週刊少年ジャンプといえば1968年(昭和43年)の創刊以来幾多の名作を世に送り出し、ギネスブックに認定された歴代最高発行部数の記録を持つ週刊少年誌の代名詞的存在です。
そんな週刊少年ジャンプですが、多くの新連載が始まる中、当然のごとく同じ数だけ最終回を迎える作品があります。途中打ち切りで最終回を迎える漫画もあれば、当初予定通りに大団円の最終回を迎える作品もあり、その辺りのシビアさは連載漫画の宿命ともいえるものでしょう。
そんなシビアな週刊少年ジャンプにおいて最終回を巻頭カラーで飾った作品といえば、ジャンプ史50年以上の歴史においてたったの数作品しかありません。
ここでは最終回巻頭カラーという最高の“有終の美”を飾った、ジャンプのレジェンド漫画をご紹介してみたいと思います。
リングにかけろ 車田正美
作 者 | 車田正美 |
連載開始 | 1977年(昭和52年)2号 |
連載終了 | 1981年(昭和56年)44号 |
ジャンプコミックス巻数 | 全25巻 |
「ギャラクティカ・マグナム」「スペシャル・ローリング・サンダー」「ハリケーン・ボルト」といったフィニッシュ・ブロー(必殺技)が次々と繰り出されるボクシング漫画「リングにかけろ」こと「リンかけ」。
後に「聖闘士星矢」を大ヒットに導いた車田正美先生の、「聖闘士星矢」と並ぶ代表作の一つであるこの「リンかけ」が、記念すべき週刊少年ジャンプ初の最終回巻頭カラーという偉業を達成しました。
後のジャンプ黄金期へと突入するきっかけとなった「リングにかけろ」、その人気の凄まじさは、当時の「集英社ビル改装はリンかけ大ヒットのおかげ」という巷の噂からも伺えることができるのではないでしょうか。ちなみにこの最終回、宿命のライバルである高嶺竜児と剣崎順との世界タイトルマッチの決着回でした。リアタイでこの歴史的瞬間を目撃できたのは幸せでしたね。
ドラゴンボール 鳥山明
作 者 | 鳥山明 |
連載開始 | 1984年(昭和59年)51号 |
連載終了 | 1995年(平成7年)25号 |
ジャンプコミックス巻数 | 全42巻 |
ジャンプ最盛期の文句なしの看板漫画であった鳥山明先生の「ドラゴンボール」もまた、有終の美を巻頭カラーで飾った漫画です。ハッキリ言ってこの作品が巻頭最終回でなければどの作品が巻頭最終回になるのか?ってくらい当然の結果ですよね。
魔人ブウの生まれ変わりである少年ウーブと孫悟空が修行の旅に出るという幕引きとなった「ドラゴンボール」最終回ですが、アニメではこの後のオリジナルストーリーが描かれ、連載終了から20年を経た2015年にはテレビアニメ「ドラゴンボール超」がスタートするなど、世代を超えて世界中で愛され続けている「ドラゴンボール」。文句なし、まさに日本を代表する漫画・アニメです。
コメント
凄い視点の記事ですね。いつもながら感心しております。
やはり切れ味バツグンだったのは「スラムダンク」ですね。当時のショックや寂しさ、納得感などの感情がごちゃ混ぜになって…でも素晴らしい作品を有難うございます!感…は今でもよく覚えています。
ifはありませんが、「北斗の拳」がラオウ編で終わっていたら5作品目だったかも⁈
北斗の拳は本当に惜しかったですよね。ラオウとの戦い以降は完全に蛇足になってしまいました。リキ太さんのおっしゃる通り、あそこで終わっていれば間違いなく巻頭カラー最終回だったでしょうね。
個人的にキレイな終わり方だったなぁと思ったジャンプ作品が「封神演義」でした。今話題の「鬼滅の刃」も最終回は賛否両論呼んでますが、漫画の畳み方って本当に難しいなと思いますね。