世界卓球選手権団体戦のシステム・ルール解説 全試合シングルス版ABCXYZ方式の五輪・W杯との違いとは?

オリンピック、世界卓球選手権、そしてワールドカップという卓球の三大国際大会において、個人戦とともに行われるのがチームとして国同士が戦う団体戦。

世界卓球選手権とオリンピック及びワールドカップにおける団体戦の方式は大きく違っています。

ここでは、世界卓球における団体戦システムを具体的事例を出しながらなるべくわかりやすく解説していきたいと思います。

なお、オリンピックとワールドカップにおける団体戦システムについてはこちらをご覧ください。

[卓球団体戦]オリンピック新システムとは?

スポンサーリンク



5試合で3勝先勝の国が勝利する卓球団体戦。オリンピック・チームワールドカップとの違いは?

まず、卓球の団体戦というのは対戦するチーム(国)同士で5試合を戦い、先に3試合で勝利したチームが団体戦としての勝利を得ることとなります。どちらかが3試合に勝利した場合、未対戦の試合があってもその試合は施行されません。つまり、3-1ないし3-0という試合結果の場合は残った1試合ないし2試合は行われないという事となります。

ここまではオリンピック及びチームワールドカップでの団体戦方式と同じです。

大きな違いはその5試合の内容となります。

オリンピック及びチームワールドカップでは4試合のシングルス戦と1試合のダブルス戦の計5試合で雌雄を決するのに対し、世界卓球選手権では5試合の全てがシングルス戦で行われることとなるのです

日本と中国の女子頂上対決を例に五輪団体戦のABCXYZシステムを解説

国際大会などで行われる卓球独特の団体戦方式をABCXYZ方式といいます。

しかしABCXYZ方式といっても、オリンピック及びワールドカップでのABCXYZ方式と、世界卓球選手権におけるABCXYZ方式とは若干異なっています。

ここでは両チームともが3名づつの選手を出し合ってシングルスの5試合で勝敗を決する世界卓球選手権におけるシステム・ルールを解説するのですが、この世界卓球におけるABCXYZ方式をわかりやすく説明するために、2016世界卓球選手権マレーシア・クアラルンプール大会における女子団体戦決勝、日本対中国戦を例にとって説明したいと思います。

日本女子と中国女子の2016世界卓球女子団体決勝戦を例にABCXYZルールを解説

世界卓球2016マレーシア大会では女子団体戦で日本と中国が激突しました。

試合前に対戦する両チームがまずコイントスを行い、両チームを「ABC」か「XYZ」かに決めます。この世界卓球2016女子決勝戦の場合、コイントスの結果、日本がABCで中国がXYZに決定しました。

日本はABC、中国はXYZに出場する選手名を当てはめます。各チームの監督はこう割り振ってオーダーを決定しました。

日本チーム
A 福原愛
B 石川佳純
C 伊藤美誠

中国チーム
X 劉詩文(りゅうしぶん/リュウ・シウェン)
Y 李暁霞(りぎょうか/リ・シャオシャ)
Z 丁寧(ていねい/ディン・ニン)

両チームのオーダーは以上のように決定されました。

そしてこのオーダー決定の時点でどの選手がどの選手と戦うのかというのが既に決定しているのがABCXYZ方式の特異的な、そして面白い部分でもあります。

スポンサーリンク



2試合づつシングルスを行う2人の絶対的エースを持つチームが有利となる世界卓球システム

ABCXYZ方式の場合、既に誰が誰とどの試合で戦うのかが定められています。既にABC及びXYZに割り振られた選手たちがいつ誰と戦うのかのマニュアルが最初から定められており、そのマニュアルが以下の通りとなるのです。

試合順 試合形式 ABC側 XYZ側
第1試合 シングルス1 A選手 X選手
第2試合 シングルス2 B選手 Y選手
第3試合 シングルス3 C選手 Z選手
第4試合 シングルス4 A選手 Y選手
第5試合 シングルス5 B選手 X選手

この試合順…といいますか方程式は最初から決定済みであり、各チームはコイントスで決まったABC若しくはXYZに各選手を当てはめていくだけなのです。

上の図を見てもらえばお分かりの通り、ABC側でいえばA及びBに入る選手、XYZ側ではX及びYに入る選手がそれぞれ2試合のシングルス戦を行う事となります。俗にいう“2点使い”といわれるポジションであり、一般的にはチームのエース格がこのA&BとX&Yに入ることになるパターンが多いです。

そしてこの2人のエース級同士は必ずや相手の2人のエースと対戦します。この2人で5ポイントのうち4ポイントを占有するという事であり、団体戦の勝敗に大きく関わってくることとなります。

ちなみに2点使いから外れたC選手とZ選手は第3試合で必ず対戦することも決定しています。

五輪ルールに比べると比較的シンプルで解り易い世界卓球の団体戦ルール

では早速ABCXYZ方式による図式に上述した日本女子チームと中国女子チームのオーダーを当てはめてみます。これによって全5シングルスゲームの対戦が明らかとなります。

試合順 試合形式 日本チーム(ABC側) 中国チーム(XYZ側)
第1試合 シングルス1 福原愛選手 劉詩文選手
第2試合 シングルス2 石川佳純選手 李暁霞選手
第3試合 シングルス3 伊藤美誠選手 丁寧選手
第4試合 シングルス4 福原愛選手 李暁霞選手
第5試合 シングルス5 石川佳純選手 劉詩文選手

日本は2点使いとなるAとBに福原愛選手と石川佳純選手、中国2点使いのXとYに劉至文選手と李暁霞選手を起用、この2選手はそれぞれ2点使いの選手同士で対戦することとなりました(実際には中国が3連勝したために第4・5試合は行われず)。

オーダーによってはシングルスの対戦の裏をかきやすいオリンピック&ワールドチームカップでの団体戦方式に比べると、かなりシンプルな方式だといえるかもしれません。とにかくA・B選手とX・Y選手は必ず対戦するという事ですからね。

こういった団体戦ルールを理解したうえで観戦すれば、よりオーダーによる各チームの意図や戦術がわかりやすくなることは間違いないでしょう。

関連コンテンツ(PR)

スポンサーリンク

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

コメントを残す

このページの先頭へ