みなさん、テレビ東京の新春ワイド時代劇ってご存知ですか?
毎年1月2日に放送されるテレ東の時代劇スペシャルドラマの事です。
1978年から始まり、当時のテレビ東京のチャンネルが12だった事から12時間の長編時代劇として定着しました。2001年からは10時間に短縮され、2010年からは7時間、2014年からは5時間、そして来年2016年からは3時間に短縮されるという事です。こんなとこにもテレビ業界不況の影がちらついてしまってやるせないですなあ(号泣)まあ時代劇はなにかと予算がかかってしまいますからね・・・
とまあそんな辛気臭い話は置いといて(あんたが書き始めたんでしょーよ)、今年の新春ワイド時代劇は東山紀之主演で「信長燃ゆ」だそうです。
この新春ワイド時代劇、2014年までは史実に基づいて作られた時代劇だったのですが、昨年2015年は70年代から80年代にかけて放送された、テレビ東京の代表的時代劇ともいえる「大江戸捜査網」のリメイク版『大江戸捜査網2015〜隠密同心、悪を斬る!』が高橋克典主演で放送されました。
「隠密同心心得之条」から始まり、最後は「死して屍拾う者無し。死して屍、拾う者無し!!」というラスト隠密同心達が悪を成敗しに行くときに流れる劇中ナレーションがあまりに有名ですね。
大江戸捜査網好きだったのでそれはそれで嬉しかったのですが、やはりこの新春ワイド時代劇の枠は史実を描いた時代劇をやって欲しいという思いが強かったですね。大江戸捜査網は完全なフィクションですから。
てな感じで心配していたので、再び元の鞘に収まってくれた事は素直に嬉しいですね。大江戸捜査網はレギュラー放送で復活してほしいんですけどね。毎週時代劇やるのはやっぱしんどいのかなぁ、このご時世。ほんと世知辛い世の中ですなぁ(苦笑)
本能寺の変のネタバレを予想してみたw
信長主演作品は新春ワイド時代劇では3回目となりますね(高橋英樹主演の1994年「織田信長」とトリプル主演の一人、伊藤英明が信長役の2005年「国盗り物語」)。
前2作が割と世間で知られているオーソドックスな信長像を描いた作品なのに対して、今回は少し違った角度から見た信長を描いた異色作のようです。王道もいいですが、こういう普段あまり描かれない信長像というのも実に楽しみですね。
具体的にどういう風に異色かと言いますと、織田信長対朝廷という視点で描かれるからです。
信長ものに必要不可欠な羽柴秀吉や徳川家康、明智光秀といったメジャーどころももちろん登場するのですが、あくまで信長を取り巻く主要人物としてクローズアップされるのは朝廷関係者中心となるようです。
そして物語は信長の最後、あまりにも有名な「本能寺の変」で幕を閉じるという事です。
本能寺の変と言えば、幕末の「坂本龍馬暗殺」と並んで現在でも色々な説が語られる、日本史の歴史ミステリーです。
いや、明智光秀が謀反を起こして本能寺で信長を討ったというのは紛れもない事実なのですが、ミステリーなのは信長を殺した光秀の動機や光秀を謀反へと動かした黒幕の有無なのです。これまでの説では光秀が怨恨や精神的疲労、信長を畏怖するあまりに突発的に起こした単独犯説が主流です。他には羽柴秀吉黒幕説や徳川家康黒幕説などもありますが、総じて黒幕の存在を唱える説は少数派と言ってもいいでしょう。
恐らく、朝廷サイドを信長の対立軸に設定した本作品では、朝廷が本能寺の変における黒幕であったという説をとるのではと予想します。というか、ほぼ確実にそうだと思います。そういう視点で描かれた信長のドラマはほとんど無かったので、個人的にも本当に楽しみにしているのです。
というより、自分も本能寺の変の黒幕がいるとすれば、それは朝廷以外にあり得ないと思っています。秀吉や家康が関わっていたとしても、その中心として暗躍したのは朝廷であると考えています。
ちなみに、自分はこの原作を読んでません(すんません涙)。ですから、あくまでこれはネタバレ予想として聞いてくださいね(爆汗)
信長と光秀は今後のハマり役になりそうな予感
冒頭で書いたようにこの「信長燃ゆ」、主演は東山紀之で織田信長を演じます。これは楽しみです。というか、絶対に信長役は合いますね。
信長というと、短気で粗暴に描いとけばそれらしくなるだろって描き方が多くて辟易してるんですよね。確かにエキセントリックな天才肌であり、「尾張のうつけ」と呼ばれていた若かりし頃はそうだったのかもしれません。しかし、少なくとも天下を目指して戦うようになる頃の信長はそういうキャラではないと個人的には思っています。もっと深淵で常人からはうかがい知れないような、いつまでたっても底の見えない海のような何とも言えない雰囲気を醸し出しているような人物であったんだろうと推測します。だからこそ家臣でさえ恐れおののいたのではないかと。
東山さんはそんな信長の懐の深さと天才ゆえのエキセントリックさを見せられる俳優さんだと思いますね。ルックス的にもこの頃の信長役はまさにピッタリではないかと思います。新世代の信長はまり役俳優になる事を期待しています。
信長と言えば光秀、光秀と言えば信長、と言ってもいいほど信長とは切り離せない明智光秀役には石丸幹二。このキャスティングも楽しみです。これもまた、悩める中間管理職(笑)、悲劇の武将ともいわれる明智光秀にはうってつけの役者さんではないでしょうか。
劇団四季の看板俳優として活躍後、2007年に退団。2012年のTBSドラマ「半沢直樹」の浅野支店長役でブレイク。現在でもドラマで大活躍している他、音大とミュージカルで鍛えた美声で歌番組などにも出演するなど、今まさに旬な50歳(見えねーw)。
そういえば今年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」にも出てましたね(偶然ですが「燃ゆ」つながりですなw)。吉田松陰や松下村塾塾生たちのよき理解者である長州藩家老・周布政之助(すふ・まさのすけ)役でしたね。うん、長州好きのわたしとしては実に満足できる周布でしたよ(何もんなのさあんた)。
明智光秀といえば一昔前までは「裏切者」というイメージが強く、特に信長主演作品では悪役として描かれる事が多かったのですが、最近は天才信長に振り回される同情すべき武将っていうキャラが多いですね。この作品の光秀はどう描かれるのでしょうか。どちらの光秀になったとしても石丸さんなら大丈夫でしょうね。そんくらい安心して見ていられる俳優さんです。
その他しっかりと小ネタも織り交ぜておりますw
その他、このドラマのヒロインである朝廷の勧修寺晴子(かしゅうじ・はれこ)役に栗山千明。信長と対立する朝廷の実力者・近衛前久(このえ・さきひさ)役に寺尾聡。いいですね、公家役が似合いそうで。寺尾さんは顔に品があるので公家役ははまるでしょうね。そして上品な仮面の裏に隠された曲者ぶりも楽しみです。
あ、あとテレビ東京の看板番組と言えば?
これでしょ、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」!!
このテレ東看板番組のメインキャスト2人もしっかり出てます。そう、「ルイルイ」太川陽介と「ダメおじさん」蛭子能収www
いやテレ東さん、遊び心も忘れてませんなぁ(笑)「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」の記事も書いてますんで良かったら見てくださいね。ローカル路線バス乗り継ぎの旅が映画化決定。見たことない人のためにこの番組の正しい見方や楽しみ方を伝授して差し上げましょう。
しかし、今回から3時間に短縮されてしまったこの新春ワイド時代劇。10時間時代から見続けてきた自分にとってはなんか寂しい限りです。しかし、3時間でも10時間分ほどに内容の濃いドラマになってることを期待したいですね。
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