卓球世界選手権(世界卓球) 団体戦と個人戦別開催システムの謎 大会の歴史や三大大会との比較等

ロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪の2大会連続でのメダル獲得や、男子の水谷準、女子の福原愛、石川佳純、そして新世代のみうみまコンビ(平野美宇&伊藤美誠)らスター選手の出現によってかつてない盛り上がりを見せている日本卓球界。

かつては卓球王国として世界を席巻してきた日本がその座を中国に明け渡して数十年経ちますが、オリンピック卓球競技での金メダル獲得とともに日本卓球界の最大の悲願といえるのが、世界卓球選手権での日本人(日本チーム)優勝です。

ここでは卓球のタイトルの中でも最も古い歴史を誇り、権威のある大会、「世界卓球選手権」についてご紹介したいと思います。

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オリンピック、ワールドカップと並ぶ卓球世界三大大会、「世界卓球選手権」

世界卓球選手権は、「オリンピック」と「ワールドカップ」と並んで、卓球界では三代世界大会と呼ばれている国際大会です。近年ではその模様は日本ではテレビ東京が放映権を獲得して毎年「世界卓球○○(○○には西暦)」と銘打って放送していますので、一般の視聴者の方の中には「世界卓球」といった方が通りがいい方もいらっしゃるかもしれませんが、大会の正式名称は「世界卓球選手権」といいます。

オリンピック、ワールドカップ、そして世界卓球選手権、この3つが俗に言う卓球の三大世界大会と位置付けられており、この3つ全てのシングルスで優勝することを中国では「大満貫(だいまんがん)」と呼び、卓球選手としての最大の名誉であるとしています。

しかし、この三大世界タイトルと呼ばれている3つの大会、その歴史には大きな差があります。という事でそれぞれの第1回開催年を比べて見ましょう。

オリンピック卓球競技 1988年(ソウル五輪より正式競技に)

世界卓球選手権    1926年(ロンドン大会より)

ワールドカップ    1980年(団体戦は90年から女子は96年から)

もう断トツの歴史を誇っているのが世界卓球選手権。何とその歴史は90年以上という驚くべきものなのです。他の大会が40年にも満たないのを考えれば余計にその凄さが際立つというものです。

4年に1度しかチャンスがないという希少さと、スポーツイベントとしての規模の大きさや注目度といった部分から、競技者としてのステータス的にはオリンピックが一番なのかもしれませんが、純粋に卓球の大会としての権威や格、歴史を考えれば、最も価値ある大会であるのが世界卓球選手権といえるのではないでしょうか。

世界卓球放送のテレビ東京の番宣での「今年は個人戦」の意味とは?

世界卓球選手権が、卓球界にとっていかに重要な大会であるかというのはなんとなくご理解いただけたのではないかと思います。

ところで、前述したようにここ最近はテレビ東京系列がこの「世界卓球」を毎年放送しているのですが、うちの母がそのテレビ放送告知を見ていてわたしに聞いてきました。実はその告知では出演者(アナウンサーだったかな?汗)がこういっていたのです。

「世界卓球、今年は個人戦です!!」

と。

これを聞いていた母はわたしに、

「今年は個人戦って言ってるけど、どういう事?団体戦は無いの?」

と。

まあ疑問はごもっともでしょう。特に、「今年は個人戦」とかいわれると普通は「??」となりますよね。というわけで、その辺りの事も話しておきましょう。

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団体戦と個人戦を隔年で交互に行う世界卓球。その起源はユーゴ内戦

世界卓球選手権というのは毎年行われているのですが、団体戦と個人戦を交互に1年づつ行っているのです。個人戦は男女シングルスの他、男女ダブルス、混合ダブルスの各種目が行われます。それでは、大会の直近の10年間を見てみましょう。

2008年 団体戦 中国・広州大会
2009年 個人戦 日本・横浜大会
2010年 団体戦 ロシア・モスクワ大会
2011年 個人戦 オランダ・ロッテルダム大会
2012年 団体戦 ドイツ・ドルトムント大会
2013年 個人戦 フランス・パリ大会
2014年 団体戦 日本・東京大会
2015年 個人戦 中国・蘇州大会
2016年 団体戦 マレーシア・クアラルンプール大会
2017年 個人戦 ドイツ・デュッセルドルフ大会

とまあ、綺麗に団体・個人を交互に行っているのです。西暦の奇数年は個人戦、偶数年は団体戦、という感じですね。

しかし1926年のロンドン大会の最初からこういった隔年で団体戦と個人戦を別々に行うスタイルの大会であったのかといわれればそうではありません。このスタイルになってからの歴史は比較的浅く、第44回の1997年マンチェスター大会までは団体戦と個人戦を同時に行っていました。しかし第45回大会を予定していた、1999年のユーゴスラビア(当時)のベオグラード大会が、ユーゴ内戦によって開催が難しくなったことから急きょ開催地を変更、団体戦と個人戦を別々に開催することとなったのです(45回大会の個人戦は1,999年にオランダ・アイントホーフェンで、団体戦は2000年にマレーシアのクアラルンプールで行われました)。

そして続く2001年の第46回の大阪大会こそ団体戦と個人戦が同時に開催されましたが、続く2003年フランス・パリ大会は個人戦、2004年のカタール・ドーハ大会は団体戦という風にセパレートとなって今の形となりました。

この国際大会では稀な団体・個人の別開催の裏には戦争という政治的背景があったわけです。負の歴史の遺産ともいえますが、個人的には毎年世界選手権を楽しめるようになったのでこの開催スタイルは結果として良かったのではないかと思いますね。

1979年平壌(ピョンヤン)大会男子シングルス・小野誠治以来の世界卓球優勝を!

冒頭でも述べたように、現在の日本卓球界を取り巻く状況はかつてない程に盛り上がっているといっていいでしょう。

そんな日本卓球界の至上命題でもある「打倒中国、世界一奪回」は、オリンピックでの男女メダル獲得、ワールドカップ女子シングルスでの平野美宇優勝などというビッグニュースによって手の届くところにきた感さえあります。

しかしやはり本当の意味での卓球日本の復活というのは、これまで日本の数多の名選手たちが世界の強豪を破って優勝してきた最も歴史と権威のある国際大会、「世界卓球選手権」で優勝する事で成し遂げられるのではと個人的には思いますね。

リオデジャネイロ五輪では、男子シングルスで銅メダルに輝いたエースの水谷準選手が団体戦で中国トップ3の一人、許キン選手を破り、シングルスでも敗れたとはいえ世界チャンピオンの馬龍選手と素晴らしい熱戦を演じました。2017年に行われたアジア選手権女子シングルスでは、平野美宇選手が中国の世界ランキング1位・丁寧、3位朱雨玲、5位陳夢を次々と撃破して優勝してしましました。手も足も出なかった中国の影が見えてきたと誰もが感じている事でしょう。

そんな日本卓球界をさらに盛り上げるためにも、カミソリスマッシュで世界を制した世界卓球選手権で1979年平壌大会での小野誠治さん以来の優勝を期待したいですね。

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