2016全米オープンテニス展望 錦織圭のドロー(組合せ)、対戦相手、戦績からグランドスラム制覇の可能性を探る!

いよいよ日本時間の8月29日から全米オープンテニスが開幕します。

2016年のグランドスラム最終戦となるUSオープンで日本の錦織圭は悲願のグランドスラム初制覇はなるのか?

昨年1回戦負けを喫した雪辱を期して臨む2016全米オープンの展望などを見ていきたいと思います。

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5セットマッチのグランドスラムではいかに余力を残して勝てるかがポイント

錦織圭選手はここまでATPツアーで通算11勝を挙げ、日本人記録を更新し続けています。しかし11勝は全てATP250か500のグレードの大会であり、マスターズと呼ばれる1000、そしてさらにその上の最高峰のグレードとなるグランドスラム(全米、全英、全仏、全豪)での優勝はまだありません。

マスターズもグランドスラムも決勝までは進んだもののこれまでいずれも決勝で涙を呑んでいるのです。

そしてこの全米オープンは2年前に錦織選手が決勝まで進んだ最も相性の良いグランドスラムであり、だからこそ日本のテニスファンの間でも一番優勝の期待が大きいとされている大会です。

サーフェスは錦織選手得意のハードコートで行われます。試合形式は3セット先取の5セットマッチ。普段のATPツアーの3セットマッチに比べると疲労度は比べるまでもありません。コンディショニングが大きなカギを握るとともに、どれだけ余力を残して勝ち上がれるかも大きなポイントとなってくるでしょう。なるべくセットを落とさずに勝ち上がる事が重要となります。

過酷なATPツアーポイントによるランキングの決定システム

2016年のATPツアーの獲得ポイント数によるランキング上位8人の選手には、シーズン最後に行われるATPツアーファイナルへの出場権が与えられます。

このツアーファイナルは言ってみれば、年間チャンピオンを決める戦いのようなものであり、プロテニス選手にとっては大きな目標となる大会でもあります。

錦織選手の8月29日現在の世界ランキングは7位。この順位をキープすればツアーファイナル出場権を獲得できるということとなりますが、そのためにもこの全米オープンテニスは大きな意味を持ちます。

昨年の錦織選手はこの全米オープンで1回戦負けを喫しているので、もしも万が一今年1回戦で敗れたとしてもポイントが減る事はありません。逆に言えば、1つ勝ち進むごとに確実にポイントを加算できるという事になります。つまり、この全米オープンはポイントを大量に加算し、ランキングを上げる大きなチャンスという事です。

テニスのツアーポイントというのは非常に過酷なシステムとなっており、ツアーでの成績で獲得したポイントは1年間で失効してしまいます。例えていうならば、昨年全米オープン優勝者のジョコビッチは、昨年の全米オープン優勝で得た大量の獲得ポイントを、今年の全米オープン終了時に失うという事になります。つまり、ジョコビッチは今年の全米オープンで優勝して初めてポイントを維持する事が出来るという事です。仮に準優勝だったとしても、昨年の優勝ポイントが消えてしまいますので、トータルではポイントはマイナスになってしまうという事ですね。

昨年まさかの1回戦負けを喫した錦織選手にとってはポイント大量加算のチャンスであるという皮肉な結果となっているのです。

ここで大きくポイント加算に成功すれば、3年連続でのツアーファイナル進出に大きく前進する事が出来ると言えるでしょう。

初戦・ベッカー戦はストレート勝ちがノルマ

さて、それではここで早速錦織圭選手の組み合わせに沿って対戦相手を予想していきましょう。

まずは1回戦。

錦織圭選手は日本時間8月31日の0:00(8月30日の24:00)から、世界ランク96位・ドイツのベンジャミン・ベッカー選手と対戦する事となっています。

これまでの錦織選手との対戦成績は錦織選手の2勝1敗となっており、対戦試合の全てはハードコートでの試合となっています。

35歳のベテラン選手のベッカー選手は上背こそないものの粘り強いストロークを身上とするマルチプレーヤーです。錦織選手の唯一の敗戦は2010年の事であり、逆に錦織選手の2勝はともに2014年と、錦織選手が本格化してからは負けていません。

油断は禁物ですが、爆発力のあるプレーヤーではないので錦織選手としては、自分の実力を出し切る事が出来れば問題の無い相手だと思いますね。強烈なサーブやストロークがあるわけではないので、錦織選手の早い展開が最もハマりそうな相手だと思います。

出来ればストレートで降して次戦のためにも体力を少しでも温存させる戦いが求められるでしょう。

ドローに恵まれた2・3回戦。錦織にとっては得意のプレースタイルの選手か?

2回戦に進出したと仮定すると、対戦相手は世界ランク95位のカレン・カチャノフ(ロシア)と世界ランキング115位のトーマス・ファビアーノ(イタリア)との対戦となります。

この両者はこれまで錦織との対戦経験がなく、どちらが勝ち上がってきても初対戦となります。初対戦という事でもちろん慎重に試合に入らなければいけませんが、実力的には錦織選手よりも2枚も3枚も格下と言える選手です。ここもまず問題は無いでしょう。1回戦と同じく、ストレートできっちり勝ち切る内容が求められます。

3回戦では第25シードの世界ランキング26位、フィリップ・コールシュライバー(ドイツ)との対戦が濃厚です。

ここまでの錦織選手との対戦は、錦織選手の1勝0敗。唯一の対戦は今年のグランドスラム、全豪オープンテニス。6-4,6-3,6-3で錦織選手が3-0のストレート勝を収めていますね。

この選手も初戦で対戦するベッカー選手と似たタイプの選手です。32歳のベテランであり、フットワークと正確なストロークを武器とした安定感が持ち味の選手と言えます。逆に言えば、ビッグサーバーのような爆発力のある選手ではありません。ラリー戦が主となる事が予想されるため、ラリーには無類の強さを誇る錦織選手にとっては非常にやりやすい相手と言えると思います。

世界ランキングは25位と上位ですが、そのランクの選手の中では錦織選手にとっては比較的やりやすい相手と当たってくれたという印象ですね。

ここも出来れば無駄なセットを落とすことなく次の4回戦に向けてスタミナをロスしたくないですね。

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4回戦はゴフィンかカルロビッチか?出来れば避けたいビッグサーバー

4回戦で対戦するのが予想されるのは、第12シードで世界ランキング14位のダビド・ゴフィン(ベルギー)か第21シードで世界ランク23位のイボ・カルロビッチ(クロアチア)のどちらかが濃厚です。

ちなみに、ゴフィンとの対戦成績は錦織選手の3勝0敗、サーフェス別でみると、ハードで2勝、クレーで1勝です。

カルロビッチとは錦織の1勝2敗。うち錦織の1敗は1セット途中での棄権というものです。錦織の棄権を除いた対戦成績は1勝1敗であり、サーフェスは全てハードコートとなっています。

この両者は全く正反対のプレーヤーですね。ゴフィンは攻守のバランスの取れたオールラウンドプレイヤーであり、カルロビッチは2m11cmの長身から打ち下ろす強烈なサービスが武器の典型的なビッグサーバーです。

どちらも強敵なのは間違いないですが、錦織選手にとって嫌なのは間違いなくカルロビッチの方ではないでしょうか。何といってもビッグサーバーは確変の危険性が怖いです。ハードコートであればなおさらですね。

ただしゴフィンと戦う事となれば、ある程度長い試合になる事は覚悟しなければなりません。お互いにラリー戦を得意としている選手同士なのでかなりの消耗戦になるでしょう。消耗を抑えるのであればカルロビッチとの対戦の方がいいですが・・難しいところですね。

しかし個人的には勝ち進める相手の方がベストだと思いますので、その意味では一発のあるカルロビッチよりもゴフィンの方がリスクは低いと思います。

準々決勝は順当ならば世界2位マレーと ファーストサーブが勝利のカギ

4回戦を突破すればいよいよベスト8、準々決勝となります。

そしてここでラスボス級の強敵が待ち構えています。

先日のリオ五輪で苦杯を喫した第2シード、世界ランク2位のアンディ・マレー(イギリス)です。

出来れば準々決勝までのシード勢、ジル・シモン(フランス)やグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、フェリシアーノ・ロペス(スペイン)辺りにマレー狩りをしてほしいのですが、まあ期待は薄でしょう(笑)。ほぼ間違いなくここまで勝ち上がってくると覚悟しなければなりません。

錦織とマレーの通算対戦成績は錦織の1勝7敗。うちハードでの対戦成績は1勝6敗です。唯一の錦織の勝ち星は2年前のツアーファイナルでの勝利であり、その後は4連敗を喫している天敵ともいうべき存在です。

ご存知のように、守備がとにかく堅く、サービスも鋭くストロークも強烈なので、隙が全くありません。錦織が勝つには100%の状態で全てを出し切る事が前提条件となります。とにかくサービスゲームをきっちりキープ出来るように、ファーストサービスの確率を高く保つ必要があるでしょう。

数年前にはジョコビッチ、マレー、ナダル、フェデラーの4強状態と言われていた男子テニス界ですが、昨年あたりからは完全にジョコビッチとマレーの2強時代に突入した感があります。

ここに全てを賭けるつもりで当たっていってほしいですね。間違いなく最大にして最強の難敵です。

ラスボス級が控えるベスト8以上 体力温存が勝ち上がりのポイントに

準決勝は全く予想がつきません。シード通りにいけば第3シードのスタン・ワウリンカ(スイス)なのでしょうが、この山には先日のリオ五輪銀メダリストのフアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)や、勢いのある若手、ドミニク・ティエム(オーストリア)、ニック・キリオス(オーストラリア)などがおり、全く予断を許さない厳しいブロックとなっています。

ティエムやキリオスであれば錦織有利と見ますが、ワウリンカやデルポトロだと厳しい戦いとなるでしょう。まあ準決勝に進出してくる相手ですから簡単な相手なわけがないですよね(苦笑)

決勝では絶対王者・ノバク・ジョコビッチかリオで銅メダルを賭けて戦った砂魔神・ラファエル・ナダル当たりが順当でしょうか。

どちらにせよここまで来ると相手は全てラスボス級となる事は間違いありませんね。

出来ればマレー、ジョコビッチとは別ブロックに入って最低でも準決勝までは対戦を避けたかったところですが、致し方ありません。

とにかくなるべく疲労を残さずに勝ち上がり、少しでも良いコンディションでラスボス戦に臨む事が重要となるでしょう。

是非とも昨年1回戦負けという悔しさを晴らしてほしいですね。

追記9/1 初戦突破の錦織圭、2回戦はランキング95位カチャノフと

初戦のベッカー戦を3-1で勝ち上がった錦織圭選手。3セット目を落とした以外は全く危なげない試合でしたね。調子は良さそうです。

2回戦の相手はロシアのカチャノフ。初対戦となりますが、油断さえしなければ何の問題もないでしょう。ストレートで勝って余力を残したいところですね。

2回戦は日本時間の9月2日0:00(9月1日の24:00)開始予定となっています。試合はWOWOWで生中継される予定となっています。残念ながら地上波出の生放送は無さそうです。

ちなみに錦織選手のブロックのシード選手であり、3回戦で対戦する可能性のあったP・コールシュライバー(ドイツ)と、4回戦での相手となる可能性のあったD・ゴフィン(ベルギー)が相次いで敗れるという波乱がありました。3回戦の相手は全く分からなくなりましたね。対戦相手が決まったらまた随時追記していきます。

9/2追記 3回戦は芝巧者のランキング42位フランス・マユとの対戦

全米オープン2回戦でカチャノフ(ロシア)と対戦した錦織圭は、6-4.4-6,6-4,6-3の3-1で勝利して3回戦進出を決めました。

降雨により予定より1時間遅れで始まり、3セット目には同じく雨天により2時間40分の中断を余儀なくされるアクシデントがありましたが、動じることなく勝ち切りましたね。全体的にファーストサーブが低調だったのが苦戦を招いた要因でしょう。ここは次に向けてしっかり修正してほしいですね。

次戦は初対戦となるフランスのニコラ・マユ。世界ランキングは42位で錦織選手とは初対戦となります。典型的なグラスコート巧者のマユですが、今季は好調であり、ハードコートでも油断は出来ない相手です。しっかりと疲労を回復して臨んでもらいたいですね。

9/3追記 全米OP3回戦マユ戦は9月4日6時30分試合開始予定

全米オープン3回戦の錦織圭対ニコラ・マユ戦は日本時間の9月4日6:30開始予定と決まりました。

WOWOWでLIVE放送予定の他には現在の所放送予定は入っていません。

9/4追記 4回戦相手は211cmのビッグサーバー、カルロビッチに決定

錦織選手は3回戦でノーシードのニコラ・マユ(フランス)と対戦し、セットカウント3-1で逆転勝利して4回戦(ベスト16)への進出を決めました。

錦織圭選手は第1セットを落としたものの、その後は危なげなく3セットを連取。初対戦のマユ選手を退けました。ファーストサービスが不調でしたが、ストロークは試合を追うごとに精度・威力を増していき、鑑賞と言っていい内容でしたね。

4回戦の相手は身長2m11cmのビッグサーバー、イボ・カルロビッチ(クロアチア)。ハッキリ言ってこれまでの相手とは比べ物にならないくらいの強敵です。この大会の初戦では実に61本のエースを奪って全米オープン記録を更新するなど、サーブは絶好調。しかもサーフェスは球足が速く、ボールが高く弾むというカルロビッチにとってはこれ以上ない条件となっています。

非常に厳しい戦いとなる事は必至で、そう簡単にブレイクチャンスは訪れないでしょう。しっかりサービスゲームをキープするためにもファーストサーブの確立を挙げる事は必須となります。カルロビッチ、錦織ともにサーブの出来が勝敗を左右しそうですね。

試合は日本時間9月6日の4:00から開始予定となっています。

9/6追記 カルロビッチに完勝し、準々決勝では第2シードのマレーと対戦

錦織圭選手は、4回戦でビッグサーバーのカルロビッチに3-0ストレートで快勝し、準々決勝進出を決めました。

錦織選手はサービスゲームを軽々とキープする理想の展開。サービスゲームでプレッシャーを受け続けたカルロビッチは、数少ないブレイクチャンスをことごとく錦織選手にものにされました。

錦織選手にとっては、まさにビッグサーバーを倒すお手本のような試合でしたね。リターンも冴えに冴えていました。

次の準々決勝はいよいよアンディ・マレーとの対戦です。マレーは全米オープンのここまで4試合で失ったセットはわずかに1。相変わらず安定感抜群で絶好調です。

試合は日本時間の9月8日の予定となっており、恐らく日本時間の9月8日の2:00からか10:00からのどちらかになると思われます。

試合時間等が正式に決定しましたら、また追記していきます。

錦織圭対アンディ・マレーの試合時間は9月8日2:00からと決定しました。遅いですが応援しましょう。

9/8追記 世界ランキング2位のマレーを撃破!準決勝で第3シード・ワウリンカと対戦

全米オープン準々決勝で錦織圭選手は、世界ランク2位で第2シードのアンディ・マレー(英国)を3-2のフルセットマッチで破り、見事にベスト4進出を決めました。

ここまで通算対戦成績1勝7敗の天敵に対して、錦織は素晴らしいテニスを展開しました。まさに自分の持てる実力を出し切ったと言えますね。

それはスタッツを見ても明らかです。ファーストサーブ成功率やネットポイント数、ウイナー数などでマレーを大きく上回り、特にウイナーに至ってはマレーの29本に対して錦織は48本を決めています。いかにリターン、ストロークが冴えていたかを物語っていますね。

これでマレーには2勝目ですが、この全米オープン準々決勝と2014年のATPツアーファイナル、錦織の2勝はいずれも大舞台での勝利です。この勝利によってマレーには間違いなく錦織に対する嫌な意識が植え付けられたことでしょう。これは今後の戦いにおいても非常に重要であり、その意味でもこの勝利は非常に大きいと言えますね。

準決勝の相手は、準々決勝で大怪我から復活の怪物、フアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)を3-1で破って上ってきた世界ランキング3位、第3シードのスタン・ワウリンカ(スイス)。

錦織圭とのこれまでの対戦成績は錦織の2勝3敗。サーフェス別にみると、ハードコートで2勝2敗、クレーコートで0勝1敗です。全米オープンと同じハードコートでは互角の成績であり、直近の対戦では今年のマスターズ1000カナダ大会で錦織がストレート勝ちを収めています。

ワウリンカと言えば有名なのが、好不調の波が激しいという事です。絶好調の時にはジョコビッチだろうとマレーだろうと手も足も出ないほどのテニスをしますが、逆にダメなときは簡単に格下に負けてしまう事も珍しくありません。

準決勝でのワウリンカはどちらなのでしょうか。いずれにせよ、錦織圭にとってはマレー戦と同じく自分の実力を出し切る事が勝利への最低条件でしょう。

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