今や「世界の宮崎駿」とまで呼ばれる事となった日本の映画監督・宮崎駿氏。その功績や偉業は今さら言うまでもない程に偉大なものです。老若男女、国や人種、さらには時空までも超えて愛され続ける宮崎作品は、間違いなく人類が反映し続ける限り未来永劫に残り続けて語り継がれるほどの名作ばかりです。
そして、宮崎監督の作るアニメ作品の大きな特徴といえば、職業声優さんではない俳優さん等を中心としてキャスティングされた声優さんたち。そのメンバーはまさに日本演劇界の超大物揃いであり、マスコミなどでもこぞって取り上げられる程の豪華メンバーなのです。
というわけで、ここでは宮崎駿監督作品の劇場版長編アニメーション作品における主要キャストの声優さんをご紹介していきたいと思います。
ルパン三世 カリオストロの城(1979年)主演:山田康雄
登場人物 | 声優 |
ルパン三世 | 山田康雄 |
次元大介 | 小林清志 |
石川五ヱ門 | 井上真樹夫 |
銭形幸一 | 納谷悟朗 |
峰不二子 | 増山江威子 |
クラリス | 島本須美 |
伯爵 | 石田太郎 |
ジョドー | 永井一郎 |
園丁 | 宮内幸平 |
記念すべき「世界の宮崎」、宮崎駿監督の初監督映画作品こそがこの「ルパン三世カリオストロの城」です。モンキー・パンチ先生の作り上げたルパン、次元、五ヱ門、不二子、銭形のとっつぁんという、アニメ史に残るクインテットと、宮崎駿の世界観が一体となってとてつもない化学変化を起こした名作中の名作です。
個人的にハードボイルドなルパンが好きな小生ですが、このカリオストロはとても批判する気になれません。だって大好きなんで(笑)。
声優さん的にはルパン一味の5人はテレビアニメと同じメンバーですね。主要キャラも島本須美さんや永井一郎さん、宮内幸平さんといった大物声優さんが起用されています。そんな中でクラリス伯爵は名脇役の俳優・石田太郎さんが演じられましたね。石田さんは声優としても数々の作品に出られている事でも知られています。個人的には「AKIRA」の敷島大佐や「宇宙戦艦ヤマト完結編」のルガール大総統などが印象深いですね。
風の谷のナウシカ(1984年)主演:島本須美
登場人物 | 声優 |
ナウシカ | 島本須美 |
アスベル | 松田洋治 |
クシャナ | 榊原良子 |
ユパ | 納谷悟朗 |
大ババ | 京田尚子 |
クロトワ | 家弓家正 |
ジル | 辻村真人 |
ミト | 永井一郎 |
ゴル | 宮内幸平 |
ギックリ | 八奈見乗児 |
ニガ | 矢田稔 |
ラステル | 冨永みーな |
ペジテ市長 | 麦人 |
ラステルの母 | 坪井章子 |
トエト | 吉田理保子 |
風の谷のナウシカ、1984年って・・もう33年前なんですか、年取るはずでさーね・・(遠い目)
この映画のイメージガールに選ばれてデビューし、イメージソング「風の谷のナウシカ」を歌った安田成美さんはこの世のものとは思えない天使のような美しさでしたね。
声優さんは錚々たる面々ですね。監督1作目のカリオストロの城のメンバー以外にも、八奈見乗児さんや家弓家正さん、富永みーなさん、麦人さんなど大御所や当時の若手などがバランスよくキャスティングされています。
アスベル役を演じた松田洋治さんといえば、我々世代にとっては名子役の代表格のような存在です。テレビ版「家族ゲーム」シリーズや「炎の犬」など素晴らしかったですね。その演技力は当然声優においてもいかんなく発揮されています。松田さんと宮崎駿監督といえばあの作品・・ですが、その話はその映画の項で(笑)。
天空の城ラピュタ(1986年)主演:田中真弓
登場人物 | 声優 |
パズー | 田中真弓 |
シータ | よこざわけい子 |
ムスカ | 寺田農 |
モウロ将軍 | 永井一郎 |
ドーラ | 初井言榮 |
シャルル | 神山卓三 |
ポム爺さん | 常田富士男 |
ルイ | 安原義人 |
親方 | 糸博 |
アンリ | 亀山助清 |
おかみさん | 鷲尾真知子 |
マッジ | TARAKO |
天空の城ラピュタの主人公コンビ、パズーとシータを演じたのもこれまた超大物声優さんですね。田中真弓さんとよこざわけい子(当時の芸名は横沢啓子)さんです。
田中真弓さんといえば現在では「ワンピース」のモンキー・D・ルフィ役などでバリバリの現役大御所ですし、よこざわさんは現在ではご自身の経営する声優・ナレーションスクールで後進指導に当たっていらっしゃる、こちらも声優界のレジェンドといっていい存在です。
前二作とこのラピュタとのキャスティングにおける大きな違いは、この作品では本職俳優さんがかなりの数で、しかもかなり重要な役でキャスティングされているという点ではないでしょうか。
ラスボスのムスカ役には寺田農(てらだみのり)さん、いい味を出していたドーラ役に初井言榮(はついことえ)さん、さらにポムじい役には「まんが日本昔ばなし」での市原悦子さんとのコンビが懐かしい常田富士夫(ときたふじお)さん、そしてダッフィーの妻役で鷲尾真知子さん・・うーん、実力派の名脇役さんばかりです。
特にドーラ役に初井言榮さんを持ってきたのは見事だったと思います。この役は初井さん以外ありえませんね。ドラマなどでも素晴らしい演技だった初井さん、61歳で亡くなられたのはあまりにも早すぎます。自分の中で最高の日本の姑役女優は永遠に菅井きんさんと初井言榮さんですね。この二人の姑役にかなう女優さんはいないでしょう。
となりのトトロ(1988年)主演:日髙のり子
登場人物 | 声優 |
草壁サツキ | 日高のり子 |
草壁メイ | 坂本千夏 |
お父さん(草壁タツオ) | 糸井重里 |
お母さん(草壁靖子) | 島本須美 |
トトロ(大トトロ) | 高木均 |
ネコバス | 龍田直樹 |
カンタ(大垣勘太) | 雨笠利幸 |
カンタのおばあちゃん | 北林谷栄 |
カンタのお母さん | 丸山裕子 |
カンタのお父さん | 広瀬正志 |
サツキの担任先生 | 鷲尾真知子 |
草刈の男性 | 千葉繁 |
ミッちゃん | 神代智恵 |
1988年に高畑勲監督作品の「火垂るの墓」と同時上映されたのがこの「となりのトトロ」です。今考えたらなんて豪華な二本立て・・っていう言葉しかありませんね(笑)。
日髙のり子さんと坂本千夏さんによるサツキとメイの姉妹はアニメ史に残る名姉妹(?)ですよね。実際に娘を持つ親になってみてこの姉妹の愛らしさを倍増で実感している今日この頃です(笑)。
トトロのキャスティングでまず驚いたのが、人気コピーライターの糸井重里さんの起用でしょう。俳優でも声優でもない糸井さんはまさに大抜擢です。大ベテラン女優の北林谷栄さんのおばあちゃん役も良かったですね。まさに「古き良き日本のおばあちゃん」って感じでした。
宮崎監督作品における声優のその他の作品については以下の記事をご参照ください。
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