戦国時代を代表する天才軍師として名高い黒田官兵衛孝高の人生を描いた、2014年に放送されたNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」。
前半生は豊臣秀吉の軍師として主君を天下人へと導き、後半生はその有り余る才気故に権力者より疎まれ不遇な待遇に耐えながらも天下への野心を持ち続けた官兵衛。その官兵衛を余すところなく描いた「軍師官兵衛」の見どころなどをご紹介しましょう。
- 原作なし、脚本・前川洋一と音楽・菅野祐悟の大河ドラマ初担当コンビも低迷した視聴率
- 山本勘助、直江兼続に続く軍師主人公の大河作品 ダウンタウン松ちゃんも官兵衛人気に影響?
- 「大化の改新」中臣鎌足役以来NHK主演の“歴史オタク”V6岡田准一の好演
- 「秀吉」の竹中直人が豊臣秀吉の最期を18年の時を経て
- 濱田岳に高橋一生、塚本高史、速水もこみち…個性豊かな黒田家家臣達
- 二階堂ふみ、高畑充希、桐谷美玲…今を時めく若手人気女優の競演
- 荒木村重に高山右近、長宗我部元親や松永弾正、大友宗麟ら戦国有名人がズラリ
- 別所哲也の山中鹿介と中国三大謀略王・陣内孝則の宇喜多直家登場!
- 関ヶ原の戦いでの黒田如水の行動を「軍師官兵衛」はどう描いたのか?
- 田中圭演じる石田三成は秀吉のコバンザメ&腰ぎんちゃくの小者悪役…(涙)
原作なし、脚本・前川洋一と音楽・菅野祐悟の大河ドラマ初担当コンビも低迷した視聴率
ジャンル :歴史ドラマ
放送期間 :2014年1月5日~12月21日
放送時間 :毎週日曜日20:00~20:45
ドラマ枠 :大河ドラマ
放送回数 :全50話
制 作 局:日本放送協会(NHK)
音 楽:菅野祐悟
脚 本:前川洋一
主 演:岡田准一
主 人 公:黒田孝高(くろだよしたか/通称:官兵衛、号を如水)
時 代:戦国時代末期~江戸時代初期
最高視聴率:19.4%
平均視聴率:15.8%
「軍師官兵衛」は原作作品はなく、脚本を務めた前川洋一氏のオリジナル作です。前川氏は初の大河ドラマ作品となりました。
音楽もこれまた初の大河作品となった菅野祐悟さん。アニメ版ジョジョの奇妙な冒険の「スターダストクルセイダース」と「ダイヤモンドは砕けない」の音楽を担当した最高の作曲家です。サントラどっちも持ってますがとにかく最高です。超おススメですね。この「軍師官兵衛」のオープニングはまさに「大河!!」といった大河ドラマの王道を行くミディアムテンポの壮大でスケールの大きな曲となっています。
平均視聴率は15.8%と、ドラマ終了時点(2014年)では大河ドラマのワースト5位という結果に終わり、戦国時代もので歴史ファンにも人気の高い黒田官兵衛主人公作品にしては伸び悩んだという感じでしたね。
山本勘助、直江兼続に続く軍師主人公の大河作品 ダウンタウン松ちゃんも官兵衛人気に影響?
実際に軍師的立場だったかどうかという史実的部分においては長くなるので割愛するとして、日本の戦国時代において名軍師と呼ばれた戦国武将は多くいます。
中でも人気を誇るのが黒田官兵衛でしょう。竹中半兵衛とともに「二兵衛」と呼ばれて織田信長の配下であった豊臣秀吉に仕え、秀吉の天下取りに大きく寄与しました。この黒田・竹中の両半兵衛をはじめ歴史ファンからも人気の高い戦国時代の軍師と呼ばれた名将たちですが、実は大河ドラマの主役として軍師が取り上げられるようになったのは最近の事です。
まずは2007年に武田信玄に仕えた武田家伝説の軍師、山本勘助の生涯を描いた「風林火山」、さらにその2年後には上杉家に仕えて見事家名を守った上杉家軍師の直江兼続を主人公とした「天地人」、さらには2014年の「軍師官兵衛」。わずか10年足らずの間に立て続けに天才軍師と呼ばれた名将を主人公に据えた作品が3作品も作られたのです。
歴史番組などが増え、歴女と呼ばれる歴史ファンの増加に伴ってこういった、戦国の三英傑やその他超大物大名の影に隠れた軍師的ポジションの名将にもスポットライトが当たった事による人気と知名度の高まりこそがこの「軍師官兵衛」の製作にもつながったといえるでしょう。
なお、人気お笑い芸人であるダウンタウンの松本人志さんのフェイヴァリット戦国武将がこの黒田官兵衛であるというのは結構有名な話ですね。数々の番組でこの官兵衛の逸話や大好きな理由を述べていたのは、一般的に官兵衛の知名度を上げたのに寄与したと思いますね。
「大化の改新」中臣鎌足役以来NHK主演の“歴史オタク”V6岡田准一の好演
「軍師官兵衛」で主人公・黒田官兵衛孝高を演じたのがジャニーズ事務所の人気アイドルグループ、V6の最年少メンバーであり、俳優として数多くの映画やドラマに出演してきた岡田准一さん。大河ドラマはこの「軍師官兵衛」が初出演にして初主演となりました。
岡田さんは自らの事を「歴史オタク」と語るほど歴史・戦国時代への造詣も深く、ゆえに官兵衛という人物に乗り移っているかの如き熱演を見せてくれました。このドラマの岡田官兵衛を見て感じたのが、「やはり役に対する熱意やリスペクトは演じるうえで大切である」という事でしょうか。ともかく黒田官兵衛という稀代の軍略家の持つ才気や人間性に野望、黒さの部分まで非常に細かくこの岡田准一さんは演じられていたと思います。是非とももう一度、大河ドラマの舞台に主役として帰ってきていただきたい俳優さんですね。
大河ドラマは初出演だった岡田さんですが、この作品から遡る事9年前、2005年正月に放送された古代史ドラマスペシャル「大化の改新」においてNHK時代劇に初主演しています。演じた役が中大兄皇子とともに大化の改新の立役者となった中臣鎌足(藤原鎌足)。このドラマがまた脚本・演出・岡田さんをはじめとするキャストの演技共に素晴らしい!まだ見てない人は是非見ていただきたいですね。
「秀吉」の竹中直人が豊臣秀吉の最期を18年の時を経て
待ちに待った岡田准一さんの大河初出演&初主演に加え、大きな話題となったのが「軍師官兵衛」において準主役といってもいいほどの重要な役どころとなる豊臣秀吉役。
この秀吉役を演じた俳優さんが竹中直人さん。1996年の大河ドラマ「秀吉」で主役を演じて平均視聴率30%以上をたたき出した、秀吉役のレジェンドともいえる名優です。ちなみに「秀吉」以降の大河ドラマで平均視聴率が30%を超えた作品は有りません。この事実だけでどれだけ盛り上がった大河ドラマかお分かりいただけるのではないでしょうか。
そんな、社会現象まで巻き起こした「秀吉」以来18年振りに帰ってきた竹中秀吉というキャスティングは、まさに岡田准一さんとともにこの「軍師官兵衛」における目玉キャストとなりました。
「秀吉」での竹中さんの決め台詞だった「心配ご無用!!」が飛び出すなど、当時を知るファン向けの演出も用意されており、何よりも「秀吉」で描かれなかった竹中秀吉の最期がこのドラマで用意されたのが個人的には感慨深かったですね。
「秀吉」では沢口靖子さんが演じた妻のおね。今回は黒木瞳さんが演じられましたが、こちらもちゃきちゃきの尾張言葉が心地よく、秀吉とも名コンビでしたね。
濱田岳に高橋一生、塚本高史、速水もこみち…個性豊かな黒田家家臣達
主役の官兵衛を岡田准一さんが演じた他の黒田家の主なキャストは、正室の黒田光(てる)役には中谷美紀さん、父親の黒田職隆(もとたか)役には柴田恭兵さん、そして官兵衛嫡男で関ヶ原の戦いではMVP級の活躍により東軍を勝利へと導いた黒田長政役を松坂桃李さんが演じました。中谷さんと松坂さんは大河ドラマ初出演、柴田さんは歴代平均視聴率2位の伝説的名作、「武田信玄(1988年)」で上杉謙信を演じて以来26年振りという、大物ばかりでありながら大河ではレアな顔ぶれとなりました。
そして、黒田家といえば見逃せないのが名将揃いの黒田家臣たち。黒田二十四将という言葉が現在にまで伝わっているほどに黒田家には有能な家臣が揃っていました。
筆頭家老として官兵衛と長政に仕えた栗山善助(利安)役に濱田岳さん、黒田節に出てくる「真の黒田武士」のモデルである猛将・母里太兵衛役に速水もこみちさん、常に冷静な黒田家の知将・井上九郎右衛門(之房)役には高橋一生さん、後に長政と袂を分かって大坂の陣では真田幸村らとともに豊臣方として壮絶な戦死を遂げる後藤又兵衛基次役には塚本高史さん…とまあこれまた豪華絢爛な面々が揃っています。
どの俳優さんも魅力的なのですが、ただ一点、母里太兵衛役だけは速水もこみちさんではイケメンすぎの線が細すぎって感じが残念だという事でしょうか。福島正則の前で大盃を飲み干して名槍・日本号を賜った戦国屈指の豪傑にしては何とも現代的なイケメンすぎ、つまりカッコよすぎるのです(苦笑)。個人的なイメージとしては青木崇高さんとかがピッタリって感じですね。
二階堂ふみ、高畑充希、桐谷美玲…今を時めく若手人気女優の競演
主演の岡田准一さんをはじめとしてイケメン俳優を多く配した「軍師官兵衛」のキャストですが、今を時めく人気若手女優陣の豪華さも話題となりました。
まずは二階堂ふみさん。映画を中心に活躍しており、今や若手演技派女優の名を不動のものとした感さえありますよね。
二階堂さんが演じたのが淀殿(茶々)。豊臣家を崩壊へと導く魔性の女ぶりを如何なく発揮していました。
そして高畑充希さんも。このドラマの後、NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」主演によって実力を示しました。彼女が演じたのが長政の正室・糸姫。正室として黒田家の世継ぎとなる嫡男を産むことが出来ない葛藤をこれまた見事に演じました。
最後に桐谷美玲さん。最近はキャスター等の仕事が目に付きますが、このドラマでは重要な役どころでした。演じたのは、織田信長を裏切った荒木村重の妻でキリシタンのだし。夫の裏切りによって信長の逆鱗に触れ処刑される絶世の美女を演じました。いやホントにキレイでしたねえ。
荒木村重に高山右近、長宗我部元親や松永弾正、大友宗麟ら戦国有名人がズラリ
黒田官兵衛という人物を主人公にする利点というのは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という戦国時代の三英傑とガッツリ絡んでいることに加え、播磨出身という事で近畿の武将とも近く、秀吉とともに中国地方攻めを担当した事から中国地方の諸大名とも面識があり、秀吉の天下平定後には豊前国に移った事から九州の有名どころともしのぎを削ったりしている事でしょう。つまり、戦国時代の有名どころ、人気どころをガッツリ登場させられるという事なのです。
そういった官兵衛の周囲の戦国武将の中でも、戦国ファンには人気を誇りながら一般的な知名度はイマイチだった人物の認知度を上げるのにこのドラマは大いに役立ったと思います。
そんな人物の一人が摂津有岡城主の荒木村重でしょう。田中哲司さんが演じた村重、主君である織田信長を裏切ったうえ説得に来た官兵衛も捕えて幽閉したという戦国武将であり、ドラマの中でも非常に重要な役割を果たしています。
さらに同じく畿内の重要人物であるキリシタン大名の高山右近は人気若手俳優の生田斗真さんが演じたことによって、国外追放された悲運の将である右近の人気と知名度も大きくアップしました。
さらには大ベテラン、ミッキー・カーチスさんが演じた大和の松永弾正久秀の火薬を入れた平蜘蛛茶釜を抱いての壮絶な爆死シーンは戦国一の梟雄といわれた松永久秀ここにあり!!て感じでしたし、一般的知名度は皆無に等しい城井鎮房(きのいしげふさ/ドラマ内の名は宇都宮鎮房)がフィーチャーされたのも嬉しかったですね。あ、村田雄浩さんが演じられた武将です。
さらに、登場は少なかったですが薩摩の島津義久・義弘兄弟(永澤俊矢・笠原竜司)や四国の覇者・長宗我部元親(ダイヤモンド勝田)、島津家と九州の覇権を争ったキリシタン大名・大友宗麟(上條恒彦)や関東の覇者である後北条家の北条氏政(伊吹吾郎)も登場するという、まさに関東から九州までの有名大名を網羅するという、近年にはない程の戦国武将オールスターキャストとなっています。戦国にあまり詳しくない方もとっかかりの戦国入門編としてうってつけのドラマといえるかもしれません。
別所哲也の山中鹿介と中国三大謀略王・陣内孝則の宇喜多直家登場!
上に紹介したように様々な武将・大名が登場するこの「軍師官兵衛」ですが、個人的に非常に嬉しかったのが“山陰の麒麟児”の異名を取った郷土の英雄、山中鹿介幸盛の描写です。これだけ鹿介が大々的に描かれた大河ドラマは「毛利元就(1997年)」くらいなのではないでしょうか。別所哲也さん演じる鹿介はもう戦場で颯爽と馬を駆る登場シーンからして涙ちょちょ切れもん(死語ですな)でした。別所哲也さんも父親から鹿介役を後押しされたといっていた通りの好演・熱演でした。上月城落城と阿井の渡しでの最期の暗殺シーンは涙無しでは見られませんでした。主君・尼子勝久を演じた須田邦裕さんもまたカッコよかった…。若き日の亀井茲矩(かめいこれのり)も出てきましたし、尼子好きには本当に嬉しい程の尼子家フィーチャーでしたね。
さらにもう一つ嬉しかったのが、毛利元就、尼子経久と並んで中国地方の三大謀略王と呼ばれた宇喜多直家。この煮ても焼いても食えない戦慄の知謀を持つ下剋上の代名詞たる大名を演じたのが陣内孝則さん。まさに鬼気迫る怪演、背筋に寒気が走るほどの見事な謀略王っぷりでした。
毛利元就と尼子経久に関しては、1997年の大河ドラマ「毛利元就」で全国的人気を得たのですが、三大謀略王の一人である宇喜多直家に関しては歴史ファンの知名度と一般的な知名度は大きな隔たりがありました。が、このドラマでの陣内さんの直家によって大いに人気・知名度ともアップしたはずです。息子の宇喜多秀家とともにもっともっといろんな人に知ってもらいたい親子ですね。
そして中国地方の覇者である毛利家の両川と謳われた大黒柱、小早川隆景(鶴見辰吾)と吉川元春(吉見一豊)もやり手の曲者感がよく表れていましたね。清水宗治(宇梶剛士)も良かったですが、安国寺恵瓊を演じた山路和弘さんの存在感が素晴らしかったです。真田丸でも小早川秀秋(通称:金吾)を演じた浅利陽介さんの金吾っぷりはさすがの一語に尽きますね(笑)
関ヶ原の戦いでの黒田如水の行動を「軍師官兵衛」はどう描いたのか?
最後に一つ言っておきたいことがあります。
黒田官兵衛という人物、秀吉に自分の次の天下人だと言わしめたといわれる程に能力は優秀でしたが、同時に野心家でもあったといわれています。故に天下人となった豊臣秀吉や徳川家康にも警戒されて冷や飯を食らわされました。
そんな官兵衛が天下取りの野望を露にしたのが「関ヶ原の戦い」の時の行動です。
関ヶ原の戦いは皆さんご存知の通り、岐阜県の関が原で家康率いる東軍と石田三成率いる西軍が激突したのですが、実は全国各地でも西軍と東軍で火花を散らしていました。東北での上杉景勝・直江兼続と伊達政宗や最上義光との激戦が有名ですよね。
実は九州でもそうだったのです。息子の長政が家康に従って留守にしている間、九州に残っていた官兵衛(当時は号して黒田如水)は軍を率いて西軍に付いた城をことごとく落城させて勢力を瞬く間に伸ばしていたのです。この官兵衛の行動こそ、天下取りへの野心であったといわれています。
東軍と西軍の争いは応仁の乱のように長期化するというのが大方の見方であり、数年にわたる戦争になるとみられていました。官兵衛もそう読み、東軍と西軍どちらが勝ってもボロボロの状態になると予想しました。そこで、それまでに九州を平らげて力をつけ、東上して東軍と西軍の勝者と戦って天下を取る…という思惑だったといわれています。まあその官兵衛の目論見は、肝心要の関ヶ原での本戦がたった半日で終了したことによって瓦解してしまったのですが。
わたし的には「軍師官兵衛」でこの関ヶ原時の官兵衛の行動をどう描くのだろうと興味津々でみていたのです。
最近の大河ドラマの風潮からいったらこの官兵衛の行動を
「一刻も早く戦のない平和な世にするため、徳川家康に日本を平定してもらうための行動」
という解釈にするのではないかという懸念が大いにありました。しかしこのドラマでは官兵衛が天下取りのために動いたという風に描いたのです。この時点でこの作品は大河の名作となりました。
スイーツ大河と呼ばれる各作品にこの骨太さの垢でも煎じて飲ませてあげたいと思いましたね。
田中圭演じる石田三成は秀吉のコバンザメ&腰ぎんちゃくの小者悪役…(涙)
というわけで、簡単に「軍師官兵衛」の見どころなどをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。何度も言いますが、関ヶ原時の官兵衛の行動を天下取りのためと描いたのは本当に嬉しかったですし、作り手の気概を感じましたね。
ただし最後にどうしても納得のいかなかった点を(爆汗)。
それは石田三成の人物設定です。田中圭さんが演じた石田三成があまりにも小者過ぎて…(涙)。まあとにかく嫌なやつなのです。虎の威を借る狐といいますか、秀吉の腰ぎんちゃくといいますか、まあとにかく全てにおいてちっちゃくて嫌ーなやつになっているのであります。
まあ、東軍についた官兵衛を主人公とするのですから、西軍の実質的リーダーである三成は敵方となるのは致し方ないのですが。まあ久々に見た石田三成のステレオタイプの悪役っぷりだったので新選といえば新鮮だったのですが、それにしも、ねえ。
最後にチョイ愚痴っぽくなりましたが、全体的に見れば21世紀の大河作品の中では佳作の部類に入る作品だと思いますね。
コメント
今、CSで「秀吉」を放映しているのをきっかけに、録画保存してあった(殆どちゃんと見てなかった)「軍師官兵衛」を改めてしっかり再視聴しています。
当時は官兵衛の甘さや調略の部分が厳しかったのですが、(これは今も同じ…苦笑)周りの役者の演技は十分見応えがありますね。特に宇喜多直家と妻の描写は「秀吉」より良いですね。そして成長した宇喜多秀家を「葵 徳川三代」で感慨深く見る。…中国地方を複数の大河で見比べるのは最高です。
確かに自分も官兵衛はもっとブラックにギラギラした野心家の部分を描いてほしかったです。半兵衛との対比を強調してほしかったんですよね。
ただ、関ヶ原での動きを「自身による天下取り」と定めたのは評価したいです。近年の大河であればあの動きを「天下泰平のため」とか綺麗ごとだけに理由付けしそうだったんで…
そうなんですよね、中国地方の戦国武将って結構キャラ立ちしてる人多いんです。知名度は低いですけど…(涙)
言葉足らずで申し訳ありません…今は折り返しの25回まで視聴したので終盤の”黒”官兵衛、楽しみにしてます。
私自身は京都出身なのですが、両親が瀬戸内の島の出身(偶然にも妻の親も)なので、何となく中四国に思い入れがあるんですよね。
鞆の浦も妻の実家に近く、吹越さんの義昭公のシーンも楽しんでいます。素晴らしい演技ですし。こちらは「秀吉」の玉置さんの義昭公と甲乙つけ難し!ですね。
ネタバレしちゃいましたか、すみません。
確かに官兵衛は黒くなければ官兵衛じゃないですよね。
京都ですか、いいですねぇ。個人的に歴史のある町って凄く憧れがあるので羨ましいです。後輩に京都から来てる子いるんですが、その子の京都愛が凄くてホントにいいところなんだろうなと思いますね。若かりし頃大阪に住んでいたんですが、当時は京都の素晴らしさに気付くことが出来ずほとんど行かなかった事を本当に悔やんでいる今日この頃です。
仕事で暇が出来たらゆっくり京都巡りをしようと嫁と話しているんですが、子供もいるのでなかなかなんですよねぇ(涙)
いえいえ、何となくそのあたりは知ってましたのでお気になさらずに。
私は京都といっても”平安京”ではなく”長岡京”あたりなので地元的には京都人ではありません。汗 まあ、京都は好きですが。
歴史的にも余りにも登場人物が多く、その意味ではりぞっとさんの”尼子愛”や”鹿之助愛”が羨ましいです。毛利水軍や平氏、藤原純友あたりの方が自分のルーツかもと思い入れがありますね。今は30年近く横浜に住んでいるので子供達はすっかり”横浜愛”状態です。笑
若い頃は私も歴史好きにもかかわらず、神社仏閣の良さが判りませんでした。汗
子供達も基本的に嫌がってましたが、歴史を習い始める高学年の頃に金閣、銀閣を一気に回って比べさせたり、三十三間堂あたりは面白がってましたね。女の子ですと円山公園のしだれ桜も良いかも知れませんね。
平氏と藤原純友は自分も大好きですし、毛利も尼子の不倶戴天の敵ですが好きな武将が多いですよ。やっぱり日本人だからなのか、「滅びの美学」に惹かれるんですよね。
「風と雲と虹と」の緒形拳さんの純友でハマりました。最高にカッコよかったです。もう完全に主人公を食っちゃってましたよね(笑)
円山公園のしだれ桜ですかありがとうございます。メモしときます 笑
りぞっとさんと同じ(逆?)ように私の会社の後輩(といっても親子ほど歳の差がありますが)に鳥取出身の者がいまして、「鳥取城の渇え殺し」について知っているか聞いてみたところ、小学校で必ず習うと言ってました。そうなんですね?
リアルに歴史を感じて少し感動してしまいました。こちらは「黄金の日日」ではしっかり描写がありましたが「黒田官兵衛」ではスルーされてましたね。…まあ、さすがにムリですよね〜。
わたしの場合、「鳥取城の兵糧攻め」の話は中学の頃の国語の先生が歴史好きでしょっちゅう脱線して日本史の話になってそこで聞きましたね。「国語の授業ちゃうんかい!!」って毎回心の中でツッコミながら(笑)
そこで聞いた弁慶と義経の「安宅の関」の話や戦国三英傑のエピソード、くじ引き将軍こと足利義教の話でどんどん歴史に興味が湧いていったので今となったらその先生には感謝してるんですけどね。
鳥取城のエピは確かに今の大河では無理ですよね。コンプラ厳しくなってそういう意味で今の製作陣は大変ですよね。
授業の内容より脱線した話の方が良く覚えているって「あるあるネタ」ですよね。
社会の先生が面白くて歴史に嵌るのはよく聞きますが、国語の先生とは!
しかも義教って、中学生にはマニアック過ぎですよね。笑
私の場合、日本史は小学校3、4年くらいから好きだったのですが、幕末〜近現代はずっと苦手でした。覚える事が多過ぎて…。
それが一気に嵌ったキッカケが浪人の時の予備校の授業でした。
幕末の勢力ごとに流れや事件が起こった背景を話してくれて、衝撃的でした。今と違ってネットも何もない時代でしたからね。
その先生の話があまりにも面白すぎて他のクラスにも潜り込んでいた(その分、他教科の勉強が…汗)のは良い思い出です。笑
先生の話術って大事ですよね。生徒がその教科を好きになるかどうかというのにも大きく関わってくるくらい重要だと思いますね。
逆に高校の時の古文の先生の授業の退屈な事退屈な事…まあ間違いなく自分の責任なんですけど、古文の成績は悲惨な事になりました 涙
「風と雲と虹と」の緒形拳さんの純友、確かにめっちゃカッコ良かったです。最後まできっちり描いて欲しかったです。あの作品も良かったですよね。
やや”キレイ過ぎる”将門ではなく、純友や山口さん演じる平貞盛、吉永小百合さんの貴子などにより魅力を感じました。
仲谷さんの藤原忠平も奥行きを感じる、さすがの演技でしたね。
あと、この作品といえば草刈さんですよねー。
真田丸から知ってる息子があまりのイケメンぶりにびっくりしてました!
J事務所アイドルを追っかけている若者たちに是非みせてみたいです。笑
そうなんですよね、純友の戦いがあまりにも中途半端に終わったのが「風と雲と虹と」の評価を一段下げざるを得ない理由なんですよね。将門死後の純友の後日談をもっとしっかり描いてあれば歴史に残る名作となっていたと思います。
仲谷昇さん良かったですよね。総じて都の公家はキャラが立っていましたよね。あと忘れちゃならない興世王。将門の叔父役の佐野浅夫さんや長門勇さん、蟹江敬三さん、最後に雷に打たれてしまう西村晃さんも流石でしたし、俵藤汰を演じた露口茂さんも実に渋かったです。
草刈正雄さんはあれはもう…「惚れてまうやろー!!」でしたね(笑)
興世王!そーでした、忘れてました。(汗)
確かに素晴らしかったです‼︎米倉さんですね。
米倉さんってなんかジャンルの枠からはみ出てるイメージがあります。ただの演技が上手いバイプレーヤーというには存在感あり過ぎて、主役というには癖がありすぎる、悪役にするには華があり過ぎる、正になんでもこなせる独特の空気を持った…これくらい、一言ではいえない俳優さんですよね。
「花神」の桂小五郎役も、(個人的な)イメージとはかなり違ったのですが、とても説得力のある魅力的な小五郎を演じていらっしゃいましたね。
書いていて、ふと成田三樹夫さんが思い浮かびました。成田さんも独特の華のある俳優さんでしたね。あちらはやや悪役よりでしたがとても魅力的でした。
成田三樹夫さんも米倉斉加年さんもどちらも本当に大好きな俳優さんです。おっしゃる通り、お二方でなければ醸し出せない雰囲気を持つ、まさに「替えの効かない」俳優さんでしたよね。
また愚痴っぽくなってしまいますが、本当にこういう個性的でありながら何でも演じられる俳優さんがいなくなってしまいましたよね。
ちなみに「花神」は個人的に大河の中でも全話完全版で一番見たい作品です。何とか見つかってほしいのですが…
「軍師官兵衛」全話視聴完了しました。
“黒”官兵衛、九州編より全然前の中国大返しあたりから十分観れました。
相変わらず観てる我々があっと驚いたり、うーむと感心するような(調略、謀略)場面は殆どありませんでしたが(涙)、自ら汚れることを厭わない雰囲気の描写と抑えた演技で後半戦はイケましたね〜。
まあ、策については脚本家の範疇ですしね。
個人的には島津義久=畠山義就役の永澤さんの登場は感涙ものでした。相変わらずのワイルド感!笑
本当に短い出番ながらこれぞ島津!という存在感たっぷりの演技でしたね。
惜しむらくは小早川隆景の描写ですね。今回の状況こそ、知略と仁徳を兼ね備えた隆景像をもっともっと描けたなと思いました。ちょっと違うかも知れませんが「毛利元就」の緒形拳さんのポジションのような”偉大なる壁”として描いていれば…
りぞっとさんの不倶戴天の敵⁈(笑)とは言え、まだ大河では史実通りの素晴らしい隆景像に巡り会えていない気がしますので。
「毛利元就」の恵さんも決して悪くは無かったのですがやや知略よりのキャラ付けでしたよね。
確かに軍師官兵衛での小早川隆景は天下人の秀吉が認めるほどの切れ者・人徳者的部分を感じられませんでしたよね。毛利元就での隆景は軽すぎでしたし…(苦笑)おっしゃる通り、大河ドラマにおいては小早川隆景は不遇の人物といえるかもですね 涙
個人的には軍師官兵衛におけるあまりにステレオタイプな石田三成の小者悪役像が…な感じでした。確かに官兵衛視点では三成悪役致し方なしなのは百も承知なのですが…
三成は…ホントにひどk(自粛)。前半の金子さん演じる左京進と後半の三成が双璧といったところでしょうか。(呆れ
兎に角キャラクターとしての筋が通ってないのが致命的ですよね。
ネガティブになってはキリがないので、敢えてポジティブに…敵役のお手本を挙げてみます。
「独眼竜正宗」の最上義光と「太平記」の長崎円喜です。
いかがでしょうか?二人ともホントに憎たらしい見事な悪役っぷりなのにリスペクト感ハンパないですよね!中の人の演技力はもちろん、脚本、演出の三拍子揃ってこそですよね。
…でも陣内さんの宇喜多直家を観てると、やれば出来るのにって思ってしまいます。…また愚痴っぽくなってしまうので、この辺で。笑
最上義光と長崎円喜…さすがのチョイスです、リキ太さん。両名とも大河史に残る名悪役ですね。
原田芳雄さんもフランキー堺さんも本当に素晴らしかったですよね。一筋縄ではいかない曲者っぷりやラスボス感、中ボス感…一役で色々な面が堪能できる、本当に深い人物として描かれていました。
個人的には大河ドラマではありませんが、「真田太平記」における中村梅之助さんの徳川家康も忘れられません。まさに“狸親父”家康の本領発揮ともいうべき見事さでした。
宇喜多直家主人公とか面白そうですよね、絶対無理でしょうが(笑)。忠義者の息子・秀家との対比だけでも本当に面白いです。親子でこれ程正反対なキャラというのもなかなかないですよね。
家康=中村梅之助さん、本当にこれぞ徳川家康!でしたね。狸親父でありつつ懐の深さを見事に演じていらっしゃいましたよね。子供の頃イメージしていた家康をそのまま映像化した感じですね。村田蔵六と同じ中の人とは到底思えません。笑
ちなみに私にとっての「遠山の金さん」は梅之助さんですね。
逆に滝田さんの家康のコレジャナイ感は凄かったです。笑 そのため当時は生意気にも批判的に視聴していました。今見返すとめちゃくちゃ面白かったです〜。
本当その通りで、わたしも滝田栄さんの家康には違和感しかありませんでした、数年前に時専で全話再放送見るまでは…。
未だに家康には若干の違和感はありますが、ドラマとしては最高に面白かったという他ありません。オープニング音楽の素晴らしさを再認識し、OP映像が山から流れ出る湧水が川となり海へと続くというテーマを初めて知ったのもこの時でした。やっぱ大河半端ねえ!!って感じで感動しました。
「徳川家康」のOP、私もリゾットさんと全く同じです!
リアル視聴の時は違和感や嫌悪感はないものの、どちらかと言えば”退屈な”OPという印象でしたが、今観ると…最高ですよね〜!あの重厚さはこの歳だからより感慨深く感じるのでしょうかね?
違和感バリバリといえば、少し前の「獅子の時代」のOPはコレジャナイ!は凄かったです。笑
今でこそ これはこれでアリと思えますが、しばらくはワーストOPでした。(苦笑)
りぞっとさんの記事を拝読して、改めて全大河ドラマのOPを視聴しましたが、本当にどれも素晴らしいですよねー。
ああ、宇崎竜童さんのですね(笑)
確かにギターソロから始まる大河オープニングというあの曲はある意味伝説ですよね(苦笑)
でもリキ太さんのおっしゃる通り、最初は「???」なオープニングでもやっぱり超一流作曲家の渾身の曲だけあって、何度も聴いていると素晴らしいと思えるようになるんですよね。わたし的にそんな大河OPの好例が菅野よう子さん作の「おんな城主 直虎」です。最近になってやたらへヴィローテーションになってます。あれもクラシックな大河OPからは程遠いんですけど(爆汗)
「直虎」のテーマ曲は映像含めて前面に女性らしさが出ていて一見するとスイーツまっしぐら‼︎って感じなんですよね。
でもちゃんと作品全体を反映した起承転結が映像と共にしっかりと表現されていると思います。
私のここ10年もベスト3は「龍馬伝」「平清盛」「真田丸」あたりですね。
やはり私も正統派クラシックOPから少し⁇はずれているようですね。
ドラマのOPを飛ばす派の妻(基本的に大河ドラマには無関心)からは「同じ曲をなんで何回も見るのか訳わからない!」と冷たい視線をかんじております。笑
わたし的にはそこに「花燃ゆ」を加えた辺りが過去10年で大好きなOPです。順位はもちろん日によって変わります(笑)
「龍馬伝」の音楽は素晴らしかったですよね。オープニングももちろんですが、何といっても挿入曲の「想望」が素晴らしすぎて…。あの曲は歴代大河BGMの中でも最高レベルの名曲だと思います。聴くだけで龍馬や以蔵、武市、弥太郎らの顔が思い浮かんできて…もう涙腺崩壊です。