少年漫画雑誌の王者であり続ける週刊少年ジャンプ。この週刊少年ジャンプの黄金期がいつであるかというのは、読者の年齢層や性別、さらに思い入れなどによって様々でしょう。よく議論されるこのテーマですが、裏を返せばそれだけの名作の宝庫であるという事だといえます。
そんな週刊少年ジャンプの黄金期を敢えてデータ的に捉えるとするのであれば、やはり発行部数(売り上げ)という事が一番の指標となってくるのではないでしょうか。
客観的な週刊少年ジャンプの黄金期の判断基準はやはり発行部数?
週刊少年ジャンプの現在の発行部数については、以下の記事に詳しく書かれているのでご参照ください。
「週刊少年ジャンプ」が200万部割れ目前 主要漫画雑誌の公表部数データをまとめてみた
200万部割れが目前とはいえ、週刊少年誌の中では断トツのトップを走り続けているのは流石という他有りません。
ところで、週刊少年ジャンプの史上最高の発行部数を誇ったのはいつなのでしょう。
1968年に創刊された週刊少年ジャンプ。売り上げの歴史を見てみると、1971年新年号では100万部を突破し、1978年には200万部を突破しました。1980年に300万部を突破すると、1985年に400万部突破。1989年に500万部突破を果たし、1991年には600万部を突破して独走状態へ入ります。
そして1995年の3・4合併号で653万部という恐らくこれから絶対に破られる事のない大記録を打ち立て、ギネスにも登録されます。この1995年3.4号の653万部という数字はもちろんまだ破られていない不滅の記録として燦然と輝いています。
というわけで、売り上げ記録(発行部数)という数字の一面で見る週刊少年ジャンプの最盛期は、この1995年3-4号であるという事となります。
スラムダンクとドラゴンボール、ジャンプ最強2トップ最晩年期の1995年
では、この1995年3-4号の週刊少年ジャンプの連載作品はどのようなものだったのでしょう。以下がその作品と作者名一覧です。
作 品 名 作 者 名
ドラゴンボール 鳥山明
SLAMDUNK 井上雄彦
みどりのマキバオー つの丸
NINKUー忍空ー 桐山光侍
キャプテン翼ワールドユース編 高橋陽一
こち亀 秋本治
影武者 徳川家康 隆慶一郎・原哲夫
るろうに剣心 和月伸宏
ろくでなしBLUES 森田まさのり
とっても!ラッキーマン ガモウひろし
DQ ダイの大冒険 堀井雄二・三条陸・稲田浩司
BOY 梅澤春人
新ジャングルの王者ターちゃん 徳弘正也
地獄先生ぬ~べ~ 真倉翔・岡野剛
ジョジョの奇妙な冒険 荒木飛呂彦
ボンボン坂高校演劇部 高橋ゆたか
MIND ASSASSIN かずはじめ
BAKUDAN 宮下あきら
RASH!! 北条司
王様はロバハッタリ帝国の逆襲 なにわ小吉
井上雄彦先生のスラムダンクと鳥山明先生のドラゴンボールが超強力ツートップを組んでいた頃ですね。
とはいっても、この号のおよそ5か月後にはドラゴンボール、スラムダンクとも最終回を迎える事となり、発行部数が低下に転じ始め、1997年からの週刊少年ジャンプは約5年間にわたって発行部数で週刊少年マガジンの後塵を拝する事となったのです。
という事で、長年にわたってジャンプ黄金期を支えてきたDB、スラダンの最晩年期であるという事がいえるでしょうね。
思っていた時期と違う?あなたのジャンプ黄金期はどの時代ですか?
それにしても、この週刊少年ジャンプ史上最高の653万部という前人未到の発行部数を記録した1995年3-4号の連載作品のラインナップを見て意外に感じませんでした?
個人的には「ああー、この時期なんだー」という少し自分の思っていた黄金期の時期からはずれていたというのが正直な感想でしたね。
確かにドラゴンボール、スラムダンクの2トップに加えてキャプ翼、るろ剣、ダイ大、ジョジョ、忍空、マキバオー、ターちゃん、ぬーべー等のアニメ化もされた人気作品たちが居並ぶさまは壮観ですらあります。
ありますが、個人的にはここよりもう少し前のジャンプが個人的にはピークだったような気もしますね。
ちなみに大好きなジョジョの奇妙な冒険、この1995年3.4号時点では東方仗助主人公の第4部「ダイヤモンドは砕けない」の最中でした。吉良吉影との最終決戦前くらいの頃ですね。いやはや懐かしいですなあ。
影武者徳川家康、ターちゃん、マキバオー・・ツートップ以外にも佳作多し
先ほどは個人的にジャンプ黄金期はもう少し前だったのではと書きましたが、それはあくまで個人的な最高レベルの話であり、この1995年初頭時点での連載陣も極めて豪華です。それは間違いありません。
DB、スラダン、ジョジョ以外にもろくブルは単行本全て揃えていたほどのファンでしたし、隆慶一郎原作・原哲夫作画という「花の慶次」に続く歴史もの「影武者・徳川家康」も素晴らしい作品でした。「花の慶次」に比べると知名度は高くありませんが、中身は甲乙つけがたいですねえ。さすがは原先生ですわ。
ギャグマンガからバトルものへと華麗な脱皮を果たした徳弘正也先生のターちゃんも見事でしたね。同じ意味ではマキバオーのつの丸先生もまた然りです。
この辺りの先生方を見ていると、やはり実力ある漫画家って奥が深いんだなあと改めて思い知らされますね。
とにかく、個人的にはここではないと思う反面、いろいろな意味で納得させられてしまう名作の数々、漫画家のお歴々だったと個人的には思ったのですが、皆さんはこの史上最高発行部数のジャンプ連載陣をどのように見られましたか?
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