嘘でしょ?って思うようなニュースがまた・・
だってほんの数日前ですよ、レミー・キルミスターの誕生日のニュース見たの。
レミーの70歳の誕生日を祝うために元ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュやダフ・マッケイガン、マット・ソーラム、ギルビー・クラークやスキッド・ロウのセバスチャン・バック、元セックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズやアンスラックスのイアン・スコットとチャーリー・ベナンテ、元オジー・オズボーン・バンドのザック・ワイルドにメタリカのロバート・トゥルージロ、さらにビリー・アイドル、その他省略の豪華メンバーが集結。ウエスト・ハリウッドの「Whisky a Go Go」でこのメンツでギグをしたっていうニュースを聞いて
「お、レミー元気にしてんだ。にしても相変わらずみんなに慕われてんなw」
と、レミーの健在ぶりが久々に確認できてホッとしたような気分だっただけに・・・
健在ぶりが確認できてホッとするほどにレミー・キルミスターという男はロックンロール・ライフというやつを地で行くようなワイルドな人間だったからです。
レミー・キルミスター そのロックンロール・ライフ
元々、モーターヘッドを結成する前はホークウインドというイギリスのグラムロックバンド(サイケデリックやハード・ロックとも呼ばれるがカテゴライズが極めて難しいバンドw)で活動していました。しかし、そこをドラッグ問題で解雇されてしまいます。結果、モーターヘッドというカリスマバンドが生まれるわけですが、本人がシラフでいる事がないというほどの酒好きでもあり、正にその人生はアルコール、ドラッグ&ロックンロールだったのです。
特にレミーの酒好きは有名であり、彼が常に愛飲していたコーラのジャック・ダニエル割りはもはや彼の代名詞と言ってもいいものです。ジャック・ダニエルのコーラ割りではありません。コーラをジャック・ダニエルで割るのです。3:7くらいかな(笑)
一昔前のロック界において、酒と言えばジャック・ダニエルでした。ガンズのスラッシュなども写真などで持っていた酒は必ずジャック・ダニエルでした。これほどミュージシャンにジャック・ダニエルが愛飲されたのは間違いなくレミーのお陰だと思います。それほどに影響力の強い人間だったのです。ジャック・ダニエルはレミーにジャック・ダニエル30年分くらい贈ってもいいくらいです(笑)
そんなレミーは近年では糖尿病を患っていることも告白しており、そのライフスタイルから健康状態を危惧する声は常々囁かれてきました。
まあこれだけ無茶苦茶な生活を何十年も続けてきたのですからどんな病気にかかっても驚きませんが、死因はガンだそうです。それもほんの数日前に見つかったばかりの進行性のガンだという事です。
こんな数日のうちに亡くなるくらいだから、発見されるだいぶ前から相当つらい自覚症状はあったんでしょうけど・・レミーだったら少々のことで病院なんて行きそうにないってのは彼を知ってる誰もが思う事でしょうね・・
レミー・キルミスター 愛されたその人物像
ハード・ロック/へヴィ・メタル好きなわたしにとって、レミーという人物は強面の近寄りがたい存在という印象でした。
見た目からして怖そうですもん(笑)もみ上げから顔の下半分にビッシリ伸びたそのヒゲ。写真はいつも不愛想で笑顔ひとつ無く、黒の革ジャンに黒のレザーパンツで中指おっ立ててたりしてね(苦笑)
音楽もそう。ひたすらラウドで硬派な、まさに男のためのロックンロールっていう言葉がピッタリ。死んでもコマーシャリズムに魂は売らねえ、的な。アンダーグラウンドの帝王って感じがしてました。
でも近年はそうでもないみたいです。というか、本国イギリスでは昔からそうだったのかな。だって普通にポテチやキットカットのコマーシャルに出てるんですからwww
ポテチのCMではポテチを買ったレミーら3人のモーターヘッドがその場で盗まれてしまったポテチを奪い返そうとしてハーレー・ダビッドソンを発進させた瞬間、ハーレーは鎖で柱に繋がれていたっていうオチのストーリーがあの名曲「Ace of Spades」をBGMに展開されるというものです。
キットカットのCMではなんと、最後のオチでレミーがブルジョワっぽいおばさんたちに交じってバイオリンを弾いているwww
こんなメジャーもメジャーなCMに出てるほど、モーターヘッド、いやレミー・キルミスターはイギリスでは愛されるべき存在だという事なのです。
そうか、年を重ねてレミーも大分丸くなったんだね・・と思わずほっこりした気分になったことを思い出してしまいました。
レミー・キルミスタ― ロック界に与えたその影響力
冒頭のレミー70歳の記念ギグに集まった面々を見てもらっても分かるように、彼を慕うミュージシャンは数え上げれはキリがないほどです。
わたしがレミー、というかモーターヘッドを知ったのも、あるミュージシャンが最も影響を受けたバンドでモーターヘッドを挙げていたからです。
そのミュージシャンとは、あのメタリカのドラマー、ラーズ・ウルリッヒです。ラーズがインタビューでモーターヘッドの凄さを熱く語っているのを見て、すぐにモーターヘッドのアルバム「Ace of Spades」を買いに行きました。そ
して、その凄まじい音楽にノックアウトされたのは痛烈に覚えています。
レミー自体はあまりへヴィ・メタルバンドと呼ばれる事を快く思っていないフシがありますが、間違いなくメタリカなどのスラッシュ・メタルの源流はモーターヘッドです。ラウドでスピーディ、そして独特のしゃがれ声でシャウトするあのスタイルは、スラッシュ・メタル登場以前ではモーターヘッドしか知りません。
とにかく、パンキッシュでもあり、ハード・ロック、へヴィ・メタルっぽくもあり、ハードコアとも言えるバンド、それがモーターヘッドです。
いや、誤解を恐れずに言うならば、モーターヘッドという音楽ジャンルそのものを作り上げてしまったのかもしれません。
彼は亡くなりましたが、彼が世界の音楽界に与えた影響は彼を慕っていたミュージシャンを通して永遠に残り続けるでしょう。
まさに電撃のようなそのレミーの音楽と同じく、彼もまた嵐のように去っていってしまいました。
ある意味、最もレミー・キルミスタ―らしい最後と言えるのかもしれません。
R.I.P Lemmy
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