半世紀以上の歴史を誇る日本を代表する時代劇枠「NHK大河ドラマ」。数々の名作を世に送り出してきた、日本人のほとんどが知っているといってもいいドラマ枠でもあります。
歴史上の人物の生涯を描く一代記として長く親しまれている大河ドラマは、誰が作品に取り上げられるかという事でも大きな話題を振りまき続けています。
2021年の大河ドラマが渋沢栄一を主人公とした「青天を衝け(せいてんをつけ)」に決定したという事で、ここでは早速といってはなんですが(苦笑)、2022年の大河ドラマの題材となる人物を、過去の時代設定や傾向、主人公の性別を踏まえて予想していきたいと思います。
2021大河主人公&時代設定はまさかの幕末~近現代史の渋沢栄一に決定
冒頭でご紹介しましたように、2021年の大河ドラマは幕末~明治・大正にかけて実業家・教育者・官僚などマルチに活躍した渋沢栄一の生涯を描く「青天を衝け」に決定しました。毎年のごとく当サイトで予想している「20○○年の大河予想」ですが、2021年予想は清々しいほど見事に外してしまいました(爆汗)
視聴率の大苦戦が毎週のようにネットニュースにもなっている2019大河「いだてん」。久々に大河ドラマに戻ってきた近現代史大河ドラマですが、人気脚本家・宮藤官九郎氏の起用も数字には直結せず、大河史上最低を記録する等視聴率に関してはネガティブな報道が多いのが実情です。
こういった現状を鑑みて、個人的には近現代大河はしばらく(10年くらい)は無いのだろうなと予想していただけに見事に予想を裏切られたというのが正直なところです。ただし、公式アナウンスでは「青春」というキーワードが出てきますので、近現代史というより幕末における渋沢栄一の志士時代に焦点を当てたものになる可能性もあるのかなという気がします。
しかし、今考えると渋沢栄一は予想できたなぁ…という部分もあります。というのも2019年4月に新紙幣を令和6年から採用すると政府から発表があり、その新一万円札の肖像となるのがこの渋沢栄一だったのです。渋沢栄一はまさに「時の人」というわけです。思えば、現在放送中の「いだてん」も2020東京オリンピックの話題性とリンクした作品だと考えると…「うーん、やられた」と自身の脇の甘さを痛感する次第です。
とまあ、反省会(つーか、言い訳w)はこの辺りにして、次項からはポジティブに2022年大河ドラマを予想してみたいと思います。
2022大河ドラマの時代設定は?
幕末~近現代は無しか?間が空く赤穂事件と源氏ものがそろそろ…
まずは2020大河の舞台となる時代設定を予想してみましょう。戦国なのか幕末なのか源平争乱期なのかそれともそれ以外なのか…
放送年 タイトル ドラマの時代
2021 青天を衝け 幕末~近現代史
2020 麒麟がくる 戦 国
2019 いだてん 近現代史
2018 西郷どん 幕 末
2017 おんな城主直虎 戦 国
2016 真田丸 戦 国
2015 花燃ゆ 幕 末
2014 軍師官兵衛 戦 国
2013 八重の桜 幕末~近現代史
2012 平清盛 源平争乱
2011 江~姫たちの戦国 戦 国
2010 龍馬伝 幕 末
2009 天地人 戦 国
2008 篤姫 幕 末
2007 風林火山 戦 国
2006 功名が辻 戦 国
2005 義経 源平争乱
2004 新選組! 幕 末
2003 武蔵 江 戸
2002 利家とまつ 戦 国
2001 北条時宗 鎌 倉
21世紀大河ドラマにおける時代設定一覧がこちら。2004年の「新撰組!」以降は見事なまでに戦国、幕末、源平期、近現代のみとなっており、その他の時代の作品は作られていませんね。
この並びから見てみると、幕末や近現代が2年連続で作られた例は過去20年で「西郷どん」「いだてん」のみで、前述したとおり「いだてん」に関しては東京オリンピックを翌年に控えたイレギュラーと捉えれば、幕末・近現代史が2年続くという可能性は限りなく低いといえるのでこの線は除外でいいと思います。
悩ましいのが源平争乱期を描いた作品。「平清盛」以降9年間ご無沙汰の源平期作品がくる可能性は除外できません。
あと、1999年「元禄繚乱」以来20年以上も間を空けている「忠臣蔵」作品ももうそろそろといった感がありますし、室町時代や鎌倉時代、平安時代や江戸中期を題材としたいわゆる「その他の時代」作品の可能性も多分にあります。「麒麟がくる」から1年空けた戦国大河の可能性ももちろん高いと思います。
というわけで時代設定予想です。
◎本命 江戸時代(忠臣蔵もの)
〇対抗 戦国・幕末・源平以外
△穴 源平争乱期
もうさすがに忠臣蔵がくるだろうと本命に。対抗には過去に大河であまり取り扱っていない時代の作品、穴に清盛以来の源平ものという事で。個人的には室町大河や平安以前の古代大河が見たいのですが…
2020年「麒麟がくる」の視聴率や視聴者からのリアクションが好評であれば戦国時代が候補最右翼として浮上すると思いますが、まだ結果が出ていないのでここでは戦国時代は選外とさせていただきます。
2022年大河ドラマの主人公の性別は?
男性主人公4年連続で次こそは女性主人公の番か
続きましては、主人公として取り上げられる人物の性別を予想してみましょう。まずは21世紀大河ドラマ主役の性別から。
放送年 タイトル 主人公の性別(人物名)
2021 青天を衝け 男 (渋沢栄一)
2020 麒麟がくる 男 (明智光秀)
2019 いだてん 男&男(金栗四三&田畑政治)
2018 西郷どん 男 (西郷隆盛)
2017 おんな城主直虎 女 (井伊直虎)
2016 真田丸 男 (真田信繁)
2015 花燃ゆ 女 (杉文)
2014 軍師官兵衛 男 (黒田官兵衛)
2013 八重の桜 女 (新島八重)
2012 平清盛 男 (平清盛)
2011 江 女 (江)
2010 龍馬伝 男 (坂本龍馬)
2009 天地人 男 (直江兼続)
2008 篤姫 女 (天璋院篤姫)
2007 風林火山 男 (山本勘助)
2006 功名が辻 女&男(千代&山内一豊)
2005 義経 男 (源義経)
2004 新選組! 男 (近藤勇)
2003 武蔵 男 (宮本武蔵)
2002 利家とまつ 男&女(前田利家&まつ)
2001 北条時宗 男 (北条時宗)
2006~2018年まではほぼ男性主人公と女性主人公が1年交代で推移していたのですが、2018年の西郷隆盛以降は4年連続で男性主役の作品となっています。
NHKの誇る老舗ドラマ枠のツートップ、朝ドラは女性主人公、大河は男性主人公というのが基本だったのですが、2020上半期朝ドラ「エール」では久々に窪田正孝さんが男性主人公を演じることが話題となったのも記憶に新しいですね。その辺りから、大河ドラマも久々に女性主人公が来るのではと予想します。女性単独主人公というよりも、男性&女性のW主演という可能性の方が高いのかなと個人的には思います。というわけで性別予想はこんな感じで。
◎本命 男&女W主人公(50%)
〇対抗 女主人公(35%)
△穴 男主人公(15%)
では次項からこの辺りを総合して具体的な大河予想に入ってみたいと思います。
コメント
さすが、りぞっとさん!仕事が速いですね‼︎
私は2021年大河の発表内容の微妙さにまだ落ち込んでおります。涙
りぞっとざんの本命、私も可能性高いと思います。血涙
りぞっとさんの予想に一歩踏み込んで…
「忠臣蔵〜妻たちの戦い」
脚本:北川悦吏子(朝ドラ脚本家が選ばれる傾向高いので)
概要:仇討ち阻止〜助命嘆願に暗躍する女たちを力強く描きます!
自分で勝手に想像しておいて言うのはなんですが、最悪のシナリオです…こんなん絶対に見たくな(略
北川悦吏子さん確かに大河来そうですよねぇ…「忠臣蔵~妻たちの戦い」…これもメチャクチャありそうですよねぇ(苦笑)
大河は大河、朝ドラは朝ドラだと思うんですけど、NHKの中ではこの二つって一方通行でリンクしてますよね。でもって朝ドラっぽい大河は当たり前だけど大河っぽい朝ドラはないっていう。逆パターンがあったらまだ納得も出来るんですが…。ああ、どんどん愚痴っぽくなってゆく…すみません 涙
巴御前はりぞっとさんのおっしゃる通り、尺が短いと思いますので…
巴御前ー(静御前)ー北条政子のリレー形式を考えてみました。
巴御前、静ともに男たち(頼朝ですが)に子供を殺されるので、その悲劇を繰り返さないと意志を継いだ政子が…と言った感じですかね。
題材予想以上に内容に悪寒しかありません。
が、いずれにしても”スイーツ”大河の予感大ですね。(溜息
北斎父娘、良いですねー。見たいです…でも無いでしょうね。涙
室町大河は夢のまた夢ですね。
成程、源氏方女性のリレー形式ですか…これまた有り得そうですね。「強い女性」の象徴ともいえる巴御前はNHKにとっても大河主人公として魅力的でしょうが、この形なら巴御前の尺の短さを補う事が出来ますよね。でもリキ太さんのおっしゃる通り、スイーツ確定だと思います(笑)
室町は大河ドラマに義満が一度も登場していないというのが…。まあ色んな意味で及び腰になる題材ではあるのでしょうが、歴史好き的には是非見てみたいですよね。せめて花の乱が視聴率的に成功してくれていたらなあと思います。
2022年大河ドラマはこの前亡くなられた緒方貞子の生涯という情報が出ています。
となれば総理のまた忖度大河になると思います。
緒方貞子さんだと平成にもかかってくるのでさすがに近現代過ぎて大河ではどうでしょうか。そのうち朝ドラでやりそうな気はしますね。
2022年の大河ドラマ、発表されましたね!
色々あり過ぎて手が震えるくらいに興奮しています。
正に大穴ですよね。鎌倉時代の小栗旬さん主役で脚本が三谷幸喜さんって、フェイクニュースじゃないですよね⁈ 笑
NHKさん、攻めてますね〜。(最上級の賛辞)
どうしても「草燃える」を連想してしまいますよね。もちろん、比べたりするつもりはなく、その上で期待しかありません!
ビックリしましたね、北条義時主人公には。三谷幸喜作品という事で二度ビックリです。真田丸から6年という短いスパンでの再登板はファンとしては嬉しい誤算ですが(笑)
「草燃える」との比較は避けては通れないでしょうが、こちらは恐らく鎌倉幕府成立後の鎌倉時代初期に重きを置いた設定になるでしょうから本当に楽しみです。うーん、来年がこれだった(略
ら、来年は…(震え声)笑
気を取り直して…ポジティブに考えると男性、女性、スイーツ、の無限ループからは抜け出せたのではないでしょうか?まあ、女性主人公がなくなることはないと思いますが、21世紀大河の今までの頻度よりは下がりそうでなによりです。
そういえば「麒麟がくる」の放送回数が全44回に決まったそうですね。オリンピックと今回の降板騒動の影響もあるとのことです。ホント、腹立たしい限りです。
確かに負の無限ループからは抜け出した感がありますよね。
「平清盛」で視聴率的に惨敗した影響で、あの時代(平安末期~鎌倉初期)の大河ドラマはかなり遠のくのではと思っていただけに義時主人公大河は本当に意外でしたし。
女性主人公ものも「花の乱」「八重の桜」「おんな太閤記」など素晴らしい作品も多数ありますので、これからは題材を厳選していい作品が出来たらと期待が持てそうで何よりです。
大河ドラマの短縮、何があっても放送されていた大河ドラマの黄金期を知っているだけに本当に寂しいですし、おっしゃる通り腹立たしくもありますよね。「麒麟がくる」初回視聴率は高かったようですが、この不祥事による影響があるとしたら複雑な心境です。
あと”女性”脚本家でも、藤本有紀さんや山本むつみさん等の名作を作られた方もいらっしゃいますね。
私としては小山内美江子さんに是非もう一度やっていただきたいのですが、さすがに御年90歳!ですので厳しそうですね。
贅沢は言えませんが、コメディ要素の一切ない、画面から緊張感しか伝わってこないような、ガチの大河を久々に見たいですね〜。
「麒麟がくる」はどうなるのでしょうね〜。
小山内さんいいですねぇ。個人的には橋田壽賀子先生の大河ももう一度見てみたいと思いますね。でもこちらも御年94歳…(笑)ですが、小山内先生と違って橋田先生はまだ現役として渡鬼を執筆していらっしゃいますから可能性は無きにしも非ずかと…苦笑
小山内先生にしろ橋田先生にしろ、近年の大河ドラマの中では屈指の骨太な大河になると思います。やっぱりこの世代の脚本家の先生は軸がしっかりしていますよね。