【リオ柔道】女子は連覇を狙う“野獣”松本薫、男子は金メダル最有力・日本柔道最強の男・大野将平が登場!

いよいよ開幕のリオオリンピック。

メダルラッシュが期待される日本選手団ですが、その中でもメダル量産の期待が高まるのが、日本のお家芸・柔道。

柔道競技2日目である8月8日(日)の柔道競技の日本人選手紹介や見どころ、海外のライバルたちなどをご紹介したいと思います。

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男子73kg級・大野将平(おおのしょうへい)最低でも金!立ちはだかるのは韓国アン・チャンリム

大野将平のプロフィール

生年月日:1992年(平成4年)2月3日生まれの24歳
出  身:山口県山口市
身  長:170cm
階  級:73kg級
出身校 :天理大学
所  属:旭化成

「最低でも金」大野将平の言葉が表す日本柔道が背負う宿命の重さ

大野将平選手が出場する男子73kg級は、日本国内の選手のレベルが高く、非常に激しい選考争いが繰り広げられてきました。

2012年のロンドンオリンピック銀メダリストの中矢力(綜合警備保障)、2010世界柔道の金メダリストで5度のグランドスラム優勝を誇るベテラン・秋本啓之(了徳寺学園職)、2016ワールドマスターズを制した若手のホープ・橋本壮市ら、誰がオリンピックに出場しても間違いなく金メダル候補筆頭になれる程の高レベルな代表選考の中で、最終的に選ばれたのが大野将平選手でした。

そんなハイレベルな国内の戦いを勝ち抜いた大野選手は、リオ五輪前にこんなことを語っています。

「調子が悪くても最低でも金。それくらいの実力差を見せつけられれば」

と。日本柔道界に宿命づけられた十字架の重さを現すとともに、それくらいの実力差がなければオリンピックで金メダルは叶わないのだなと、改めてオリンピックの難しさを痛感させられる言葉でした。

「最低でも金」というと、柔ちゃんこと谷亮子選手の「最高で金、最低でも金」という名言が思い出されますが、大野選手は別に谷亮子さんの言葉を拝借したわけではありません。この言葉の示すのは、

「もしも自分が10分の1の力しか出せなくて、相手が10の力を出してきたとしても勝てるだけの圧倒的な差をつけなければならない。オリンピックは何が起こるかわかりませんから・・」

という意味です。

世界のレベルが上がってきたとは言っても、まだまだ世界では質・量ともに圧倒的な強さを誇っている日本柔道。しかし前回ロンドンでは男子柔道は史上初の金メダルなしに終わりました。それくらいオリンピックというのは特別な場であるとの裏返しでもあります。

大野選手のこの言葉はそんなオリンピックの特殊性を現しているとともに、そんな修羅場で勝ち抜くための決意表明とも受け取れますね。まさにストイックな「侍」。オリンピックという魔物が住む舞台で、大野選手が見事に日本柔道の復活を高らかに宣言してくれることを期待してしまう言葉ですね。

一本を取りながら現実的思考も出来る柔軟さが大野将平強さの秘密

大野将平選手の持ち味は、何といっても前に出て一本を取る柔道、これに尽きます。

とにかく立ち技での強さは別格と言ってもいいもので、ロンドン銀メダリストの中矢力選手をして「立ち技では分が悪い」と言わしめる程なのです。

得意技は大外刈り、内股。そのキレは抜群で、とにかく前に出ては相手を畳に叩きつける、というこれぞニッポン柔道!!といった柔道の醍醐味に溢れたクラシックな日本柔道スタイルの継承者です。

海外勢に対する対戦成績も圧倒的で、まさに日本柔道界での金メダル候補ナンバーワンといえるでしょう。

一本を取る柔道に徹底してこだわりながら、一方で指導を取りに行く重要性や一本に拘りすぎると思わぬ落とし穴にはまってしまうという現実的で近代柔道的な考え方もしっかり有しています。日本柔道の良さを継承していながら、しっかりと時代の流れに合わせた柔道も出来る、こんな柔軟な思考が大野の別格の強さのもう一つの理由でもあります。

この男子柔道73kg級は日本選手が世界選手権を5連覇している、まさに他を寄せ付けない強さを誇る階級です。しかしオリンピックの金メダルは1996年のアトランタオリンピック・中村兼三選手以来20年遠ざかっています。

大野選手が20年ぶりに歴史の扉を開ける事になるのか?注目しましょう。

在日韓国人三世のアン・チャンリムが打倒大野の一番手 勢いと伸びしろに要注意

この階級での大野選手のライバルは、韓国のアン・チャンリム(安昌林)選手。京都市出身の在日韓国人三世であり、22歳と若いですが今が伸び盛りのまさにこの階級で最も勢いのある選手です。日本育ちらしくその柔道スタイルは立って組んで背負い投げや小外刈りで一本を狙っていくクラシックなスタイル。

最近の成績が絶好調であり、リオオリンピックまでに絶対王者である大野将平選手に追いついてしまうのでは?と見る向きも多い大器です。大野選手との通算対戦成績は4戦全敗と一度も勝てていませんが、昨年の世界選手権では優勝した大野選手が最も苦しんだ相手です。そこからの伸びしろを考えると、過去の対戦成績はあまり当てにしない方がいいかもしれません。とにかくこの選手が最も厄介な相手となる事は間違いないでしょう。

その他ではアゼルバイジャンのオルジョフ、グルジアのシャフダトゥアシビリ、北朝鮮のホン・ククヒョンなどがメダル候補として挙げられますが、むしろそれらの選手よりも無名の変則選手の方が大野選手にとっては危険な存在かもしれません。これらの選手とは既に格付けが終わっている感がありますね。

とにかく要注目はアン・チャンリムと大野将平がどこでぶつかる事となるのか?この階級はそれによってメダルの色が決定づけられる事となるでしょう。それくらいこの二人が抜けているとも言えます。

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女子57kg級・松本薫(まつもとかおり)野獣が五輪連続金メダルを狙う!寝技が冴えるか?

松本薫のプロフィール

生年月日:1987年(昭和62年)9月11日生まれの28歳
出  身:石川県金沢市
身  長:163cm
階  級:57kg級
血液型 :A型
出身校 :帝京大学
所  属:ベネシード
愛  称:野獣

燃え尽き症候群が心配された女王が狙うのはこの階級初のオリンピック連覇

ロンドンオリンピックは日本柔道界にとって大きな試練の大会となりました。

男子柔道は史上初の金メダル無しに終わり、女子が一つ獲得しただけ。そのたった一つの金メダルがこの松本薫選手の女子57kg級だったのです。

今回日本の柔道選手で五輪連覇という偉業に挑む権利を持つのはこの松本薫選手ただ一人。そしてそれはこの女子57kg級の歴史に名を刻む事でもあります。過去にこの柔道女子57kg級でオリンピック連覇を果たした選手は一人もいません。それだけ4年間トップ選手であり続け、さらにこのオリンピックで結果を出すというのは困難な事なのです。

実際にロンドンで金メダルを獲得した後の松本選手はケガを発症したり、集中力の欠如から格下に敗れるなどの試合があったりで、金メダル獲得という偉業を達成した後の「燃え尽き症候群」が懸念されたりもしました。中には「松本薫は終わった」などという口さがない意見もありました。

しかしロンドンから4年経ち、松本選手は再びオリンピックの舞台へと帰ってきてくれました。昨年の世界柔道では堂々の優勝を飾り、現役の世界女王としての堂々の凱旋です。

まさに「女王の帰還」ですね。

相手の弱点を攻めるスタイルはまさに【野獣】 寝技の時間が長いのも有利に

松本選手の異名として有名なのが「野獣」。端正なルックスからは想像できない試合前や試合中のその鬼気迫る表情からそう名付けられたのですが、松本選手の最大の武器がその闘争心。

まさに相手を飲み込むほどの気迫で圧倒し、その圧で相手をどんどん追い詰めていきます。

得意技は右組手からの大外刈り、小外刈りなどの足技、さらに袖釣込腰なども非常に得意としています。ただし、立ち技は日本人選手の中でも特別にキレるという訳ではなく、彼女の強さの秘密はその臨機応変なスタイルにあります。

自分の型はしっかり持ちながら、相手の弱点をとことん突いていき、付け込む隙があれば自分のスタイルを崩す事も厭いません。とにかく相手の弱点を攻め、そこから勝負を決めてしまいます。特定の型に拘らないこういった松本選手の戦い方は海外の選手からしてみれば研究しづらく、それが松本選手の海外選手に対する圧倒的な強さに繋がっています。

松本選手は寝技に強い事でも定評があります。得意パターンは立ち技で相手の体勢を崩し、そこから寝技に持ち込むというもの。今回のリオオリンピックではこれまでより審判が長い時間寝技の時間を割いてくれていると言う傾向があります。この点は松本選手にとって非常に大きなアドバンテージとなるでしょう。

こういった傾向を利用するのが上手いのも松本選手の特徴です。風は松本薫の連覇に向かって吹いているといってもいいのかもしれません。

地元ブラジルのシルバの確変時に要注意 爆発力では松本薫を凌ぐかも・・

五輪連覇を狙う松本薫選手の海外のライバルたちはどうでしょうか。

まず最も当たりたくないのが地元ブラジルのシルバ。今回出場選手の中では唯一の松本選手以外の世界柔道優勝者です。とにかくムラの多い選手で、ダメなときは自滅してしまうのですが、乗ってくると手が付けられないという二面性を持った選手です。今回は地元の大声援を受けてその二面性の良い方が出る可能性が高く、そうなると非常に厄介な選手です。最も対戦したくない選手と言えるでしょう。松本選手との通算の対戦成績は松本選手の4勝2敗となっています。

次に怖いのがワールドマスターズ二連覇中のモンゴル・ドルジスレン。勢いはこの選手が一番でしょう。モンゴルは近年急激に柔道界で勢力を拡大しており、この選手も非常にレベルが高い選手です。対戦成績は松本選手の4勝1敗です。

ルーマニアのカプリオリウも怖い存在です。ロンドン銀メダリストであり、昨年の世界選手権でも準優勝している実力派。今年は早期敗退が相次いでいますが、本番で一変する事で有名であり、今年はこのリオ一本に絞って調整していますね。今年の体たらくは全く信用できないと言えるでしょう。対戦成績とは6勝1敗と松本選手が圧倒していますが油断はできない相手です。

その他にもポルトガルのモンテイロ、フランスのパヴィアなどもメダルに絡んで来るであろう実力派です。

この階級は非常に粒がそろっており、松本選手が第一人者なのは間違いありませんが非常にくせ者の多い階級と言えます。

初戦から見逃せない試合ばかりとなりそうで、視聴者には面白い階級と言えるかもしれませんが、やってる選手たちには非常に難しい階級でしょうね。

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