かれています。ジェームス三木さんの脚本も素晴らしいですし、演じた津川さんもまた素晴らしかったです。主人公だからと必要以上に家康を美化しすぎず等身大に描いた事によってリアリティ溢れる大河ドラマとなったのだと思いますね。

とにかく素晴らしかった。陳腐ですが、この津川雅彦版徳川家康にはその言葉しか思い浮かびません。

41作目 利家とまつ~加賀百万石物語~ (2002年/平成14年) 演:高嶋政宏

高視聴率を記録し、そのキャスティングからは「トレンディ大河」とも呼ばれた「利家とまつ」。

しかし、反町隆史の織田信長ははまり役と評判でしたし、香川照之の秀吉も素晴らしい好演と評判は上々でしたね。そんな中で三傑の一人、徳川家康を演じたのが当時37歳だった高嶋政宏さん。弟の高嶋政伸さんもそうですが、兄の政宏さんも4作の大河に出演しています。

反町信長、香川秀吉という何とも濃いメンツには及びませんが(笑)、高嶋兄の家康もなかなかのものだったと思いますね。

45作目 功名が辻 (2006年/平成18年) 演:西田敏行

このサイトで書いた記事「大河ドラマ西田敏行」でも述べましたが、西田敏行さんといえば「ミスター大河ドラマ」と呼ぶにふさわしい程に大河ドラマに貢献してきた名優です。その演じた歴史上の人物だけでも錚々たるものです。八代将軍徳川吉宗、二代将軍徳川秀忠を演じてきた西田さんが満を持して初代将軍の徳川家康を演じたのがこの「功名が辻」でした。この時の西田さんは59歳でしたね。

演技に関してはもう何も言う事はありませんね。これだけの俳優さんですから、そりゃあ素晴らしいですよ(笑)。葵徳川三代での秀忠、そしてここでの家康をこれだけ違和感なく演じ分けられる俳優はまあいないでしょう。圧巻です。この西田家康には耳にも注目です。あり得ないくらいの福耳を特殊メークで作り上げています(笑)。

 

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46作目 風林火山 (2007年/平成19年) 演:坂本恵介

近年稀に見る硬派な大河ドラマとしてファンの心をガッチリ掴んだ「風林火山」。この作品で弱冠16歳にして松平元康(後の徳川家康)を見事に演じたのが坂本恵介さん。天晴若武者ぶりが素晴らしいイケメン元康でしたね。

今川の人質時代に師である今川家軍師・太原雪斎や主君・今川義元に高く評価され、後の天下人の資質を既に見せているという難しい役どころでしたが、見事に演じていましたね。坂本さんの出演作が最近は途切れているのが気になりますね。また大河ドラマに戻ってきてほしい俳優さんです。

48作目 天地人 (2009年/平成21年) 演:松方弘樹

上杉家の名軍師・直江兼続の生涯を描いた「天地人」。ここで上杉家の宿敵ともいえる徳川家康を演じたのがベテラン俳優の松方弘樹さん。当時の年齢は67歳でした。

正直言って、この作品での家康はあまりにも小悪党ぶりが際立っており、とても天下泰平の基礎を築いた英雄とは思えません。ハッキリ言ってわたしは戦国三傑の中でも家康はあまり好きではないです。ですが、好き嫌いは別としても日本史を代表する英雄であることは認めています。そんな英雄に対するリスペクトがないこの作品での家康の描き方にはかなり不満が残ったというのが本当のところですね。

松方弘樹さんが憎々しげに演じた家康はさすがというものでしたね。ただし、脚本家にはもう少し家康の人間性の奥深さを描いてほしかったという部分が残念でなりません。

50作目 江‐姫たちの戦国‐ (2011年/平成23年) 演:北大路欣也

前項で「天地人」における徳川家康の描き方のひどさを指摘しましたが、この「江」における豊臣秀吉はそれ以上に酷い描かれ方でした。ハッキリ言って脚本家に豊臣秀吉に対する私怨でもあるのではと勘ぐってしまいたくなるほどにその扱いは酷かったです。

というわけで、必然的に徳川家康は↑られる事となりました。演じたのは大御所・北大路欣也さん。当時の年齢は68歳。北大路さんの演技自体は、流石ベテラン俳優という安定感溢れるものでしたね。

 

53作目 軍師官兵衛 (2014年/平成26年) 演:寺尾聰

あの竹中直人の豊臣秀吉が18年ぶりに帰ってくる!と大いに話題となった「軍師官兵衛」ですが、実はもう一つ懐かしい帰還がありました。それが徳川家康役。あの寺尾聰の徳川家康が41年ぶり(!)に帰ってくる!というものでした。41年振りです。1973年の「国盗り物語」以来です。26歳だった寺尾さんが67歳での帰還です。

41年ぶりの寺尾家康は煮ても焼いても食えぬ狸親父っぷりが見事でした。普段は温厚そうな寺尾さんですが、家康をやらせると途端にタヌキに見えるところがやはり名優といったところでしょうか。

55作目 真田丸 (2016年/平成28年) 演:内野聖陽

熱心な三谷幸喜ファンからは早くから注目された真田丸での徳川家康役。事前の予想では役所広司さんとか佐藤浩市さん、中井貴一さんら錚々たる面々の名が挙がりましたが、ふたを開ければビックリ、何と当時48歳の内野聖陽さんでした。個人的には恐らく佐藤浩市さんだろうと思っていたので本当に意表を突かれましたね。

最初聞いた時には内野さんと家康のイメージがどうにもリンクしなかったのですが、始まってみればこれがこれが・・まあ三谷マジックといえばいいのでしょうか。凄い家康が出来上がりました。気弱で天下などこれっぽっちも思わなかった、伊賀越えで逃げまどっていた家康の成長の過程におけるラスボス化。三谷幸喜と内野聖陽はここで見事に新しい家康を作り上げました。

56作目 おんな城主 直虎 (2017年/平成29年) 演:阿部サダヲ

そして最新の徳川家康がコチラ、「おんな城主直虎」での阿部サダヲさん。年齢は47歳。そんな阿部さんが13歳のまだ竹千代だった家康を演じた事でも話題となりましたね(笑)。

まだ出番はそんなに多くはありませんが、一人で将棋を指すような一風変わったエキセントリックな部分を持つ家康といった印象でしょうか。これからどう変わっていくのかも非常に楽しみですね。

59作目 麒麟がくる (2020年/令和2年) 演:風間俊介

令和初の大河徳川家康役はジャニーズ事務所所属の風間俊介さん。

まだ放送開始前ですが、若き日の三河時代の徳川家康を竹千代時代から松平元康時代にかけて演じることとなりそうです。タヌキおやじと呼ばれる前の新たな家康像を見せてくれるのを楽しみにしたいですね。

 

というわけで、2回にわたって大河ドラマにおける豊臣秀吉をご紹介してきました。23作品にわたって、21人の俳優さんが徳川初代将軍・徳川家康を演じてこられました。あなたのフェイバリット家康はどの秀吉だったでしょうか。

大河ドラマが終了しない限り、これからも世代を超えて様々な俳優による新しい徳川家康が生まれていくのでしょう。本当に大河ドラマって素晴らしいですよね。

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