日本の各都道府県の旧国名(令制国)一覧 別称の州名や読み方も!北海道から九州まで全国各地の昔の地名

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東海地方:静岡県・愛知県・三重県・岐阜県の旧国名

旧国名 読み方 現都道府県 別称 備考
駿河国 するがのくに 静岡県中部・北東部 駿州(すんしゅう) 大井川以東
遠江国 とおとうみのくに 静岡県西部 遠州(えんしゅう) 大井川以西
伊豆国 いずのくに 静岡県伊豆半島
東京都伊豆諸島
豆州(ずしゅう)
三河国 みかわのくに 愛知県東部 三州(さんしゅう)
参州(さんしゅう)
境川以東
尾張国 おわりのくに 愛知県西部 尾州(びしゅう) 境川以西
伊勢国 いせのくに 三重県北中部
愛知県弥富市の一部
愛知県愛西市の一部
岐阜県海津市の一部
勢州(せいしゅう)
志摩国 しまのくに 三重県鳥羽市・志摩市 志州(ししゅう) 志摩半島東端
伊賀国 いがのくに 三重県伊賀市・名張市 伊州(いしゅう)
飛騨国 ひだのくに 岐阜県北部
(高山市・飛騨市・大野郡と下呂市の一部)
飛州(ひしゅう)
美濃国 みののくに 岐阜県南部 濃州(じょうしゅう)

東海地方は1県1令制国が無い地域で、現在の県は複数の令制国で構成されています。中でも愛知県の尾張国は織田信長の出身地、三河国は徳川家康の出身地としてあまりにも有名な地名ですね。

両国以外にも、信長が本拠地とした美濃国や忍者で有名な伊賀国、家康が晩年を過ごした駿河国、2017年大河ドラマ「おんな城主直虎」の舞台となった遠江国など、戦国ファンには馴染み深い国名が並んでいます。

近畿地方:京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・滋賀県・和歌山県の旧国名

旧国名 読み方 現都道府県 別称 備考
山城国 やましろのくに 京都府南部 城州(じょうしゅう)
山州(さんしゅう)
雍州(ようしゅう)
丹後国 たんごのくに 京都県北部 丹州(たんしゅう)
北丹(ほくたん)
奥丹(おうたん)
丹波国 たんばのくに 京都府中部
兵庫県北東部
大阪府北部
丹州(たんしゅう)
大和国 やまとのくに 奈良県全域 和州(わしゅう)
紀伊国 きいのくに 和歌山県全域
三重県南部
紀州(きしゅう)
河内国 かわちのくに 大阪府東部 河州(かしゅう)
和泉国 いずみのくに 大阪府南西部 泉州(せんしゅう) 大和川以南
摂津国 せっつのくに 大阪府北中部の大半
兵庫県南東部
摂州(せっしゅう)
近江国 おうみのくに 滋賀県全域 江州(ごうしゅう)
播磨国 はりまのくに 兵庫県南西部 播州(ばんしゅう)
但馬国 たじまのくに 兵庫県北部 但州(たんしゅう)
淡路国 あわじのくに 兵庫県淡路島・沼島 淡州(たんしゅう)

五畿七道では都の周囲の畿内五国(山城、大和、摂津、河内、和泉の五ヶ国)を含む近畿地方は、大和国や近江国、河内国、伊勢国、播磨国といった令制国の中でも大国に分類される国力の高い国が多く存在した、まさに長い間日本の中心となっていた地域です。

滋賀県や奈良県に関してはほぼ一国一県となっていますが、その他はかなり複雑です。特に大阪や京都、兵庫に関しては複数の令制国に別れていました。簡単に捕捉しますと、摂津国は淀川以北に大阪市ほぼ全域、尼崎市や西宮市全域に神戸市のほぼ全域を含む豊かな国でした。神戸市の西側の一部は播磨国に属していました。御所のあった京都市は山城国でした。河内国は東大阪市や寝屋川市、八尾市、富田林市、松原市に堺市の東区や美原区も含んでいます。和泉国は堺市の大半に岸和田市、阪南市、泉南市、泉大津市などを含みます。

中国地方:鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県の旧国名

旧国名 読み方 現都道府県 別称 備考
因幡国 いなばのくに 鳥取県東部 因州(いんしゅう) 鳥取市・岩美郡・八頭郡
伯耆国 ほうきのくに 鳥取県中西部 伯州(はくしゅう)
東伯郡以西
出雲国 いずものくに 島根県東部 雲州(うんしゅう)
石見国 いわみのくに 島根県西部 石州(せきしゅう)
隠岐国 きのくに 島根県隠岐郡(隠岐諸島)
隠州(おんしゅう)
美作国 みまさかのくに 岡山県東北部 作州(さくしゅう)
備前国 びぜんのくに 岡山県東南部
香川県小豆郡・直島諸島
兵庫県赤穂市の一部
備州(びしゅう)
備中国 びっちゅうのくに 岡山県西部 備州(びしゅう)
備後国 びんごのくに 広島県東部 備州(びしゅう)
安芸国 あきのくに 広島県西部 芸州(げいしゅう)
周防国 すおうのくに 山口県東南部 防州(ぼうしゅう)
周州(しゅうしゅう)
長門国 ながとのくに 山口県西北部 長州(ちょうしゅう)

かつては五畿七道の山陰道と山陽道とに分かれていた中国地方も1県1令制国の地域が無く、複数の令制国が一緒になって県となりました。備前・備中・備後の山陽道に面した3国は元は吉備国という国でしたが、7世紀に3国に分割されたという経緯があります。

とはいえ、近畿や東海のように現在の県境をまたぎまくっているような複雑さはなく、県をほぼ2分、3分しているので県単位で見れば分かりやすいともいえるかもしれません。

なお、薩摩藩とともに明治維新の立役者となった長州藩の長州とは長門国の別称でもあります。そう、吉田松陰や高杉晋作、伊藤博文、桂小五郎らを輩出したあの長州藩です。出雲国、伯耆国の山陰側は、律令制以前の古代史では“出雲文化圏”として強大な勢力を誇った地域としても有名ですね。

四国地方:徳島県・香川県・愛媛県・高知県の旧国名

旧国名 読み方 現都道府県 別称 備考
阿波国 あわのくに 徳島県全域 波州(わしゅう)
讃岐国 さぬきのくに 香川県全域 讃州(さんしゅう)
伊予国 いよのくに 愛媛県全域 予州(よしゅう)
土佐国 とさのくに 高知県全域 土州(どしゅう)

いやあ、令制国時代は五畿七道の南海道(紀州と淡路国も含む)とよばれた四国4県は実に分かりやすいし覚えやすいですね。阿波踊りの徳島県、讃岐うどんの香川県、伊予柑の愛媛県、土佐犬(個人的には土佐勤皇党)の高知県…と、それぞれの県に令制国時代の国名を直接想起させる名産があるというのも強みですね。

九州地方:福岡県・佐賀県・長崎県・大分県・熊本県・宮崎県・鹿児島県の旧国名

旧国名 読み方 現都道府県 別称 備考
筑前国 ちくぜんのくに 福岡県西部 筑州(ちくしゅう)
筑後国 ちくごのくに 福岡県南部 筑州(ちくしゅう)
豊前国 ぶぜんのくに 福岡県東部
大分県宇佐市と中津市
豊州(ほうしゅう)
二豊(にほう)
豊後国 ぶんごのくに 大分県ほぼ全域 豊州(ほうしゅう)
二豊(にほう)
宇佐市と中津市以外
肥前国 ひぜんのくに 佐賀県全域
長崎県ほぼ全域
肥州(ひしゅう) 壱岐市と対馬市以外
肥後国 ひごのくに 熊本県全域 肥州(ひしゅう)
壱岐国 いきのくに 長崎県壱岐市(壱岐島) 壱州(いっしゅう)
対馬国 つしまのくに 長崎県対馬市(対馬島) 対州(たいしゅう)
日向国 ひゅうがのくに 宮崎県全域 日州(にっしゅう)
向州(こうしゅう)
大隅国 おおすみのくに 鹿児島県東部
奄美群島
隅州(ぐうしゅう)
薩摩国 さつまのくに 鹿児島県西部 薩州(さっしゅう)

律令制の行政区分では五畿七道の西海道に分類される現在の九州の各県。現在の県は複数の令制国に跨って出来た県が多いのがお分かりいただけるかと思います。そしてもう一つ気付くのが、筑前や豊後、肥前など、前後で分けられた国の多さです。ちなみに分割される前の名前をご紹介しておきますと、筑前・筑後=筑紫国(ちくしのくに)、豊前・豊後=豊国(とよのくに)、肥前・肥後=火国(ひのくに/後に肥国)でした。いずれも7世紀後半までには今の形に分割されたといわれています。熊本を火の国と呼ぶのはここからきているのです。

なお、当時琉球王国だった現在の沖縄県は当時の日本の令制国ではありませんでした。

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