つい先日、職場の後輩が嬉しそうな顔をしてわたしにこう言ってきました。
「○○さん、ついに俺子供が出来たんすよぉ!」
嬉々としてそう話す後輩に、わたしはおめでとうと伝えたのですが、その後出てきた言葉が、
「うちの子って血液型は何型になるんですか?」
と聞いてきました。後輩曰く、以前わたしに子どもが出来た時にわたしが言っていた子どもの血液型を予測する話を覚えていたようです。後輩の奥さんとその話をしていて、子どもの血液型が気になる奥さんがわたしに聞いて来いと命令したのだそうです(笑)。
まあ、確かに気になりますよね。わたしも気にしてましたから(苦笑)。
AA、BOなど血液型は2つの遺伝子因子で構成されている6種類に分類される
まず最初に、血液型というのはA型、B型、O型、AB型の4種類に分類されますよね(Rh+やRh-などのRh因子についてはここでは考慮せず)。
しかしこれはあくまで表面上のものであり、この血液型というのは遺伝子型にまで分類すると、6種類の血液型に分類されるのです。
その6種類が以下です。
AA、AO、BB、BO、AB、OO
AB型は文字通り遺伝子型もABであり、O型も遺伝子タイプはOO型という事で話は簡単なのですが、ややこしいのがA型とB型なのです。
A型には遺伝子タイプまで分類すると、AA型とAO型の2種類のA型があり、B型も同じくBB型とBO型の2種類のB型があるのです。
AB型とO型は血液型=遺伝子型であるのですが、A型とB型は隠れた因子が後ろにくっついており、その隠れた因子によって遺伝子型は2種類に分類されるという訳です。
そして、この隠れた因子も含めた血液型の遺伝子型までを知る事が、自分の子どもの正確な血液型知る事において大変重要となってくるのです。
自分の遺伝子型血液型を知る方法 父O型・母A型でA型のわたしの場合
人間は父親、母親の両方から、ABOの3つの遺伝子のうち一つづつを受け継いで生まれて来ます。
わたしを例にしてみてみましょう。
わたしの血液型はA型です。A型というのは、遺伝子型にまで分類すると、実はAA型とAO型の2種類があります。しかし普通は自分がどちらなのか分かりません。病院などの簡易な血液検査ではA,B,O,ABの4種類までしか分類できないからです。というわけで、まずはわたしの遺伝子型がAAなのかAOなのかを知る事が重要になります。
そこでまず知らなければならないのがわたしの両親の血液型です。
わたしの父はO型、わたしの母はA型です。んでもってわたしはA型です。
このパターンはもう簡単です。一番簡単なパターンのやつです(笑)。
わたしの父はO型という事で、遺伝子型はOO。母はA型ですので、AOかAAのどちらかという事になります。
最初に述べたように、わたしは父親が持つ遺伝子の一つと母親の持つ遺伝子の一つを貰って生まれてきています(はずです笑)。わたしがA型に生まれてきたという事は、少なくともA型の遺伝子を一つは持っているという事になります。AAかAOのどちらかしかないわけですから。そして、父はOOですのでA遺伝子は持っていません。必然的にわたしのA遺伝子は母から受け継いだものとなります。
そして、父はOの遺伝子しか持っていませんので、父から受け継いだ遺伝子はO以外にあり得ません。つーことでわたしの血液型の遺伝子はAO以外にあり得ないという事になるのです。
遺伝子型から見る子供の血液型決定システム
では、わたしの子どもの場合を考えてみましょう。
先に述べましたように、わたしの遺伝子型はAO型で決定しています。
でもって、わたしの妻はO型なのです。遺伝子因子はOが2つのOOという事になります。
この場合、わたしと妻の間に出来る子どもの血液型として考えられるのは、A型とO型しか有り得ません。そしてA型とO型の子どもが出来る確率は50%づつとなります。以下がその理由を簡単に説明したものです。
続柄 遺伝子1 遺伝子2
父親 A O
母親 O O
わたしの遺伝子1であるAと、妻の遺伝子1であるOが結びついたら子どもはAO。つまりA型として生まれて来ます。わたしの1と妻の2が結びついてもAO。わたしの2と妻の1だとOOでわたしの2と妻の2でもOO。
考え得る4パターンのうち、AOのA型が2パターンでOOのO型が2パターン、2/4と2/4の確率で生まれてくるという事で、A型50%のO型50%という事になるのです。
全16パターンの血液型別組合せによる子供の血液型確率
上に述べたように計算していけば、血液型を遺伝子型までハッキリ確定させることによって、男性と女性の組み合わせ(両親の血液型)で生まれてくる子どもの血液型の確立を正確に求める事が出来ます。
AA型+AA型=A型100%
AA型+AO型=A型100%
AA型+BB型=AB型100%
AA型+BO型=A型50% AB型50%
AA型+OO型=A型100%
AA型+AB型=A型50% AB型50%
AO型+BB型=B型50% AB型50%
AO型+BO型=A型25% B型25% O型25% AB型25%
AO型+OO型=A型50% O型50%
AO型+AB型=A型50% B型25% AB型25%
BB型+BO型=B型100%
BB型+OO型=B型100%
BB型+AB型=B型50% AB型50%
BO型+OO型=B型50% O型50%
BO型+AB型=A型25% B型50% AB型25%
OO型+AB型=A型50% B型50%
最終問題 2ちゃんなどで超有名なコピペの大きな釣り針を見破れ!
ここまで読んでいただいた方はある程度血液型決定のシステムをご理解いただいたと思いますので、ここで卒業検定として簡単なテストをしてみましょう。
これから出す文章は、2ちゃんねるなどの掲示板でよく見られるコピペ文章です。血液型に関するスレッドなどが立てられると、必ずと言っていいほど誰かが貼り付ける有名なコピペでもあります。
このコピペ文は、ある大きな大きな釣り針(ツッコミどころ)が仕掛けられています。
さて、その大きなツッコミどころを答えてください(答えはあえて提示しません。自力で考えてください)。
俺ん家は5人家族なんだが、血液型が
父A 母A 俺AB 姉O 妹A
と、バラバラでワロタw姉だけA入ってねぇw誰だオマエwww
「姉さんは橋の下の子なんじゃねーの?」って冗談でいったら黙ってしまってワロタ
いやあ、何回見ても秀逸なコピペですなwww
親兄弟でわからなければ祖父母以前に遡り、それでもわからなければ検査してみよう
遺伝子型がどうしても確定できない場合も当然出てくるかと思います。例えば、A型の人の場合で両親がA型と言ったような場合ですね。こういった場合は両親がAAなのかAOなのかをかくていさせなければなりません。
そうなると、両親のさらにその親の血液型まで遡って行かなくてはならなくなります。それ以外には兄弟の血液型を参考にするという方法もありますね。例えば両親がA型も自分もA型というこの例の場合、自分に兄弟がいれば、それは重要なヒントとなります。例えば自分の兄弟にO型がいた場合、両親の遺伝子型はAO型と確定する事が出来るのです。A型同士の子どもでO型が生まれる可能性はAO遺伝子型同士以外にはあり得ないからです。
このように、親兄弟の血液型を参考にしながら遺伝子型を絞り込んでいき、それでも駄目ならさらにその上の世代まで遡っていけば大抵の場合は血液型の遺伝子型を特定できると思います。
それでも遺伝子型を特定できない場合も当然出てくるわけですが、それでもどうしても知りたいのであれば、特定の機関で遺伝子検査をしてもらうなどする必要が出て来ます。一般の医療機関では遺伝子検査まではしてもらえないことがほとんどですので、専門機関に依頼する必要があるのですが、費用はかなり高く、10万円以上する場合もあるらしいです。
現在では一般家庭用の検査キットなどもあるようで、そちらであればかなり割安に調べられるようですね。もしどうしても知りたいのであれば、家庭用の検査キットを購入して見ればいいかもしれません。
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