大映ドラマの名作スクールウォーズ イソップや大木、水原など豪華キャスト 80年代ラグビー人気の火付け役といえばこれでしょ

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いやいや、それにしてもここ最近のラグビー人気の凄さっつったらもうなんともかんともって感じですねぇ。

ラグビーワールドカップでは日本代表が、南アフリカ戦のジャイアントキリングを始めとする過去最高成績となる3勝を挙げ、その南アフリカ戦は大会の「最高の瞬間」に選ばれ、3勝しながら予選で散った日本代表は「最強の敗者」「ブレイヴ・ブロッサムズ(勇敢なる桜たち)」と世界中から惜しみない称賛を送られたのですから、当然っちゃあ当然です。

 

今回のワールドカップでの奮戦によって盛り上がりを見せるラグビーですが、ここまでの道程はとても厳しいものでした。

思えば1980年代、ラグビーの人気は凄まじいものでした。

社会人ではスター選手である松尾雄二らを擁する新日鉄釜石が王者として君臨し、その後はこれまた日本ラグビー界のレジェンド、平尾誠二や大八木淳史、堀越正巳らの神戸製鋼が黄金時代を築きます。特に大学ラグビー早慶戦などは6万人の大観衆で埋まるなど、空前の盛り上がりを見せていました。

ところが90年代に入ると徐々にラグビー人気は衰え、競技人口も減少し、高校ラグビー選手権の出場校などは全盛期の約半分にまで減ってしまいました。

そんなラグビー人気復活のきっかけとしては絶好のチャンスともいえる、今回の日本代表の大活躍。

五郎丸という全国区のスター選手が生まれ、4年後の2019年には地元日本でのワールドカップ開催が控えているまさに今、ラグビーが再びメジャースポーツへと復権する準備は整ったと言えるのではないでしょうか。

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80年代のラグビー人気に一役買った、あの伝説のドラマ

 

80年代のラグビー人気を決定付けたのは、われわれ40オーバーの世代に言わせると、ある伝説のドラマの存在があったと断言できます。

そう、あれです。

大映ドラマのあれです。

ワンフォアオール、オールフォアワンのあれです。

山下真司が「これからお前たちを殴る!!」と宣言したうえで全員殴ったあれです。

そう、1984年からTBS系列で放送された「スクール☆ウォーズ」です。スクールとウォーズの間に☆印が入るのが正式なタイトル名です。

この時期に中学生や小学生だった世代でラグビーやってた人たちってこのドラマに影響されてラグビー始めたって人が多いと思います。いや、多いです!!

かくいう自分も、中学2年生の時にこの番組を見てラグビーに憧れました。

中学にラグビー部が無かったため、昼休憩にバレーボールをラグビーボールの代わりにして、同じくスクール☆ウォーズを見てた連中と校庭や体育館でラグビーもどきをしてたものです。

高校入学後は結局高校にもラグビー部が無かったのでラグビーは諦めましたが、もしラグビー部があれば間違いなく入部してたことでしょう。

事ほど左様にこのドラマが当時の青少年に与えた影響は大きく、スクール☆ウォーズを見ていないとクラスの話題についていけない程ほとんどのクラスメイトが見ていました。

スクール☆ウォーズの見どころや小ネタなどなど♪

スクール☆ウォーズとは、ラグビー元日本代表でもある熱血教師・滝沢賢治(山下真司)が赴任した川浜高校で数々の苦難を乗り越え、無名のラグビー部を全国優勝させるサクセスストーリーを描くドラマであります。

制作は、当時大変な人気を誇っていた大映テレビ制作のドラマ(通称大映ドラマ)であり、大映ドラマ特有の急激かつ唐突な展開・主人公に降りかかる苦難の連続・不治の病など大映ドラマ王道のお約束満載のドラマとなっています(笑)

ちなみに、このドラマは原作があり(作・馬場信浩「落ちこぼれ軍団の軌跡」)、川浜高校のモデルは京都の伏見工業高校であり、滝沢賢治のモデルは伏見工の監督であり元日本代表フランカーの山口良治氏です。

さて、アラフォー、アラフィフ世代にはたまらんこのドラマの、独断と偏見による個人的おススメシーンや見どころをちょっとだけ御紹介致します。

病弱なイソップ&川浜一の「ワル」大木大助

やはり、この2人を抜きにしてこのドラマは欠かせません。

川浜一の”ワル”こと大木大助(松村雄基)と病弱な悲劇の高校生、イソップこと奥寺浩(高野浩和)です。

一見対照的で接点のないこの二人の友情と、病魔に蝕まれたイソップを巡るストーリーはこのドラマの最大のハイライトと言っていいでしょう。

不良として有名だった大木が滝沢によって改心しラグビーに打ち込んでいく姿と、死の病に冒されたイソップが自ら考案したユニフォーム「ライジングサン」に込めた思いを背に戦う川浜高校の物語は涙なしには見られません。

大木大助を演じた松村雄基さんは現在でも俳優として活躍、イソップを演じた高野浩和さんは現在俳優を引退し、(株)アートネイチャーに勤務しておられます。

ちなみに2人とも実在の人物をモデルにしているといわれており、大木大助のモデルはあの大八木淳史さんであるという事です。

宮田恭男の悔しいです!!はザブングル加藤の元ネタ(笑)

そう、冒頭でもちらっと申し上げた、山下真司が「お前たちを殴る!!」と言って殴ったシーンです。

無気力な戦いぶりで、ラグビーの強豪相模第一高校に109-0で敗れた直後、ヘラヘラと悔しさを感じさせない部員たちに魂の怒りをぶつける滝沢。

「お前たち、悔しくないのか!!」「お前たちは0(ゼロ)の人間なのか!!」

すると部員たちから無気力な笑顔は消え、次第に顔を紅潮させ悔しさを滲ませる。

そして、こらえられなくなった森田光男(宮田恭男)が顔をくしゃくしゃにしながら

「悔しいです!!」

と叫ぶと、次々と悔しさを爆発させる部員たち。

そして、滝沢はこの悔しさを忘れさせないために部員たちを殴るのです。

涙でその拳を濡らしながら・・・・

ここもスクール☆ウォーズを語るうえで外す事の出来ない名シーンですね。

ここがこの物語における最大のターニング・ポイントであると言えるでしょう。

このシーンを見ながら「こんなの体罰じゃん。教育委員会に通報されたらえらいこっちゃで」などと無粋なことを言っちゃうような人はこのドラマは見ないでください。この時代はこれで良かったんです、大映ドラマはこれでいいのです、これがいいのです!!

ちなみに森田光男を演じた宮田恭男さんは現在俳優業を引退し、東京・三茶にある実家の寿司屋を継いでいらっしゃいます。たまに「あの人は今」的な番組にも出演なさっていらっしゃいますね。

あ、あと、森田光男の「悔しいです!!」はザブングル・加藤の元ネタです、ちなみに(笑)

滝沢賢治最初の関門・水原亮は“顔面凶器”の小沢仁志アニキ!

自分的には序盤の水原とのくだりが最も好きです。

川浜高校に赴任してきた滝沢に最初に立ちはだかる川浜の番長・水原亮との物語です。

この水原亮を演じるのがあの、

「Vシネの帝王」「顔面凶器」の名を欲しいままにする、あの

 

小沢仁志アニキなのでございます。

 

このスクール☆ウォーズこそ、あの小沢アニキのデビュー作なのですよ。

いやぁ、デビュー作とは思えない存在感と演技、登場シーンはほぼ序盤の数話(その後はスポット的に出てますが)だけなんですが、圧倒的なインパクトを残していらっしゃいます。

んで、ここでの小沢仁志がカッコイイんすわ、これがまた。

いや、今のVシネでの小沢さんしか知らない人には是非見てもらいたいですね。

マジカッコいいんで、いや、ホントに。

こういうデビュー作とかを黒歴史にする俳優の多い中、これだけの役者としての地位を築きながら堂々と胸を張って当時の話をするところなんかホントにカッコイイですよねぇ、”男”って感じですな。

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キレイどころ♪伊藤かずえの美しさはピカイチ。山本理沙さんは何で売れなかったのか謎すぎ

大映ドラマといえば伊藤かずえ、伊藤かずえといえば大映ドラマってくらい大映とは馴染みの深い伊藤かずえさんもヒロイン的ポジションで出演しています。

役どころは「悔しいです!!」でお馴染みの(笑)、森田光男の恋人・富田圭子役。

不良に絡まれる川浜高校生徒の危機に白馬に乗って颯爽と現れ、ムチを使って不良たちを退散させるミステリアスな少女役(いいんです、大映ドラマはこれでいいんです)。

これがまた、天使が地上に舞い降りたかの様な美しさなんです。

どちらかというと、男臭いドラマの一服の清涼剤と言ったところでしょうか。

 

キレイどころといえば、もう一人。

飛びます♪飛びます♪でお馴染み、坂上二郎さんの娘さん・・・・ではなく、二郎さんの娘さんと共に川浜高校ラグビー部のマネージャー役・杉本清美を演じた山本理沙さん(当時の芸名は諏佐理恵子)。

セーラー服反逆同盟で中山美穂や仙道敦子らと共に反逆同盟の一員、弓削ルリを演じた女優さん、と言った方がピンとくる方が多いかもですね。

当時のアイドルの中でもかなりのキレイどころだったんですが、反逆同盟以外ではそんなにパッとしなかったのが不思議で仕方ないほど、この人がまたもの凄い美人なんです。

当時、スコラだったかGOROだったかでセミヌードを披露した時は迷わず秒速でレジに持っていきました(爆汗)。引っ越しのドタバタで無くなっちゃいましたけど、今でも持ってたらプレミアついてたんだろうなぁ(捨てやがったおかんへの恨みを込めての遠い目)。

残念ながら現在は完全に芸能界を引退されてるみたいで、ネットとか調べても近況は出て来ません。そのうち、爆報フライデーあたりで追跡してくんねーかな(涙)

 

永遠のアイドル・岡田奈々や岩崎良美、ゴッド姉ちゃん&辰にい夫婦など脇も豪華でっせ




その他にもなかなか豪華で多彩なキャストがこのドラマを彩ってくれていますね。

滝沢の妻・節子役には往年のアイドル・岡田奈々。一人娘のゆかり役には、「所さんのただものではない」でカケフくんと共に子供タレントとして一世を風靡した間下このみちゃん。このみちゃんは、現在は写真家としての活動をメインとしているみたいですね。

川浜高校を全国制覇に導いたキャプテンであり天才ラガーマン・平山 誠役には、現在では渋い演技で悪役から善人まで幅広くこなせる四方堂亘さん。ちなみにこの平山役のモデルになっているのは、あの日本で最も髭の似合う男・ダンディーすぎるラガーマン、平尾誠二さんであります。

そして、川浜高校の初代マネージャーである山崎加代役にはタッチの主題歌でおなじみの岩崎良美さん。

この山崎佳代は、このドラマにおいてイソップに次ぐ2人目の死亡者となります。イソップの時ほどの感動は正直ありません、「え?マジで?」って感じです(あくまで自分はですよ、あくまで)。

森田光男の父親であり、川浜高校前にてラーメン店を営んでいる川浜高校ラグビー部のよき理解者であり、往年の川浜一のワル・下田大三郎役には、クラウディアの夫として有名な(?)大御所・梅宮辰夫。その妻・夕子には芸能界のゴッド姉ちゃんこと和田アキ子。

そして、このクラウディアの夫がこのドラマ3人目の犠牲者となります。

ここまで来ると、「別に辰夫殺さんでもええがな」って感じとなってしまいます(あくまで個人的な意見ね汗)。

その他にも、賢治とラグビー部を暖かく見守る校長役として、太陽にほえろの長さん役でお馴染みの、故・下川辰平さん。

その後任で赴任したツンデレ(笑)校長役にこれまた名優、故・名古屋章さん。

 

んな感じで、なかなか濃いメンツが揃ってますね。

正直、ドラマも濃ゆく仕上がってます(大映ドラマはみんな濃ゆいんですけど)。

30年以上前のドラマなんで、何かとツッコミどころも満載なのですがそれも込みで楽しむのがこのドラマの正しい見方だと自分は思います。

もしもこのドラマを見て興味を持たれた方は、是非その他の大映ドラマも見てみてはいかがでしょうか?

個人的なおススメは、小泉今日子主演「少女に何が起こったか」、伊藤かずえ主演「乳姉妹」、「ポニーテールは振り向かない」、いとうまい子主演「不良少女と呼ばれて」、杉浦幸主演「ヤヌスの鏡」などでしょうか。

あ、あと大映ドラマの様式美を全て兼ね備えたといえる(笑)、山口百恵さんの「赤い○○」シリーズも見ておくと、大映ドラマの何たるかが理解できて良いかもしれません。

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