平野美宇(ひらのみう)スピードで中国選手を圧倒出来る日本人 その高速卓球は世界女王・劉詩雯(りゅうしぶん)?

卓球ワールドカップ2016の女子シングルスで中国人選手以外で初めて優勝し、1月に行われた全日本卓球選手権では女王・石川佳純を決勝で破って史上最年少優勝の記録を更新し、初の全日本女王に輝いた平野美宇選手。

全日本選手権で優勝したことにより、5月に行われる世界卓球選手権2017の代表にも選ばれた16歳の日本チャンピオンの素顔や強さの秘密に迫りたいと思います。

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「みうみま」平野美宇(ひらのみう)のプロフィール

生年月日 :2000年4月14日生まれの16歳
出 身 地:静岡県沼津市
効 き 腕:右
血 液 型:O型
所   属:JOCエリートアカデミー、ミキハウスJSC山梨
在 学 校:大原学園高校
親   戚:村松雄斗
グリップ :シェークハンド
ラケット :クリッパーウッドFLA
使用ラバー:表裏ともにテナジー05
タ イ プ:前陣速攻型
世界ランク:9位(2017年1月時点)

大原学園高校在学中の1年生というこの平野美宇選手。彼女といえば真っ先に同い年の伊藤美誠選手と組んだ「みうみまペア」が思い出される方も多いと思います。

しかしこの平野美宇選手、そして伊藤美誠選手双方がすでに「みうみま」とひとくくりで語られるレベルの選手ではなくなっています。平野美宇選手は世界ランキング9位で伊藤美誠選手は同ランキング8位という成績を残して二人とも世界選手権2017の女子シングルス・ダブルス代表に選ばれました。

ロンドン・リオ両大会の団体メダリストである福原愛選手が結婚によって休養に入った現在、みうみまは日本の女王・石川佳純に肉薄する選手なのです。誰もが認める日本でトップ3に入る実力者、これが平野美宇・伊藤美誠の「みうみま」の現在地なのです。

全日本決勝で日本最強の石川佳純相手に見せた驚異の高速攻撃卓球

平野美宇選手は平成28年度の全日本卓球選手権で全日本三連覇中だった石川佳純選手を4-2のスコアで決勝戦で破って全日本選手権初優勝を飾りました。16歳9か月での全日本優勝は史上最年少記録であり、同時に前年度の全日本決勝で石川佳純選手に敗れた雪辱を同じ舞台でキッチリ返してみせました。

驚愕するのは圧倒的なその勝ちっぷりです。

スーパーシード選手として4回戦から登場した平野美宇選手は初戦の河村茉依選手(アスモ)、続く5回戦の阿部恵選手(サンリツ)、6回戦(ベスト16)の前田美優選手(日本生命)を全て4-0のストレートで破ります。そして準々決勝の松澤茉里奈選手(十六銀行)には2ゲームを落としたものの、続く準決勝の高校生カットマン・橋本帆乃香選手(四天王寺高校)にも4-0のストレートで勝利し、決勝では石川佳純選手に4-2で勝ちました。トータルで4ゲームしか落とさないという完璧な勝利。黄金世代と呼ばれた伊藤美誠選手、早田ひな選手がともに5回戦で敗北したほどの高レベルな大会を考えれば、この勝ち方の凄さが分かろうというものですね。

決勝の石川佳純選手には完全にラリー戦で優位にたっており、スピード勝負では上回っていたほど。5ゲーム目を大逆転で落として流れが変わるかと思われましたが、しっかり第6ゲームをものにして勝ち切るあたりがメンタル面でも一回り成長した事を伺わせてくれました。この内容の試合を石川佳純選手相手に出来たというのが素晴らしいですよね。

28年度の全日本の決勝戦では、正直言って石川佳純との差はまだ歴然だなあという印象でしたが、この試合を見る限りでは既にライバルと呼んでいい存在になったといえるでしょう。それほど凄まじい戦いぶりでした。特に石川佳純を相手にスピードで上回れる選手、これは世界広しといえども中国選手くらいしか思い浮かびません。まさに平野美宇選手が完全に一皮むけて異次元の域に突入したと印象付けられた全日本の決勝戦でしたね。

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日本人選手のお手本、中国の劉詩雯(りゅうしぶん)を彷彿とさせるスピード

平野美宇選手といえば、元からそのスピードには定評のある選手でした。相手のエース級のスマッシュやドライブをいとも簡単にカウンターで返す場面は平野選手の非凡さをうかがわせる部分でした。

しかしどちらかといえばカウンターを中心とした守備の堅さは目立っていたものの、自分から攻撃を仕掛けて相手守備を打ち抜くという部分では課題があったのも事実です。しかし、全日本決勝石川佳純戦では自分から攻撃を仕掛け、ラリーに持ち込んで石川選手を押し込んだり、決め切る場面が再三見られました。

そんな平野美宇選手の卓球を見てひとり頭に思い浮かんだ選手がいます。

中国の元世界ランキング1位、現在2位の劉詩雯(りゅうしぶん/リウ・シウェン)選手です。

メンタル面での課題などからオリンピックシングルス代表から外され、未だにシングルスでのビッグタイトルには至っていませんが、その実力は紛れもなく李暁霞(りぎょうか)引退後の現在、丁寧(ていねい/ディン・ニン)と並ぶ世界最強の女王です。

劉詩ブンといえば全てにおいてパーフェクトな選手ですが、特にそのスピードは世界一だといわれています。李暁霞や丁寧に代表されるように、中国女子は長身で体格とフィジカルに恵まれた選手が多いのですが、この劉詩ブンは小柄な選手で日本女子選手と体型的にはほぼ同じです。従って、長らく日本人が目指す卓球選手の究極形がこの劉詩ブンであるといわれて来ました。わたしもその意見には賛成です。

そして全日本を見ていて思ったのが、ようやくその日本人が目指すべき究極の理想形である劉詩ブンに到達できる選手が現れたという事です。バックハンド、フォアハンドともに驚異の高速スピードで押し切れる卓球は、まさに劉詩雯の卓球を見ているようでした。

もちろん、あのレベルのプレーを毎回ムラなく出来るかという課題は現時点ではまだありますが、最高潮のプレーで劉詩ブンという存在を感じさせてくれることが出来たという事実は、これ以上ない夢を卓球ファンに見せ付けてくれたと思います。打倒中国という日本卓球界の悲願がより具体的に現れた一戦だったと思いますね。

リオ五輪の悔しさで成長したワールドカップと全日本の最年少優勝

平野美宇選手はメディアなどでも度々取り上げられていますが、2016年夏に行われたリオデジャネイロオリンピックで日本代表入りを逃しました。サポート選手としてリオ五輪日本女子代表チームに帯同しましたが、その屈辱は計り知れないものがあったでしょう。同い年のライバルであり親友でもある伊藤美誠選手は代表入りしていただけに特に。

そんな悔しさを晴らす舞台となったのが2017年の全日本選手権であり、2016年のリオ五輪後にアメリカ・フィラデルフィアで行われた卓球ワールドカップ2017です。

2017年に行われた平成28年度全日本卓球選手権は前述のとおり、石川佳純を決勝戦で破って史上最年少優勝を果たしましたし、2016W杯では中国人選手以外で初めての女子シングルス優勝、さらに史上最年少というおまけまでつけての快挙を成し遂げました。

ワールドカップでの平野美宇の優勝については以下の記事もご参照ください。

卓球ワールドカップとは?中国選手以外で平野美宇が初優勝!その理由と対戦相手や優勝の軌跡

中国選手は不在だったとはいえ、中国以外の世界のトップレベルが揃った卓球の三大大会ともいわれているワールドカップのタイトルを高校一年生のジュニア選手が制したというのは、もちろん快挙以外の何物でもありません。

リオオリンピックの代表落ちという挫折を味わった天才卓球少女は、その屈辱を糧として完全にこのワールドカップで覚醒しました。そしてその覚醒が本物であったことを改めて日本中に示したのが全日本選手権だったのです。

恐るべきスピードで成長を続ける平野美宇選手。石川佳純をも翻弄させたその超高速攻撃卓球の真価は世界卓球の舞台でこそ発揮されるのかもしれません。

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