日本のみならず海外でも多くのファンを持つ人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」。作者の荒木飛呂彦先生の音楽ファンぶりは有名で、作中に登場する人物名やスタンド能力名などは洋楽をモチーフにしたものが多いことでも知られていますよね。
原作ファンからも評価の高いテレビアニメ作品でもそんなジョジョの世界を反映させたかのように、歴代アニメのエンディングテーマには洋楽アーティストの曲が使用されています。
ここではそんなアニメ版ジョジョの奇妙な冒険におけるED曲フルをアーティスト紹介とともに見てみましょう。
ジョジョの奇妙な冒険 1st(第1部&2部)ED曲
イエス「ラウンドアバウト」
記念すべきアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」1st seasonのエンディングソングとなったのはイギリスのプログレッシヴ・ロックバンド「イエス」の「ラウンドアバウト」。1971年に発表された彼らの4thアルバム「こわれもの(原題:Fragile)」からシングルカットされた、アルバム2曲目を飾る初期イエスの代表的な曲といっていいでしょう。
ピンク・フロイドやELP、キング・クリムゾンらとともにプログレッシブ・ロックの全盛期を支えたイエスの最もプログレしていた頃の曲がこの「ラウンドアバウト」なのですが、この時期のイエスの曲の中ではかなり分かりやすい…というかとっつきやすい曲だと思いますね。だからこそヒットしたともいえるでしょう。とはいえそのドラマチックな展開力やテクニカルなインストパートはやはりイエス。コマーシャリズムと芸術性を見事に融合させた名曲です。うねりまくるクリス・スクワイアのベースラインが鳥肌ものですね。
最後にイエス最大のヒット曲もご紹介しておきましょう。ビルボード全米1位に輝いた「ロンリー・ハート(原題:Owner Of A Lonely Heart)」(1983年)です。日本でも数多くのCMで使用されている超人気曲ですね。
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース(第3部)ED曲
バングルス「エジプシャン」
1982年デビューのアメリカン・ガールズバンド「バングルス(The Bangles)」。数多くある彼女たちの代表曲の一つがこの「エジプシャン(原題:Walk Like an Egyptian)」。「ジョジョの奇妙な冒険スターダストクルセイダース」の第3話から24話までエンディング曲に使用されたこの曲は全米1位に輝きました。ファンの方ならご存知の通り、第3部はエジプトにいるDIOを倒すために承太郎たちが旅をしながら戦うというストーリーで、この曲とアニメのストーリーコンセプトともシンクロしています。
楽曲の良さに加えてメンバーのルックスの良さも加わって大ブレイクしたこのバングルス。日本でも大人気で多くのファンを持っていたバングルスの日本での人気を決定的にした、この「エジプシャン」と同じくアルバム「シルバースクリーンの妖精 (原題:Different Light)」に収録されたもう1曲の人気曲をご紹介しておきましょう。こちらも日本でテレビCMなどに使用された人気曲「マニック・マンデー」です。バングルス知らない人でもこの曲のサビは知っているという人も多いのではないでしょうか。
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース(第3部)ED曲
パット・メセニー・グループ「ラスト・トレイン・ホーム」
「ジョジョの奇妙な冒険スターダストクルセイダース」第24話から最終話まで使用された二代目エンディング曲がこの「ラスト・トレイン・ホーム(原題:Last Train Home)」。ジャズ/フュージョン界の巨人、パット・メセニー率いるパット・メセニー・グループが1988年に発表した「スティル・ライフ (トーキング)」収録曲です。
これまでにグラミー賞10度獲得するというジャズ・フュージョン界を代表する存在であるパット・メセニー・グループですが、ジャズに造詣の深いタモリさんや松任谷由実、矢野顕子といった音楽界の大御所もファンであることを公言する超一流ミュージシャンでもあります。
変拍子を多用し、複雑なコード進行やハーモニーを駆使しながらも実に耳触りの良い音楽に仕上げているこのパット・メセニー独特の音楽性はまさに唯一無二のものといっていいでしょう。聞いているだけで風景や世界が浮かび上がってくる、まさに視覚に訴えかける音楽です。
この「ラスト・トレイン・ホーム」も、聞いているだけで承太郎やジョセフ、ポルナレフ…そして散っていった花京院にアヴドゥル、イギーら皆で旅をしている姿が思い浮かんできます。ジョジョファンにとってはもはやアンセムであるといっても過言ではない曲なのです。最後に全員の集合写真が舞い降りてくるエンディングラスト…涙なしでは見られません。
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