社会に出てある程度の経験を積み、年齢を重ねていって交友関係が広がっていくほどに周囲の人々の死に直面する機会も多くなっていくのは仕方のない事ですよね。
そしてそんな時に必ずと言っていいほど迷ってしまうのが、香典の金額なのではないでしょうか。
自分の年齢や地域、関係性によって千差万別の香典の金額
香典をいくらにすればいいのかという、いわゆる「相場」というのは非常に難しいものです。
自分の年齢や会社におけるポジションなども関係してきますし、住んでいる地域によってもまた違ってきますし。
わたしの場合は、知人・友人や会社の同僚・上司、さらにその家族の皆さんに不幸があった場合には、自分と同じポジションにいる親しい人となるべく話をして金額を合わせるようにしています。そうすることが一番無難ですし間違いのない方法だと思います。
さらに親族や近所の人などの場合は、わたしの場合両親に相談するようにしていますね。やはり自分などとは比べ物にならないくらい経験も知識も豊富です。「○○さんが亡くなられたんだけど、香典いくらくらいにすればいいかな?」と聞くと、「うーん、○○くらいでいいんじゃない?」と、ほぼ即答で帰ってきますね。自分が両親と同じくらいの年齢になった時に同じように子供に聞かれて返せるようになるんだろうかって少し不安になるくらいです。
とはいえ、香典を渡す場合に共通の知人や友人がいるとは限りませんし、周囲にこう言ったことに関して相談できる人が常にいるとも限りません。やはりある程度の相場の目安というのは覚えておいた方がいいのは間違いないでしょう。
香典にもNGな数字が存在する?
香典の金額について、共通認識ともいうべきNG金額についてお話しておきましょう。
まず絶対に避けるべきなのが「4」という数字です。例えば「4千円」とか「4万円」という数字ですね。
これは皆さんご存知の事かと思いますが、4という数字が「死(し)」と読み替える事が出来るからです。日本ではとかく不吉な数字である4ですが、特に人の死に直面する香典では絶対に避けるべき数字と言えるでしょう。
さらに、「9」という数字も避けるべきでしょう。「9千円」とかという金額ですね。
これは「9」という数字が「苦(く)」という言葉を連想させるからといわれています。
これらの言葉については、気にしない人は全く気にしないのですが、気にする人にとっては不快な気分になる人や、常識がないという風に取られかねませんので、香典額に関してはNG数字にしておいた方が無難ですね。
あとは、「6」「7」「8」という金額もあまり使われる事はありませんね。大体は「3千円」の次に「5千円」。その次は一気に「1万円」で「2万円」「3万円」「5万円」そして「10万円」・・という感じで、数字的には1、2、3、5、10という風にキリよく刻んでいくのが一般的といわれています。
そういえば、うちの祖父母が亡くなった時の香典も上記の数字は見た記憶がありませんね。ともに10年以上前の話なので覚えていないだけかもしれませんが(汗)。
家族・親族の場合 妻(夫)の家族の場合(義理)も自分の家族と同じと考えましょう
まずは家族・親族からいきましょう。
家族・親族で一番迷うところは、個人的には妻の家族に不幸があった場合ですね。いわゆる義理の両親・義理の祖父母・義理の兄弟といった続柄です。幸いなことに、結婚してからまだ妻の身内に不幸がないのですが、気になったので複数人に聞いたのですが、嫁の家族・親族は基本的には自分自身の家族・親族と同じに考えるというのが一般的なようです。まあそういわれればそうですよね。香典は夫婦として出しますもんね。
故人との関係 年齢20代 年齢30代 年齢40代以上
・祖父母 1万円 1万~3万円 3万円以上
・両親 3万~5万円 3万~10万円 10万円以上
・兄弟姉妹 3万~5万円 3万~10万円 10万円以上
・叔父、叔母 1万円 1万~3万円 1万~5万円
・その他親族 3千~1万円 5千~2万円 5千~3万円
(甥姪、従兄妹、大叔父・大叔母、従兄弟半、二従兄妹など)
職場の上司や同僚・部下の場合 職場で連名でする場合は乗っかるのもあり
次に会社(勤め先)の上司や同僚、部下が亡くなった場合に行きましょう。社会に出れば、最も多く遭遇するのがこのパターンかもしれません。
故人との関係 年齢20代 年齢30代 年齢40代以上
・上司 5千~1万円 5千~1万円 1万円以上
・上司の家族 3千~5千円 5千円 5千~1万円
・同僚・部下 5千~1万円 5千~1万円 1万円以上
・同僚・部下の家族 3千~5千円 5千円 5千~1万円
ふり幅があるのは、個人的な付き合いがあったかどうかがポイントになりますね。例えば職場によっては、上司・同僚・部下の家族が亡くなった場合などに、従業員一同でしようという場合もあるかもしれません(例えば皆で千円づつ出し合ってというような場合)。個人的な付き合いがあまりない場合はそのような話があればそれに乗っかっても構いません。
個人的な付き合いがあるのであれば、上記のように個人で香典をしましょう。付き合いの深さによって金額を変える事も必要になりますね。
知人・友人の場合 ご近所さんや知人・友人は付き合いの深さに応じて臨機応変に
次に、家族・親族でもなく、会社の同僚・部下でもないという、個人的に付き合いのある知人や友人の場合です。
この場合、数十年来の親友であるという人から、同じ町内会(自治会)で道で出会ったら挨拶する程度、という人まで関係性は千差万別でしょう。ですから、付き合いの度合いによってふり幅の間で任意に金額を決めればいいと思います。
故人との関係 年齢20代 年齢30代 年齢40代以上
・知人・友人 3千~5千円 5千~1万円 5千~1万円
・知人・友人の両親 3千~5千円 3千~1万円 3千~1万円
・ご近所 3千~5千円 3千~1万円 3千~1万円
ちなみに、うちの町内会(自治会)の場合は同じ町内会の人が亡くなったら1000円という風に決められています。ですが、実際には1000円持っていったことはありません。顔も見知らぬ人だったら香典をしない人の方がほとんどです。逆に、生前顔見知りであり、香典を持っていく場合は最低3千円はするようにしています。うちの近所はほとんどこんな感じですね。というわけで、うちの町内会(自治会)では暗黙の了解的な感じで最低3千円という感じになっています。
しかしこれは地域によってかなり差がある事だと思いますので、話しやすいご近所の方に一度聞いてみるのが最も確実だと思いますね。
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