卓球トップ選手が世界を転戦するITTFワールドツアーシステム ジャパンオープン荻村杯がプラチナと呼ばれる理由等

リオ五輪では男女団体、男子シングルスの3種目でメダルを獲得し、卓球ワールドカップでは平野美宇選手が日本人でW杯初のシングルス優勝を果たし、世界卓球では吉村真晴&石川佳純ペアがミックスダブルスで優勝を果たす等、かつてない盛り上がりを見せている日本卓球界。

男子の水谷隼や丹羽孝希、張本智和、女子の石川佳純や平野美宇、伊藤美誠ら日本のトップ選手たちが普段戦っているのがITTFワールドツアーというものなのですが、意外とこのワールドツアーが何なのかというのは知らない人が多いのが実情です。

世界の卓球トップ選手たちが世界を転戦してしのぎを削っているITTFワールドツアーについてここでは説明しましょう。

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プロテニスとよく似ている卓球のワールドツアー、そのシステムの歴史

よくスポーツニュース等でも耳にする、卓球のITTFワールドツアーという単語。或いは単純に「卓球のワールドツアー」と紹介している媒体もありますよね。

このITTFワールドツアーとは、ITTF(国際卓球連盟)が主催している国際オープン大会の総称であり、そのITTF主催の国際オープン大会は毎年1月から11月までの間、世界の各地で開催されています。カテゴリーは規模の大きな、格の高い順にプラチナ、レギュラー、チャレンジの各イベントに格付けされています。

このITTFワールドツアーが始まったのが1996年。20年以上の歴史を誇っています。それまでは各国でそれぞれ単独に開催されていた卓球の国際大会でしたが、ITTF(国際卓球連盟)が統括して日程などを決めて世界中をサーキットするようなツアー形式にして名前も「ITTFプロツアー」としました。その後、2012年から名称を現在の「ITTFワールドツアー」へと変更して現在へと至っています。

近年錦織圭選手の活躍によってテニスの男子プロテニス協会(ATP)主催の「ATPワールドツアー」の認知度がここ日本でも飛躍的に上がってきています。もしATPツアーの事をご存知の方でしたら、この「ITTFワールドツアー」の内容も理解しやすいかもしれませんね。大会毎にカテゴリーがあり、その大会の成績によってポイントが加算されて世界ランキングが形成され、大きな大会でのシード権やグランドファイナルへの出場権利に繋がっていく・・細かな部分での違いはありますが、大筋はほぼ一緒といってもいいでしょう。

プラチナ、レギュラー、チャレンジのイベントごとのツアー2017全大会一覧

それでは2017年のITTFワールドツアーの概要をご紹介しましょう。以下が2017年のITTFワールドツアーの日程と大会名となっています。開催国名が大会名ですね。太赤字がプラチナイベント、太青字がレギュラーイベント、太黒字がチャレンジイベントとなっています。

1 月 ハンガリーオープン
2 月 インドオープン
2 月 カタールオープン
3 月 ベラルーシオープン
3 月 タイオープン
4 月 韓国オープン
4 月 チリオープン
4 月 スロベニアオープン
5 月 クロアチアオープン
5 月 ブラジルオープン
6 月 ジャパンオープン
6 月 中国オープン
7 月 オーストラリアオープン
8 月 平壌オープン
8 月 ナイジェリアオープン
8 月 チェコオープン
8 月 オーストリアオープン
9 月 ブルガリアオープン
10月 ポーランドオープン
10月 ベルギーオープン
11月 ドイツオープン
11月 スウェーデンオープン
11月 スペインオープン

その年によって開催地や大会の格付は微妙に変わってきますが、2017年は以上のような6つのプラチナイベント、6つのレギュラーイベントと11のチャレンジイベントという世界五大陸・23カ国における23大会による開催となっています。2017年は名称を「ライオン卓球ジャパンオープン荻村杯2017」と冠して行われた2017年のプラチナジャパンオープンは、世界で6大会しか開かれないプラチナイベントとして開催されました。他のカテゴリーなどに比べて賞金額などでツアートップクラスとなるプラチナイベントを開催できる国という事は、王国中国に次ぐ卓球人気国でもあるという証明でもありますね。

ちなみにこのワールドツアーの合間を塗る形でオリンピックや世界卓球、さらにワールドカップなどは行われる事となっています。どの大会に参加してどこにピークを合わせるのか?その年々によってプランを立てる選手の長期的戦略性も大いに注目されるところとなります。

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卓球世界ランクを決定するためのポイント獲得の場となるITTFワールドツアー

卓球における選手紹介の際によく選手名と一緒に紹介される事の多い世界ランキングですが、この世界ランキングを決める際に重要になってくるのがこのITTFワールドツアーにおける成績です。ITTFが決定する卓球世界ランクを決めるポイントがもらえるITTF主催の国際大会の中でも、大会数的に群を抜いて多いのがワールドツアーにおける国際大会ですから当然といえば当然です。

一つの大会において獲得できるポイントの数で言えば、世界三大卓球大会といわれているオリンピック、世界卓球選手権卓球ワールドカップ等の方が先にご紹介したワールドツアーのオープン大会よりも高いのですが、オリンピックは4年に1度、世界卓球選手権も個人戦は2年に1度しか行われないなど、いかんせん大会の頻度が少ないですよね。となると、やはりプラチナイベントで6大会、レギュラーイベントで6大会づつ1年の間に組まれているワールドツアーでの活躍が世界ランクの上昇・維持には大きく関わってくるという事になるのです。

ちなみに日本選手のITTFワールドツアー派遣数は世界でも最多であり、故にポイント獲得の機会も多くて有利だからランキングも高く出る・・と思われがちですが、卓球の世界ランキングの場合、加算方式ではなく、加減点方式です。負ければ減点されるので一概に参加大会が多ければランキングに有利というわけでもないのです。確かに中国選手は一部のトップ選手以外は国際大会に出場する機会が著しく少ないので、実力に比例しない低ランクの選手がゴロゴロいますが、だからといって国際大会に出まくればいいというものでもないのが卓球の世界ランキングの優れた部分ともいえるかもしれませんね。

日本国内での卓球人気過熱でITTFワールドツアーの大会が民放テレビで視聴できる?

近年は卓球人気の高まりによって、日本で行われる国際卓球大会等もなかなかチケットが取りずらいという状況となっていますね。前述したプラチナジャパンオープン荻村杯も凄い盛り上がりでしたね。会場だけでなく、マスコミもスポーツニュースで取り上げるなど、世界卓球で張本智和選手や平野美宇選手らが大活躍した直後という事もあって日本国内での卓球は今凄い注目度となっています。

そんな日本での卓球人気の過熱にともなって注目度が飛躍的に上昇しているITTFワールドツアーの各大会。CSなどで放送されているツアーの各大会などの中継も多くみられるようになってきました。

何度もテニスを引き合いに出して申し訳ないのですが、男子プロテニスツアーはグランドスラムのみならず、錦織圭の出場する大会はマスターズ1000や500シリーズなどでもNHKや民放が試合を放送するようになってきました。テニスという競技は試合時間が伸びる事や順延、中止などが多くてテレビ局的には非常に扱いにくいコンテンツという事でこれまで敬遠されがちだったのですが、錦織圭という一人の日本人選手の出現によって全てが変わったといっても過言ではありません。

卓球も女子の平野美宇と男子の張本智和という十代の天才的選手の出現、さらには水谷隼、石川佳純、伊藤美誠、丹羽孝希、吉村真晴といった人気選手の活躍によって、世界三大大会(五輪、世界卓球、W杯)以外でも十分にテレビ各局が中継してもメリットのある条件が整いつつあります。

既に卓球も五輪の時だけ、世界卓球の時期だけ、注目されるという以上のスポーツとなってきたのかもしれませんね。このITTFワールドツアーの熱戦が多くの媒体で目に出来るようになれば、さらに日本における卓球人気は盤石のものとなるのかもしれません。

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