TOTO”トト”の最高傑作おすすめアルバム“アイソレーション”レビュー [PV動画有]

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HR/HM

アメリカのロックバンド・TOTO(トト)といえば、1977年のデビュー以来、数々の名作を世に送り出してきたアメリカを代表する国民的バンドであり、ここ日本でも非常に人気の高いバンドでもあります。

そんなTOTOの数多い名作アルバムの中でも個人的に一番好きなアルバムをここでご紹介しましょう。わたし的にはTOTOのアルバムの中でも断トツですね。

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“聖なる剣”や“宇宙の騎士”に比べて冷遇される名作「アイソレーション」

TOTOのアルバムの中でわたしがお勧めするのが、1984年に発売された彼らの5枚目のアルバムとなった「アイソレーション(ISOLATION)」です。

この「アイソレーション」、日本のファンには物凄く評価の高いアルバムなのですが、かなり影の薄いアルバムでもあります。それはセールス的にこのアルバムの前作、TOTOのキャリアで最大の成功を収め、アメリカではトリプルプラチナムセラー(300万枚売上)となった「TOTOⅣ(邦題:聖なる剣)」の売り上げには遠く及ばない結果と終った事が挙げられるでしょう。さらに、このアルバムで新加入したニューヴォーカリストのファーギー・フレデリクセンがこのアルバム限りで脱退してしまった事も大きく影響しているのかもしれません。

とにかく、ファンの評価云々は別として、当の本人たち(TOTOメンバー)の中でこのアルバムは無視されているという気が個人的にはしてしまうのです。証明するように、2016年の来日公演ではこのアルバムからたったの1曲。その前、2014年の来日公演ではこのアルバムからは1曲も演奏されませんでした。

もちろんTOTOほどのベテランになれば発表したアルバムの数も多いですから、必然的に1枚のアルバムから選ばれる曲が少なくなるのは致し方ありません。しかし、「アフリカ」や「ロザーナ」といった大ヒット曲を生んだ「TOTOⅣ(邦題:聖なる剣)」や鮮烈なデビューアルバム「TOTO(邦題:宇宙の騎士)などからは数多くの曲が演奏され続けています。では、これらのアルバムに比べて「アイソレーション」は劣るのでしょうか?冗談じゃないです。劣るどころか、その完成度はその2枚を上回っているといってもいいほどの驚異の完成度なのです。

全曲シングル候補?1stシングルは名曲「ストレンジャー・イン・タウン」

ではここで「アイソレーション」の収録曲をご紹介します。

1 .カルメン
2 .ライオン
3 .ストレンジャー・イン・タウン
4 .エンジェル・ドント・クライ
5 .ハウ・ダズ・イット・フィール
6 .エンドレス
7 .アイソレーション
8 .ミスター・フレンドリー
9 .チェンジ・オブ・ハート
10.ホリーアンナ

ハッキリ言っておきましょう。1曲たりとも捨て曲はありません。どの曲をシングルカットしても全くそん色ないほど粒揃いのアルバムです。どれもレベルが低い部分で粒ぞろいなのでは?と思われるかもしれませんがとんでもないです。恐るべきレベルの完成度の高さでの粒ぞろいなのです。

まずはこの驚異のアルバムからの1stシングルとなった曲はアルバム3曲目に収められている「ストレンジャー・イン・タウン(Stranger in Town)」。キーボードのデヴィッド・ペイチがリード・ヴォーカルを取る曲ですね。

怪しげなイントロに始まり、ペイチの落ち着いたヴォーカルで進む曲はハードロック風のアレンジですがメロディ自体はキャッチーです。とにかくクールでスリリングで覚えやすくメロディアスな、TOTOのこれまでの良さと新境地が存分にミックスされた名曲です。素晴らしいですね。あまりヒットしませんでしたが、それは気にする必要ありません。認めてくれない世間が悪いのですから(笑)。

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トト得意のアメリカ女性の名前曲「ホリーアンナ」がセカンドシングルに

最初にシングルカットされた「ストレンジャー・イン・タウン」は残念ながら大ヒットとはいきませんでした。素晴らしいロックチューンが受けなかったからなのかはわかりませんが、2ndシングルにはこのアルバム中もっともロックっぽくない曲をもってきました。デビッド・ペイチがヴォーカルを取る、アルバム10曲目の「ホリーアンナ(Holyanna)」です。

タイトルの「ホリーアンナ」とはアメリカでよくある女性の名前です。前作からシングルカットして大ヒットした「ロザーナ」も女性の名前ですね。1stの「アンジェラ」とか2ndアルバム「ハイドラ」の「ロレイン」など、TOTOの曲ではよくある“タイトル=女性の名前パターン”の曲ですな(笑)。

ホンキートンク調のピアノが心地いい、ちょっとカントリー風味の曲です。全編良質のロック、ともすればハードロックに近いともいえる「アイソレーション」アルバムの中ではかなり異質な曲ですね。完全にアルバム内で浮いているといってもいいかもしれません。いやいやけなしてるわけじゃありませんよ(笑)。いい曲です。TOTOっぽいですし。ただ、このアルバムでは浮いているという意味です。

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