10月14日からテレビ東京系でスタートする十一代目市川海老蔵主演の連続テレビ時代劇、「石川五右衛門」。
主要キャストも発表され、いやが上にも期待は高まる一方です。
何せ民放テレビ局の連続時代劇なんて何年振りですからね。時代劇ファンならずとも期待が高まるのは当然でしょう。
國村準、榎木孝明、丸山智己、前野朋哉、益岡徹、山田純大ら実力派で固めたキャスト陣
このテレビ東京の「石川五右衛門」については過去記事もご参照ください。
市川海老蔵主演で連続時代劇「石川五右衛門」の放送が決定。時代劇復活なるか?やっぱりテレビ東京はやってくれるぜ!
漫画原作者の樹林伸氏の作品で、海老蔵さんの歌舞伎演目としてもお馴染みの名作のテレビドラマ化となるこの「石川五右衛門」。
発表されているキャストは以下の通りとなります。
石川五右衛門:市川海老蔵
五右衛門一家
三上の百助 :山田純大
堅田の小雀 :高月彩良
足柄の金蔵 :前野朋哉
奥山道場
奥山奈々 :AnJu
奥山公継 :益岡徹
おりつ :田中美里
五郎市 :南岐佐
豊臣家
豊臣秀吉 :國村準
茶々 :比嘉愛未
石田三成 :丸山智己
前田玄以 :榎木孝明
榊基次 :棚橋弘至
個性派・実力派の入り混じった素晴らしい面々ですね。時代劇経験豊富な実力者を揃えてきたなという印象です。浮ついたところの無いしっかりと地に足がついているキャスティングですね。やっぱり時代劇はこうでなくては。
史実にはほとんど残っていない実際の石川五右衛門
個々のキャスティングについては後述するとして、まず気になるのが石川五右衛門という人物がどのような人物であったのかという事です。
実はこの石川五右衛門という人物の現在に伝わっているお話のほとんどは後世の創作と言われています。
史実としてハッキリわかるのは、以下の部分のみです。
- 安土桃山時代(文禄年間)に徒党を組んで京の都を荒らしまわっていた盗賊集団の一人
- 京の三条河原で一族郎党らとともに釜茹での刑に処された
という部分のみ。以上の二つについても史実かどうかを疑問視する向きもあり、この石川五右衛門という人物に関してはほとんど何も分かっていないといった方が正解かもしれません。
「石川や~」で有名な辞世の句や「絶景、絶景」は後世の創作?
石川五右衛門といえば、天下の大盗賊であり、最後は家族らと一緒に捕らえられて生きたまま油で煮えたぎる釜の中に入れられるという壮絶な最期を遂げた事で有名です。
これらは概ね史実通りであると言われていますが、その他はどうでしょう。
石川五右衛門の辞世の句(死の前に残す言葉)も有名ですよね。
「石川や 浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」
さらには紀里谷和明監督の「GOEMON」などにも出てきた、高みから下を見渡しながら
「絶景かな、絶景かな」
の件も石川五右衛門の代名詞のようになっています。
しかしこれらは五右衛門死後約200年後の江戸時代後期に作られた、石川五右衛門を題材とした歌舞伎演目「楼門五三桐(さんもんごさんのきり)」で有名になったセリフであり、実際の石川五右衛門の言った言葉ではないと言われています。
現在では天下人・豊臣秀吉に盾突いて弱き人々の味方であった義賊であったという石川五右衛門の描き方が多いですが、石川五右衛門がどのような盗賊であったかも実は定かではありません。
義賊だったかもしれませんが、ひょっとしたら極悪非道の盗賊集団であったのかもしれません。
とにかくどちらだったにせよ、謎が多くて非業の死を遂げたという石川五右衛門の神秘性ゆえに、現在に至るまで伝説の大盗人として伝わっているのは間違いないでしょう。
ラスボス豊臣秀吉、五右衛門を慕う茶々との三角関係が物語の軸となる?
今回のテレビ東京系「石川五右衛門」では五右衛門を義賊として描くことになります。
五右衛門とともに京を荒らしまわる石川五右衛門一味は百助(山田純大)、小雀(高月彩良)、金蔵(前野朋哉)の三人であり、五右衛門の素性を知らないよき理解者として奥山道場の面々がいます。
そして五右衛門のラスボスは当然、豊臣秀吉。演じるのはベテラン演技派俳優の國村準さん。考えただけでワクワクしますよね。
そして秀吉配下の石田三成にはこれも実力派の丸山智己さん。同じく豊臣家の京都所司代の前田玄以役にベテランの榎木孝明さん。実力派揃いです。ドラマで主人公と同じくらい重要なのが敵役の人選ですが、その意味ではこの配役はほぼパーフェクトだと言えますね。
そしてこのドラマのヒロインとなるのが、豊臣秀吉側室の茶々(淀殿)。演じるのが比嘉愛未さん。
子供の頃に命を助けてもらった初恋の人が石川五右衛門であったという設定です。
豊臣秀吉とはまさに色々な意味での因縁の間柄という胸熱な展開になる事は間違いなさそうです。
見どころはやはり五右衛門のラスト、釜茹でのシーン 過去の名作を超えられるか?
見どころは山ほどありそうですが、個人的にはやはりラストシーンでしょうか。
五右衛門といえばやはり最後の釜茹でのシーンでしょう。
NHK大河ドラマ「秀吉」では、赤井英和さん演じる秀吉の幼馴染という設定の石川五右衛門が壮絶な最期を遂げましたし、同じく大河ドラマ「黄金の日日」では若き日の根津甚八さんがとにかくカッコよかったですよね。個人的には根津甚八さんの五右衛門は反則級のカッコよさだったと思いますね。「黄金の日日」の大坂城潜入から釜茹で処刑シーンは大河ドラマ史に残る名場面だったと思います。
今回のこの「石川五右衛門」では市川海老蔵がどのような大盗賊の最後を演じてくれるのでしょう。
粋でいなせでとにかくカッコイイ五右衛門が見たいですよね。
プライベートでは奥さんである小林麻央さんの闘病という苦難がある海老蔵さんですが、この「石川五右衛門」での時代劇復活にかける意気込みは相当のものです。
是非とも数々の困難を乗り越えて素晴らしい五右衛門を演じ、新たな石川五右衛門像を打ち立ててもらいたいものですね。本当に期待しています!
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