時代劇主人公は実在の人物?架空?史実の水戸黄門、大岡越前、遠山の金さん、子連れ狼、銭形平次、助さん格さん

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、少し前、時代劇専門チャンネル(だったはず汗)で萬屋錦之介さん主演の「子連れ狼」を見ていたうちの母がわたしに訪ねて来ました。

「この子連れ狼って昔本当にいた人なの?」

即答で

「いや、架空の人物だよ」

と答えたのですが、後で実在の人じゃないよなあ‥と不安になって調べてしまいました(結果はやはり架空の人物でした)。

この例を出すまでもなく、日本の時代劇で活躍している主人公たちの中には、「この人は実在した人なの?」と思わず迷ってしまう人物も結構います。そこでここではそんな日本の時代劇のヒーローたちが実在の人物なのか架空の人物なのかを検証していきたいと思います。

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子連れ狼(こづれおおかみ):拝一刀(おがみいっとう)

冒頭でネタバレしてますが、一応という事で(汗)、萬屋錦之介さんや北大路欣也さんが演じた「子連れ狼」の主人公、「ちゃん」こと拝一刀から。

拝一刀は架空の人物です。

というわけで、その息子の拝大五郎ももちろん架空の人物であります。

さらに拝一刀の宿敵である裏柳生の柳生烈堂(やぎゅうれつどう)も架空の人物です。まあ烈堂に関しては、柳生但馬守宗矩の子で実在の烈堂義仙という人物をモデルにしているのですが、実在ではありません。

水戸黄門:水戸光圀、佐々木助三郎&渥美格之進

ご存知、TBSの看板番組として長らく親しまれている「水戸黄門」。このドラマの主人公といえば、ハイライトの印籠シーンでの口上にも出てくる「先の副将軍、水戸光圀公」です。これまでにもテレビドラマの中で幾多の名優が「水戸光圀」を演じてこられました。

はい、ご存知徳川御三家の一つ、水戸藩の二代目藩主です。江戸幕府初代将軍の神君徳川家康公の孫という事になります。というわけで、当然のことながら水戸黄門様に関しては、

水戸黄門は実在した人物

です。

ちなみに水戸黄門といえば、やはりお供の「助さん格さん」ですよね。フルネームは佐々木助三郎と渥美格之進といいます。この二人はちょっとグレーゾーンな感じなのですが、結論としては・・

助さん格さんは架空の人物

という事となります。あくまで架空の二人なのですが、この二人に関してはそのモデルになった人物はいるといわれています。助さんのモデルとなったのが佐々助三郎宗淳(さっさすけさぶろうむねきよ)という人物で、格さんのモデルは安積覚兵衛澹泊(あさかかくべえたんぱく)という人物で、どちらも実際に水戸光圀に仕えた人物です。ただし、二人は佐々助三郎の方が安積覚兵衛よりも16歳も年上であるなど、実際の水戸黄門での人物設定とはかなり異なっており、名前も似てはいますが違いますので、やはり水戸黄門の中の助さん格さんは架空の存在といわざるを得ません。

銭形平次:銭形平次(ぜにがたへいじ)

野村胡堂の大人気小説「銭形平次捕物帳」を原作とした大川橋蔵さんや北大路欣也さんらの主演ドラマなどによって日本を代表する娯楽時代劇となった「銭形平次」。人気アニメ「ルパン三世」における主要人物でルパンの永遠のライバルでもある「銭形のとっつぁん」こと銭形幸一警部はこの銭形平次から数えて六代目(七代目説も)の子孫という設定となっている事でも有名ですね。

そんな人気時代劇主人公である平次親分こと銭形平次は実在の人物なのでしょうか。結論を言いますと、

銭形平次は架空の人物です。

平次親分の十手持ちという職業は当然江戸時代に実際に存在した職業ですが、銭形平次という存在は小説で生まれた架空の存在という事ですね。

その他の主要人物、お静や八五郎、万七親分や清吉らも小説の中の架空の人物です。

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遠山の金さん:遠山金四郎(とおやまきんしろう)

ご存知背中に彫った「桜吹雪」と、お白州での悪人への名裁きで大人気の時代劇「遠山の金さん」。中村梅之助、杉良太郎、高橋英樹、松方弘樹、松平健、西郷輝彦、里見浩太朗といった錚々たる時代劇スターたちが主演作(遠山の金さん、江戸を斬るetc..)を残した名奉行・遠山金四郎を主人公とした名作です。

そんな名奉行・遠山金四郎は実在の人物なのか架空の人物なのか・・答えは

遠山金四郎は実在した人物です。

遠山金四郎という人物は寛政五年(1793年)生まれの実在の人物で、実名は遠山景元という旗本です。北町奉行と南町奉行の両方を務め、大目付という地位にも就いた時代を代表する有能な人物でした。

桜吹雪の入れ墨やお白州での名奉行ぶりについては諸説ありますが、とても優れた人材だったことは間違いないようです。要職を歴任して隠居した後、安政二年(1855年)に63歳で亡くなっています。マシュー・ペリーが浦和に来航(俗にいう黒船来航)した2年後の事でした。あの遠山の金さんが幕末期まで存命だったというのも意外と知られていない事実ですね。

大岡越前:大岡忠相(おおおかただすけ)

わたしが子どもの頃には、月曜夜8時の時代劇といえば「水戸黄門」か「大岡越前」か「江戸を斬る」でした。うちの祖母は加藤剛さんの大ファンで、加藤剛さん主演の「大岡越前」の放送時間には祖父を差し置いてテレビにかじりついていたのは今となっては良き思い出です(遠い目)。

加藤剛さんのイメージが強い大岡越前ですが、北大路欣也さん主演主のシリーズものも人気を博し、最近では東山紀之さんの加藤剛さんシリーズのリメイクがNHK‐BSでシリーズ化されるほどの人気作となっていますね。とにかく日本人に馴染みの深い時代劇です。その主人公・大岡越前都は通称で、本当の名は大岡忠相(おおおかただすけ)といいます。越前とは官職の越前守(えちぜんのかみ)の事です。

そんな大岡越前、その主人公・大岡忠相は実在なのか架空の人物なのか・・結論は、

大岡越前守忠相は実在の人物です。

はい、紛れもなく江戸時代中期に実在した人物で、南町奉行を務めた人物という点でもドラマ設定と史実とは同じですね。江戸幕府の八代将軍である徳川吉宗の活躍を描いた「暴れん坊将軍」にもこの大岡忠相が吉宗側近としてレギュラー出演している他、多くの「大岡越前ドラマ」においても徳川吉宗は登場していますよね。史実もその通りであり、実際の大岡越前も徳川吉宗の将軍時代に数々の要職を歴任し、吉宗の行った「享保の改革」を実務で支える存在だったのです。

ちなみに忠相が生まれたのは延宝五年(1677年)で、死去したのが宝暦元年(1752年)です。享年は75であり、当時としてはかなりの長寿であったことが伺えますね。

まとめ

ではまとめましょう。

拝一刀:架空
水戸光圀:実在
助さん格さん:架空(モデルあり)
銭形平次:架空
遠山金四郎:実在
大岡越前守忠相:実在

という事ですね。

その他の時代劇スターたちの史実における実在の有無に関しては以下の記事をご参照ください。

実在?架空?史実の時代劇主人公達 鬼平(長谷川平蔵)、伝七、暴れん坊将軍に鼠小僧、石川五右衛門

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