清武弘嗣はスペイン・セビージャで中村俊輔、大久保嘉人を超えられるか?日本人がリーガで活躍出来ない理由とは?

ヨーロッパの主要リーグは5月でほぼリーグ戦を終了し、現在はオフシーズン真っ只中となっています(ヨーロッパの選手たちの中にはユーロ2016を戦っている選手もいますが汗)。

この時期のサッカー界の一番の話題といえば、やはり移籍でしょう(今年はユーロがありますが爆汗)。

そして日本人として気になるのがやはりヨーロッパで活躍する日本人選手たちの移籍情報ですね。先日はイタリア・セリエAのACミランに所属している本田圭佑選手が移籍を示唆する発言をして話題になりました。

そんな中、非常に嬉しいニュースがありました。それが、ドイツ・ブンデスリーガのハノーファーに所属する清武弘嗣選手のスペイン・リーガエスパニョーラ、セビージャFCへの移籍決定というニュースです。

ハノーファーで中心選手としてチームの攻撃の核となっていた清武弘嗣は、果たしてスペインで成功する事が出来るのか?非常に楽しみなニュースですよね。

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清武弘嗣とは?降格請負人などという言葉は清武の試合を見ていない証拠

ここで清武選手の簡単なプロフィールをご紹介しましょう。

生年月日 :1989年11月12日生まれの26歳
出   身:大分県大分市
身   長:172cm
体   重:66kg
利 き 足:右足
ポジション:フォワード、ミッドフィルダー

今年11月で27歳となる清武選手は、日本代表であり、ドイツのドルトムント所属の香川真司選手と同じ1989年生まれです(香川選手は早生まれなので学年は香川選手の方が1つ上)。その香川真司選手と同じく、セレッソ大阪出身としても有名ですね。

しかし清武選手が大分トリニータからセレッソに移籍したのが2010年。香川選手がドルトムントに移籍した年ですので、ほぼすれ違いという事になります。清武選手は香川選手の穴を埋める活躍を見せ、その才能を海外クラブに認められ、2年後の2012年にドイツ・ブンデスリーガのニュルンベルクへの移籍が決定します。

しかし2年後の2014年にニュルンベルクは2部への降格が決定。すると、同じドイツのハノーファー96への移籍が決まります。そしてそれから2年後の2016年には今度はハノーファーの2部落ちが決まり、今回のスペイン・セビージャへの移籍となりました。

ネットの口さがない人たちの中には清武選手の事を「降格請負人」などと呼ぶ人もいます。しかしニュルンベルクとハノーファーでの清武選手のプレーを見ていれば、むしろ彼は攻撃陣の中で孤軍奮闘していた事くらいは分かるはずです。少なくとも清武選手が降格の原因だなどとは口が裂けても言えないと思いますね。それくらい清武選手は層が薄く、タレントのいない両チームの攻撃の中心として機能していました。だからこそチームが降格しても他チームからオファーが届くのです。

それにしても、スペインのセビージャですよ、セビージャ。これは大ステップアップと言っても過言ではないでしょう。

バルサ、レアル、アトレティコに次ぐ2番手グループの筆頭格

セビージャFCとはスペイン・リーガエスパニョーラ(スペインの1部リーグ)に所属するチームです。

チーム設立は1905年。110年を超える歴史を誇る古豪です。本拠地はスペインの自治州であるアンダルシア州の州都でスペインで人口が4番目に多い都市・セビリア。セビージャという名は州都から名付けられています。よって、メディアによってはチーム名をセビージャではなく、セビリアと呼ぶところもありますね。

セビージャはリーガ・エスパニョーラのリーグ制覇こそ1度だけですが、国内カップ戦のコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)を5度、ヨーロッパリーグを5度制覇している名門です。1990年代後半に2部落ちするなど低迷しましたが、その後1部に復帰してからは中位~上位をキープ。チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの常連となっています。

清武にとっては、常に降格争いをしていたドイツ時代のチームとは格が違うと言ってもいいでしょう。

2015-16シーズンこそ7位に終わりましたが、2013-14シーズンから今年まで何とヨーロッパリーグを三連覇しているのがこのセビージャです。今シーズン7位に終わった事で、普通であればヨーロッパリーグにさえ出場できないのですが、ヨーロッパリーグを制した事で更にその上のチャンピオンズリーグへの出場権を得ました。つまり、清武は来季、チャンピオンズリーグに出場できるという事です。

現在のリーガエスパニョーラは、バルセロナ、レアル・マドリー、そしてアトレティコ・マドリーによる三強時代となっています。この3チームが頭一つ抜けている状態です。そしてそれらに続く第2グループの筆頭格がこのセビージャです。他にはビジャレアルやバレンシアといったところが第2グループといったところですね。

ヨーロッパリーグ、チャンピオンズリーグ出場がノルマとされているチームだという事です。1部残留が現実的なノルマであったニュルンベルクやハノーファーとは全く違う環境だという事がこれで分かってもらえるかと思います。

中村俊輔、大久保嘉人、城彰二・・これまで日本人が跳ね返されてきたスペインの厚い壁

清武選手のセビージャ移籍に関して個人的に一番気になっているのは、これまでスペイン・リーガエスパニョーラで成功した日本人選手がいないという事です。

イングランド、イタリア、ドイツと並んで世界4大リーグと言われているスペイン。イングランドでは今季の岡崎慎司、イタリアでは長友佑都、本田圭佑、かつての中田英寿、ドイツでは香川真司、内田篤人、長谷部誠など、スペイン以外のリーグでは日本人選手がレギュラーに定着して一定の活躍をしているのに対し、スペインだけはレギュラーとして安定して活躍出来た選手がいません。

過去には城彰二、西沢明訓、大久保嘉人、中村俊輔、家永昭博らの日本人選手がリーガに所属しましたが、レギュラーに定着する事すら出来ませんでした。どの選手も下り坂の選手ではありませんでした。むしろ選手としてのピーク時に近い時期での挑戦でした。現在ではエイバルに所属する乾貴士選手が奮闘しています。今季は27試合に出場し、3ゴールを挙げています。先発出場は18試合であり、レギュラーに近い位置にいると言ってもいいでしょうが、完全に定着したとはまだ言えません。

日本でバリバリだった一流選手や、中村俊輔のように海外での経験も豊富な選手たちでもこじ開けられなかった厚きスペインの壁。その理由とは何なのでしょう。

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スペインリーグの他リーグとは違った特異性

最も大きな問題は、スペインの戦術が非常に緻密だというのが挙げられると思います。

特にディフェンスなどは非常に組織的な守備をしますね。イングランドやドイツなどは、守備の局面においては1対1の強さが強く求められる傾向が強いですね。日本代表監督であるハリルホジッチがよく口にする「デュエル(決闘)」というやつです。守備においては対人での強さが第一に求めらる傾向にあります。

ですがスペインでは組織で守備をする事が重視される傾向にあります。スペースを消したり、数的優位を作ったり、カバーリングだったり・・

スペインのディフェンダーというのは、他のリーグのディフェンダーのように高くて強い選手・・というよりも、足元の技術の巧さが重要視されます。正確なフィード能力などですね。いかにもポゼッションを重要視するスペイン特有の個性とも言えます。

だからこそ、守備においても個の能力というよりも、組織的な守備で対応するというチームが多いです。そして攻撃に関しても組織の連携で崩すという事になります。見ていて非常に面白いリーグですね。1対1のデュエルはそれはそれで面白いですけどね。まあこれは好みの問題ですね(笑)。

日本人にとって重要なのは技術的問題ではなくコミュニケーション?

戦術が緻密だから日本人が通用しなかったのか?

その答えはYESでもありNOでもあるかもしれません。

基本的に日本人選手は戦術理解度の高い選手が多いと思います。それはこれまでスペインに渡った選手もそうです。わたしが思うに、戦術理解度の高さが求められる故に、コミュニケーションがしっかり取れなければならないという事が一番の原因であるのではと考えます。

監督の戦術、チームとしての決めごと、そして選手間の連携などを高めるうえで最も大切なのは言語能力です。相手の言っている事を理解し、こちらの意図を理解してもらわなければ前提さえ成り立ちません。

そういう意味では、スペインで成功するためにはスペインの公用語であるスペイン語をしっかりマスターするという事が最初の大きな壁になるのだと思います。そこを乗り越えたうえで真の挑戦が始まるのではないでしょうか。

スペインリーグの大きな特徴として、他のリーグに比べて足元の技術に長けた選手が多いというものがあります。ハッキリ言ってその部分では清武選手は何ら心配はないと個人的には思っています。やはり克服すべきは言葉の壁。選手・監督としっかり意思疎通ができるレベルに言語能力を高めるのが一番重要であるといえるでしょう。

乾貴士とともにスペインでの歴史を作れるか?

日本人のトップレベルの選手が挑戦して跳ね返され続けてきた厚い壁、リーガエスパニョーラ。

今季、清武選手は残留争いで苦しむハノーファー攻撃陣の中で中心選手として活躍しました。途中ケガで離脱してしまいましたが、彼がフルに戦えていればハノーファーの結果も違っていたのではないかと思います。それほど清武選手が出ている試合と欠場している試合は別チームのようでした。

チームは降格しましたが、そんな能力の高さが評価されての今回のセビージャ移籍。間違いなくこれまでスペインに渡った日本人選手が所属したクラブの中でも一番の格上です。だからこそレギュラー争いも熾烈を極めるでしょう。簡単にスタメンで出れるとは思えませんし、本人も思っていないでしょう。

ピッチ全体を見まわせる視野の広さ、パスの精度と展開力、そして正確なフリーキック・・能力的にはセビージャでレギュラーを奪える実力は間違いなくあります。

エイバルの乾選手とともに、リーガエスパニョーラでの日本人の歴史を作って欲しいですね。

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