個人的に凄く嬉しいニュースがあったので、思わず書いてしまいます(笑)。どんな事かというと・・。
昨年2016年4月から日本テレビ系で1クール放送された宮藤官九郎脚本のテレビドラマ「ゆとりですがなにか」がスペシャルドラマとして今夏に帰ってくることが正式にクドカンの口から語られた・・というニュースなのです。
宮藤官九郎が受賞した文部科学大臣賞で口にしたゆとりの続編情報
事の発端(?)は宮藤官九郎氏が「2016芸術選奨 放送部門 文部科学大臣賞」を「ゆとりですがなにか」で受賞したことでした。受賞についてコメントした宮藤氏がちょうどゆとりの続編を執筆中であるという事を認めたのです。
以下は宮藤官九郎氏のコメントです。
「『ゆとりですがなにか』で芸術選奨を頂き大変光栄です。放送当時『社会派ドラマ』と言われましたが、自分では『社会ドラマ』というつもりでした。“派”の有無は自分にとっては大問題で、いわゆる世相を斬るシャープなドラマが社会派だとしたら、社会を肯定も否定もせず、ただありのまま見たまま感じたままにたれ流す、そんな煮え切らない『社会ドラマ』が性に合っているなと。だから過剰な演出や、自分の得意技、手癖を封印して書きました。
そして、偶然にも現在『ゆとりですがなにか』のスペシャルドラマを制作中です。続編というのは苦手なのですが、彼等のような、定点観測に向いているキャラクターならば、時々思い出してみるのも悪くないかなと思い、さしあたって1年後の彼等の成長や後退を描こうと思っています」
引用:スポニチアネックス
いやあ嬉しいニュースですねえ。ぶっちゃけ、「ゆとりですがなにか」は個人的にはTBS系列の「重版出来」と並んで2016年のベストドラマだと思っていたので本当にこの続編制作のニュースはうれしいです。
何よりあのゆとりトリオやその家族、上司や先輩、同僚などがまたみられると思うと普通にワクテカが止まらないというのが正直なところですね。このドラマを最後までご覧になった視聴者は多分ほとんどの人がそうなんじゃないかと思います。それくらい視聴者満足度の高いドラマだったんじゃないでしょうか。
ゆとりですがなにかのあらすじ・ストーリー
2016年に放送された社会ドラマ「ゆとりですがなにか」とはどんなドラマなのでしょう。簡単にあらすじをご紹介しましょう。
「ゆとり第一世代」といわれる1987年(昭和62年)生まれの三人の青年たちのそれぞれの人生での苦悩や葛藤、そして奮闘を描く。
三人の同学年の青年とは、食品会社で営業を担当する坂間正和(岡田将生)、小学校で教師を勤める山路一豊(松坂桃李)、大学受験11浪中の風俗店呼び込み・道上まりぶ(柳楽優弥)。
正和は職場の同僚・宮下茜(安藤サクラ)と付き合っていたが、同じ職場の後輩社員、山岸ひろむ(太賀)に振り回される日々を送り、ついには山岸のおかげで謹慎処分を言い渡されることとなってしまう。
一豊も学校に教育実習生として赴任していた佐倉悦子(吉岡里帆)に告白されたり受け持つクラス内のいじめ問題などに振り回されることとなる。
正和と一豊の相談相手でもあり二人を引き合わすきっかけとなったレンタルおじさんの麻生巌(吉田鋼太郎)の息子、まりぶはひょんな事から知り合った正和の妹、ゆとり(島崎遥香)と恋愛関係となり、さらにゆとりはまりぶが店長を務めるガールズバーで働くことになる等、正和との関係も複雑なものとなっていくのであった・・
といった内容ですね。まあ本当に普通にどこにでもいる(まりぶ以外は笑)青年たちの日常にある苦悩や難題を等身大に描いた作品です。それを不器用ながらに一つ一つクリアして何とか社会に適応していこうともがく様子を描いたドラマ・・とでもいったらいいのでしょうか。
30年前の山田太一の名作「ふぞろいの林檎たち」と「ゆとり」の共通点とは?
どこにでもいる青年たちのどこにでもあるストーリー。まさにそんな言葉が最もしっくりくるのがこの「ゆとりですがなにか」というドラマの最大の特徴といえるかもしれませんね。
どこにでもいる人たちのどこにでもありそうなストーリーだからこそ、見ている人々の多くはそのドラマの中の出来事に共感できる事が多いです。そしてドラマの中の主人公たちの前に立ちはだかる難問や壁、悩みなどについても「こんな時自分なら・・」と思わず考えてしまうほどに感情移入してしまっている事に気づくでしょう。このドラマで描かれている1987年生まれの一回り以上上の世代(爆汗)であるわたしがそうなのですから、彼らと同世代の人たちであれば余計そうなんじゃないでしょうか。
このドラマを見ていて思い出したのが、わたしの青春時代に人気だった「ふぞろいの林檎たち」というドラマです。
ふぞろいの林檎たちも当時の若者たちを等身大に描いたドラマとして社会現象にまでなった山田太一さんの名作ドラマです。
この2つのドラマ、作風は全く違ったものかもしれませんが、わたしはこの「ゆとりですがなにか」というドラマは、現代の若者たちにとっての「ふぞろいの林檎たち」のような存在になれるドラマではないかと思っています。それくらいに素晴らしいドラマです。笑えて泣けて、考えたり悩んだり、それでいてなんか爽やかな・・何と言ったらいいのでしょうか、とにかく面白いんです。それ以外に言葉がない(笑)。とにかく見てくれ!としか言えません。
最初からグイッと視聴者を引き付けるような作風じゃないので派手さはないんだけど、見ていくうちにグイグイと惹きこまれていって、最後は完全に依存症になっちゃうような中毒性を持ったドラマですね。まあ文句なしの名作ドラマです。
気になる「ゆとりですがなにか」続編のあらすじ・ストーリー
ところで、ニュースサイトには気になるスペシャルドラマのあらすじなども書いてありました。以下引用です。
【SPドラマあらすじ】1987年生まれの主人公・坂間正和(岡田)と、恋人の宮下茜(安藤サクラ)が紆余曲折を経て結婚式を迎え、登場人物たちは祝福ムードの中、それぞれの未来へ踏み出していきました。お嫁さんの茜(既に鬼嫁の気配アリ!?)、そして兄夫婦には念願の第1子が誕生!と、現代の「寺内貫太郎一家」さながらに、ますます賑やかになる坂間家。脱サラした正和は兄とともに、亡き父が残した酒蔵を切り盛りしていけるのか?切なくも童貞卒業ならなかった山路(松坂)に、いよいよ春は来るのか?11浪目にして悲願の大学合格を果たした、元おっぱいパブ客引き・まりぶ(柳楽)はいま?平成生まれの「ゆとりモンスター」たちも次のステージへ進んでいくことに…。
記事引用:スポニチアネックス
なるほどなるほど、正和と茜に赤ちゃんが生まれ、さらに正和の兄夫婦(高橋洋・青木さやか)にも赤ちゃんが生まれて坂間家が大家族化すると。
一豊の女性との初体験も気になりますね。まりぶがどうなったのか?も。まりぶが真人間としての道を歩んでいくのか?も。このあらすじを見る限りそのあたりの前作からの懸案事項はしっかりと描かれそうで何よりです。
最強のゆとりモンスター、太賀演じる山岸ひろむは裏主人公?
そして最後の「平成生まれのゆとりモンスター」たちも次のステージへ・・の部分。
正和、一豊、まりぶよりも世代的にしたのゆとりモンスターの代表格といえば、やはり山岸ひろむ(太賀)ですよね?山岸はどんなステージへと進むのでしょうか?もうそれを考えただけでワクワクしてしまいますね。
というより、ぶっちゃけクドカンには山岸ひろむを主人公にしたスピンオフ作品を作ってもらいたいくらいです。このドラマ屈指の人気キャラであり、人気投票したら1位になってしまうんじゃね??ってくらいインパクトと人気のあるキャラがこの山岸ひろむなのです。
太賀さんのキャラは素晴らしいとしか言いようがなく、最初は本当にムカついてムカついてしょうがないモンスターだったのですが、まさか最終回にはこれだけ愛着のあるキャラになっていようとは・・(笑)。まさにこのドラマの裏主人公といってもいいキャラです。クドカン脚本と太賀の演技力恐るべし!です(笑)。
このドラマの見どころはそれぞれに味のあるキャラクター、そして絶妙なキャラ同士の距離感、リアルな感情描写、など数限りなくありますが、基本的にどのキャラも好きになっちゃうような人間臭さもまた大きな魅力ですね。
まだ見たことない人は是非とも1話から見てほしいですね。山岸ひろむの成長ぶり見るだけでほっこりしますから(笑)。
とにかく楽しみに夏を待ちましょう。待ちきれないけどね(苦笑)。
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