マラソン福士加代子の選考レース問題 過去の松野・有森のバルセロナ、瀬古と中山のソウルなど、陸連の代表選考の歴史

いよいよあと半年足らずと迫ったリオオリンピックの開催。着々とオリンピック出場選手やチームが決まり始めていますが、毎回のように物議を醸すのが陸上マラソン代表。

今回も例によってもめていますね。

女子マラソンの福士加代子選手の問題です。

リオ五輪マラソン代表選考3レースのうちの一つである、大阪国際女子マラソンに優勝し、日本陸連設定記録である2時間22分30秒も突破して、リオ五輪代表の最有力候補となった福士選手が、オリンピック内定を明言しない日本陸連に対して、3つ目の代表選考レースである、名古屋ウィメンズに出場する意向を示している、というものですね。

まあ、ぶっちゃけると、陸連に対する当てつけとも取れるこの行為なのですが(苦笑)、それも致し方ないのかなという感もあります。

なにせ、陸連のマラソン代表選考は何度も混乱して、世間の批判の的になっていますから。福士にしてみれば、内定の確証を得られない以上、何が起こるかわからんぞって疑心暗鬼になるのも無理はないです。なにせ、これまでがこれまでですから(笑)。

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松野明美と有森裕子が争ったバルセロナ五輪代表

これまでの五輪代表選考で最も有名だったのが、1992年バルセロナオリンピックにおける女子マラソンの選考ではないでしょうか。

松野明美選手が選考レース3つのうちの一つ、大阪国際女子マラソンで、当時初マラソン世界記録、そして歴代日本記録を塗り替える好タイムで2位に入りながら、選考3レースに一つも出場せず、前年の世界陸上で4位に入った事が評価された有森裕子選手に代表の座を奪われた件です。

これによって選考レースの意義や、世界陸上での実績の価値、さらにあいまいな選考基準などで世間を大いに騒がせましたね。世界陸上からは、既に2位に入った山下佐知子選手が内定していましたので、実質選考レースから選ばれたのは、大阪国際女子を優勝した小鴨由水選手のみという事態になったのも、選考レースの存在意義を問われる結果となりました。

まあ、確かに日本記録を上回るタイムで2位に入りながら、選ばれない。しかも代わりに選ばれたのは、選考レースに出場せず、しかもタイム的にも自分より遅い有森選手だったのですから、松野選手の落胆は計り知れなかったでしょう。

しかし、批判を浴びた有森選手は本番のバルセロナオリンピックで見事に銀メダルを獲得。

こうなると、陸連や有森選手への批判は無くなり、手のひらを返したかのような祝福ムードに日本中が包まれました。いつの時代も世間とはそんなものです(苦笑)

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ソウル五輪の瀬古俊彦

1988年ソウルオリンピックの時にも一悶着ありましたね(苦笑)

男子マラソンの瀬古俊彦選手の五輪代表選出です。

当時は、福岡国際、東京国際、びわ湖毎日と、3つの選考レースが定められていたのですが、五輪候補選手や強化選手などの一流選手は必ず福岡国際マラソンに出場する事が義務付けられており、そのために、実質的には福岡国際マラソンのみで代表が決まるというような選考方法でした。

当時の日本マラソン界のエース・瀬古俊彦選手は、この福岡国際にケガで出場する事が出来ませんでした。そこで、陸連は急きょ、瀬古選手に関しては「びわ湖毎日マラソンで好結果を出す事」を条件に、選考対象とすることを明言します。

結果、瀬古選手はびわ湖で優勝しますが、タイムはごく平凡なタイム。しかしソウル五輪代表に選ばれ、世間からは「出来レースだ」などという批判が噴出します。さらに、当時瀬古と並ぶ日本のトップ選手であった中山竹通(なかやまたけゆき)選手も、義務付けられていた福岡国際を欠場しながら、代表に選ばれた瀬古選手に対して、「自分なら這ってでも出ますけどね」などと批判的な発言をした事などもあいまって、代表選考に対する不透明な過程が問題となりました。

当時日本のエースであり、圧倒的な実績と実力を誇った瀬古選手を、ケガによって一発勝負に出れなかっただけで落とすのがもったいないと思う陸連の気持ちは痛いほど理解できます。

しかし、それならば福岡国際に出なさい、などという条項を何故加えたのか?実質一発選考となれば、こういった事態が起きる可能性は容易に予測できる事だと思います。あまりにもリスク管理に欠けた選考方法だと言わざるを得ませんね。一発で決めるなら決める、実績も重視したいのならきっちりと3つの選考レースを公平に判断する。

文句が出ないように一発で決めたいけど、保険も作っておきたいという、中途半端な考えがもたらした騒動でしたね。

陸連も目標は高く持てばいいんじゃない?

まあ好き勝手言いますが、陸連の苦悩はよくわかります。陸連の仕事はいかに本番のオリンピックで好結果を出せる選手を選ぶか、ですからね。

今回の女子に限って言えば、昨年の世界陸上で7位入賞した伊藤舞選手が既に内定しているので、実質後2枠しかないということになります。その狭き2枚の五輪チケットを3つの選考レースの中から選ばなければならないのです。万が一の可能性を考えて陸連が内定を出し惜しむのは、リスク管理から言っても当然の事かと思われます。

個人的に言わせてもらうと、世界陸上の7位で内定って志低すぎない?って思います。

ハッキリ言っておきますが、伊藤舞選手がどうこうというわけではないです。ただ、世界陸上でメダル獲得とかならわかりますが、7位で内定っていうのがどうも・・今の日本女子マラソンって世界でそんなレベルなんだ?って思っちゃうのも事実ですね。

世界陸上はメダル獲得以外の結果では選考対象となりません!!くらい強気の姿勢で言ってほしいですね。陸連がそれくらい強気になる事で、選手たちの向上心や志も高くなって、レベルアップにつながると思うのですが・・

残る選考レースはあと一つ。今回はすんなり決まって欲しいですね。一番振り回されるのは、いつの時代も選手ですからね。

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2 Responses to “マラソン福士加代子の選考レース問題 過去の松野・有森のバルセロナ、瀬古と中山のソウルなど、陸連の代表選考の歴史”

  1. 林直博 より:

    そのレ-スで陸連のタイムを越えなおかつ、1位になった人
    の項目を加えることで、1レースで何人も候補者が出ないと思う。

  2. 林直博 より:

    日本陸連のタイムを越えなおかつそのレースで1位になった人の
    項目を加えることで、もめないと思う。

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