必殺歴代ドラマサブタイトル(副題)②仕事人シリーズや仕切人、渡し人、橋掛人に剣劇人等…ドラマ作品別の共通点

必殺シリーズ各作品のドラマサブタイトルには全話共通するフォーマットに則って作られているものが多いですが、その法則をご紹介します。

「必殺仕置人」から「からくり人」までのサブタイトルについては以下の記事をご覧ください。

必殺歴代サブタイトル(副題) 仕置人や仕業人、からくり人、助け人に暗闇仕留人等…シリーズ毎の各フォーマット

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必殺仕事人(1979年) 副題(サブタイトル)「主水の浮気は成功するか?」(例:第1話)

前作「翔べ!必殺うらごろし」が視聴率低迷から打ち切りとなり、シリーズ終了も視野に入れたうえで原点に立ち戻って制作されたといわれる「必殺仕事人」。その覚悟は新たな傑作として人気を博し、後期の必殺黄金期への道を開きました。必殺は大まかに前期と後期に分けられるのですが、この「必殺仕事人」が後期第一作とみなされています。そんな必殺の歴史に残るドラマのサブタイトルが以下の通りとなります。

第1話 「主水の浮気は成功するか?」
第2話 「主水おびえる!闇に光る眼は誰か?」
第3話 「仕事人危うし! 暴くのは誰か?」
第4話 「主水は三途の川を避けられるか?」

第28話「尼寺に鬼女は棲むのか?」
第29話「新技腰骨はずし」
第30話「酔技田楽突き」
第31話「弓技標的はずし」
第32話「隠技待伏せ斬り」

第84話「散り技仕事人危機激進斬り」(最終回)

「必殺仕事人」の放送期間約1年半、放映回数84話というのはともに必殺シリーズでは最長記録となっています。何よりもこの「必殺仕事人」はシリーズ化され、これ以降数多くの作品が作られることとなりました。

放送回数が長いという事もあり、上記したようにサブタイトルのフォーマットも2種類に分かれています。第1話から28話までが「〇〇〇〇か?」という疑問形のタイトル、第29話から最終話(84回)までが、「〇技〇〇〇〇」というものです。

実はこのサブタイトルの途中での変更は、レギュラーメンバーである畷左門(伊吹吾郎)が殺し技と職業を変更したタイミングと一致しています。28話までの左門の職業は浪人で、得物は刀でした。しかし29話からはおでん屋となり、髷も落として角刈りとなります。殺し技も刀は使わず、背骨を外して相手をサバ折りのように逆エビ状態で二つ折りに折りたたんでしまうという力技となり、その仕様変更に合わせてサブタイトルの様式を変更したというわけです。

必殺シリーズ屈指の人気キャラの一人である、飾り職人の秀(三田村邦彦)や名物キャラである何でも屋の加代(鮎川いずみ)の初登場作品となった本作。これまた必見の名シリーズですね。

新・必殺仕事人(1981年) 副題(サブタイトル)「主水 腹が出る」(例:第1話)

「必殺仕事人」が大成功を収め、その続編として登場した「新・必殺仕置人」。主水、秀、加代に加え、このシリーズからは三味線屋の勇次(中条きよし)も仕事人メンバーに加入し、後期必殺シリーズの人気を決定づけたといわれる今作の副題にも明確に様式が定められています。

第1話 「主水 腹が出る」
第2話 「主水 気分滅入る」
第3話 「主水 子守する」
第4話 「主水 寝言に奮う」

第55話「主水 仕事仕舞する」(最終話)

この「新・必殺仕事人」のサブタイトルは全話「主水 〇〇〇〇」というもので統一されています。〇〇には主水の行動や感情状態等が入れられており、後期シリーズのコメディ路線がこの辺りから顕著になってきたともいえるかもしれません。

主水、秀、勇次という後期必殺の顔ともいえる3人が揃い踏みし、まさに必殺は第二期黄金期へと突入したのです。

必殺仕事人Ⅲ(1982年) 副題(サブタイトル)「殺しを見たのは受験生」(例:第1話)

「新・必殺仕事人」における秀や勇次ら二枚目殺し屋路線は若い世代や女性ファンを獲得して大成功を収めました。続く仕事人Ⅲのサブタイトルをご紹介しましょう。

第1話 「殺しを見たのは受験生」
第2話 「下駄をはかせたのは両替屋」
第3話 「アルバイトをしたのは同級生」
第4話 「火つけを見たのは二人のお加代」

第38話「淋しいのは主水だけじゃなかった」(最終話)

この仕事人3のサブタイトルの共通点は、「〇〇〇〇のは〇〇」というものです。「のは」の次の〇〇には人物がくるのですが、ほとんどは仕事人Ⅲのレギュラーメンバーの名前となっています(主水、秀、勇次、加代、西順之助、せん、りつ、おりく等)。

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必殺渡し人(1983年) 副題(サブタイトル)「涼みの夜に渡します」(例:第1話)

歌手としても俳優としても人気絶頂だった中村雅俊さんを主役に抜擢した「必殺渡し人」。当時国鉄の「フルムーン」CMで上原謙さんとの夫婦役での入浴シーンで話題となっていた大女優・高峰三枝子さんの出演も大いに注目されたこのドラマの副題にも共通点がありましたね。

第1話 「涼みの夜に渡します」
第2話 「秘密の宴で渡します」
第3話 「大元締の前で渡します」
第4話 「花火の夜に渡します」

第13話「秋雨の中で渡します」(最終話)

全編「〇〇に(で)渡します」という、ドラマタイトル(渡し人)とかけたサブタイトルとなっています。

殺しのテーマは第6話から「必殺!!」に変わっているのですが、個人的には第5話まで使用されたテーマ曲(中村雅俊さんが歌うED曲“瞬間の愛”のアレンジバージョン)がカッコよかっただけに残念です。何故変えちゃったんでしょうか。

前期好きのわたし的には、大好きな「必殺仕置屋稼業」「必殺仕業人」で密偵の捨三役を務めていた渡辺篤史さんが殺し屋役(大吉役)で出演していたのが感慨深いですね。

必殺仕切人(1984年) 副題(サブタイトル)「もしも大奥に古狸がいたら」(例:第1話)

中村主水シリーズで必殺屈指の人気キャラだった三味線屋の勇次がレギュラーとして登場し、仕舞人シリーズの京マチ子、高橋悦史、西崎みどりやからくり人シリーズの芦屋雁之助らとコンビを組んだこの必殺仕切人。豪華絢爛なドラマのサブタイトルのフォーマットはどんなものなのでしょう。

第1話 「もしも大奥に古狸がいたら」
第2話 「もしも勇次の糸が切れたら」
第3話 「もしもお江戸にピラミッドがあったら」
第4話 「もしも狼男が現れたら」

第18話「もしもソックリの殺し屋が現れたら」(最終話)

この仕切人におけるサブタイトルのフォーマットは「もしも〇〇〇〇たら」という、仮定形となっています。

このドラマもまた殺しのテーマがハンパなくカッコいいんですよねえ。知らない方には必聴です!

必殺橋掛人(1985年) 副題(サブタイトル)「江戸絵図の謎を探ります」(例:第1話)

必殺シリーズ初期の各作品においては個性的で印象的な悪役を数多くこなしていた津川雅彦さんが遂に成敗される側から成敗する側へと回った(笑)、「必殺橋掛人」。悪人を成敗する正義役でもさすがの存在感と演技力でしたね。

第1話 「江戸絵図の謎を探ります」
第2話 「佃島のおとめ魚を探ります」
第3話 「神田のゆうれい坂を探ります」
第4話 「小伝馬町の怪奇牢を探ります」

第13話「子連れ刺客の魔剣を探ります」(最終話)

「〇〇の〇〇を探ります」の〇〇の部分に毎回違ったワードを当てはめていた「必殺橋掛人」の各話タイトル。第1話と最終話以外の各タイトルの最初の〇〇には、江戸の地名が入っています(日本橋、浅草、四谷、湯島天神、本所等)。

熱血漢の若き殺し屋・新吉役で若き日の宅麻伸さんが出演していますが、めちゃくちゃカッコいいですね。瓦投げで相手を始末するおくら役の萬田久子さんもさすがは元ミスユニバース日本代表、って美人です。

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必殺まっしぐら!(1986年) 副題(サブタイトル)「相手は京の欲ボケ貴族」(例:第2話)

三味線屋の勇次(中条きよし)とともに後期必殺シリーズの人気を支えた人気キャラ、飾り職人の秀(三田村邦彦)を主役に据えたのがこの「必殺まっしぐら!」。ドラマタイトルからしてトリッキーなこのドラマの副題は?

第1話 「秀が帰って来た!!」
第2話 「相手は京の欲ボケ貴族」
第3話 「相手は壇ノ浦の亡霊」
第4話 「相手は長崎のぜいたく女」

第12話「相手は江戸の大魔王」(最終話)

「必殺まっしぐら」の2話~最終話までは「相手は〇〇(地名)の〇〇」というものとなっています。第1話だけは人気キャラである秀が江戸に帰って来たという事で例外となっています。

当時ジャニーズ事務所の人気アイドルで、後にスーパーアイドルグループ、光ゲンジに加入する大沢樹生さんが密偵役で出演しています。その他では、西郷輝彦さん、笑福亭鶴瓶さん、秋野暢子さんが悪に天誅を下す華麗な仕事ぶりを見せてくれています。

必殺剣劇人(1987年) 副題(サブタイトル)「寄らば斬るぞ!」(例:第1話)

1972年の「必殺仕掛人」以来途切れることなく続いてきた必殺シリーズのレギュラー放送。その歴史の最後を飾ったのがこの「必殺剣劇人」。遊び心満載で、まさに娯楽エンターテインメントとしての時代劇を突き詰めた感のある隠れた佳作です。従来の必殺テイストとは一味も二味も違うこの作品のサブタイトルの共通点は何なのでしょう。

第1話 「寄らば斬るぞ!」
第2話 「おととい来やがれ!」
第3話 「むふふ、バカめ!」
第4話 「日照り続きで、ほこりが立たあ!」

第8話 「あばよ!」(最終話)

剣劇人の副題のフォーマットは語尾に「!」というビックリマークが付けられている事です。なお、第1話の「寄らば斬るぞ!」は劇中の主人公三人組の一人、カルタの綾太郎(近藤正臣)の決め台詞。第2話「一昨日きやがれ!」は早縄の清次(田中健)の、第3話「むふふ、バーカーめぇ~っ!」はすたすたの松坊主(あおい輝彦)と、それぞれ主人公三人の決めセリフとなっています。

全8話と短い本作ですが、最終回には必殺の顔である中村主水も特別出演しての大団円と、必殺レギュラー放送のラストを飾るにふさわしい豪華なドラマとなっていました。

 

というわけで、必殺シリーズにおけるレギュラー作品の中で、サブタイトルに共通の様式のあるドラマ、そしてその共通点をご紹介してきました。ここに紹介していない必殺シリーズのレギュラー作品については、ドラマサブタイトルに明確な共通項が無いという事です。「必殺仕掛人」や「必殺仕舞人シリーズ」、「必殺仕事人」のⅣやⅤ、激闘編や旋風編、風雲竜虎編、激突!、2009等がそうです。

個性豊かである意味様式美ともいえる必殺の世界。ドラマタイトルもその世界観の重要なファクターといえるのではないでしょうか。

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