赤穂藩主・浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の無念を晴らそうと吉良邸に討ち入り、見事に吉良上野介を討って主君の無念を晴らした赤穂浪人47名、通称赤穂四十七士。武士の鑑として現代まで伝わるこの美談は、これまで数限りない物語が紡がれてきました。
1963年から放送が開始されたNHKの大河ドラマでも4度、赤穂四十七士の討ち入りを題材としたドラマが製作されています。
ここではNHK大河ドラマにおける赤穂四十七士のキャスティングをご紹介したいと思います。
吉良邸討入りに参加した四十七士か切腹して果てた四十六士か?
前述したように、これまでに大河ドラマ枠でドラマ化された忠臣蔵作品は4作品。そちらの作品の詳細や四十七士以外のキャスト(吉良上野介役等)については以下の記事をご覧ください。
大河ドラマの歴代忠臣蔵(赤穂浪士)作品一覧と大石内蔵助(おおいしくらのすけ)役他主要キャスト
それでは大河ドラマの四十七士キャスト紹介の前に簡単に赤穂四十七士について説明しておきましょう。
四十七士とはいうまでもなく、旧赤穂藩士で吉良邸に討ち入って主君・浅野内匠頭の無念を晴らした47名の赤穂義士の事をいいます。ただし、四十七士のうち、寺坂吉右衛門は討入り後、泉岳寺へ着く前に姿を消したために切腹を免れており、この寺坂を除き、切腹して果てた四十六名を四十六士と呼ぶ向きもあります。
一般的には、寺坂吉右衛門を逃亡者とみなす場合は四十六士とし、寺坂が大石内蔵助の指示によって姿を消したとする説を支持する場合は四十七士とする場合が多いです。四十七士を義士と呼ぶのですからまあ当然といえば当然とも言えますね。
ここでは寺坂も加えた討入りに参加した47名をご紹介したいと思います。
NHK大河ドラマ歴代四十七士キャスト 赤穂義士を演じた俳優一覧
それでは「赤穂浪士」、「元禄太平記」、「峠の群像」、「元禄繚乱」というNHK大河ドラマ4作品における赤穂四十七士全てをご紹介しましょう。長いですがご容赦ください(苦笑)
登場人物氏名 | 赤穂浪士 | 元禄太平記 | 峠の群像 | 元禄繚乱 |
---|---|---|---|---|
大石内蔵助良雄 おおいしくらのすけよしお(よしたか) |
長谷川一夫 | 江守徹 | 緒形拳 | 五代目中村勘九郎 |
大石主税良金 おおいしちからよしかね |
中村嘉葎雄 | 庄野たけし→ 五代目中村勘九郎 |
松本秀人 | 熊木翔→ 二代目中村七之助 |
原惣右衛門元辰 はらそうえもんもととき |
中村福助(高砂屋五代目) | 垂水悟郎 | 矢野宣 | 井川比佐志 |
片岡源五右衛門高房 かたおかげんごえもんたかふさ |
二代目中村又五郎 | 日高晤郎 | 郷ひろみ | 橋爪淳 |
堀部弥兵衛金丸 ほりべやへえかなまる(あきざね) |
二代目中村芝鶴 | 有島一郎 | 北見治一 | 牟田悌三 |
堀部安兵衛武庸 ほりべやすべえたけつね |
加藤武 | 関口宏 | 磯部勉 | 阿部寛 |
吉田忠左衛門兼亮 よしだちゅうざえもんかねすけ |
巌金四郎 | 中村伸郎 | 下元勉 | 山本學 |
吉田沢右衛門兼貞 よしださわえもんかねさだ |
小沢慶太郎 | ― | 桑原一夫 | 猿若裕貴 |
近松勘六行重 ちかまつかんろくゆきしげ |
関根信昭 | ― | 神大介 | マギー |
間瀬久太夫正明 ませきゅうだゆうまさあき |
笹川恵三 | ― | 増田順司 | 小池幸次 |
間瀬孫九郎正辰 ませまごくろうまさとき |
花上晃 | ― | 桜井勝 | 水月駿一郎 |
赤埴源蔵重賢 あかばねげんぞうしげかた |
舟橋元 | 長沢大 | 若狭厚 | 中村仲助 |
潮田又之丞高教 うしおだまたのじょうたかのり |
渥美国泰 | ― | 吉沢健 | 池田鉄洋 |
富森助右衛門正因 とみのもりすけえもんまさより |
金田龍之介 | ― | 千波丈太郎 | 西川鯉之亟 |
不破数右衛門正種 ふわかずえもんまさたね |
黒川弥太郎 | 目黒祐樹 | 小林薫 | 杉本哲太 |
岡野金右衛門包秀 おかのきんえもんかねひで |
猿若清三郎 | ― | 石原昇 | 葛山信吾 |
小野寺十内秀和 おのでらじゅうないひでかず |
志村喬 | 加藤嘉 | 小栗一也 | 川辺久造 |
小野寺幸右衛門秀富 おのでらこうえもんひでとみ |
戸田皓久 | ― | 小田健八 | 宮本秀樹 |
木村岡右衛門貞行 きむらおかえもんさだゆき |
内田稔 | ― | 番哲也 | 笠川太 |
奥田孫太夫重盛 おくだまごだゆうしげもり |
下元勉 | 浜田寅彦 | 毒蝮三太夫 | 六平直政 |
奥田貞右衛門行高 おくださだえもんゆきたか |
内山森彦 | ― | 後藤修 | 古宮基成 |
早水藤左衛門満尭 はやみとうざえもんみつたか |
新田昌玄 | ― | 片岡五郎 | 真鍋敏宏 |
矢田五郎右衛門助武 やだごろうえもんすけたけ |
月森一蔵 | ― | 坂西良太 | 小玉樹 |
大石瀬左衛門信清 おおいしせざえもんのぶきよ |
藤岡琢也 | ― | 赤羽根明 | 梶浦昭生 |
礒貝十郎左衛門正久 いそがいじゅうろうざえもんまさひさ |
井上孝雄 | ― | 鷹瀬出 | 内田滋 |
間喜兵衛光延 はざまきへえみつのぶ |
高橋正夫 | 嵯峨善平 | 村上冬樹 | 田村元治 |
間十次郎光興 はざまじゅうじろうみつおき |
服部哲治 | ― | 倉地成満 | 勝亦蓮 |
間新六郎光風 はざましんろくろうみつかぜ |
花ノ本寿 | ― | 渡辺寛二 | 野村健一郎 |
中村勘助正辰 なかむらかんすけまさとき |
山田晴生 | ― | 松島敏雄 | 花々前浩一 |
千馬三郎兵衛光忠 せんば(ちば)さぶろべえみつただ |
伊吹総太朗 | ― | 伊藤浩二 | 池田正男 |
菅谷半之丞政利 すがやはんのじょうまさとし |
小浜幸夫 | ― | 薩摩剣八郎 | 天乃大介 |
村松喜兵衛秀直 むらまつきへえひでなお |
宮本曠二朗 | ― | 夏木順平 | 中山敬一 |
村松三太夫高直 むらまつさんだゆうたかなお |
中川謙二 | ― | 吉田悟 | 林力 |
倉橋伝助武幸 くらはしでんすけたけゆき |
吉田柳児 | ― | 河合信芳 | 大島康一 |
岡嶋八十右衛門常樹 おかじまやそえもんつねしげ |
松本朝夫 | ― | 笹本憲史 | 村井克行 |
大高源五忠雄 おおたかげんごただお(ただたけ) |
外山高士 | 竜崎勝 | 松井範雄 | 辰巳琢郎 |
矢頭右衛門七教兼 やとう(やこうべ)えもしちのりかね |
舟木一夫 | 小坂まさる | 野村義男 | 今井翼 |
勝田新左衛門武尭 かつたしんざえもんたけたか |
宗近晴見 | ― | 光石研 | 田中栄一 |
武林唯七隆重 たけばやしただしちたかしげ |
戸浦六宏 | 美濃部厚 | 竹本和正 | 碇浩二 |
前原伊助宗房 まえばらいすけむねふさ |
林成年 | 福田豊士 | 粟津號 | 小倉久寛 |
貝賀弥左衛門友信 かいがやざえもんとものぶ |
幸田宗丸 | ― | 湊俊一 | 遠藤剛 |
杉野十平次次房 すぎのじゅうへいじつぎふさ |
伊達正三郎 | ― | 吉岡祐一 | 横田大明 |
神崎与五郎則休 かんざきよごろうのりやす |
鈴木瑞穂 | ― | 小野ヤスシ | 三浦浩一 |
三村次郎左衛門包常 みむらじろうざえもんかねつね |
生井健夫 | ― | 島英司 | 安岡英之 |
横川勘平宗利 よこかわかんべいむねとし |
大山克巳 | ― | 園田裕久 | 赤池高行 |
茅野和助常成 かやのわすけつねなり |
田口計 | ― | 野村信次 | 岡安泰樹 |
寺坂吉右衛門信行 てらさかきちえもんのぶゆき |
佐伯徹 | 綿引勝彦 | 十貫寺梅軒 | 菅原加織 |
長かったですがいかがでしたでしょうか。わたしは疲れました(笑)
元禄太平記は幕府の将軍側用人である柳沢吉保が主人公という事で赤穂浪士の人数もかなり少ないのですが、後の大石内蔵助主人公の3作品はしっかりと四十七士が揃っています。
それにしても、幼少時より何度も忠臣蔵のドラマや映画を見てきてはいるものの、やっぱり四十七士全ての名前とキャラクターを覚えるというのは大変です。ぶっちゃけわたしなどは3分の1くらいはハッキリと名前が出て来ませんでした(苦笑)。熱心な忠臣蔵ファンの方々からはお叱りを受けるのは必須でしょうね。
ともかく、日本の演劇界を彩ってきた方々ばかりで、その面々は懐かしくもあり、この陣容を見ていてあの名場面が脳裏に鮮やかによみがえってくるのが凄いところです。
現時点で最新である1999年の「元禄繚乱」に次ぐNHKの次の忠臣蔵ものがいつになるのかは現時点ではわかりません。しかし、日本という国がある限りこの忠臣蔵という物語は語り継がれ、様々な作品が作られていく事でしょう。次の伝説を楽しみに待ちたいですね。
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